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執行猶予編
人形は残酷な夢を見た-8 ◆
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「あ~あ、言ってしまいましたねぇ。残念です」
いつの間に移動したのか、恭華のすぐ真後ろ、耳元でキツネの悠長な声が響く。今日は髪を下ろしているようで、サラッとした髪が恭華の頬に触れた。
ビクッと肩を震わせ、後ろをバッと振り返った時にはもういなかった。
「や、やめっ!!」
皆が後退っている方向を慌てて向いたが、既に誰一人として立っている者はいなかった。
「んなっ!?・・・・こ、殺したのか?」
光景を目にした恭華の目が驚愕に見開かれ、震える声が小さくそう呟いた。
いや、ただ倒れているだけで、まだ生きているかもしれない。
今日は家に土足で上がり込んだわけでも、殺人現場を目撃したわけでもない。
僅かな期待に喉を鳴らす。
「本日は刺殺です。これで一突き」
ニマリと笑うキツネが手にしているアイスピックの先には血が付着している。
僅かな希望はあっさりと消され、悲しみと悔しさから恭華の顔が歪んでいく。
「な・・・な・・で?・・・何でだよっ!!だって、今日は!」
そう、だって今日は何も目撃していない。
「貴方のせいですよ、恭華さん」
「お、俺の・・・せい?」
確かに恭華と一緒に居なければ、巻き込まれることはなかっただろう。
だが、それもこれも・・・
抑えようのない怒りが込み上げ、怒声を飛ばそうとした時、予期したかのようにのんびりとしたキツネの声に遮られる。
「そうですねぇ。貴方が僕のことを殺人鬼だと、人殺しだと言わなければ逃がして差し上げましたのに・・・知ってしまったら生かしておくわけにはいきませんからねぇ」
驚愕に染まっていく恭華の顔を見ながら、キツネが嬉しそうにフフッと笑う。
キツネの言葉に『えっ?』と音にならない声で口を開け、目を見開く。
「俺が・・・お、俺が・・・喋っ・・・た?・・・だ、だか、ら?」
頭が追いつかない。この男が言っていることが全然分からない。何を言っているのだろうか、この男は。
まさか、まさかだ。お前が”殺人鬼”だと正体を明かさなければ、そうすれば殺されることはなかった。人殺しだと発言したお前のせいだ、そう言っているのだろうか?
「その通りですよ。貴方が余計なことを言わなければ、あの方々は明日も変わらず生きていけたのですよ」
徐々に絶望の色が表れる恭華の顔を、至高の嗜好とも捉えているのか、悦楽に満ちた笑みを浮かべる。
「そ、そんな・・・」
キツネに出くわし真っ青だった恭華の顔は、キツネに対する怒りから赤に変わり、そして今、色を失い真っ白になっている。キュッと口を結び、への字に曲げる。
「おやおや、そんなに落ち込むなんて意外ですねぇ」
呆然としたまま声を出すことを忘れ、動きを失った恭華に、キツネが歩み寄る。
「そんな意外に繊細な恭華さんも可愛らしいですよ❤」
恭華の前から歩み寄ってきたはずのキツネは、瞬く間に恭華の背後に移動した。
「ひっ!・・・んなっ!」
首筋にふーっと息を優しく吹きかけられ、恭華の肩がビクンッと跳ねる。
チュッとそのまま頬に口づけされ、嫌悪感から咄嗟に腕を振り上げる。
恭華を小馬鹿にするかのように、軽々とかわすついでに、恭華の耳に舌を捻じ込み、ヌチャッという不快な音とたっぷりの唾液を残していく。
「ふっ、ふざけんなっ!この変態っ!!」
頬と耳をゴシゴシと拭い、キツネから距離を取るために数歩下がる。
耳の中に残るキツネの舌の生暖かさが気色悪くて顔が引き攣る。
「フフッ、調子が戻ってきましたねぇ」
ニヤニヤと笑いながら、徐々に恭華との距離を詰めていく。
まるでそんな距離は無意味だと嘲るかのように、前後左右に目にも留まらぬ速さで移動していく。
文字通り、目でさえ視認することができずに、背中をあけているという不安感から、恭華の足は自然とビルの壁へと下がっていった。
激しい運動をしているわけでもないのに、頬に汗が伝う。
「おや、この寒さの中、暑いんですか?」
恭華の右側へと回ったキツネが、流れ落ちる汗をベロリと舐め取る。
身長を合わせるために前傾姿勢のキツネの影が、恭華全体を闇へ包み込むかのように覆う。
「脱がせて差し上げましょうか?」
クスクスと耳につくように笑うキツネが恭華のコートに手をかける。
「やめろっ!!触んなっ!!」
不快に眉を寄せ、バシッとキツネの手を払ったつもりが、逆に掴まれる。
「くっ!・・・放せっ!放せよっ!!」
キツネを振り払おうとグッと腕に力を込めるが一寸たりとも動く気配がない。
「恭華さん、貴方も学習しない人ですねぇ」
ふーっと真上から盛大な溜息が降ってきて、恭華に痛いほど突き刺さる。
キツネの少し低くなった声のトーンに恭華の手がカタカタと自然に震えている。
「くっ!・・・」
震えを隠そうと力を入れるが、自分の意志ではどうすることもできずに、唇を噛み締める。
怖い。
純粋に隠しようがない恐怖に見舞われる。
学習しない?学習しないだと?
