23 / 29
第二章-鉢合わせ-
-part19-もっと
しおりを挟む
「ちょっと、私もトイレ行きたい。紘一借りるね」
「あぁ。そこの角だから」
「分かった。ありがとう」
奈菜がトイレで席を立った後に、美穂に向かって言う。
「おい、美穂。さっきのはなんだ?」
「兄貴。ごめん言い過ぎた」
俺から、怒られるのが分かっていたからか、美穂はすぐに謝ってきた。
「知ってるだろ。奈菜が上がり症だって」
俺が奈菜と仲良くなってから、別にみんなと距離を取りたくて取っていた訳ではない。自身が極度のあがり症であるから打ち明けてくれた。それからは、俺が間に入り友達みんなとの仲を取り持つようにして、徐々にみんなと馴染める様になっていったのだ。
「でも、明らかに、奈菜は兄貴に依存・・・」
「なんの話?紘一。早くゲームの続きやろ」
奈菜がトイレから戻って来た。
「・・・兄貴、何か飲み物貰ってもいい?」
「飲み物?冷蔵庫から好きな奴取っていいぞ」
「やったー。って、お茶しかないじゃん」
嬉々として、冷蔵庫の扉を開けた美穂だったがジュースは品切れ状態。
「二人だけ、ジュースずるい」
「お茶で我慢しろよ」
駄々をこねて、ジュースを買いに行かせようという作戦だろが、俺には通用しないぞ。
「これ、さっきの撮った写真なんだけど」
「どのジュースが要るんだい。可愛い妹よ」
* * * *
「私もジュース買いに行くよ」
「いいよ。コンビニまで行かないと行けないだし。なんで、2リットルサイズで頼むんだよ」
紘一は、私と美穂ちゃんを置いて、ジュースを買いに行ってしまった。
「兄貴にべったりですねぇ~」
「それは、美穂ちゃんもでしょ。どうせ、私の邪魔をしに来たんでしょ」
「・・・相変わらず、兄貴の事になると上がり症を疑う素振りになるね・・・」
・・・いつもなら、人にどう思われるているかで、胸がいっぱいになって不安でどうしようもなくる。だから、昔は人と関わらないようにしてきた。
けど、紘一の前では、どう思われてるなんて心配より別の感情でいっぱいになる。
もっと。話がしたい。
もっと。私を見て欲しい。
もっと。もっと。もっと・・・。
「———ちょっと。聞いてる?」
「ごめん、美穂ちゃん。聞いてなかった」
紘一の事で頭がいっぱいになってしまっていた。
「だから、ちゃんを付けを辞めてよ。私は奈菜の事をライバルだと思って、下の名前で呼んでるんだから」
「・・・・さっき撮った写真くれるなら、呼び捨てにする」
「あぁ。そこの角だから」
「分かった。ありがとう」
奈菜がトイレで席を立った後に、美穂に向かって言う。
「おい、美穂。さっきのはなんだ?」
「兄貴。ごめん言い過ぎた」
俺から、怒られるのが分かっていたからか、美穂はすぐに謝ってきた。
「知ってるだろ。奈菜が上がり症だって」
俺が奈菜と仲良くなってから、別にみんなと距離を取りたくて取っていた訳ではない。自身が極度のあがり症であるから打ち明けてくれた。それからは、俺が間に入り友達みんなとの仲を取り持つようにして、徐々にみんなと馴染める様になっていったのだ。
「でも、明らかに、奈菜は兄貴に依存・・・」
「なんの話?紘一。早くゲームの続きやろ」
奈菜がトイレから戻って来た。
「・・・兄貴、何か飲み物貰ってもいい?」
「飲み物?冷蔵庫から好きな奴取っていいぞ」
「やったー。って、お茶しかないじゃん」
嬉々として、冷蔵庫の扉を開けた美穂だったがジュースは品切れ状態。
「二人だけ、ジュースずるい」
「お茶で我慢しろよ」
駄々をこねて、ジュースを買いに行かせようという作戦だろが、俺には通用しないぞ。
「これ、さっきの撮った写真なんだけど」
「どのジュースが要るんだい。可愛い妹よ」
* * * *
「私もジュース買いに行くよ」
「いいよ。コンビニまで行かないと行けないだし。なんで、2リットルサイズで頼むんだよ」
紘一は、私と美穂ちゃんを置いて、ジュースを買いに行ってしまった。
「兄貴にべったりですねぇ~」
「それは、美穂ちゃんもでしょ。どうせ、私の邪魔をしに来たんでしょ」
「・・・相変わらず、兄貴の事になると上がり症を疑う素振りになるね・・・」
・・・いつもなら、人にどう思われるているかで、胸がいっぱいになって不安でどうしようもなくる。だから、昔は人と関わらないようにしてきた。
けど、紘一の前では、どう思われてるなんて心配より別の感情でいっぱいになる。
もっと。話がしたい。
もっと。私を見て欲しい。
もっと。もっと。もっと・・・。
「———ちょっと。聞いてる?」
「ごめん、美穂ちゃん。聞いてなかった」
紘一の事で頭がいっぱいになってしまっていた。
「だから、ちゃんを付けを辞めてよ。私は奈菜の事をライバルだと思って、下の名前で呼んでるんだから」
「・・・・さっき撮った写真くれるなら、呼び捨てにする」
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
ちょっと大人な体験談はこちらです
神崎未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない
ちょっと大人な体験談です。
日常に突然訪れる刺激的な体験。
少し非日常を覗いてみませんか?
あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ?
※本作品ではGemini PRO、Pixai.artで作成した生成AI画像ならびに
Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。
※不定期更新です。
※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。
あるフィギュアスケーターの性事情
蔵屋
恋愛
この小説はフィクションです。
しかし、そのようなことが現実にあったかもしれません。
何故ならどんな人間も、悪魔や邪神や悪神に憑依された偽善者なのですから。
この物語は浅岡結衣(16才)とそのコーチ(25才)の恋の物語。
そのコーチの名前は高木文哉(25才)という。
この物語はフィクションです。
実在の人物、団体等とは、一切関係がありません。
JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――
のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」
高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。
そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。
でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。
昼間は生徒会長、夜は…ご主人様?
しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。
「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」
手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。
なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。
怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。
だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって――
「…ほんとは、ずっと前から、私…」
ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。
恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。
私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。
MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる