武装料理人は異世界で狩ります。

中七七三

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その2:魔包丁マグロ裁鬼

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「なんとも、急な話で悪いんだけどね。どうだい?」

 鬼刀は少女に話しかけた。
 もう、彼はすでに何度も同じことをしていた。
 荒野を二日かけて歩き、そしてついた街。
 しかし、今のところ、色よい返事はもらってない。
 門前払いの連続だった。

「アナタは、料理人なの? 冒険者みたいだけど」
「ちがうよ。料理人だよ。腕はいいぜ」

 言葉が通じるという不思議な現象。
 人の口から聞こえる声。
 その発音は、明らかに自分の知らない言葉であると分かる。
 しかし、頭の中に直接言葉の意味が流れ込んでくるようだった。
 言葉と意味の乖離――
 そのような不可解な現象が起きていたのだった。

 あるいは、すでに自分は死んでおり、これは死後の世界なのか?
 それとも死に際の脳が見せている幻の世界か?
 当初はとまどった鬼刀であった。
 
 異世界、異星。
 死後の世界。幻。 
 
 自分の中で、いくら問うても、結論などでるものではない。
 圧倒的に情報が不足しているのだ。
 
 鬼刀は目の前に立つ少女を見た。
 黒曜石のような輝きを放つ大きな瞳。
 見上げるようにして、強気な視線を彼に向けていた。

 白いベールから、長い黒髪があふれ出している。
 インド、中央アジア系の顔立ち。それもとびきり美しい方に入る。
 衣装もどこか、そのような文化圏を思わせる物だった。
 しかし、ここがそのような場所ではないことは分かっている。
 
「料理人? 本当なの?」

 カタリナは言った。その声の中に、あるかなしかの安堵の色があることに鬼刀は気付いた。

(お、これは脈があるか?)

「ちょっと、事情があって遠くから来たんだがな。正直、困っているんだよ」

 鬼頭は、太い指でポリポリと頬の傷をかいた。
 とにかく、この世界がなんなのか分からない。しかし、人の社会の中で情報を得ることは必要だった。
 まずは、この世界の中で基盤を作り情報を集める。そうなれば、仕事をすべきだ。
 彼はそのような結論に至っていた。
 ある種、ワーカーホリック的なところがあるのは、七五%占める日本人の血のせいかもしれない。
 残り二五%も勤勉なことでは、定評のある民族だ。

「そうなんだ……」

 まるで値踏みするかのような視線でカタリナは鬼刀を見つめた。
 本当なのか?
 彼女は、その話に飛び付きたいのを堪えた。

(こんな、都合のいい話があるの?)

 彼女と彼女の祖父がやっている店。
 その店の料理人が今さっき、店を辞めた。
 そして、彼女には料理人が必要だった。
 店を続けるために。

 ギルドの罠――
 その可能性を考えた。しかし、それは意味がない。
 五日後の料理勝負。この店の独立をかけた戦い。
 放っておけば、彼女の店は、料理人を立てることができず不戦敗だ。
 このような、男を送りつける意味はない。
 
 それに――
 なぜか、この目の前の大男は信じられるような気がした。
 
 カタリナは決意したように、すっと息を吸いこむ。
 そして、その唇が動いた。

「なにが出来るの? 遠くから来たっていうけど、どんな料理ができるの?」
「色々だな」
「色々?」
「なんでもやるよ。日本料理、フランス料理、中華料理、トルコ料理。ご希望であれば、イギリス料理もな」
 
 そう言って鬼刀はニッと笑った。兇悪と言っていい顔なのに、笑顔だけは妙に魅力的だった。

「聞いたことない料理ばかりだわ」
「まあ、そうだろうね」

 やはりここは地球のどこかではない。
 鬼刀は確信を更に濃くする。「イギリス料理で笑わない」というのはあり得ないだろう。いくらなんでも。

 自分は地球とは違う世界に転移してしているのだ。
 
 戻れるかどうか分からない。そもそも、どのようなメカニズムでこの世界に転移したのか不明。
 おそらくはテロリストの爆発が原因だとは思っていたが。
 異世界か異星か―― もしくは、死に際の俺の作った幻想の世界。
 ただ、この身体に感じるリアリティはなんだ?
 鬼刀は大きく息を吸いこんだ。人の生活する雑多匂いを含んだ空気が流れ込んできた。
 それは、リアルな「生」を感じる物だった。

