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幕間 レオンハルト王太子のつぶやき
つまらない…あ.つまらないな。
今日も朝から会議だ。机の上には目を通さなければいけない書類が積み重ねられている。
王太子なんてやってられない職業だよ。ったく。
来月か再来月に南隣国の王太子が留学にやってくるみたいだ。
おかげでやることが前倒しになって今に至る。
あ~面倒だ。
そんな中、父上、まあ国王なんだが、に呼ばれた。
「父上、何?」
「執務室では陛下と呼べ。」
「はいはい、陛下。忙しいんだけどな。」
「秋頃なんだがシルバーサ王国に少しの間行ってほしい。」
「は?」
シルバーサ王国は私の婚約者の国だ。
今度来る王太子は南隣国のダマガラン王国。
シルバーサ王国は北隣国だ。
「何かありましたか?」
「あ、いや。お前も少しはあちらの国を見ておいた方がいいと思ってな。
とは表向きで何やら王女が前に会いたいと癇癪をおこしているらしい。
留学と言う形で行ってきてくれ。」
「は?何だそれ?」
「申し訳ないが今シルバーサと戦を交えるわけにはいかないのだ。
断る状況ではないのだ。我慢してくれ。」
「はいはい。」
シルバーサ王国か・・割と好戦的な国なんだよな。
現在シルバーサ王国とは和平を結んでいる。
まあおかげで今の世の中は平和だ。
国と国との大きな戦争なんてこの百年ほど起こっていない。
確かに断れば難癖付けてくるかもしれない。
従うのが妥当だな。
何か裏で仕掛けてくるかもしれない。
ひとまずそれまでに何らかの動きがないとも限らない。
仕方ないが王族の役割だ。
王太子に生まれた以上好きな子との結婚なんて諦めていたからそんな感情捨ててたんだけどな。
この間のシャーリーのことを思い出すと自分の中であきらめた感情が沸き上がってくる。
シャーリーが側にいたら楽しいんだろうなとか思ってしまうよ。
彼女の笑顔が隣にあるなら何でもできるような気がする。
本当に目を閉じていても、執務をこなしていても、何をしても嫌でも湧き上がってくる。
これが愛しいという感情なんだな。あまり知りたくなかったな。
だって君は手に入らない。
相手はルースだ。
彼はザイン公爵家の次男。
ザイン公爵家は王族の闇の部分にあたる。
ザイン公爵家を敵に回せばすぐに国なんてひっくり返る。我が国は成り立たない。
外交や政治、経済に至ってもうまく国を操っているのがルースいるザイン公爵家なのだ。
彼らはその手を血に染めることもする。人に情をかけるなどしてはいけないのだ。
そんな情など自分の足を救われるだけなのだ。
ザイン公爵家を敵に回してはいけない。
これが我が王家の掟なのだ。
ルーズローツ=ディー=サー=ザイン
更に厄介なことに彼は私の異母兄弟だ。父上が母上の侍女に手を出した結果生まれた子だ。
その侍女は母上と仲良く育った大好きな幼なじみだ。
彼女は罪の意識に苛まれて姿を消した。
当初両親はかなり彼女を探したらしい。
しかし見つけた時には彼女は病に侵されていた。
彼女はルースが2歳の時の時に亡くなった。
その後ルースはザイン公爵家に養子に出され王家の闇の部分を背負う宿命を負わされることになる。
本意ではないにしろ王家は彼からみればは母親や自分を見捨てた恨みの対象になるだろう。
父上、母上が罪悪感を持つのも仕方ない。
私だって初めて彼を見た時、鋭く、何も誰も信じられないような彼の目を見た時、彼に対して私のできる限りのことをしてあげようと思った。
彼が笑うなら…幼いながら願った。
ザイン公爵家は周りに対して情を捨てる代わりに自分の大切な人に対しては情が深い。
おかげで養子にもかかわらずザイン公爵夫妻はルースを溺愛してくれる。
その点には私の両親も私も救われている。
少しずつ表情が和ぎ、笑みを浮かべるようになった。
しかしそれはシャーリーと出会ってから劇的に変化した。
シャーリーの話をするときは口元から笑みがこぼれ、優しい表情をするようになった。
全体でシャーリーに対する好きだという感情が現れるようになった。
普通の子となんらかわらない仕草だ。
私達に対しても柔らかな態度に変わった。
だから彼がシャーリーとの婚約を望んだとき両親は両手をあげて了承した。
いくらそれが私の婚約者になる子だとしても彼と彼の母親にできる精一杯の両親の謝罪だった。
シャーリーがそんな彼の光になってくれたらいい。私もそう思っていた。
思っていたのだが…。
彼女に会って私もなんだか恋愛がしたくなったよ。
それが彼女となら尚よかった。
しかしそれは君に免じてあきらめよう
そうだ、仕方ない。相手が悪かったんだ。
ただ、ルーズローツ。
シャーリーを泣かしたら、彼女の手を離すようなことがあればすぐに返してもらうよ。
元々は彼女は私のものだったんだから。
可哀想な弟に同情して、彼女を君に差しあげるんだよ。
