オバサンが転生しましたが何も持ってないので何もできません!

みさちぃ

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小話 事情徴収 ※

次の日、一応先生達に当時の状況なんかを聞きたいからと言って学園に行くことになっていた。

「もう大丈夫ですか?」
「はい。ご心配おかけしてすみませんでした。
少し擦り傷をしただけですのですぐに治ると思います。」

私の事情徴収担当のボガルノ先生は安心したようにうなずいた。

「よかったです。
今回は大変でしたね。明日から4連休です。
ゆっくり休んでくださいね。」

「ありがとうございます。」

私は先生の部屋を出るときにふと棚を見た。
まだこの前王太子殿下が借りていった本は返されていなかった。
まあ結構分厚かったし、王太子の仕事って忙しそうだから読むひまないかもね。

ん?でもお忍びしているくらいだから暇なのか?

「あの、先生は・・・。」
「なんですか?」
「この世界ではない、他の世界ってあると思いますか?」
「はい?本当にこの前の本を読んでいたことといい、あなたには驚かされますね。」
「あ、いえ。この間の本の内容があまりにも・・・」
あまりにも前世のことに似ていたから。と言おうと思ったが口を閉じた。
「本当にあの作者には驚かされますよね。なんだか通信に関しての新しい本を出したみたいですよ。
興味があったら読んでみてはいかがですか?
ああ、君の質問に答えてなかったね。
私はあると思うよ。なんだか想像していると大人ながらわくわくするよ。
そのうちその他の世界の人と交流することができたら楽しいんじゃないかな?
それがどうしたんだい?」

「あ、いえ、なんでもないです。」

「ああ、そういえばヴィクセレーネさんの政治経済のレポートですが
少し間違えがありました。
休み明けまでに直しておいてくださいね。
でも頑張っているようで私は嬉しいです。この調子で次のテストも頑張ってくださいね。」

私はプリントを渡された。

「わかりました・・・。失礼します。」

部屋をあとにした。
宿題が増えてしまったわ。

しかし私は突然何を聞いてしまったんだ。
あきれられてしまっただけだわ。
あのような本を読んでいる人なら少しだけわかってくれるような気がした。


「ふふ、ほんとに可愛らしい方だ。」

扉を閉めるときに小さな声で先生が言った言葉は聞こえなかった。


「シャーリー!終わった?」
先生の部屋をでて少し行った階段でルースは待っていた。
「ええ。ルースも終わったみたいね。」
「担当が魔科の先生だった方大変だったよ。
なぜ眠りの魔法が使えるのか?他に使える魔法はあるのか?だって。
一角ウサギの騒動には全く触れなかったよ。大丈夫なのかな?」
「そうそう、私も聞いてみたかったわ。ルースって魔法使えたの?
私の前ではあまり使わないわよね?」
「え~!魔科を専攻しているシャーリーより魔法使えたらシャーリーいじけるでしょ?
だからシャーリーの前ではあまり使わないようにしているだけだよ。」
「あら、ひどい。私だってそれなりに上達しているんだからね。」
「そうだね。前のテストもちゃんと合格点ぎりぎりだったけど取れてたからね。」
「・・やっぱりルース嫌い・・。」

私は少し怒ったふりをしてみた。
きっとルースは慌てるだろう。

「ごめん!ごめんって。だって本当のことだろ?」

・・・やっぱり少し怒っておこう。


少し前の部屋の扉が開いた。
あら?ルピアさんだわ。
一応彼女の事件の関係者になるのかしら?

「ザイン様、ヴィクセレーネ様。こんにちは。」
彼女は軽く頭を下げた。

「こんにちは。」

ルースは黙ったままだった。

「お二人も今日呼び出されていたんですね。」
「ええ、ルピアさんも終わったのかしら?」
「はい。私は単に広場で転んでいただけでしたのであまり何もお話しできることはないので・・・。」
「怪我とかはしてなかった?」
「大丈夫です。」
「よかったわ。」
「ザイン様はすごかったですね。あの時に魔法をお使いなって」
少しルースの方を見たが目つき悪すぎ。
何かにらむようにルピアさんをみている。
何かあったのかしら?
「ほら!ルース。なんとか言ったら?」
私は肘でルースをつついた。
しかしルースは黙ったままだった。

「ごめんなさいね。なんだかルース機嫌が悪いみたい。」

ルースが隣から会話を遮ってきた。
「じゃあ、僕たちはこれで失礼するよ。
シャーリー今日は本屋に寄りたいっていっていたよね。
僕も見たい本があるんだ、早く行こう。」

「ええ、そうね。
それじゃあルピアさん、またね。」

ルピアさんは頭を下げた。
私はルースに手を引かれたのて
軽く頭を下げた。

顔を上げた時ルピアさんが笑っているのは見えた。
視線は私ではない。ルースを見ている。
ルースの方を見てクスリと笑った。

もしかしてルピアさんはルースが好きなんだろうか?

私はルースにひかれて歩きながら最大のミスに気付いた。

わたしもしかして今最大のチャンスを逃した??
ここで私が手をとってルースを連れて行けば
悪役令嬢になれたんじゃない??

ああ・・・できないわ。
やっぱり私にはタイミングが難しいわ。

しかしルースは少し怒っているようだ。
何かルースが少し怖く感じた。

「あ、ごめん、考え事していたから。痛かった?」
目の前で笑うルースはいつもの彼だ。
私の思いすごしのようだ。
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