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第21話
(15)
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からかうように言う賢吾から強引にジャケットを脱がせ、これもコートハンガーにかける。賢吾に背を向けた和彦は、懸命に平静さを保つ。里見の調査を鷹津に依頼したと、賢吾に知られるわけにはいかなかった。
ふいに、賢吾の唇が耳に押し当てられた。
「あまり、誰にでもいい顔をするなよ。お前は、俺に一番いい顔を見せていればいいんだ」
鼓膜を愛撫するようなバリトンの囁きに、和彦の胸の奥が疼く。
「……わかって、いる……」
「だったら、体で俺に尽くしてもらおう。――日曜日も働いてきた俺の体を、先生、温めてくれるか?」
恐怖からではなく、純粋な欲望に促されるように、和彦は頷いた。
バスタブに湯が溜まるのを待ってから、賢吾に半ば強引に服を脱がされ、バスルームに連れ込まれる。この頃には和彦も諦めがつき、日曜日の昼間から、ヤクザの組長との入浴タイムを楽しむことにした。
体を洗ってから湯に浸かるなり、賢吾に腰を引き寄せられる。咄嗟に賢吾の胸に手をついた和彦は、抗議の声を上げる前に唇を塞がれ、喉の奥から呻き声を洩らす。
油断ならない賢吾の手は、このときには和彦の両足の間に入り込み、敏感なものを緩く握られ扱かれる。愛撫が本格的なものになる前に手を押し退けようとしたが、すかさず力を込められて動けなくなった。
「せめて、風呂から上がるまで、待てないのかっ……」
ようやく唇が離されて、和彦は息を弾ませて賢吾を睨みつける。生々しい大蛇の刺青を背負った男は、まったく悪びれずに笑みを浮かべた。
「風呂だから、いいんだろ」
「……何がいいんだ」
「多少無茶をしても、先生にかかる負担が軽くて済む」
慌てて和彦は立ち上がろうとしたが、賢吾の手がさらに深く差し込まれ、柔らかな膨らみをいきなり手荒く揉みしだかれる。これだけで和彦は上擦った声を洩らし、腰を震わせてしまう。そして、賢吾の肩にすがりついていた。
「あっ、あっ、強く、しないで、くれ――」
下肢に力が入らなくなり、意識しないまま左右に足を開く。
「先生」
官能的なバリトンの魅力を最大限に活かして、賢吾が呼ぶ。顔を上げた和彦は、求められるままに唇を啄み合い、すぐに濃厚に吸い合う。
口腔に入り込んできた賢吾の舌に、じっくりと舐め回される。いやらしい口づけに酔っていると、片手を取られて賢吾の両足の間へと導かれる。意図を察した和彦は、思わず賢吾を睨みつけはしたものの、触れた欲望を拒めなかった。
賢吾のものは興奮を物語るように、すでに熱く硬くなっている。握り締めて上下に扱き始めると、賢吾もまた、和彦の欲望に手荒い愛撫を施してくる。
すぐに賢吾の求めは露骨になり、和彦は腰を抱き寄せられる。向かい合う格好で、賢吾の下腹部に跨らされた。
「おいっ――」
さすがに羞恥から和彦は身を捩って逃れようとしたが、すかさず双丘を荒々しく掴まれ、揉まれる。いくら大きめのバスタブとはいえ、男二人が入って暴れられるほど余裕があるわけではない。がっちりと腰に両腕が回された和彦は逃げ場をなくし、仕方なく、賢吾に身を預けた。
賢吾の肩に掴まりながら、熱くなった欲望同士を擦りつけ合う。あっという間に息が弾んでいた。
「気分が乗ってきたようだな、先生」
「うるさ、い……」
和彦は顔を伏せようとしたが、賢吾はそれを許さない。容赦なく顔を覗き込んできて、唇を求めてくる。
唾液を啜り合うような激しい口づけを交わしているうちに、和彦の反応を知り抜いている賢吾は、もっとも和彦が乱れるタイミングを逃さなかった。
「あっ……」
内奥の入り口を指で軽く擦られ、和彦はビクリと腰を震わせる。
「――尻を犯すぞ、先生」
愉悦を含んだ声で賢吾が囁き、熱く硬い欲望をいきなり内奥の入り口に押し当ててくる。無意識に和彦の腰は逃げそうになったが、賢吾に捉えられた。
「さあ、自分で動いて奥まで呑み込んでみろ。そのほうが楽だろ」
賢吾の言葉に、和彦の体はこれ以上なく熱くなる。愛撫も施されていない内奥は、湯で少しは柔らかくなっているとはいえ、まだ頑なだ。そこに、凶暴な塊を呑み込めというのだ。
間近から賢吾の顔を睨みつけ、無理だと訴えたが、もちろん聞き入れるような男ではない。
「早くしないと、のぼせるぞ」
楽しげにそう言って、賢吾が背を撫でてくる。和彦は唇を引き結び、傲慢な男の命令に従うしかなかった。