見ろよ、この震え!しっかり体が覚えているじゃないか!
そう強く訴えてやりたいのは山々だったが、声が出ない。
「僕に逆らってもいいことはありませんよ?」
掴んでいる恭華の手首に力を加えていく。
「やあっ!・・・・や、やめ・・・」
甲高く、非常に情けない声が出たことには気が付いたが、そんなこと気にならない程の焦燥が恭華を襲う。
血流が悪く、色が変わっていく腕を凝視する。
今までの経験からこの男がこのまま腕を折ろうとしていることは明白だった。
ギリギリと徐々に込められていく力に、恭華が力なく首を振る。
「痛っ!!・・・キ、キツネ、は、放して!!」
眦に涙を溜め、男に懇願する恭華に、もはや余裕など微塵も感じられない。
この絶対的な恐怖の、暴力の前では気高く止まっている恭華のプライドなど、脆く崩れる。
「フフッ、どうしましょう?」
膝まで震わせ、全身でキツネに対する恐怖を示している恭華を、淫靡な目で舐め回すように見つめる。
ペロリと唇に舌を這わせ、その細い眼が開かれる。
どうしましょうと言いつつも、依然として力が緩む気配はない。
「いっ・・・あっ・・・き、キツ・・ネ!!」
ミシミシと骨の軋む音が聞こえ始め、恭華の顔が苦痛に歪む。
「そうですねぇ・・・では恭華さんからキスして下さい❤して頂けたら放しましょう」
キツネの無茶な要求に余裕のないはずの恭華が即座にプイッと顔を背ける。
考えるより先になによりも顔が反応してしまったのだから仕方がない。きっと神経が脳を通さずに直接顔に命令したに違いない。これを人は反射神経と呼ぶんだ。
生理的に絶対に無理だと、受け付けないと、嫌悪感を通り越して、寒気や吐き気すら感じると常々キツネに対して感じている恭華が条件反射的に反応した結果だ。
「プイッじゃないでしょう、プイッじゃ。仕方がないですねぇ」
ギリギリと掴まれている手首をぐるりと捻られ、背中に回される。
壁に頬がめり込むほどに押さえつけられる結果になった。
「痛っ!!・・・イデデデデデッ!」
痛みを訴えようと、背後にいるキツネを見るために後ろを向く。
が、頬がべったりと壁に食い込んでいて、瞳しか動かすことができず、横目でキツネを見つめる。
手首をそのままボキッと折られるのだと思っていたが、まさか腕の根元からいこうとしているとは。
腕を捻られたまま、ガンッとビルの壁に頭を叩きつけられる。
「うっ!!・・・っ・・・」
脳を揺さぶられる衝撃を受け、恭華が辛そうに呻く。
脳の衝撃も冷めやらず、目を白黒させている恭華に追い打ちをかけるように、捻り上げられている腕にギリッと圧力が加えられる。
「うっ・・・ぁっ・・・」
ゴキンッ
「いあぁぁぁぁっ!!・・・うぅっ、あっ・・痛っ・・・」
裏路地に綺麗に響き渡る骨の音に遅れること数秒、恭華の絶叫が響き渡る。
解放された腕はブラッと垂れ下がり、完全に己の支配下から離れ、ブラブラと揺れている。右手で押さえていないとその重みに耐えられない。
そのままビルの壁に向き合い、ズルズルとしゃがみ込む。
キツネの背中を向ける形となるが、今更キツネと正面から向き合う気にもなれない。
先に頭に与えられた衝撃と、腕を折られた衝撃で、吐き気が込み上げてくる。
同じ吐き気ならキツネへのキスを選べば良かったかな、そう後悔する程に頭が、腕が痛い。気持ち悪い。
ポツポツと零した涙がアスファルトの色を変えていく。
ぐすぐすと静かに嗚咽を耐えて泣く恭華の背中に、不意にキツネの手が置かれる。
いつの間に移動したのか、恭華のすぐ真後ろ、耳元でキツネの悠長な声が響く。今日は髪を下ろしているようで、サラッとした髪が恭華の頬に触れた。
ビクッと肩を震わせ、後ろをバッと振り返った時にはもういなかった。
「や、やめっ!!」
皆が後退っている方向を慌てて向いたが、既に誰一人として立っている者はいなかった。
「んなっ!?・・・・こ、殺したのか?」
光景を目にした恭華の目が驚愕に見開かれ、震える声が小さくそう呟いた。
いや、ただ倒れているだけで、まだ生きているかもしれない。
今日は家に土足で上がり込んだわけでも、殺人現場を目撃したわけでもない。
