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幕間 番外編 カールのつぶやき その2
「はっ?」
ルースが青い瞳を大きくした。
「兄様?何故こいつがいるの?」
ザイン公爵家に挨拶に来たのは水色の髪に赤い瞳の19歳になったアイザック=リンデトレスだった。
「ご無沙汰しています。」
明らかにルースより礼儀正しい。
「アイザックにはキルナスの森を含むキルナス地方を任すことになった。」
「はっ?」
ルースは隣で嫌そうにアイザックを睨んでいる。まああんなことがあったんだ仕方ないとは思う。
「あら?あなたは?」
階段をシャーリーが降りてきた。
20歳になったシャーリーは一段と綺麗になった。一児の母とは言えないくらいの輝きだ。
「こんにちは。シャーロレット様。」
「五年前より背が高くなったのね。
やだ、すっかりかっこよくなって。」
「シャーリー!こんなやつ褒めなくていいよ。リリィは?」
「あ、今寝てるわ。さっきムーと遊んでたから疲れたみたいね。」
「で、ルース。お前にお願いがあるんだ。」
「はっ?」
ルースはいつの間にかシャーリーを後ろから抱きしめていた。
シャーリーは顔を赤くして恥ずかしがる。
いつまでも変わらない二人だ。
「ああ、もうそのままでいいから聞いてくれる。
先日からキルナスの森でシルバーサが何か不穏な動きをしているらしい。動くかもしれない。
しばらくアイザックと共に動いてくれないか。」
「こいつと組めって言うの?」
「申し訳ないがこれは父上が決めたことだ。お前に断ることは出来ない。」
「…わかりました。でも…」
「お前の言いたいことはわかってる。
だからシャーリーとしばらく海辺の別荘に行ってくれないか。」
ルースはシャーリーと離れなくないと言うに決まってるから先手を打ってみた。
まだ、納得のいかない顔をしている。
もう20歳になったんだから少しは大人になるんだな。
いい機会だよ。
次の週の半ば、私はルースに呼ばれた。
どうもシルバーサが仕掛けてきたらしい。
「兄様!夜に申し訳ありません。」
「仕方ないよ。ああ、アイザックも一緒か。」
「シルバーサが森から魔物を集めてラウンドローグの街に向かいました。」
ラウンドローグとはキルナス地方の一番南側。海と接する港町だ。
航路を確保する為か。
私達はキルナスの森から少し離れたラウンドローグに繋がる道に立った。
前から魔物の群れがやってきた。
「ムー行けるか?」
ルースはムーをもとの白虎の姿に戻した。
いつ見てもシャーリーと戯れている白猫とは思えないな。
私も召喚獣を呼び出した。
ちなみにあれから朱雀を手に入れていた。
まあ、ザイン公爵家は婿養子の父上を除いて嫡男に朱雀が付いてくれる。
そしてなにより驚いたのが
「アイザック=リンデトレスが命ずる。
青龍オーガよ、我と共に戦え。」
「青龍…!」
何てこった。
四神の三体も揃いやがった。
青い魔法を使うリンデトレスには当然の事なのだろう。
「アイザック、お前は右だ。」
ルースが叫ぶ。
「左は頼んだ。」
アイザックも叫ぶ。
二人が両方向に別れる。
赤と青の光が飛び始めた。
二人とも凄まじい速さで攻撃をする。
目の前の魔物が次から次へと倒れていく。
「どこかに魔物を操っているやつがいるな。」
私は二人の息の合った攻撃に見入っている場合ではなかった。
早く探さないといけない。
「ルース!右から来るぞ。」
「大丈夫だ。このくらいは。」
「いや、上からもくる。」
右に赤と青の光が飛び交う。
じゃあ魔物を操っているのは左!
私は二人の間から魔物を操っている者を探した。
木の上か!
私が赤い光を放った。光が木に届く前に
ガサガサと音がした。
逃したか!
「ムー!」
「オーガ!」
二人が一斉に召喚獣に指示をした。
二人の方を見ると大きなサラマンダーが大群で襲ってきていた。
ルースが風を起こす。
赤い風が竜巻となりサラマンダーを巻き込む。
アイザックが青い稲妻を落とす。
バタバタサラマンダーは落ちていった。
なんやかんや言って息ぴったりだな。
私は手を前にかざした。
負けてはいられないな。
一発!二発!!
動きが早い…。
飛び上がった?上か!
