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番外編
『宮沢祐介の苦難? 〜前編〜』
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女なら、何でも良かった。適当に愛想を振り撒いて、誰でも構わず甘い言葉を囁く。それは今も昔も変わらないし、これからもそうだと自負していた。
小学生の頃から転校を繰り返して、その度に新しい友達を作っては別れるの繰り返しだった。だから、俺は適当に遊んでいれば良いと思っていたんだ。
でも、小学六年の頃から父親に転勤の話が出なくなって――。
それからずっとこの街から引っ越す機会はない、と言われた。だからこの時から本気に友達作りをしようと決意したんだっけな……でも、男友達はともかく、女に関してはいつも通りだった。
女に関してはこっちの方が楽だと思ったからだ。それは中学になっても同じで、むしろエスカレートして行った気がする。きっかけは単純で好きな人ができたから。ただそれだけだった。
名前は松岡瞳。同級生の中で一番可愛い子だと噂されていた女子生徒だ。最初は顔立ちが良いだけで特に興味はなかった。だって、顔がいいだけの女はそこら辺にゴロゴロいるし。顔がいい女は性格が悪い、と相場は決まってるし。
そう思っていたのに。彼女は違ったのだ。正義感が強くて、困っている人を見逃せないような優しい心の持ち主だった。最初はつまらない奴だと思ってたけど、いつの間にか彼女に惹かれていた。
惹かれたきっかけなんて覚えてないくらい些細なことだったと思うし、好きになるきっかけはどうでもよかった。彼女が好きだという事実さえあればそれで十分だった。
でも、彼女は俺のことなんて好きじゃなかった。彼女は俺の親友である――中村洋介が好きなのだ。
中村洋介はクラスの人気者でもあり、誰からも好かれる存在でもある。優しくて面倒見がよく、頼りがいのある人間だった。そして何より彼の周りには人が絶えなくて常に誰かと一緒にいた印象が強い。
昔は気弱い奴だったんだけど、何かをきっかけに変わったらしく今ではすっかり明るくなったらしい。何がきっかけなの?と聞いたら俺のおかげらしい。正直全く、心当たりがない。まあ、そんなことは置いといて……とにかく彼はクラスでの人気者であり、男女問わず人気があった。
松岡はクールに振る舞っているけど、全然隠せてない。洋介を見る時の目が違うし、態度にも出てしまっている。洋介以外にはバレてるけどね……
最初は嫉妬した。だって今までは上手く行ったはずなのに。勉強も運動も女も全部完璧にやってきたつもりだし、この容姿のおかげで大体の事は何とかなってきた。それなのに――
「(本気で好きになった女は手に入らない――)」
そもそも、俺は松岡のことが好きなのか?と疑問に思う時もある。だって好きになるきっかけなんて思い出せないし。この気持ちは嘘なのかって聞かれたら違うとは答えられる。だけどそれが恋なのかどうか分からないんだよ……
だから確かめようと思った。松岡に洋介のことを『好き』だと言わせて、それで嫉妬したら本物だと思うことにした。我ながら馬鹿なことをしている自覚はあるよ……
深夜テンション、という言葉があるように今の俺は正にその状態だろう。明日になれば冷静になって、自分の行動を思い返せば後悔するかもしれないのに。でも、あのときの俺は――
「はい、松岡と石崎と羽沢に罰ゲーム!罰ゲームは洋介に告白すること~~!」
何故か石崎まで巻き込んでしまった。でも今更後には引けないし、もう引き返すことはできない。それに――最近の洋介は、笹川に恋してるし。本人は自覚していないみたいだが……。
「は?ち、ちょっと待ってよ!松岡さんはともかく、何で私も中村くんに……」
「えー?何敏感になってるの?ただの罰ゲームだよ?」
石崎と羽沢を巻き込んだのはその場のノリというやつで深い意味はない。ただ面白そうだと思っただけだ。
「そうだよねー。瞳はともかく、私らは関係ないもんねぇ」
「ちょ、ちょっと何で私はともかく、とか言うわけ!?わ、私も関係ないでしょ!!」
「うっそだぁ~」
ニヤリとした笑みを浮かべている石崎を見て確信した。こいつ楽しんでいるな、と。羽沢もきっとそうだ。まぁ、バレバレだしなー
「……そ、それに……私達が告白したところで、絶対に振られちゃうんだから無駄じゃん……」
悲しそうに俯く姿を見ると罪悪感が湧き上がってくるが、ここで折れる訳にはいかない。
だってこれは――俺が本当に彼女を好きかを確かめるためなんだから。
だから、ごめんな。こんなくだらないことに付き合わせてしまってさ。
