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第30話
(6)
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そう呟いた千尋が上体を伏せ、和彦の胸元をペロリと舐め上げてくる。このとき微妙な角度で内奥を突き上げられ、痺れるような快感が一気に体の奥から湧き起こる。和彦が背を弓形に反らして反応すると、千尋が歓喜に目を輝かせた。
「いい? 中が、すげー締まった」
擦りつけるようにして腰を動かしながら、千尋が胸の突起を口腔に含む。その刺激にも和彦は反応し、もどかしく体を揺する。千尋にしがみつきたくて仕方ないのに、両手首を縛められているため、それができない。
穏やかな律動を繰り返されているうちに、和彦の欲望は再び身を起こし、千尋の引き締まった下腹部に擦り上げられるようになる。和彦は伸びやかな悦びの声を溢れさせていた。
「あっ、あっ、あっ……ん、ああっ――」
「気持ちいい?」
汗を滴らせながら千尋が顔を覗き込んできて、軽く唇を吸い上げてくる。このとき内奥深くを抉るように突かれ、和彦の意識は舞い上がる。
「……気持ち、いい……」
「俺も。先生が悦んでくれると、もっと気持ちいい」
和彦は思わず顔を背け、ぼそぼそと応じる。
「恥ずかしいことを、こういうときに言うな。反応に困るだろ」
「嬉しいなら、素直に喜んでくれれば――」
「だから、恥ずかしいんだっ」
「こんなことしてるのに?」
千尋に両足を抱え直され、繋がっている部分がよく見えるよう腰の位置を高くされる。腰の下に枕を入れられているせいもあり、和彦の目にも、浅ましい部分がよく見える。ひくつきながら、必死に千尋のものを呑み込み、締め付けているのだ。さらに千尋は、和彦に見せ付けるように内奥からわずかに欲望を引き抜き、すぐにまた挿入してくる。
和彦が唇を引き結び、強い視線を向けると、千尋は笑みをこぼした。
「いいな。先生にそういう顔されると、ゾクゾクする」
「お前、性質が悪い――……」
千尋が再び欲望を引き抜く。今度は完全に引き抜かれ、閉じきれない内奥の入り口が物欲しげに蠢く。あまりに生々しい光景に、和彦は眩暈に襲われる。こんな光景を、和彦と関係を持った何人もの男たちは目にしているのだ。
「千尋、この姿、嫌だ……」
「俺は興奮する。いやらしくて、すげー、きれい。先生が俺をこんなに欲しがってるって、実感できるんだ」
そんなことを言いながら、千尋が欲望を内奥にわずかに含ませてくる。意識しないまま和彦の腰は揺れるが、千尋はすぐに欲望を引き抜いてしまう。
「先生、欲しい?」
和彦は顔を背けて返事を避けようとしたが、それを許さないかのように、千尋が内奥に指を挿入して、巧みに襞と粘膜を擦り上げてくる。和彦の内奥は淫らな蠕動を繰り返し、もっと逞しくて熱い感触を求める。
「千、尋っ……」
「俺のこと、欲しいって言って」
甘えるような声で囁かれ、すでに脆くなっていた和彦の理性はもたなかった。すがるように千尋を見上げ、千尋が求める言葉を口にする。
「――欲しい。千尋、お前が欲しい……」
指が引き抜かれ、内奥に千尋の欲望が押し込まれてくる。圧迫感が、心地よかった。和彦は呻き声を洩らし、ビクビクと体を震わせる。千尋のものも、興奮のため、力強く脈打っている。
内奥深くを突き上げられる。反り返った和彦のものの先端から、透明なしずくが尽きることなく垂れ落ちていく。千尋が小さく笑みをこぼした。
「先生、可愛い。俺が少し動くだけで、反応しまくり」
もう一度内奥深くを突き上げられたかと思うと、欲望が引き抜かれそうになる。和彦が目を見開くと、千尋がしたたかな男の顔で言った。
「いつ、とは言わないけど、将来、俺だけの先生になってよ。大事にするから」
数瞬、和彦の思考は停止する。これまでも千尋から、似たようなことは言われてきたが、それでも、なぜか今は、戸惑った。
「返事は?」
「……お前、たった一つの返事しか、聞く気はないだろ」
「当然」
そう応じると同時に、千尋の欲望が奥深くまで押し入ってくる。弱い部分を突かれ、抉られているうちに、和彦の欲望は精を噴き上げていた。
「ひっ……、うぅっ」
「返事をしないなら、このまま攻め続けるよ。――先生が気を失っても」
千尋を怖いと思いながらも、ゾクゾクするような悦びが、身の内を駆け抜ける。和彦は、震える吐息をこぼして、頷いた。
