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前編 空手馬鹿、異世界転生!〜チート発動!?〜
第三十一話 魔力暴走
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「セリア!とりあえず治療だ!!これは以前ルナ・グリズリーにやられた兵士の治療どころの騒ぎじゃないぞ!」
オスカーの切迫した声が診察室に響く。
「わかったわ!まずは魔力切れの原因わ探るわ!……『ディープサーチ!』……」
「あ、あなた大変よ七つのチャクラが全べて開いてしまっている……これじゃヒールが効かないわけだわ!」セリアが悲鳴に近い声を上げた。
「落ち着けセリア!やはりそうか……ノエルは『魔力暴走』を起こしている……」
「こんな幼いノエルが魔力暴走なんて信じられない!!魔力暴走ってのは普通は熟練した者が大魔法を発動した時とかに起こすものよ!」
「セリア!今それを言ってどうする!まずはこの状況をなんとかしないとノエルは死ぬ!」
「そ、そうだったわ!」
「よし、俺は七つのチャクラをすべて塞ぐ!セリアはグラウンディングを頼む!……『トリート!』」
オスカーは呪文を唱えノエルの上で両手の平を翳した。
「あなた、グラウンディングなんて成功したことないわ!この前だって失敗したのに……でも……やらなきゃね……絶対に死なせない!『グラウンディング!』……」
セリアは覚悟を決めて呪文を唱えると、セリアの体が眩い金色の光で包まれた。
(やれるわ!……やるしかないのよ!)「『エーテルトランスポーテーション!』」ノエルの高い位置で手の平を翳した。
セリアの手のひらから放たれた温かい黄色の光がノエルの全身を包み込んでいく。
「あなた、できたわ!」セリアは涙ぐむ。
「流石だセリア!凄いぞ!今俺もチャクラを塞ぎきるからな!」
張り詰めた空気の中、二人の懸命な治療は三十分を超えた?
「うぅぅ……」ノエルが微かな声を上げた。
「ノ、ノエル!!セリア、あと少しだ頑張れ!」
「えぇ、あなた……!」
血の気が引き、蒼白だったノエルの顔に、ようやく褐色が戻ってきた。
「……ふぅ。良かった、峠は越したみたいだ。セリアお疲れ様」
「あなたこそ……。私には、開いたチャクラを塞ぐなんてとてもできないわ。どうしてチャクラの治療方法を知っていたの?」
「えっ?あ、ああ……た、たまたま以前、師匠と一緒に治療した経験があっただけだよ。そうじゃなきゃ、魔力暴走の治療なんて普通はわからないからな……」オスカーは少しだけ視線を逸らして答える。
「やっぱりあなたは凄いわ。ゴッドハンドの二つ名は伊達じゃないわね……私よりレベルが低いなんてとても信じられないわ」セリアは驚嘆し、愛しそうにオスカーの胸に頬を寄せた。
「と、父ちゃん……」ノエルがゆっくりと、重い瞼を持ち上げる。
「ノ、ノエル!良かった!!もう本当に心配したんだから!」セリアは泣きながら診察台に横たわる息子を力いっぱい抱きしめた。
「か、母ちゃん……お、俺……」
「なぁに?ノエル……無理に喋らなくていいのよ……」セリアは優しくノエルに声を掛けた。
「腹減った……」すると、ノエルはポツリと、しかしはっきりとした口調で言葉を発した。
「……うわっははははは!うちの子は大物だなぁ!」
「本当ね!体は弱いけどなんて図太いわが子なのかしら!」
緊張の糸が解けた診察室には、オスカーとセリアの明るい笑い声がいつまでも響いていたのだった。
<あとがき>
いつもご精読いただきましてありがとうございます。
話のメリハリはつけたく思い、第三十一話を持ちまして前編終了とさせていただきます。
最高の資質を持ちながら治癒士としても中々覚醒しないノエル。「魔力暴走」を経験し規格外の力を秘めているの間違いないと確信するオスカーとセリア。
後編からは少しづつノエルの治癒士、はたまた武術士としての力が見え始めていきます。
