6 / 37
スキルスクロール
しおりを挟む
ギルドを出てから歩き続け、気付けば道具屋に到着していた。いつもはここでアイテムを買っているから癖になっていたようだ。
とりあえず中に入ってみると、道具屋のおっさんが話しかけてきた。
「おや旦那、いらっしゃい。今日もポーションも買いにきたのかい?」
「まぁ……そんなところだ」
もう何度も来ているから完全に顔を覚えられている。
「丁度いい。良い物が手に入ったから買っていかないか?」
おっさんは後ろ棚に置いてあった物を取り、カウンターの上に置いて見せてきた。
「これは……スキルスクロールか?」
「そうだよ。入荷したばかりの新品のやつさ」
スキルスクロールとは、使えば新しいスキルが覚えられるアイテムのことだ。
通常はレベルアップすることでスキルが覚えられるのだが、このアイテムを使えばすぐにスキルを習得することが出来るという便利な物だ。
だが必ずしも習得できるというわけではない。なぜなら〝適正〟がないと覚えることができないのだ。
例えば剣術に長けてる剣士とかが回復魔法を覚えることは基本的にはない。だけどその人に適正があればスキルスクロールで習得することができる。
「ほう。それでいくらするんだ?」
「ざっと80万Gってことか」
「は、80万か……やはり高いな……」
「何を言う。これでも安いほうだぞ」
「ううむ……分かってはいるんだが……」
スキルスクロールというのは基本的に高価だ。これ1個で数ヵ月は遊んで暮らせるほどの値段だからな。
しかも何のスキルが習得できるか不明なのだ。
仮に適正があったとしても、後衛職が近接職のスキルを覚えてもあまり意味無い。つまり必ずしも有用なスキルが習得できるとは限らないわけだ。
それに加え一度使ってしまうと、習得の有無に関わらず消滅してしまうという仕様なのだ。
せっかく使ったのに何も習得できず無駄金になる……というのはよくあることだ。かなりギャンブル性の高いアイテムともいえる。
しかしスキルスクロールか……
80万Gもするが、今の俺なら買えないわけでもない。そろそろ防具を新調しようと思ってて貯金していたからな。
でも決して高くない金額なのは確かだ。
ふーむ……
「……今はそれ1個しかないのか?」
「ああ、そうだよ。現品限りさ」
「なら……買わせてもらおうか」
「おっ! さすが旦那! きっと買ってくれると思ったよ!」
普段の俺なら買わずに無視していただろう。けど今は3年一緒だったパーティを追放されて少し自暴自棄になっているかもしれない。だから何となく買うことにした。
金を払い、スキルスクロールを手にしてから道具屋を後にした。
とりあえず中に入ってみると、道具屋のおっさんが話しかけてきた。
「おや旦那、いらっしゃい。今日もポーションも買いにきたのかい?」
「まぁ……そんなところだ」
もう何度も来ているから完全に顔を覚えられている。
「丁度いい。良い物が手に入ったから買っていかないか?」
おっさんは後ろ棚に置いてあった物を取り、カウンターの上に置いて見せてきた。
「これは……スキルスクロールか?」
「そうだよ。入荷したばかりの新品のやつさ」
スキルスクロールとは、使えば新しいスキルが覚えられるアイテムのことだ。
通常はレベルアップすることでスキルが覚えられるのだが、このアイテムを使えばすぐにスキルを習得することが出来るという便利な物だ。
だが必ずしも習得できるというわけではない。なぜなら〝適正〟がないと覚えることができないのだ。
例えば剣術に長けてる剣士とかが回復魔法を覚えることは基本的にはない。だけどその人に適正があればスキルスクロールで習得することができる。
「ほう。それでいくらするんだ?」
「ざっと80万Gってことか」
「は、80万か……やはり高いな……」
「何を言う。これでも安いほうだぞ」
「ううむ……分かってはいるんだが……」
スキルスクロールというのは基本的に高価だ。これ1個で数ヵ月は遊んで暮らせるほどの値段だからな。
しかも何のスキルが習得できるか不明なのだ。
仮に適正があったとしても、後衛職が近接職のスキルを覚えてもあまり意味無い。つまり必ずしも有用なスキルが習得できるとは限らないわけだ。
それに加え一度使ってしまうと、習得の有無に関わらず消滅してしまうという仕様なのだ。
せっかく使ったのに何も習得できず無駄金になる……というのはよくあることだ。かなりギャンブル性の高いアイテムともいえる。
しかしスキルスクロールか……
80万Gもするが、今の俺なら買えないわけでもない。そろそろ防具を新調しようと思ってて貯金していたからな。
でも決して高くない金額なのは確かだ。
ふーむ……
「……今はそれ1個しかないのか?」
「ああ、そうだよ。現品限りさ」
「なら……買わせてもらおうか」
「おっ! さすが旦那! きっと買ってくれると思ったよ!」
普段の俺なら買わずに無視していただろう。けど今は3年一緒だったパーティを追放されて少し自暴自棄になっているかもしれない。だから何となく買うことにした。
金を払い、スキルスクロールを手にしてから道具屋を後にした。
22
あなたにおすすめの小説
私の息子を“愛人の子の下”にすると言った夫へ──その瞬間、正妻の役目は終わりました
放浪人
恋愛
政略結婚で伯爵家に嫁いだ侯爵令嬢リディアは、愛のない夫婦関係を「正妻の務め」と割り切り、赤字だらけの領地を立て直してきた。帳簿を整え、税の徴収を正し、交易路を広げ、収穫が不安定な年には備蓄を回す――伯爵家の体裁を保ってきたのは、いつも彼女の実務だった。
だがある日、夫オスヴァルドが屋敷に連れ帰ったのは“幼馴染”の女とその息子。
「彼女は可哀想なんだ」
「この子を跡取りにする」
そして人前で、平然と言い放つ。
――「君の息子は、愛人の子の“下”で学べばいい」
その瞬間、リディアの中で何かが静かに終わった。怒鳴らない。泣かない。微笑みすら崩さない。
「承知しました。では――正妻の役目は終わりましたね」
なりゆきで妻になった割に大事にされている……と思ったら溺愛されてた
たぬきち25番
恋愛
男爵家の三女イリスに転生した七海は、貴族の夜会で相手を見つけることができずに女官になった。
女官として認められ、夜会を仕切る部署に配属された。
そして今回、既婚者しか入れない夜会の責任者を任せられた。
夜会当日、伯爵家のリカルドがどうしても公爵に会う必要があるので夜会会場に入れてほしいと懇願された。
だが、会場に入るためには結婚をしている必要があり……?
