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第一章-すれ違い-
-part10-情報屋
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「えー。お昼、インスタントラーメン?」
「不満なら父さんの所に行って、お昼作ってもらえ」
美穂は文句を言いつつも、インスタントラーメンを食べ、部屋に置いてあったテレビゲームを一緒にやろうと誘ってきた。
協力型のテレビゲームをしながら、美穂は尋ねてくる。
「中村さんは、どうだった?」
「美穂が教えてくれた通りにクロだった」
「やっぱり。で。どうするの?」
「どうすかは、委員会の会議で決めるから、まだ分からない」
「ふーん」
ゲーム音が部屋に響く。
今回。中村の情報を教えてくれたのは、美穂だ。
「それで。兄貴。彼女いるの?」
「・・・・いないけど」
「昨日、兄貴と女の人が二人で歩いているのを見た人がいるんだけど」
「偶然、会っただけで・・・」
「へぇ~。偶然に会った女の人を家まで送るんだ」
美穂。どこか怒ってる?
「兄貴。どんな弱みを握ったの?」
「何故、そうなる!?」
「だって、あの日向さんだよ。兄貴とは釣り合うはずもない人が一緒に帰ってるなんて、何かしらの弱みを兄貴が握っているしか考えられない」
「握って・・・ない!」
「何その返事。何か知ってるんじゃない」
鋭い。
「私。これでも情報屋だって名乗ってるんだから、教えてよ~」
「・・・自称してて、恥ずかしくないのか」
「うるさい!」
少し前は、だたのゴシップ好きの女子だったのに。
今では、圧倒的なコミュニケーション力と人脈を使う、本物の情報屋である。
度々、すれ違い実行委員会に情報を流して貰っているのだが、一体、どうやって俺が、静紀を家まで送ったのを知ったのか?
聞いても企業秘密としか答えてくれないのを知っているから聞きはしないが、不気味である。
「後、ママがちゃんとご飯食べてるか教えてほしいって。お昼、インスタントラーメンだった事伝えておくね」
「きょ、今日はたまたまだから。昼過ぎまで寝ようと思って、用意をしてなかったんだ」
「本当に?」
疑いの目を向ける美穂。
「・・・分かった。ママにはちゃんと食べてるって伝えておくから。・・・後から来た私がこんな事いう事じゃないけど。兄貴、別に家に帰って来ていいんだよ」
「・・・考えておく」
「「・・・・」」
無言でゲームをする気まずい時間になってしまった。
こうなるから、母さんの話題はあまり出してほしくなかったんだが。それでも、美穂は俺に帰って来てもいいと伝えたかったんだろう。
「美穂。俺のことをおにぃって、いつになったら読んでくれるんだ?」
「兄貴。・・・キモイ」
「キモイってなんだ・・・あっ!」
テレビゲームからゲームオーバーの音が鳴る。
「兄貴。へたくそ」
「くっ。美穂が頭を踏んだから死んだよ」
完全に俺のせいではない。
「せっかく、後少しでステージクリアだったのに。今日は全部クリア出来るまで帰らないから」
「馬鹿。このゲームまだまだステージあるから。遅くならない程度だったら、付き合ってやる。それで勘弁してくれ」
「うん。分かった。家には送ってくれるんだよね」
「当たり前だ。可愛い妹を一人で帰らす訳ないだろ。家の前までは送るよ」
俺は兄として、当然の事を言った。
「・・・・おにぃ。ありがとう」
「今、何か言ったか?」
「えっ?!何も言ってないよ。ほら、また兄貴死にかけてる。ちゃんとしてよ」
この日は、美穂と楽しくゲームをして、一日が過ぎていった。
たまには、こんな日もいいなと思う。
「不満なら父さんの所に行って、お昼作ってもらえ」
美穂は文句を言いつつも、インスタントラーメンを食べ、部屋に置いてあったテレビゲームを一緒にやろうと誘ってきた。
協力型のテレビゲームをしながら、美穂は尋ねてくる。
「中村さんは、どうだった?」
「美穂が教えてくれた通りにクロだった」
「やっぱり。で。どうするの?」
「どうすかは、委員会の会議で決めるから、まだ分からない」
「ふーん」
ゲーム音が部屋に響く。
今回。中村の情報を教えてくれたのは、美穂だ。
「それで。兄貴。彼女いるの?」
「・・・・いないけど」
「昨日、兄貴と女の人が二人で歩いているのを見た人がいるんだけど」
「偶然、会っただけで・・・」
「へぇ~。偶然に会った女の人を家まで送るんだ」
美穂。どこか怒ってる?
「兄貴。どんな弱みを握ったの?」
「何故、そうなる!?」
「だって、あの日向さんだよ。兄貴とは釣り合うはずもない人が一緒に帰ってるなんて、何かしらの弱みを兄貴が握っているしか考えられない」
「握って・・・ない!」
「何その返事。何か知ってるんじゃない」
鋭い。
「私。これでも情報屋だって名乗ってるんだから、教えてよ~」
「・・・自称してて、恥ずかしくないのか」
「うるさい!」
少し前は、だたのゴシップ好きの女子だったのに。
今では、圧倒的なコミュニケーション力と人脈を使う、本物の情報屋である。
度々、すれ違い実行委員会に情報を流して貰っているのだが、一体、どうやって俺が、静紀を家まで送ったのを知ったのか?
聞いても企業秘密としか答えてくれないのを知っているから聞きはしないが、不気味である。
「後、ママがちゃんとご飯食べてるか教えてほしいって。お昼、インスタントラーメンだった事伝えておくね」
「きょ、今日はたまたまだから。昼過ぎまで寝ようと思って、用意をしてなかったんだ」
「本当に?」
疑いの目を向ける美穂。
「・・・分かった。ママにはちゃんと食べてるって伝えておくから。・・・後から来た私がこんな事いう事じゃないけど。兄貴、別に家に帰って来ていいんだよ」
「・・・考えておく」
「「・・・・」」
無言でゲームをする気まずい時間になってしまった。
こうなるから、母さんの話題はあまり出してほしくなかったんだが。それでも、美穂は俺に帰って来てもいいと伝えたかったんだろう。
「美穂。俺のことをおにぃって、いつになったら読んでくれるんだ?」
「兄貴。・・・キモイ」
「キモイってなんだ・・・あっ!」
テレビゲームからゲームオーバーの音が鳴る。
「兄貴。へたくそ」
「くっ。美穂が頭を踏んだから死んだよ」
完全に俺のせいではない。
「せっかく、後少しでステージクリアだったのに。今日は全部クリア出来るまで帰らないから」
「馬鹿。このゲームまだまだステージあるから。遅くならない程度だったら、付き合ってやる。それで勘弁してくれ」
「うん。分かった。家には送ってくれるんだよね」
「当たり前だ。可愛い妹を一人で帰らす訳ないだろ。家の前までは送るよ」
俺は兄として、当然の事を言った。
「・・・・おにぃ。ありがとう」
「今、何か言ったか?」
「えっ?!何も言ってないよ。ほら、また兄貴死にかけてる。ちゃんとしてよ」
この日は、美穂と楽しくゲームをして、一日が過ぎていった。
たまには、こんな日もいいなと思う。
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