僅かな期待に喉を鳴らす。
「本日は刺殺です。これで一突き」
ニマリと笑うキツネが手にしているアイスピックの先には血が付着している。
僅かな希望はあっさりと消され、悲しみと悔しさから恭華の顔が歪んでいく。
「な・・・な・・で?・・・何でだよっ!!だって、今日は!」
そう、だって今日は何も目撃していない。
「貴方のせいですよ、恭華さん」
「お、俺の・・・せい?」
確かに恭華と一緒に居なければ、巻き込まれることはなかっただろう。
だが、それもこれも・・・
抑えようのない怒りが込み上げ、怒声を飛ばそうとした時、予期したかのようにのんびりとしたキツネの声に遮られる。
「そうですねぇ。貴方が僕のことを殺人鬼だと、人殺しだと言わなければ逃がして差し上げましたのに・・・知ってしまったら生かしておくわけにはいきませんからねぇ」
驚愕に染まっていく恭華の顔を見ながら、キツネが嬉しそうにフフッと笑う。
キツネの言葉に『えっ?』と音にならない声で口を開け、目を見開く。
「俺が・・・お、俺が・・・喋っ・・・た?・・・だ、だか、ら?」
頭が追いつかない。この男が言っていることが全然分からない。何を言っているのだろうか、この男は。
まさか、まさかだ。お前が”殺人鬼”だと正体を明かさなければ、そうすれば殺されることはなかった。人殺しだと発言したお前のせいだ、そう言っているのだろうか?
「その通りですよ。貴方が余計なことを言わなければ、あの方々は明日も変わらず生きていけたのですよ」
徐々に絶望の色が表れる恭華の顔を、至高の嗜好とも捉えているのか、悦楽に満ちた笑みを浮かべる。
「そ、そんな・・・」
キツネに出くわし真っ青だった恭華の顔は、キツネに対する怒りから赤に変わり、そして今、色を失い真っ白になっている。キュッと口を結び、への字に曲げる。
「おやおや、そんなに落ち込むなんて意外ですねぇ」
呆然としたまま声を出すことを忘れ、動きを失った恭華に、キツネが歩み寄る。
「そんな意外に繊細な恭華さんも可愛らしいですよ❤」
恭華の前から歩み寄ってきたはずのキツネは、瞬く間に恭華の背後に移動した。
「ひっ!・・・んなっ!」
首筋にふーっと息を優しく吹きかけられ、恭華の肩がビクンッと跳ねる。
チュッとそのまま頬に口づけされ、嫌悪感から咄嗟に腕を振り上げる。
恭華を小馬鹿にするかのように、軽々とかわすついでに、恭華の耳に舌を捻じ込み、ヌチャッという不快な音とたっぷりの唾液を残していく。
「ふっ、ふざけんなっ!この変態っ!!」
頬と耳をゴシゴシと拭い、キツネから距離を取るために数歩下がる。
耳の中に残るキツネの舌の生暖かさが気色悪くて顔が引き攣る。
「フフッ、調子が戻ってきましたねぇ」
ニヤニヤと笑いながら、徐々に恭華との距離を詰めていく。
まるでそんな距離は無意味だと嘲るかのように、前後左右に目にも留まらぬ速さで移動していく。
文字通り、目でさえ視認することができずに、背中をあけているという不安感から、恭華の足は自然とビルの壁へと下がっていった。
激しい運動をしているわけでもないのに、頬に汗が伝う。
「おや、この寒さの中、暑いんですか?」
恭華の右側へと回ったキツネが、流れ落ちる汗をベロリと舐め取る。
身長を合わせるために前傾姿勢のキツネの影が、恭華全体を闇へ包み込むかのように覆う。
「脱がせて差し上げましょうか?」
クスクスと耳につくように笑うキツネが恭華のコートに手をかける。
「やめろっ!!触んなっ!!」
不快に眉を寄せ、バシッとキツネの手を払ったつもりが、逆に掴まれる。
「くっ!・・・放せっ!放せよっ!!」
キツネを振り払おうとグッと腕に力を込めるが一寸たりとも動く気配がない。
「恭華さん、貴方も学習しない人ですねぇ」
ふーっと真上から盛大な溜息が降ってきて、恭華に痛いほど突き刺さる。
キツネの少し低くなった声のトーンに恭華の手がカタカタと自然に震えている。
「くっ!・・・」
震えを隠そうと力を入れるが、自分の意志ではどうすることもできずに、唇を噛み締める。
怖い。
純粋に隠しようがない恐怖に見舞われる。
学習しない?学習しないだと?
