百均怪盗ハンドレット

千音 兎輝

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5.遭遇

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「づがれだー」
 帰ると同時にベットに倒れこんだ。
「何も考えてねぇ・・・・・・」
 もういいや、眠い。おやすみなさい・・・・・・。


「遅刻だぁー!」
 うっかり目覚まし時計をセットし忘れて寝てしまった。
「お、遅れました!」
 サーセン! 心の中で謝っておく。
 シーン。
「ありゃ?」
 教室には誰もいなかった。黒板を見るとー
「ゴールデンウィーク、楽しんできてね」と書いてあった。
「・・・・・・あ」
 すっかり忘れていた。HRはいつも寝てるからな。まあでも、臨時の休みだ、活用させてもらおう。
「とりあえず溜まってるアニメを消化するぜー!」
「よかった。戒場君、今日暇なのですね?」
「え?」 
 ぎこちなく後ろを振り返ると彩香がいた。
「な、なんで・・・・・・」
 なんでここにいるんだよ!
 彩香は俺の心情を悟ったかのように一枚の紙を見せてきた。
「委員会の仕事が残っていて、あとちょっとだったから休日出勤したのですよ」
「ソ、ソウナンデスカ」 
 なんたる偶然、神さまひどい。
「じゃ、じゃあ、俺はこれで・・・・・・」
 俺が立ち去ろうと悲しそうな目で見てきた。
「・・・・・・私と勉強は嫌?」
「そんなことはない! 昨日はすっげー楽しかった。教え方もうまいし、字も丁寧だし。昨日は有意義な1日だったって胸を張って言える」
 彩香は顔を真っ赤にしてー
「ば、ばかー! は、恥ずかしい!」
「痛い痛い! 鞄で殴らないで!」
「あっ、ご、ごめんね」
 角は痛い。
「じゃあお昼に私の家に来て下さい」  
 なん、だと・・・・・・。
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