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第二章-鉢合わせ-
-part18-明るい方がいい
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奈菜は、明るく元気な性格の女子。では、なかった。
初めて、奈菜と出会ったのは小学生の時。
第一印象はよく分からない暗い奴。
みんなが友達と行動をする際、基本的に奈菜は先生と一緒にいた。
「ねぇ。みほちゃん?いっしょにおたんじょびかいしない?」
「・・・・・・」
偶に、そんな奈菜を見かねて、話しかける者もいた。が、美穂は返事を返すことはなかった。
「みほって、せんせいをひとりじめしたいから、いつもひとりでいるんじゃない?」
誰かが、そんなことを言い出した。
まだ、幼い子供たちは、この誰が言い出した言葉か分からないものを、疑いなど持ず、より一層に奈菜を孤立させた。
「ふざけんな!」
母に話すと、何故か自分が怒られた。
「いいか。孤独っていうのはつらい。私も独り身の時、どんなに夫、彼氏持ちの奴らに馬鹿にされた事か」
それとこれとは話が違うじゃないか?
疑問を持ちつつも、母から奈菜と仲良くやれと命令・・・お願いされて、次の日から俺は、奈菜に話かけに行くようになった。
初めのうちは。
「あの。奈菜ちゃん?俺、坂上紘一って言うんだけど・・・」
「・・・・」
案の定、無視された。
それでも、話かけ続けた。
「紘一。今日、学校帰りに、みんなで野球やるんだけど」
「家に帰った後、行くよ。よし、美穂ちゃん。帰ろ」
奈菜の家は、自分の家からほんの数件離れた所にあったのだ。
だから、俺は奈菜と仲良くなる為に、毎日一緒に帰った。
「紘一くんは・・・なんで?・・・一緒に帰るの?」
「うぁ!」
あまりにも突然の事に驚いてしまった。
一緒に家まで帰宅するようになって、ふた月ほど経過したある日。初めて、奈菜が喋ったのだ。
「・・・・・」
奈菜は下を向いて、また黙ってしまった。
「なんでかって?うーん。ママに言われたのもあるんだけど、やっぱり暗いよ明るいがいいじゃん」
「・・・明るい?」
「そう!明るい」
「・・・分かった」
「分かってくれて良かったよ」
正直。何に対しての「分かった」と、いう言葉なのか、さっぱりだった。が、この日を境に俺に対して明るく、接してくれるようになり。お互い下の名前で呼び合う仲の良い幼馴染になっていった。
初めて、奈菜と出会ったのは小学生の時。
第一印象はよく分からない暗い奴。
みんなが友達と行動をする際、基本的に奈菜は先生と一緒にいた。
「ねぇ。みほちゃん?いっしょにおたんじょびかいしない?」
「・・・・・・」
偶に、そんな奈菜を見かねて、話しかける者もいた。が、美穂は返事を返すことはなかった。
「みほって、せんせいをひとりじめしたいから、いつもひとりでいるんじゃない?」
誰かが、そんなことを言い出した。
まだ、幼い子供たちは、この誰が言い出した言葉か分からないものを、疑いなど持ず、より一層に奈菜を孤立させた。
「ふざけんな!」
母に話すと、何故か自分が怒られた。
「いいか。孤独っていうのはつらい。私も独り身の時、どんなに夫、彼氏持ちの奴らに馬鹿にされた事か」
それとこれとは話が違うじゃないか?
疑問を持ちつつも、母から奈菜と仲良くやれと命令・・・お願いされて、次の日から俺は、奈菜に話かけに行くようになった。
初めのうちは。
「あの。奈菜ちゃん?俺、坂上紘一って言うんだけど・・・」
「・・・・」
案の定、無視された。
それでも、話かけ続けた。
「紘一。今日、学校帰りに、みんなで野球やるんだけど」
「家に帰った後、行くよ。よし、美穂ちゃん。帰ろ」
奈菜の家は、自分の家からほんの数件離れた所にあったのだ。
だから、俺は奈菜と仲良くなる為に、毎日一緒に帰った。
「紘一くんは・・・なんで?・・・一緒に帰るの?」
「うぁ!」
あまりにも突然の事に驚いてしまった。
一緒に家まで帰宅するようになって、ふた月ほど経過したある日。初めて、奈菜が喋ったのだ。
「・・・・・」
奈菜は下を向いて、また黙ってしまった。
「なんでかって?うーん。ママに言われたのもあるんだけど、やっぱり暗いよ明るいがいいじゃん」
「・・・明るい?」
「そう!明るい」
「・・・分かった」
「分かってくれて良かったよ」
正直。何に対しての「分かった」と、いう言葉なのか、さっぱりだった。が、この日を境に俺に対して明るく、接してくれるようになり。お互い下の名前で呼び合う仲の良い幼馴染になっていった。
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