三発。
魔物は全滅させた。
ひとまず街を襲う事はない。
しかし、
「女?」
魔物を操っていたのは長い緑色の髪の少女だった。
「ハイエルフか…?」
「しかしまだ幼くないか?よくあんだけの魔物を操っていたな。」
「君はなんでこんな事をしたんだ。」
「待て。」
アイザックが少女に近づいた。
首に手を当てて目を閉じた。
カシャンと彼女の首にはめられていた鎖が外れた。
「これは?爆破装置か?」
「脅されていたのか?」
彼女は泣き出した。
「ごめんなさい…悪いとは分かっていたのですが…怖くて…」
アイザックが彼女の頭に優しく手をおいた。
「大丈夫。俺も同じようなことをしてしまったから。君が悪いと思っているなら大丈夫だ。」
何だかみんな大人になっていくな。
ルースがアイザックの肩に手を乗せた。
「お疲れ様。」
「お前もな。」
仲良いじゃないか。
私は少女に一緒に来てくれるようにお願いした。彼女は頷いた。
何とか今回も無事任務終了だな。
で、二週間後ようやく落ち着いてザイン家に戻ってきたルースの前にアイザックが現れた。
「はっ?何だ?」
ルースが大きな声をあげた。
シャーリーが手を合わせて喜んでいる。
なんだ?何かあったか?
「だから結婚するんだ。」
「はぁ?」
隣にはあの少女がいた。
「先日は失礼しました。
この度アイザック様と結婚することになりましたリーフィアです。よろしくお願いします。」
「幾つだよ。」
「幼く見えるけど19歳だって。」
「で、なんで?」
「一目惚れ。」
「はっ?はーっ?」
いやいやルース、お前や私も人のことは言えないだろう。
「あら、アイザック様おめでとうございます。リーフィア様もよかったですね。」
「シャーリーありがとう。」
「はっ?シャーリーって呼んだ!お前までシャーリーって呼ぶな!」
「もう減るもんじゃないからいいじゃないか。」
「減るんだよ!!」
何だかこの頃さわがしいな。
まあ楽しくてなりよりだ。
「シャーリー…みんなそう呼ぶのはなんか嫌だな」
「いいじゃない。誰が呼ぼうと愛してるってつけて言えるのはルースだけなんだから。」
さすがシャーリー。
ルースの操縦方法が上手になってるね。
やだやだみんな本当に大人になっていくね。
まあ、一人は出遅れているか。
「それもそうだ。」
「愛してる、ルース。」
青い目が細くなって優しい人を見つめる目にかわる。
「愛してるよ、シャーリー。」
まあ、こういうところだけ大人びていく。
仕方のない奴だ。
人目を気にしずにルースはシャーリーにキスをする。
まあ私もラリサに同じことをするから何も言えないか。
アイザックも幸せになれそうだ。
まあ私も幸せだ。
ルースが青い瞳を大きくした。
「兄様?何故こいつがいるの?」
ザイン公爵家に挨拶に来たのは水色の髪に赤い瞳の19歳になったアイザック=リンデトレスだった。
「ご無沙汰しています。」
明らかにルースより礼儀正しい。
「アイザックにはキルナスの森を含むキルナス地方を任すことになった。」
「はっ?」
ルースは隣で嫌そうにアイザックを睨んでいる。まああんなことがあったんだ仕方ないとは思う。
「あら?あなたは?」
階段をシャーリーが降りてきた。
20歳になったシャーリーは一段と綺麗になった。一児の母とは言えないくらいの輝きだ。
「こんにちは。シャーロレット様。」
「五年前より背が高くなったのね。
やだ、すっかりかっこよくなって。」
「シャーリー!こんなやつ褒めなくていいよ。リリィは?」
「あ、今寝てるわ。さっきムーと遊んでたから疲れたみたいね。」
「で、ルース。お前にお願いがあるんだ。」
「はっ?」
ルースはいつの間にかシャーリーを後ろから抱きしめていた。
シャーリーは顔を赤くして恥ずかしがる。
いつまでも変わらない二人だ。
「ああ、もうそのままでいいから聞いてくれる。
先日からキルナスの森でシルバーサが何か不穏な動きをしているらしい。動くかもしれない。
しばらくアイザックと共に動いてくれないか。」
「こいつと組めって言うの?」
「申し訳ないがこれは父上が決めたことだ。お前に断ることは出来ない。」
「…わかりました。でも…」
「お前の言いたいことはわかってる。
だからシャーリーとしばらく海辺の別荘に行ってくれないか。」
ルースはシャーリーと離れなくないと言うに決まってるから先手を打ってみた。
まだ、納得のいかない顔をしている。
もう20歳になったんだから少しは大人になるんだな。
いい機会だよ。
次の週の半ば、私はルースに呼ばれた。
どうもシルバーサが仕掛けてきたらしい。
「兄様!夜に申し訳ありません。」
「仕方ないよ。ああ、アイザックも一緒か。」
「シルバーサが森から魔物を集めてラウンドローグの街に向かいました。」
ラウンドローグとはキルナス地方の一番南側。海と接する港町だ。
航路を確保する為か。
私達はキルナスの森から少し離れたラウンドローグに繋がる道に立った。
前から魔物の群れがやってきた。
「ムー行けるか?」
ルースはムーをもとの白虎の姿に戻した。
いつ見てもシャーリーと戯れている白猫とは思えないな。
私も召喚獣を呼び出した。
ちなみにあれから朱雀を手に入れていた。
まあ、ザイン公爵家は婿養子の父上を除いて嫡男に朱雀が付いてくれる。
そしてなにより驚いたのが
「アイザック=リンデトレスが命ずる。
青龍オーガよ、我と共に戦え。」
「青龍…!」
何てこった。
四神の三体も揃いやがった。
青い魔法を使うリンデトレスには当然の事なのだろう。
「アイザック、お前は右だ。」
ルースが叫ぶ。
「左は頼んだ。」
アイザックも叫ぶ。
二人が両方向に別れる。
赤と青の光が飛び始めた。
二人とも凄まじい速さで攻撃をする。
目の前の魔物が次から次へと倒れていく。
「どこかに魔物を操っているやつがいるな。」
私は二人の息の合った攻撃に見入っている場合ではなかった。
早く探さないといけない。
「ルース!右から来るぞ。」
「大丈夫だ。このくらいは。」
「いや、上からもくる。」
右に赤と青の光が飛び交う。
じゃあ魔物を操っているのは左!