「……ああ。将来、お前だけのものになる」
千尋は、当然とばかりに唇の端に笑みを浮かべる。
絶対に千尋本人には言えないが、成熟した大人の男のような表情に、つい和彦は見惚れてしまった。
「いい? 中が、すげー締まった」
擦りつけるようにして腰を動かしながら、千尋が胸の突起を口腔に含む。その刺激にも和彦は反応し、もどかしく体を揺する。千尋にしがみつきたくて仕方ないのに、両手首を縛められているため、それができない。
穏やかな律動を繰り返されているうちに、和彦の欲望は再び身を起こし、千尋の引き締まった下腹部に擦り上げられるようになる。和彦は伸びやかな悦びの声を溢れさせていた。
「あっ、あっ、あっ……ん、ああっ――」
「気持ちいい?」
汗を滴らせながら千尋が顔を覗き込んできて、軽く唇を吸い上げてくる。このとき内奥深くを抉るように突かれ、和彦の意識は舞い上がる。
「……気持ち、いい……」
「俺も。先生が悦んでくれると、もっと気持ちいい」
和彦は思わず顔を背け、ぼそぼそと応じる。
「恥ずかしいことを、こういうときに言うな。反応に困るだろ」
「嬉しいなら、素直に喜んでくれれば――」
「だから、恥ずかしいんだっ」
「こんなことしてるのに?」
千尋に両足を抱え直され、繋がっている部分がよく見えるよう腰の位置を高くされる。腰の下に枕を入れられているせいもあり、和彦の目にも、浅ましい部分がよく見える。ひくつきながら、必死に千尋のものを呑み込み、締め付けているのだ。さらに千尋は、和彦に見せ付けるように内奥からわずかに欲望を引き抜き、すぐにまた挿入してくる。
和彦が唇を引き結び、強い視線を向けると、千尋は笑みをこぼした。
「いいな。先生にそういう顔されると、ゾクゾクする」
「お前、性質が悪い――……」
千尋が再び欲望を引き抜く。今度は完全に引き抜かれ、閉じきれない内奥の入り口が物欲しげに蠢く。あまりに生々しい光景に、和彦は眩暈に襲われる。こんな光景を、和彦と関係を持った何人もの男たちは目にしているのだ。
「千尋、この姿、嫌だ……」
「俺は興奮する。いやらしくて、すげー、きれい。先生が俺をこんなに欲しがってるって、実感できるんだ」
そんなことを言いながら、千尋が欲望を内奥にわずかに含ませてくる。意識しないまま和彦の腰は揺れるが、千尋はすぐに欲望を引き抜いてしまう。
「先生、欲しい?」
和彦は顔を背けて返事を避けようとしたが、それを許さないかのように、千尋が内奥に指を挿入して、巧みに襞と粘膜を擦り上げてくる。和彦の内奥は淫らな蠕動を繰り返し、もっと逞しくて熱い感触を求める。
「千、尋っ……」
「俺のこと、欲しいって言って」
甘えるような声で囁かれ、すでに脆くなっていた和彦の理性はもたなかった。すがるように千尋を見上げ、千尋が求める言葉を口にする。
「――欲しい。千尋、お前が欲しい……」
指が引き抜かれ、内奥に千尋の欲望が押し込まれてくる。圧迫感が、心地よかった。和彦は呻き声を洩らし、ビクビクと体を震わせる。千尋のものも、興奮のため、力強く脈打っている。
内奥深くを突き上げられる。反り返った和彦のものの先端から、透明なしずくが尽きることなく垂れ落ちていく。千尋が小さく笑みをこぼした。
「先生、可愛い。俺が少し動くだけで、反応しまくり」
もう一度内奥深くを突き上げられたかと思うと、欲望が引き抜かれそうになる。和彦が目を見開くと、千尋がしたたかな男の顔で言った。
「いつ、とは言わないけど、将来、俺だけの先生になってよ。大事にするから」
数瞬、和彦の思考は停止する。これまでも千尋から、似たようなことは言われてきたが、それでも、なぜか今は、戸惑った。
「返事は?」
「……お前、たった一つの返事しか、聞く気はないだろ」
「当然」
そう応じると同時に、千尋の欲望が奥深くまで押し入ってくる。弱い部分を突かれ、抉られているうちに、和彦の欲望は精を噴き上げていた。
「ひっ……、うぅっ」
「返事をしないなら、このまま攻め続けるよ。――先生が気を失っても」
千尋を怖いと思いながらも、ゾクゾクするような悦びが、身の内を駆け抜ける。和彦は、震える吐息をこぼして、頷いた。
「……ああ。将来、お前だけのものになる」
千尋は、当然とばかりに唇の端に笑みを浮かべる。
絶対に千尋本人には言えないが、成熟した大人の男のような表情に、つい和彦は見惚れてしまった。
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