拝啓、消えたあなたへ

優しさ

この時気づいた。翔太さん、私が飲めるように迎えに来るって言ってくれてるのかな。

志乃さん達と飲んだ時私がたくさん飲んでいたから？

だとしたら優しいな。うん、それも翔太さんらしい。

「美優さん、本当に美味しかったです。ご馳走様でした」

何度も断ったけど私が年上なんだからって結局奢ってくれた。

「いえいえ。また遊んでくれる？」

「もちろんですよ！私でよければいつでも誘ってください」

そこに翔太さんの車が停まった。

「二人とも乗って。姉ちゃんもね」

そう言われて美優さんと車に乗る。中では翔太さんのよく聞いている音楽が流れていてとても落ち着く。

「もう、私は別に家遠くないしいいのに。でもありがとうね。さすが私の弟」

美優さんは、凄く嬉しそう。翔太さんは照れている。

しばらく翔太さんと美優さんが話しているのを聞いていたら美優さんの住んでいるマンションに着いた。

「翔太も愛莉ちゃんもありがとうね。また家にでも遊びに行くね」

「今度はちゃんと言ってからこいよ。ばいばーい」

「今日は本当にありがとうございました。楽しかったです！ご飯も、ご馳走様でした」

美優さんは手を振ってマンションに入っていった。