今後とも「空手馬鹿の俺が転生したら規格外の治癒士になっていた」をどうぞよろしくお願い申し上げます。
くまみ
オスカーの切迫した声が診察室に響く。
「わかったわ!まずは魔力切れの原因わ探るわ!……『ディープサーチ!』……」
「あ、あなた大変よ七つのチャクラが全べて開いてしまっている……これじゃヒールが効かないわけだわ!」セリアが悲鳴に近い声を上げた。
「落ち着けセリア!やはりそうか……ノエルは『魔力暴走』を起こしている……」
「こんな幼いノエルが魔力暴走なんて信じられない!!魔力暴走ってのは普通は熟練した者が大魔法を発動した時とかに起こすものよ!」
「セリア!今それを言ってどうする!まずはこの状況をなんとかしないとノエルは死ぬ!」
「そ、そうだったわ!」
「よし、俺は七つのチャクラをすべて塞ぐ!セリアはグラウンディングを頼む!……『トリート!』」
オスカーは呪文を唱えノエルの上で両手の平を翳した。
「あなた、グラウンディングなんて成功したことないわ!この前だって失敗したのに……でも……やらなきゃね……絶対に死なせない!『グラウンディング!』……」
セリアは覚悟を決めて呪文を唱えると、セリアの体が眩い金色の光で包まれた。
(やれるわ!……やるしかないのよ!)「『エーテルトランスポーテーション!』」ノエルの高い位置で手の平を翳した。
セリアの手のひらから放たれた温かい黄色の光がノエルの全身を包み込んでいく。
「あなた、できたわ!」セリアは涙ぐむ。
「流石だセリア!凄いぞ!今俺もチャクラを塞ぎきるからな!」
張り詰めた空気の中、二人の懸命な治療は三十分を超えた?
「うぅぅ……」ノエルが微かな声を上げた。
「ノ、ノエル!!セリア、あと少しだ頑張れ!」
「えぇ、あなた……!」
血の気が引き、蒼白だったノエルの顔に、ようやく褐色が戻ってきた。
「……ふぅ。良かった、峠は越したみたいだ。セリアお疲れ様」
「あなたこそ……。私には、開いたチャクラを塞ぐなんてとてもできないわ。どうしてチャクラの治療方法を知っていたの?」
「えっ?あ、ああ……た、たまたま以前、師匠と一緒に治療した経験があっただけだよ。そうじゃなきゃ、魔力暴走の治療なんて普通はわからないからな……」オスカーは少しだけ視線を逸らして答える。
「やっぱりあなたは凄いわ。ゴッドハンドの二つ名は伊達じゃないわね……私よりレベルが低いなんてとても信じられないわ」セリアは驚嘆し、愛しそうにオスカーの胸に頬を寄せた。
「と、父ちゃん……」ノエルがゆっくりと、重い瞼を持ち上げる。
「ノ、ノエル!良かった!!もう本当に心配したんだから!」セリアは泣きながら診察台に横たわる息子を力いっぱい抱きしめた。
「か、母ちゃん……お、俺……」
「なぁに?ノエル……無理に喋らなくていいのよ……」セリアは優しくノエルに声を掛けた。
「腹減った……」すると、ノエルはポツリと、しかしはっきりとした口調で言葉を発した。
「……うわっははははは!うちの子は大物だなぁ!」
「本当ね!体は弱いけどなんて図太いわが子なのかしら!」
緊張の糸が解けた診察室には、オスカーとセリアの明るい笑い声がいつまでも響いていたのだった。
<あとがき>
いつもご精読いただきましてありがとうございます。
話のメリハリはつけたく思い、第三十一話を持ちまして前編終了とさせていただきます。
最高の資質を持ちながら治癒士としても中々覚醒しないノエル。「魔力暴走」を経験し規格外の力を秘めているの間違いないと確信するオスカーとセリア。
後編からは少しづつノエルの治癒士、はたまた武術士としての力が見え始めていきます。
今後とも「空手馬鹿の俺が転生したら規格外の治癒士になっていた」をどうぞよろしくお願い申し上げます。
くまみ
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