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第二章 企業戦士
研修会
結局、和也と桜木はコンビニでサンドイッチを買い、オフィスで簡単な昼食とした。
桜木は研修プレゼンの最後のシュミレーションを終えて、研修会に必要な物を台車に積み準備した。
矢部が13時30分のピッタリの時間、二課にやってきた。
「相模課長、桜木主任、よろしくお願いします!持っていく物はありますか?」矢部は顔をニコニコとさせて、声も楽しそうな様子で和也と桜木に声をかけてきた。
「矢部課長、こちらこそよろしくお願いします。持って行くものは、この代車に積んであるだけなので大丈夫です」
「いやいや、今日は雑用で付き添うので何でも言ってくれ!」矢部は台車を押して持って行こうとする」
「あ、矢部課長、私が持って行くから大丈夫です!」矢部が押している台車だったが、桜木が割って入った。
「あら、そうなの?それじゃあお願いね、桜木君」矢部はあっさりと台車を桜木に引き渡す。
タワーパーキングから車を出し、和也と桜木で荷物と台車も積み込み、桜木は運転で和也は助手席に座った。矢部は後部座席を広々と使っている。
普段の和也と桜木なら、車内は会話で盛り上がるところを、やはり矢部が一緒だと車内では会話がなく険悪なムードが漂う・・・
「桜木君、研修準備は完璧なのかな?部長も期待していたぞ!」矢部が沈黙を破った。
「矢部課長、完璧かどうかはわかりませんが準備は精一杯やらせていただきました!」
「矢部課長、桜木さんの研修用プレゼン資料の出来はかなりいいんですよ・・・きっと良い研修になると思います!」和也は桜木をフォローをする。
「それは楽しみだなぁ!僕も期待しているよ、桜木君!」矢部はニヤニヤしながら答えた。
「やっぱり矢部は嫌味なやつだ・・・桜木さんはどう思っているのだろう・・・」和也は心の中で思った。
車に乗り、30分程度で和也たちは都乃岡病院に到着した。着いた矢先に桜木は車から台車に荷物を降ろした。荷物の乗った台車を押そうとすると、矢部が桜木に変わって台車を押してくれた。
「矢部課長、すみません、でも私が持って行きます・・・!」
「いんやっ!桜木君!お前は今日の主役だっ!しっかりやれよっ!」矢部は桜木の肩を叩いて激励する。
「あ、はい!矢部課長・・・」
「あれ?矢部課長、さっきと何だか雰囲気が違う?頼もしい・・・」和也は桜木と矢部のやり取りを見ていて、ふと思った。
「そうだっ!元々の矢部さんはこう言うやつだった・・・背は低いけど、それを感じさせない貫禄と、熱さ、人を思いやる心!」和也はかつての矢部の面影を思い出し、嫌な気分が少し払拭した。
「矢部課長、ありがとうございます!頑張ります!」桜木の顔にも活気が満ちてきた。
桜木を先頭に、和也、矢部は台車を押して都乃岡病院のエントランスに入り、受付に向かった。
桜木が受付で挨拶をし、研修に伺った旨を伝えた。
「えぇっ?研修?聞いてないですよ・・・」受付は年配の女性で、淡々と、かつ堂々と、面倒な素振りで研修については知らないと桜木に伝えた。
「いえ、確かに本日15時からのお約束をさせていただいております・・・」桜木は丁寧に受付の女性に確認をお願いした。
「少々お待ちください・・・」受付の年配の女性はどこかに電話し、少し待つように桜木に声を掛けてきた。
病院の受付の女性はあたかも他人事のような対応だったが、こう言うのはよくある話しで桜木も和也も慣れていた。
「医療業界っていつも不思議に思うけど、連携悪い内部の問題で知らないことでも、自分たちには非がないみたいな態度をとるんだろうな・・・介護業界の方がもう少し感じがいいぞっ!」矢部は小声で話してくる。