私は二人の間から魔物を操っている者を探した。
木の上か!
私が赤い光を放った。光が木に届く前に
ガサガサと音がした。
逃したか!
「ムー!」
「オーガ!」
二人が一斉に召喚獣に指示をした。
二人の方を見ると大きなサラマンダーが大群で襲ってきていた。
ルースが風を起こす。
赤い風が竜巻となりサラマンダーを巻き込む。
アイザックが青い稲妻を落とす。
バタバタサラマンダーは落ちていった。
なんやかんや言って息ぴったりだな。
私は手を前にかざした。
負けてはいられないな。
一発!二発!!
動きが早い…。
飛び上がった?上か!
三発。
魔物は全滅させた。
ひとまず街を襲う事はない。
しかし、
「女?」
魔物を操っていたのは長い緑色の髪の少女だった。
「ハイエルフか…?」
「しかしまだ幼くないか?よくあんだけの魔物を操っていたな。」
「君はなんでこんな事をしたんだ。」
「待て。」
アイザックが少女に近づいた。
首に手を当てて目を閉じた。
カシャンと彼女の首にはめられていた鎖が外れた。
「これは?爆破装置か?」
「脅されていたのか?」
彼女は泣き出した。
「ごめんなさい…悪いとは分かっていたのですが…怖くて…」
アイザックが彼女の頭に優しく手をおいた。
「大丈夫。俺も同じようなことをしてしまったから。君が悪いと思っているなら大丈夫だ。」
何だかみんな大人になっていくな。
ルースがアイザックの肩に手を乗せた。
「お疲れ様。」
「お前もな。」
仲良いじゃないか。
私は少女に一緒に来てくれるようにお願いした。彼女は頷いた。
何とか今回も無事任務終了だな。
で、二週間後ようやく落ち着いてザイン家に戻ってきたルースの前にアイザックが現れた。
「はっ?何だ?」
ルースが大きな声をあげた。
シャーリーが手を合わせて喜んでいる。
なんだ?何かあったか?
「だから結婚するんだ。」
「はぁ?」
隣にはあの少女がいた。
「先日は失礼しました。
この度アイザック様と結婚することになりましたリーフィアです。よろしくお願いします。」
「幾つだよ。」
「幼く見えるけど19歳だって。」
「で、なんで?」
「一目惚れ。」
「はっ?はーっ?」
いやいやルース、お前や私も人のことは言えないだろう。
「あら、アイザック様おめでとうございます。リーフィア様もよかったですね。」
「シャーリーありがとう。」
「はっ?シャーリーって呼んだ!お前までシャーリーって呼ぶな!」
「もう減るもんじゃないからいいじゃないか。」
「減るんだよ!!」
何だかこの頃さわがしいな。
まあ楽しくてなりよりだ。
「シャーリー…みんなそう呼ぶのはなんか嫌だな」
「いいじゃない。誰が呼ぼうと愛してるってつけて言えるのはルースだけなんだから。」
さすがシャーリー。
ルースの操縦方法が上手になってるね。
やだやだみんな本当に大人になっていくね。
まあ、一人は出遅れているか。
「それもそうだ。」
「愛してる、ルース。」
青い目が細くなって優しい人を見つめる目にかわる。
「愛してるよ、シャーリー。」
まあ、こういうところだけ大人びていく。
仕方のない奴だ。
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