人生殺しさん

詩月

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今も昔も

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、ね。こんなしょうもないもの誰が置いたんだか。その黒い紙にはそのの詳細が細かな文字で書かれている。読むのもめんどくせぇ。今日は仕事があるってのに。ほら、くだらねぇことしてるうちにハミルが来た。
「ほら、ぼーっとしてないの!仕事よ。」
パステルカラーで彩られたたくさんのファイルを俺の机上に乗せた。
「はぁ、このチカチカする色はハミルの趣味か?」
ハミルは腕を組んで俺がファイルを開くのを待っている。
「まあね。可愛いでしょ?」
俺は鼻で笑い、薄緑色のファイルを開く。

浅井 日向 82
死因:

、だと?この時代に……。しかし考えられなくはないな。亡くなった年齢からもなんとなく何が起きたかはわかる。
俺は深くため息をついた。…子どもは苦手だ。
そんな俺を察したようで、ハミルは楽しそうに笑った。
「今回は私も一緒に担当しようかな。私、今仕事残ってないしねっ。」
ハミルは子ども好きなのだろうか。はしゃぐハミルは放っておこう。
ともかく、これからいらっしゃる人間様を迎えねぇとな。

ったく、いつの時代も人間どもは変わらねえな。
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