見ろよ、この震え!しっかり体が覚えているじゃないか!
そう強く訴えてやりたいのは山々だったが、声が出ない。
「僕に逆らってもいいことはありませんよ?」
掴んでいる恭華の手首に力を加えていく。
「やあっ!・・・・や、やめ・・・」
甲高く、非常に情けない声が出たことには気が付いたが、そんなこと気にならない程の焦燥が恭華を襲う。
血流が悪く、色が変わっていく腕を凝視する。
今までの経験からこの男がこのまま腕を折ろうとしていることは明白だった。
ギリギリと徐々に込められていく力に、恭華が力なく首を振る。
「痛っ!!・・・キ、キツネ、は、放して!!」
眦に涙を溜め、男に懇願する恭華に、もはや余裕など微塵も感じられない。
この絶対的な恐怖の、暴力の前では気高く止まっている恭華のプライドなど、脆く崩れる。
「フフッ、どうしましょう?」
膝まで震わせ、全身でキツネに対する恐怖を示している恭華を、淫靡な目で舐め回すように見つめる。
ペロリと唇に舌を這わせ、その細い眼が開かれる。
どうしましょうと言いつつも、依然として力が緩む気配はない。
「いっ・・・あっ・・・き、キツ・・ネ!!」
ミシミシと骨の軋む音が聞こえ始め、恭華の顔が苦痛に歪む。
「そうですねぇ・・・では恭華さんからキスして下さい❤して頂けたら放しましょう」
キツネの無茶な要求に余裕のないはずの恭華が即座にプイッと顔を背ける。
考えるより先になによりも顔が反応してしまったのだから仕方がない。きっと神経が脳を通さずに直接顔に命令したに違いない。これを人は反射神経と呼ぶんだ。
生理的に絶対に無理だと、受け付けないと、嫌悪感を通り越して、寒気や吐き気すら感じると常々キツネに対して感じている恭華が条件反射的に反応した結果だ。
「プイッじゃないでしょう、プイッじゃ。仕方がないですねぇ」
ギリギリと掴まれている手首をぐるりと捻られ、背中に回される。
壁に頬がめり込むほどに押さえつけられる結果になった。
「痛っ!!・・・イデデデデデッ!」
痛みを訴えようと、背後にいるキツネを見るために後ろを向く。
が、頬がべったりと壁に食い込んでいて、瞳しか動かすことができず、横目でキツネを見つめる。
手首をそのままボキッと折られるのだと思っていたが、まさか腕の根元からいこうとしているとは。
腕を捻られたまま、ガンッとビルの壁に頭を叩きつけられる。
「うっ!!・・・っ・・・」
脳を揺さぶられる衝撃を受け、恭華が辛そうに呻く。
脳の衝撃も冷めやらず、目を白黒させている恭華に追い打ちをかけるように、捻り上げられている腕にギリッと圧力が加えられる。
「うっ・・・ぁっ・・・」
ゴキンッ
「いあぁぁぁぁっ!!・・・うぅっ、あっ・・痛っ・・・」
裏路地に綺麗に響き渡る骨の音に遅れること数秒、恭華の絶叫が響き渡る。
解放された腕はブラッと垂れ下がり、完全に己の支配下から離れ、ブラブラと揺れている。右手で押さえていないとその重みに耐えられない。
そのままビルの壁に向き合い、ズルズルとしゃがみ込む。
キツネの背中を向ける形となるが、今更キツネと正面から向き合う気にもなれない。
先に頭に与えられた衝撃と、腕を折られた衝撃で、吐き気が込み上げてくる。
同じ吐き気ならキツネへのキスを選べば良かったかな、そう後悔する程に頭が、腕が痛い。気持ち悪い。
ポツポツと零した涙がアスファルトの色を変えていく。
ぐすぐすと静かに嗚咽を耐えて泣く恭華の背中に、不意にキツネの手が置かれる。
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