愛撫の代わりに賢吾と唇を重ね、柔らかく唇と舌を吸い合う。同時に、賢吾のものに片手を添えて、慎重に腰を下ろしていく。
「んっ」
ふいに、賢吾の唇が耳に押し当てられた。
「あまり、誰にでもいい顔をするなよ。お前は、俺に一番いい顔を見せていればいいんだ」
鼓膜を愛撫するようなバリトンの囁きに、和彦の胸の奥が疼く。
「……わかって、いる……」
「だったら、体で俺に尽くしてもらおう。――日曜日も働いてきた俺の体を、先生、温めてくれるか?」
恐怖からではなく、純粋な欲望に促されるように、和彦は頷いた。
バスタブに湯が溜まるのを待ってから、賢吾に半ば強引に服を脱がされ、バスルームに連れ込まれる。この頃には和彦も諦めがつき、日曜日の昼間から、ヤクザの組長との入浴タイムを楽しむことにした。
体を洗ってから湯に浸かるなり、賢吾に腰を引き寄せられる。咄嗟に賢吾の胸に手をついた和彦は、抗議の声を上げる前に唇を塞がれ、喉の奥から呻き声を洩らす。
油断ならない賢吾の手は、このときには和彦の両足の間に入り込み、敏感なものを緩く握られ扱かれる。愛撫が本格的なものになる前に手を押し退けようとしたが、すかさず力を込められて動けなくなった。
「せめて、風呂から上がるまで、待てないのかっ……」
ようやく唇が離されて、和彦は息を弾ませて賢吾を睨みつける。生々しい大蛇の刺青を背負った男は、まったく悪びれずに笑みを浮かべた。
「風呂だから、いいんだろ」
「……何がいいんだ」
「多少無茶をしても、先生にかかる負担が軽くて済む」
慌てて和彦は立ち上がろうとしたが、賢吾の手がさらに深く差し込まれ、柔らかな膨らみをいきなり手荒く揉みしだかれる。これだけで和彦は上擦った声を洩らし、腰を震わせてしまう。そして、賢吾の肩にすがりついていた。
「あっ、あっ、強く、しないで、くれ――」
下肢に力が入らなくなり、意識しないまま左右に足を開く。
「先生」
官能的なバリトンの魅力を最大限に活かして、賢吾が呼ぶ。顔を上げた和彦は、求められるままに唇を啄み合い、すぐに濃厚に吸い合う。
口腔に入り込んできた賢吾の舌に、じっくりと舐め回される。いやらしい口づけに酔っていると、片手を取られて賢吾の両足の間へと導かれる。意図を察した和彦は、思わず賢吾を睨みつけはしたものの、触れた欲望を拒めなかった。
賢吾のものは興奮を物語るように、すでに熱く硬くなっている。握り締めて上下に扱き始めると、賢吾もまた、和彦の欲望に手荒い愛撫を施してくる。
すぐに賢吾の求めは露骨になり、和彦は腰を抱き寄せられる。向かい合う格好で、賢吾の下腹部に跨らされた。
「おいっ――」
さすがに羞恥から和彦は身を捩って逃れようとしたが、すかさず双丘を荒々しく掴まれ、揉まれる。いくら大きめのバスタブとはいえ、男二人が入って暴れられるほど余裕があるわけではない。がっちりと腰に両腕が回された和彦は逃げ場をなくし、仕方なく、賢吾に身を預けた。
賢吾の肩に掴まりながら、熱くなった欲望同士を擦りつけ合う。あっという間に息が弾んでいた。
「気分が乗ってきたようだな、先生」
「うるさ、い……」
和彦は顔を伏せようとしたが、賢吾はそれを許さない。容赦なく顔を覗き込んできて、唇を求めてくる。
唾液を啜り合うような激しい口づけを交わしているうちに、和彦の反応を知り抜いている賢吾は、もっとも和彦が乱れるタイミングを逃さなかった。
「あっ……」
内奥の入り口を指で軽く擦られ、和彦はビクリと腰を震わせる。
「――尻を犯すぞ、先生」
愉悦を含んだ声で賢吾が囁き、熱く硬い欲望をいきなり内奥の入り口に押し当ててくる。無意識に和彦の腰は逃げそうになったが、賢吾に捉えられた。
「さあ、自分で動いて奥まで呑み込んでみろ。そのほうが楽だろ」
賢吾の言葉に、和彦の体はこれ以上なく熱くなる。愛撫も施されていない内奥は、湯で少しは柔らかくなっているとはいえ、まだ頑なだ。そこに、凶暴な塊を呑み込めというのだ。
間近から賢吾の顔を睨みつけ、無理だと訴えたが、もちろん聞き入れるような男ではない。
「早くしないと、のぼせるぞ」
楽しげにそう言って、賢吾が背を撫でてくる。和彦は唇を引き結び、傲慢な男の命令に従うしかなかった。
愛撫の代わりに賢吾と唇を重ね、柔らかく唇と舌を吸い合う。同時に、賢吾のものに片手を添えて、慎重に腰を下ろしていく。
「んっ」
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