「矢部課長、病院では一般企業では通じないような理不尽な対応をされることは良くあって・・・そんなことを気にしていたら、営業出来ないから慣れちゃったよ、なぁ桜木さん」
「はいっ!相模課長!雑な扱われ方は慣れてしまいましたね・・・」桜木が笑顔で答えた。
3人は共通の話題で、何となく意気投合した。和也、桜木と矢部との関係性は何となく解れてきたのだった・・・
「あ、桜木さん、どうもどうもすみません、わざわざ来ていただきありがとうございます」廊下の奥の方から歩いてくる男性がいた。
都乃岡病院の事務長の東神(とうじん)が受付前で待っていた3人に、廊下の奥から声を掛けながら近付いてきたのだ。
「東神さん、良かったです!受付で研修会なんて聞いていないって言われてしまいまして・・・」
「そうですか、ちゃんと言っておいたつもりだったのですが、伝わっていなかったのかな?どうも大変失礼いたしました」事務長の東神は感じ良く話してくる。
東神は51歳、学生時代はレスリングをしていたとかで、今では脂が乗りがちムチ体型である。髪型は短くこざっぱりと刈り上げていた。担当の桜木とはレスリング繋がりで話しが合うようだ。
桜木が和也と矢部を事務長に紹介し、互いにその場で名刺交換となった。
東神は研修場所までの廊下を歩きながら、病院の内情を話し始めた。
「うちの病院は職員研修は全て外部にお願いしているんですよ・・・昨年は取引がある製薬会社にお願いして、研修をやっていただいたのですが、今年は引き受けていただけなくて・・・」
「病院は職員の質の向上の為に、必ず研修が義務付けられていますから、研修を実施していないとなると外部監査でえらいことになってしまうんで・・・困っていた時に桜木さんに話したら研修を引き受けていただけることになり、本当に助かりました」
「ここは、普段は職員食堂なのですが、うちで一番大きなホールはここしかないので、研修をする時はここを使っているんです・・・すみません、ちゃんとした会場がなくて・・・」東神は申し訳なさそうに言う。
「いえいえ、とんでもない、用意していただきありがとうございます。資料は50部と伺っていましたが、念のため70部を用意させていただきました!では準備に移らせていただきます」桜木は深々と頭を下げた。
「70部も!お気遣いありがとうございます!」東神も笑顔で答えてくれた。
和也と矢部は会場作りを始めた。テーブルをスクリーンの方に向けて椅子を並べた。資料は50部の用意を頼まれていたので、50席の用意を考えていたが、テーブルは少なく椅子も20脚のみである・・・
「桜木君、数は合ってるの?」矢部は桜木に聞いた。
「はい、矢部課長、資料50部は間違えないですが、今確認しますのでちょっと待っていてください・・・」
矢部と和也は桜木の帰りを待った。
「相模課長、昔はこうやって二人で営業したり、会場作ったりよくやりましたよね・・・何だか今日は懐かしくて・・・」
「矢部課長、本当、お互いが昇進し、それぞれ営業課が違うようになると、何だか話す機会が減ってしまった感じがしていますよ・・・」
「お互いが昇進して、営業課が違ったからですか・・・」矢部はボソッと呟いた。
そうこうしているうちに、桜木が戻ってきた。
「東神さんに確認したら、あるだけの椅子で良い、どうせそんなに来ないから・・・と言われてしまいました・・・そんなに来ないって・・・どう言うことなのでしょうか・・・?!」桜木は困惑をしていた。
「桜木さん、とりあえずあるだけの椅子と机で会場を作ろう!」和也が困惑する桜木に声を掛けた。
会場設営が終わり、プロジェクターとノートパソコンを繋ぎ、画面に資料を写すしだした。全て良好、準備万端・・・そして、研修開始の15時を迎えた・・・
桜木はノートパソコンの前に座り、和也と矢部ほ入り口付近に両手を前に組み立った。
「準備万端・・・しかし、15時過ぎたのに誰も来ない・・・何でだろう・・・」和也は思った.。
桜木や矢部も互いに腕時計を見合わせている・・・
「ちょっと確認をしてきます!」桜木が席を立ち、研修会場の食堂を出ようとした時に、丁度、東神と白衣を着た年配の膨よかな女性、40代前半くらいのがっちりとした男性がやってきた・・・
「すみません、遅くなりまして・・・今日の参加はこの3人になります・・・少なくて申し訳ありません・・・」東神とその女性、男性が頭を下げた。
既に15分が経過していた・・・
「どうかなさったんですか?」3人に一番側にいた和也が東神に声をかけた・・・
「私から話しをさせてください・・・私は副理事長の上白と申します、ご挨拶が遅くなってすみませんでした」上白は名刺を差し出してきた。
和也を筆頭に矢部、桜木の順に名刺を交換した。桜木も副理事長に会うのは初めてであった。
「この病院は祖父が作った病院で、2代目が父で、3年前までは父が理事長兼院長だったんですが、父は理事長だけとなり私が副理事長になりました。姉は院長です」
「ちょっと古い体質が根強くて、研修会などもやった事にして外部監査で報告してたりと、とにかく酷い体質でした」
「今回の研修会も看護部長が頑張って看護師たちに声を掛けてくれたのですが、業務が忙しいと皆が出られなくて・・・」副理事長の上白が話をした。
「いや、そうじゃないんですよ、副理事長先生、研修会に参加したいと言う若い看護師はいたんですけと、古株の看護師の手前参加出来なかったんです・・・」看護部長は口を開らいた。
「とにかくお恥ずかしい話しなんですが、今日集まれたのはここにいる3人だけなんです・・・」副理事長の上白は頭を下げた。
「お話内容はわかりました・・・それで今日の研修はどういたしましょうか?」和也は上白に聞いた。
「こんな状況で恐縮ですが、研修を実施していただけないでしょうか。厚かましいと思われるかともお思いでしょうが、資料も頂戴したく思います・・・」
「ただ、私たちは本気でこの病院を変えたいと思っています・・・研修を受けて、スタッフたちに伝えていきます!」更に上白は頭を下げてくる。
「桜木さん、準備してきたし、研修をやらせてもらいましょう!」和也は声を掛けた。
「はい!相模課長!もちろんそのつもりです!」
病院側関係者、3人の前で桜木は研修を実施した・・・研修は全行程で90分、予定通り終了した。
病院側の3人の関係者は真剣に聞いていて、質問なども飛び交った。
「今日はありがとうございました。また今後ともよろしくお願いします」上白と東神は深々と頭を下げてきた。
「はい、こちらこそ今後ともよろしくお願いします」桜木は丁寧に応対し、その横で和也も頭を下げた。
矢部は黙々とノートパソコンやプロジェクターを片付けていた。
全て終了し、和也たちは印刷した資料70部と、カタログを置いて、都乃岡病院を後にするのだった・・・
桜木は研修プレゼンの最後のシュミレーションを終えて、研修会に必要な物を台車に積み準備した。
矢部が13時30分のピッタリの時間、二課にやってきた。
「相模課長、桜木主任、よろしくお願いします!持っていく物はありますか?」矢部は顔をニコニコとさせて、声も楽しそうな様子で和也と桜木に声をかけてきた。
「矢部課長、こちらこそよろしくお願いします。持って行くものは、この代車に積んであるだけなので大丈夫です」
「いやいや、今日は雑用で付き添うので何でも言ってくれ!」矢部は台車を押して持って行こうとする」
「あ、矢部課長、私が持って行くから大丈夫です!」矢部が押している台車だったが、桜木が割って入った。
「あら、そうなの?それじゃあお願いね、桜木君」矢部はあっさりと台車を桜木に引き渡す。