そう思わないと諦めきれなさそうだからね。
名乗れないが、兄として君が幸せになって、笑って過ごすのを祈っているんだよ。
今日も朝から会議だ。机の上には目を通さなければいけない書類が積み重ねられている。
王太子なんてやってられない職業だよ。ったく。
来月か再来月に南隣国の王太子が留学にやってくるみたいだ。
おかげでやることが前倒しになって今に至る。
あ~面倒だ。
そんな中、父上、まあ国王なんだが、に呼ばれた。
「父上、何?」
「執務室では陛下と呼べ。」
「はいはい、陛下。忙しいんだけどな。」
「秋頃なんだがシルバーサ王国に少しの間行ってほしい。」
「は?」
シルバーサ王国は私の婚約者の国だ。
今度来る王太子は南隣国のダマガラン王国。
シルバーサ王国は北隣国だ。
「何かありましたか?」
「あ、いや。お前も少しはあちらの国を見ておいた方がいいと思ってな。
とは表向きで何やら王女が前に会いたいと癇癪をおこしているらしい。
留学と言う形で行ってきてくれ。」
「は?何だそれ?」
「申し訳ないが今シルバーサと戦を交えるわけにはいかないのだ。
断る状況ではないのだ。我慢してくれ。」
「はいはい。」
シルバーサ王国か・・割と好戦的な国なんだよな。
現在シルバーサ王国とは和平を結んでいる。
まあおかげで今の世の中は平和だ。
国と国との大きな戦争なんてこの百年ほど起こっていない。
確かに断れば難癖付けてくるかもしれない。
従うのが妥当だな。
何か裏で仕掛けてくるかもしれない。
ひとまずそれまでに何らかの動きがないとも限らない。
仕方ないが王族の役割だ。
王太子に生まれた以上好きな子との結婚なんて諦めていたからそんな感情捨ててたんだけどな。
この間のシャーリーのことを思い出すと自分の中であきらめた感情が沸き上がってくる。
シャーリーが側にいたら楽しいんだろうなとか思ってしまうよ。
彼女の笑顔が隣にあるなら何でもできるような気がする。
本当に目を閉じていても、執務をこなしていても、何をしても嫌でも湧き上がってくる。
これが愛しいという感情なんだな。あまり知りたくなかったな。
だって君は手に入らない。
相手はルースだ。
彼はザイン公爵家の次男。
ザイン公爵家は王族の闇の部分にあたる。
ザイン公爵家を敵に回せばすぐに国なんてひっくり返る。我が国は成り立たない。
外交や政治、経済に至ってもうまく国を操っているのがルースいるザイン公爵家なのだ。
彼らはその手を血に染めることもする。人に情をかけるなどしてはいけないのだ。
そんな情など自分の足を救われるだけなのだ。
ザイン公爵家を敵に回してはいけない。
これが我が王家の掟なのだ。
ルーズローツ=ディー=サー=ザイン
更に厄介なことに彼は私の異母兄弟だ。父上が母上の侍女に手を出した結果生まれた子だ。
その侍女は母上と仲良く育った大好きな幼なじみだ。
彼女は罪の意識に苛まれて姿を消した。
当初両親はかなり彼女を探したらしい。
しかし見つけた時には彼女は病に侵されていた。
彼女はルースが2歳の時の時に亡くなった。
その後ルースはザイン公爵家に養子に出され王家の闇の部分を背負う宿命を負わされることになる。
本意ではないにしろ王家は彼からみればは母親や自分を見捨てた恨みの対象になるだろう。
父上、母上が罪悪感を持つのも仕方ない。
私だって初めて彼を見た時、鋭く、何も誰も信じられないような彼の目を見た時、彼に対して私のできる限りのことをしてあげようと思った。
彼が笑うなら…幼いながら願った。
ザイン公爵家は周りに対して情を捨てる代わりに自分の大切な人に対しては情が深い。
おかげで養子にもかかわらずザイン公爵夫妻はルースを溺愛してくれる。
その点には私の両親も私も救われている。
少しずつ表情が和ぎ、笑みを浮かべるようになった。
しかしそれはシャーリーと出会ってから劇的に変化した。
シャーリーの話をするときは口元から笑みがこぼれ、優しい表情をするようになった。
全体でシャーリーに対する好きだという感情が現れるようになった。
普通の子となんらかわらない仕草だ。
私達に対しても柔らかな態度に変わった。
だから彼がシャーリーとの婚約を望んだとき両親は両手をあげて了承した。
いくらそれが私の婚約者になる子だとしても彼と彼の母親にできる精一杯の両親の謝罪だった。
シャーリーがそんな彼の光になってくれたらいい。私もそう思っていた。
思っていたのだが…。
彼女に会って私もなんだか恋愛がしたくなったよ。
それが彼女となら尚よかった。
しかしそれは君に免じてあきらめよう
そうだ、仕方ない。相手が悪かったんだ。
ただ、ルーズローツ。
シャーリーを泣かしたら、彼女の手を離すようなことがあればすぐに返してもらうよ。
元々は彼女は私のものだったんだから。
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