※本当に申し訳ないです、感想の返信できないかもしれません……
※他サイト様にも掲載始めました!
貧民街の元娼婦に育てられた孤児は前世の記憶が蘇り底辺から成り上がり世界の救世主になる。
黒ハット
ファンタジー
【完結しました】捨て子だった主人公は、元貴族の側室で騙せれて娼婦だった女性に拾われて最下層階級の貧民街で育てられるが、13歳の時に崖から川に突き落とされて意識が無くなり。気が付くと前世の日本で物理学の研究生だった記憶が蘇り、周りの人たちの善意で底辺から抜け出し成り上がって世界の救世主と呼ばれる様になる。
この作品は小説書き始めた初期の作品で内容と書き方をリメイクして再投稿を始めました。感想、応援よろしくお願いいたします。
転移先で日本語を読めるというだけで最強の男に囚われました
桜あずみ
恋愛
異世界に転移して二年。
言葉も話せなかったこの国で、必死に努力して、やっとこの世界に馴染んできた。
しかし、ただ一つ、抜けなかった癖がある。
──ふとした瞬間に、日本語でメモを取ってしまうこと。
その一行が、彼の目に留まった。
「この文字を書いたのは、あなたですか?」
美しく、完璧で、どこか現実離れした男。
日本語という未知の文字に強い関心を示した彼は、やがて、少しずつ距離を詰めてくる。
最初はただの好奇心だと思っていた。
けれど、気づけば私は彼の手の中にいた。
彼の正体も、本当の目的も知らないまま。すべてを知ったときには、もう逃げられなかった。
【ご報告】
2月28日より、第五章の連載を再開いたします。毎週金・土・日の20時に更新予定です。
また、誤字脱字の修正および一部表現の見直しを行いました。ただし、記載内容の趣旨に大きな変更はございません。
引き続きよろしくお願いいたします。
私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。
MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。
セクスカリバーをヌキました!
桂
ファンタジー
とある世界の森の奥地に真の勇者だけに抜けると言い伝えられている聖剣「セクスカリバー」が岩に刺さって存在していた。
国一番の剣士の少女ステラはセクスカリバーを抜くことに成功するが、セクスカリバーはステラの膣を鞘代わりにして収まってしまう。
ステラはセクスカリバーを抜けないまま武闘会に出場して……
つまらなかった乙女ゲームに転生しちゃったので、サクッと終わらすことにしました
蒼羽咲
ファンタジー
つまらなかった乙女ゲームに転生⁈
絵に惚れ込み、一目惚れキャラのためにハードまで買ったが内容が超つまらなかった残念な乙女ゲームに転生してしまった。
絵は超好みだ。内容はご都合主義の聖女なお花畑主人公。攻略イケメンも顔は良いがちょろい対象ばかり。てこたぁ逆にめちゃくちゃ住み心地のいい場所になるのでは⁈と気づき、テンションが一気に上がる!!
聖女など面倒な事はする気はない!サクッと攻略終わらせてぐーたら生活をGETするぞ!
ご都合主義ならチョロい!と、野望を胸に動き出す!!
+++++
・重複投稿・土曜配信 (たま~に水曜…不定期更新)
悪役令息、前世の記憶により悪評が嵩んで死ぬことを悟り教会に出家しに行った結果、最強の聖騎士になり伝説になる
竜頭蛇
ファンタジー
ある日、前世の記憶を思い出したシド・カマッセイはこの世界がギャルゲー「ヒロイックキングダム」の世界であり、自分がギャルゲの悪役令息であると理解する。
評判が悪すぎて破滅する運命にあるが父親が毒親でシドの悪評を広げたり、関係を作ったものには危害を加えるので現状では何をやっても悪評に繋がるを悟り、家との関係を断って出家をすることを決意する。
身を寄せた教会で働くうちに評判が上がりすぎて、聖女や信者から崇められたり、女神から一目置かれ、やがて最強の聖騎士となり、伝説となる物語。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる