すれ違い実行委員会

ステルススター

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第二章-鉢合わせ-

-part24-墓参り

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 放課後。
 今日は、すれ違い実行委員会の活動も休んで、母の墓参り。
 墓に着くと、既に綺麗に磨かれ、母が好きだったガーベラの花が添えられていた。父がやったのであろう。
 線香に火をつけ、俺もガーベラの花を添える。
 
 「(・・・・母さん)」

 きっと、母が今語りかけてくるとしたら、逃げるなっていうだろうな。
 男勝りに気が強かった母が、病気で死んだ。
 父は母が病気である事を前から知っていたようだったが、俺は知らなかった。
 受験生だった、俺に余計な心配をかけない為に病気の事を隠していたのだと、入学が決まった後に教えられた。
 それから、俺に気づけかれないように張っていた気が緩んだのか、母は一気に衰弱していき、中学の卒業式には来ることは出来ず、高校の入学式には、もうこの世にいなかった。
 ・・・母が、亡くなったその年に父は再婚をすると切り出してきた。
 正直、理解できなかった。が、母の遺言でもあったのだと。
 
 「私が亡くなって、メソメソするな。何なら、新しい女捕まえれると思って、一年以内に結婚しろ」

 母の言いそうな言葉だった。

 「・・・紘一くん?」

 名前を呼ばれ、振り返ると父と再婚し俺の母になった紗江さえさんがいた。
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