「いいわ。詳しく話を聞きたい。入って」

 カタリナはそう言うと店に入った。くるりと背を向けた。
 小さな店。鬼刀も続いた。
 鬼刀は入り口で頭をぶつけない様にすこしかがんで店内に入る。

「本当に大きいわね」
 
 そんな彼を見て、カタリナが少し笑っていった。
 警戒が薄れているのかもしれない。

 薄暗い店の中を、鬼刀は見やった。
 どう贔屓目に見ても、繁盛しているとは思えない。
 ただ、掃除だけは行き届いているようだった。

「作ってみて」

 カタリナはそう言うと、店の奥を指さした。
 
「奥が厨房かい?」
「そうよ」
「材料は?」
「揃っているわけじゃないけど、ある物でなにか作って」
「好きに作ればいいのかい?」
「ええ、それで雇うかどうか決めるから」
「ふうん……」

 鬼刀はゆっくりと背に背負った荷物を下ろした。
 なにが入っているのか? 楽にカタリナの倍の重さはありそうだった。

 彼は奥の厨房に入った。
 歩くという動作であったが、そこに巨体の持ち主にありがちな鈍重な感じが一切ない。
 
 狭い厨房の中を見る。床にはいくつかの木箱があった。
 玉ねぎをおもわせる野菜。
 なにかの、イモらしきもの。 
 木箱の中に入っていた。それほどの量ではない。木箱の底が見えている。
 小さいとはいえ、ひとつの店をやっていくには、どう見ても少なく見えた。

「これしかないのかい?」

 彼の言葉を聞くと、カタリナも厨房に入った。そして、観音開きとなっている戸棚を開けた。
 
「ここに、小麦粉。それに、干し肉、香辛料、塩、魚醤(ガルム)は壺に入ってる、ワインもある」

 カタリナが事務的に指し示すが、それでも量は少ない。

「なあ、仕入してないのかい?」

 思っていた疑問が、鬼刀の口から出ていた。

 ムッとしたような顔で、カタリナは鬼刀を見た。負けん気の強さを隠そうともしない強い視線。

「ここにあるものでやって。できないの?」

 語気を強め、カタリナは言い放った。
 鬼刀はそれをそよ風のように受け流す。

「まあ、材料はいいが。俺の持っている物を使っていいかい?」
「ん? なにをもっているの?」
「調味料とかな、色々。食材も少しあるな」

 カタリナは店の中に置かれた彼の荷物に視線を向けた。
 そして、振り返る。

「いいわ。なんでも使っていい。ここにある物と、アナタがもってきたもので、作って」
「了解――」

 鬼刀はそう言うと、焦げて薄汚れた服を脱ぐ。
 鋼の光沢を見せる物で彼の上半身は包まれていた。

「プレートメイル…… アナタいったい?」

 カタリナの言った「プレートメイル」という言葉。
 分かりやすい言葉だ。まさにそれだ。
 鬼刀の身に付けたものは、上半身を守る鎧に見えた。

 そんなものはただの料理人は着けていない。
 しかし――

「んじゃ、脱ぐか」
 
 鬼刀は「フンッ」と全身に力を込めた。
 ガシャガシャと音をたて、身に着けた鎧が分解する。そして、床に落ちた。
 
「珍しいかい? 武装料理人の装備だ」

 彼は分解された鎧だったものの部品を手にとっていた。
 それは、フライパンだった。そして、床に落ちている物。
 それらは、鍋やフライ返し、お玉――
 調理道具だった。
 
 武装料理人は、独特の調理道具を使用する。
 それは「ゲルマン・調理器装甲」と呼ばれるもの。
 食材を狩るときには身にまとい、体を守る。
 調理する時にそれを、解放する。
 身を守る装甲は、数々の調理道具となるのだった。

 古代ゲルマ人の文明の生んだ先進システム。
 そして、露わとなった上半身に、カタリナは息を飲む。
 深くエッジの刻まれた筋肉に包まれた身体。
 見たことも無い男の身体だった。

 そして、彼は自分の荷物の中から、道具や色々な物をとりだした。
 
「それは…… いったい?」
「俺の国の調味料だ。まあ、在庫もないし、もう仕入もできないがね」
 
 彼はテーブルの上のそれらの物を並べる。
 コショウ、塩、そしてカレー粉。

「その鉄の箱の中に、調味料?」
「ああ、缶詰か。これは違うが…… まあ、似たようなもんか」
「聞いたことない」
「まあ、俺の国はここから、ずいぶん遠いからな」
「そうなんだ……」

