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第51話 木
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フォルテ達が移動し始めてしばらくすると、チラチラと雪が降り始め、雪が積もってしまった為に、馬車の進むスピードを落としてゆっくりとした旅をしていた。
森の中で、平地よりもまだマシな道を馬車に乗って移動中のフォルテが、あたりを見て馬車を止めるように言った。
「どうしましたか?フォルテ様」
馬車を運転していたヤコブが馬を止めてフォルテに質問をした。
「この近くにどうしても取りたい食材がある!」
「食材ですか?」
「珍しい動物ですか? 冬眠中では?」「美味いのか!」
フォルテの言葉にヤコブだけではなくケミーニアとレイアも反応した。
フォルテは3人の反応にニヤリとしながら返す。
「カエデだ」
ヤコブ、ケミーニア、レイアの3人は首を傾げた。
カエデという食材に心当たりが無かったからだ。
「それは、またフォルテ様とこちらで使っている言葉が違う見たいですね、一体どのような食べ物なのですか?」
ヤコブが冷静に質問するが、フォルテは「まあ、ついて来い」とだけ言って先導して歩き始めた。
フォルテの指示に従って、3人はフォルテを追いかけた。
フォルテは周りの日々を見回りながら、少し太めの木が多い場所で止まった。
「ヤコブ、ここに宿をつくるぞ! 馬車を連れて来い!」
「え、ここにですか?」
フォルテは馬車までの場所に道をつくり、その道中にあった木々を使い、錬金術で簡単なログハウスを作ってしまった。
「それじゃあ、採取を始めるか!」
「狩ならお手伝いしましょうか?」
ケミーニアの提案にフォルテは首を横に振った。
「狩など必要ない! 採取は待つだけ。仕掛けを設置したら今日は鍋であったまるぞ!」
罠でも仕掛けるのだろうかと不思議がるケミーニアを尻目に、フォルテは目星をつけた《カエデの木》に穴を開けて、先ほどログハウスを作った時についで、というかこちらがメインであったのだが、木で作った筒状の管を木に差し込み、溢れ出てきた樹液をこれまた木で作った筒状の器を受け皿にして集めていく。
その作業を周りの木10本ほどに施すと、作業は終わりである。
「これで後は集めるだけだな」
錬金術を使ったので、ヤコブが馬車を持ってくる迄には終了してしまった。
「さむいし、中に入ろう!」
「フォルテ様、これは何を?」
ヤコブの質問にフォルテは説明をはじめた。
「このカエデの木は寒い季節に沢山の樹液が取れる。それを集めて煮詰めると、甘い甘いメープルシロップの完成だ」
「甘い」「シロップですか⁈」
ヤコブとレイアは声を大きくして驚いた。
木からそのような物が取れるのは初耳であったからだ。
シロップと聞いて思い浮かべるのはフォルテの認識でいう蜂蜜であるが、あれは蜂を見つける手間と危険をおかして採取しなければいけないというリスクがある為とても高価である。
それが、この短時間で、後は待つだけで取れるとなると、大発見であった。
「採取し終えてメープルシロップができたら美味しいホットケーキを作ってやるからな」
「美味しいのですね!」
ケミーニアはもう美味しいという言葉だけに反応して目を輝かせている。
「採取には時間がかかる。それまでは泊まり込みだな。よし、ヤコブ、今日の飯を作るぞ!」
「分かりました!」
何はともあれ、食に対してのフォルテの知識は正しい。
ヤコブもレイアも、フォルテの言う《ホットケーキ》なる新しい料理を楽しみにしつつ、今日の食事の支度に取り掛かるのであった。
森の中で、平地よりもまだマシな道を馬車に乗って移動中のフォルテが、あたりを見て馬車を止めるように言った。
「どうしましたか?フォルテ様」
馬車を運転していたヤコブが馬を止めてフォルテに質問をした。
「この近くにどうしても取りたい食材がある!」
「食材ですか?」
「珍しい動物ですか? 冬眠中では?」「美味いのか!」
フォルテの言葉にヤコブだけではなくケミーニアとレイアも反応した。
フォルテは3人の反応にニヤリとしながら返す。
「カエデだ」
ヤコブ、ケミーニア、レイアの3人は首を傾げた。
カエデという食材に心当たりが無かったからだ。
「それは、またフォルテ様とこちらで使っている言葉が違う見たいですね、一体どのような食べ物なのですか?」
ヤコブが冷静に質問するが、フォルテは「まあ、ついて来い」とだけ言って先導して歩き始めた。
フォルテの指示に従って、3人はフォルテを追いかけた。
フォルテは周りの日々を見回りながら、少し太めの木が多い場所で止まった。
「ヤコブ、ここに宿をつくるぞ! 馬車を連れて来い!」
「え、ここにですか?」
フォルテは馬車までの場所に道をつくり、その道中にあった木々を使い、錬金術で簡単なログハウスを作ってしまった。
「それじゃあ、採取を始めるか!」
「狩ならお手伝いしましょうか?」
ケミーニアの提案にフォルテは首を横に振った。
「狩など必要ない! 採取は待つだけ。仕掛けを設置したら今日は鍋であったまるぞ!」
罠でも仕掛けるのだろうかと不思議がるケミーニアを尻目に、フォルテは目星をつけた《カエデの木》に穴を開けて、先ほどログハウスを作った時についで、というかこちらがメインであったのだが、木で作った筒状の管を木に差し込み、溢れ出てきた樹液をこれまた木で作った筒状の器を受け皿にして集めていく。
その作業を周りの木10本ほどに施すと、作業は終わりである。
「これで後は集めるだけだな」
錬金術を使ったので、ヤコブが馬車を持ってくる迄には終了してしまった。
「さむいし、中に入ろう!」
「フォルテ様、これは何を?」
ヤコブの質問にフォルテは説明をはじめた。
「このカエデの木は寒い季節に沢山の樹液が取れる。それを集めて煮詰めると、甘い甘いメープルシロップの完成だ」
「甘い」「シロップですか⁈」
ヤコブとレイアは声を大きくして驚いた。
木からそのような物が取れるのは初耳であったからだ。
シロップと聞いて思い浮かべるのはフォルテの認識でいう蜂蜜であるが、あれは蜂を見つける手間と危険をおかして採取しなければいけないというリスクがある為とても高価である。
それが、この短時間で、後は待つだけで取れるとなると、大発見であった。
「採取し終えてメープルシロップができたら美味しいホットケーキを作ってやるからな」
「美味しいのですね!」
ケミーニアはもう美味しいという言葉だけに反応して目を輝かせている。
「採取には時間がかかる。それまでは泊まり込みだな。よし、ヤコブ、今日の飯を作るぞ!」
「分かりました!」
何はともあれ、食に対してのフォルテの知識は正しい。
ヤコブもレイアも、フォルテの言う《ホットケーキ》なる新しい料理を楽しみにしつつ、今日の食事の支度に取り掛かるのであった。
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