俺は心の中で謝りつつも、
「罰ゲームなんだからそんな深く考える必要はないだろ」
と、そう言って俺は笑った。
小学生の頃から転校を繰り返して、その度に新しい友達を作っては別れるの繰り返しだった。だから、俺は適当に遊んでいれば良いと思っていたんだ。
でも、小学六年の頃から父親に転勤の話が出なくなって――。
それからずっとこの街から引っ越す機会はない、と言われた。だからこの時から本気に友達作りをしようと決意したんだっけな……でも、男友達はともかく、女に関してはいつも通りだった。
女に関してはこっちの方が楽だと思ったからだ。それは中学になっても同じで、むしろエスカレートして行った気がする。きっかけは単純で好きな人ができたから。ただそれだけだった。
名前は松岡瞳。同級生の中で一番可愛い子だと噂されていた女子生徒だ。最初は顔立ちが良いだけで特に興味はなかった。だって、顔がいいだけの女はそこら辺にゴロゴロいるし。顔がいい女は性格が悪い、と相場は決まってるし。
そう思っていたのに。彼女は違ったのだ。正義感が強くて、困っている人を見逃せないような優しい心の持ち主だった。最初はつまらない奴だと思ってたけど、いつの間にか彼女に惹かれていた。
惹かれたきっかけなんて覚えてないくらい些細なことだったと思うし、好きになるきっかけはどうでもよかった。彼女が好きだという事実さえあればそれで十分だった。
でも、彼女は俺のことなんて好きじゃなかった。彼女は俺の親友である――中村洋介が好きなのだ。
中村洋介はクラスの人気者でもあり、誰からも好かれる存在でもある。優しくて面倒見がよく、頼りがいのある人間だった。そして何より彼の周りには人が絶えなくて常に誰かと一緒にいた印象が強い。
昔は気弱い奴だったんだけど、何かをきっかけに変わったらしく今ではすっかり明るくなったらしい。何がきっかけなの?と聞いたら俺のおかげらしい。正直全く、心当たりがない。まあ、そんなことは置いといて……とにかく彼はクラスでの人気者であり、男女問わず人気があった。
松岡はクールに振る舞っているけど、全然隠せてない。洋介を見る時の目が違うし、態度にも出てしまっている。洋介以外にはバレてるけどね……
最初は嫉妬した。だって今までは上手く行ったはずなのに。勉強も運動も女も全部完璧にやってきたつもりだし、この容姿のおかげで大体の事は何とかなってきた。それなのに――
「(本気で好きになった女は手に入らない――)」
そもそも、俺は松岡のことが好きなのか?と疑問に思う時もある。だって好きになるきっかけなんて思い出せないし。この気持ちは嘘なのかって聞かれたら違うとは答えられる。だけどそれが恋なのかどうか分からないんだよ……
だから確かめようと思った。松岡に洋介のことを『好き』だと言わせて、それで嫉妬したら本物だと思うことにした。我ながら馬鹿なことをしている自覚はあるよ……
深夜テンション、という言葉があるように今の俺は正にその状態だろう。明日になれば冷静になって、自分の行動を思い返せば後悔するかもしれないのに。でも、あのときの俺は――
「はい、松岡と石崎と羽沢に罰ゲーム!罰ゲームは洋介に告白すること~~!」
何故か石崎まで巻き込んでしまった。でも今更後には引けないし、もう引き返すことはできない。それに――最近の洋介は、笹川に恋してるし。本人は自覚していないみたいだが……。
「は?ち、ちょっと待ってよ!松岡さんはともかく、何で私も中村くんに……」
「えー?何敏感になってるの?ただの罰ゲームだよ?」
石崎と羽沢を巻き込んだのはその場のノリというやつで深い意味はない。ただ面白そうだと思っただけだ。
「そうだよねー。瞳はともかく、私らは関係ないもんねぇ」
「ちょ、ちょっと何で私はともかく、とか言うわけ!?わ、私も関係ないでしょ!!」
「うっそだぁ~」
ニヤリとした笑みを浮かべている石崎を見て確信した。こいつ楽しんでいるな、と。羽沢もきっとそうだ。まぁ、バレバレだしなー
「……そ、それに……私達が告白したところで、絶対に振られちゃうんだから無駄じゃん……」
悲しそうに俯く姿を見ると罪悪感が湧き上がってくるが、ここで折れる訳にはいかない。
だってこれは――俺が本当に彼女を好きかを確かめるためなんだから。
だから、ごめんな。こんなくだらないことに付き合わせてしまってさ。
俺は心の中で謝りつつも、
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と、そう言って俺は笑った。
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