 そしてカタリナは、鬼刀がとりだしたものに目を止めた。
 リュックに後ろ側にぶら下げていた物だ。
 それが何であるかは分かった。干し肉だろう。

「それは、なんの肉?」
「ああ、これかぁ…… この街に来る途中で捕まえた奴の肉だな。ぶち殺して食った。その残りだ」
「なんの肉なの……」

 カタリナはあらためて、すっと後ろに下がった。
 ちょっと怖い考えが頭をよぎったからだ。
 小さな声で「神様」と言ってしまった。
 
「なんだろうなぁ。名前は知らんが…… クマみたいだった」
「クマ?」
「俺の倍くらいの背丈で、黒い毛皮。こうな、前足がすげえ大きさだったな。出刃包丁みたいな爪が並んでてな。
 ああ。あと首の回りが金色の輪っかみたいな毛の色で……」
 
 鬼刀は身振り手振りを交えて説明する。
 カタリナには、ある生物を思い当たる。そしてバカなと思った。

「ありえない…… ギガントベア?」
「ああ、そういうのか、あのデカイの。肉は大味だったけどな。内臓が旨かった」

 カタリナは、その干し肉を見た。
 市場で見たことがある、ギガントベアの肉。
 貴重品だ。そうそう出回っているものではない。
 数が少ない上に、狩るのが滅茶苦茶大変だからだ。
 ひとりの人間がどんな武器をもっても、相手にできるものじゃない。

「ねえ、見せて――」
「ああ、いいぜ」

 カタリナはその干し肉をうけとる。ずっしり重い。
 たしかに、その肉はそれに似ている気がした。
 しかし、確証はもてない。
 この男――
 
「どうやって? どうやって、ギガントベアを」
「ん。いやぁ。まあ、狩りは慣れているんでな」

 そう言うと、ゴソゴソと荷物の中を漁る。
 ヌッと担いでいた荷物の中から、とりだしだ。
 
「ッ……!」

 カタリナは息をのんだ。
 見たことが無かった。

「俺の愛用の包丁だ。岩斬(がんざん)とマグロ裁鬼(さばき)っていうんだ」

 二本の包丁?
 包丁なの?
 カタリナはその説明に、疑問を持ちながらも、コクコクと頷く。

「岩斬は、いってみればでっかい菜切包丁だな。盾としても使える」

 それは鉄板のような包丁だった。包丁というよりは巨大な鉈だ。
 カタリナの手の長さより刃渡りが長い。

「こいつは、マグロ裁鬼。魔包丁の異名を持つ、古代ゲルマンから受け継がれた包丁だ。刺身包丁だ」
「ああ、そうなの……」
「まあ、こいつに斬れないものはないね」

 その通りだと思う。多分そうだろう。言ってることはよく分からなかったが、最後の言葉だけは説得力十分。
 鋭くとがった兇悪な切っ先。
 禍々しい光を放っている。

「でも、うちの店じゃそんなものを使う、場所は無いわよ……」

 それしか言えない。カタリナは、硬直しながらもそれは言った。
 この店の厨房の広さでは物理的に無理だった。

「コイツは、本来『武装料理人』が本領を発揮する野営調理で力を発揮する。それから食材を得るためにな―― ギガントベアだっけ? そいつもこれで狩った」
 
 ニッと口の端に笑みを浮かべる。
 今までの笑みと違う。獰猛な笑みだった。

「よく分からないけど、もうしまって」

 マグロ裁鬼の濡れたような刀身をみているだけで、魂が闇に吸いこまれそうになってくる。
 カタリナは両手で自分の身体を抱くようにした。まるで寒気が襲ってきているかのように。

「おう、悪かったな」 

 鬼刀は巨大な包丁をしまった。
 ふっと、安堵の息を吐くカタリナ。

「じゃあ、いいんだな。作るぜ」

 鬼刀の言葉に、カタリナは黙ってうなづいた。
 この得体のしれない料理人がなにを作るのか?
 それには、興味があった。
 
「まあ、まってな―― すぐこさえてやるぜ」

 鬼刀はそう言って厨房に入った。
 その顔には野太い笑みが浮かんでいた。
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