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血
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しばらく歩いていると公園の向こう側に愛莉が買い物袋をぶらぶらさせながら歩いていた。
愛莉はまだ俺に気づいていなくて早歩きで公園を横切ったその瞬間、曲がり角から一台の車が飛び出してきた。
するとやっと俺に気づいて笑顔になる。でもその笑顔は一瞬でかき消された。
ドンッ!!!!!!!!!!!!!!!
翔太さんが公園を横切り、私の真ん前に来る。
車の音がしてから危ない、そう思う前には景色が変わっていた。
「え?翔太さん?翔太さん?ねえ、返事をしてよ」
私を庇った翔太さんは私の胸に倒れこみ、私の大好きな白くて綺麗な肌には見たこともないほどの血が流れては地面を伝っていった。
そして次々と周りに人が集まってざわざわする。
「誰かっ...誰か救急車を呼んでください」
私は叫ぶ。衝撃で引っ込んだ私の声で必死に叫んだ。
後ろで誰かが電話をし始めた。
溢れかえる血は段々とアスファルトを真っ赤に染めつくして、悲鳴が聞こえる。
涙も声も出ない私はただただ気を失った翔太さんを抱きしめた。
嫌だよ。神様、どうか翔太さんを奪わないで。何がいけなかった?私は翔太さんを愛していた。
なんで先に行っちゃうの?置いていかないでよ、私なんでもするから。
やがて私の服から肌まですべて翔太さんの血が滲んでは垂れる。
そこでようやく救急車が着いて私は気を失った。
愛莉はまだ俺に気づいていなくて早歩きで公園を横切ったその瞬間、曲がり角から一台の車が飛び出してきた。
するとやっと俺に気づいて笑顔になる。でもその笑顔は一瞬でかき消された。
ドンッ!!!!!!!!!!!!!!!
翔太さんが公園を横切り、私の真ん前に来る。
車の音がしてから危ない、そう思う前には景色が変わっていた。
「え?翔太さん?翔太さん?ねえ、返事をしてよ」
私を庇った翔太さんは私の胸に倒れこみ、私の大好きな白くて綺麗な肌には見たこともないほどの血が流れては地面を伝っていった。
そして次々と周りに人が集まってざわざわする。
「誰かっ...誰か救急車を呼んでください」
私は叫ぶ。衝撃で引っ込んだ私の声で必死に叫んだ。
後ろで誰かが電話をし始めた。
溢れかえる血は段々とアスファルトを真っ赤に染めつくして、悲鳴が聞こえる。
涙も声も出ない私はただただ気を失った翔太さんを抱きしめた。
嫌だよ。神様、どうか翔太さんを奪わないで。何がいけなかった?私は翔太さんを愛していた。
なんで先に行っちゃうの?置いていかないでよ、私なんでもするから。
やがて私の服から肌まですべて翔太さんの血が滲んでは垂れる。
そこでようやく救急車が着いて私は気を失った。
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