【完結】君に伝えたいこと

花宮

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〜青春編〜

一話 『青春生活の始まり』

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あれから一週間が経った。最初は友達から心配の声や揶揄いの声があったが、今はすっかり元通りになっている。まぁ、そこまで擦るネタでも無いし。


そして笹川さんとはたまに連絡を取るようになっていた。と、言ってもつとむや悟とかも一緒だけどね。基本的にあの二人が喋ってて笹川さんは殆ど発言しないんだけど……。


「おーい?洋介?聞いてるか?」


そんなことを思っていると、祐介に声をかけられた。宮沢祐介は俺の友達だ。コミュ力が高く、誰に対しても分け隔てなく接している。


女子にも人気があり、バレンタインデーには本命チョコも義理チョコも多数貰っている姿は何度も見ている。
顔立ちもよく、背も高いためモテてない方がおかしいから納得だけど……


「………本当にどうしたよ?お前。最近ぼーっとしてること多いぞ」


「そ、そうか?いつもこんな感じじゃないかな……」


俺は割とぼーっとすることが多いのだが。授業中も先生に当てられるまで気付かなかったりするし。……自分で言うのもなんだが、これはちょっと酷い気がしてきた。


「んー、まぁ、そうだけどよ。最近特に多くなってるんだよな。何かあったのか?」


……そうなのか……?自分ではよく分からないけど。まぁ――


「祐介の考えすぎじゃないのか?」


「…なら良いんだけど……」


そんな祐介との会話を終わらせ、再び窓の外を見る。そこには相変わらず空が広がっていた。


△▼△▼


そして放課後。部活も終わり、帰ろうとしていた時だった。


「あれ?中村くん?」


後ろを振り向くとそこにいたのは――


「松岡……?どうしたんだ?」


松岡瞳。彼女は俺の隣の席の子だ。清楚系美少女といった風貌をしている。


しかし、性格はかなりサバサバしており、男勝りなところもあるのだ。そんなギャップも相まって人気者なんだろうけど。


「中村くんこんな遅くまで何やってるの?もう下校時間はとっくに過ぎたし部活帰りにしては遅いと思うんだけど」


確かにそうだ。普通に考えれば今の下校時間よりかなり早い時間に帰れていただろう。しかしそれは――


「あー、うん。自主練してたんだよ。ほら、俺入院してたじゃん?少しでも遅れを取り戻すためにさ」


退院してからずっと練習をしていたのだ。少し遅れたくらいで取り戻せるほど甘くはないが。それでも何もせずにいるよりもマシである。


「熱心ねぇ」


「松岡は?どうしてここに?」


「私は……その…忘れ物を取りに来たのよ!」


そう言って顔を赤くしながらそっぽを向いてしまう。………何で顔が赤くなっているのだろうか……?


「顔赤いけど大丈夫か?」


「え……?顔が赤い!?べっ別になんでもないわ!それより早く帰るわよ!!鍵、先生に返してくるから!!」


そう言うや否や、教室の鍵を閉めて職員室へと向かって行ってしまった。


「おおう……俺も行くか……」


そのあとは松岡を家まで送り届けてから帰宅をした。
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