タワーパーキングから車を出し、和也と桜木で荷物と台車も積み込み、桜木は運転で和也は助手席に座った。矢部は後部座席を広々と使っている。
普段の和也と桜木なら、車内は会話で盛り上がるところを、やはり矢部が一緒だと車内では会話がなく険悪なムードが漂う・・・
「桜木君、研修準備は完璧なのかな?部長も期待していたぞ!」矢部が沈黙を破った。
「矢部課長、完璧かどうかはわかりませんが準備は精一杯やらせていただきました!」
「矢部課長、桜木さんの研修用プレゼン資料の出来はかなりいいんですよ・・・きっと良い研修になると思います!」和也は桜木をフォローをする。
「それは楽しみだなぁ!僕も期待しているよ、桜木君!」矢部はニヤニヤしながら答えた。
「やっぱり矢部は嫌味なやつだ・・・桜木さんはどう思っているのだろう・・・」和也は心の中で思った。
車に乗り、30分程度で和也たちは都乃岡病院に到着した。着いた矢先に桜木は車から台車に荷物を降ろした。荷物の乗った台車を押そうとすると、矢部が桜木に変わって台車を押してくれた。
「矢部課長、すみません、でも私が持って行きます・・・!」
「いんやっ!桜木君!お前は今日の主役だっ!しっかりやれよっ!」矢部は桜木の肩を叩いて激励する。
「あ、はい!矢部課長・・・」
「あれ?矢部課長、さっきと何だか雰囲気が違う?頼もしい・・・」和也は桜木と矢部のやり取りを見ていて、ふと思った。
「そうだっ!元々の矢部さんはこう言うやつだった・・・背は低いけど、それを感じさせない貫禄と、熱さ、人を思いやる心!」和也はかつての矢部の面影を思い出し、嫌な気分が少し払拭した。
「矢部課長、ありがとうございます!頑張ります!」桜木の顔にも活気が満ちてきた。
桜木を先頭に、和也、矢部は台車を押して都乃岡病院のエントランスに入り、受付に向かった。
桜木が受付で挨拶をし、研修に伺った旨を伝えた。
「えぇっ?研修?聞いてないですよ・・・」受付は年配の女性で、淡々と、かつ堂々と、面倒な素振りで研修については知らないと桜木に伝えた。
「いえ、確かに本日15時からのお約束をさせていただいております・・・」桜木は丁寧に受付の女性に確認をお願いした。
「少々お待ちください・・・」受付の年配の女性はどこかに電話し、少し待つように桜木に声を掛けてきた。
病院の受付の女性はあたかも他人事のような対応だったが、こう言うのはよくある話しで桜木も和也も慣れていた。
「医療業界っていつも不思議に思うけど、連携悪い内部の問題で知らないことでも、自分たちには非がないみたいな態度をとるんだろうな・・・介護業界の方がもう少し感じがいいぞっ!」矢部は小声で話してくる。
「矢部課長、病院では一般企業では通じないような理不尽な対応をされることは良くあって・・・そんなことを気にしていたら、営業出来ないから慣れちゃったよ、なぁ桜木さん」
「はいっ!相模課長!雑な扱われ方は慣れてしまいましたね・・・」桜木が笑顔で答えた。
3人は共通の話題で、何となく意気投合した。和也、桜木と矢部との関係性は何となく解れてきたのだった・・・
「あ、桜木さん、どうもどうもすみません、わざわざ来ていただきありがとうございます」廊下の奥の方から歩いてくる男性がいた。
都乃岡病院の事務長の東神(とうじん)が受付前で待っていた3人に、廊下の奥から声を掛けながら近付いてきたのだ。
「東神さん、良かったです!受付で研修会なんて聞いていないって言われてしまいまして・・・」
「そうですか、ちゃんと言っておいたつもりだったのですが、伝わっていなかったのかな?どうも大変失礼いたしました」事務長の東神は感じ良く話してくる。
東神は51歳、学生時代はレスリングをしていたとかで、今では脂が乗りがちムチ体型である。髪型は短くこざっぱりと刈り上げていた。担当の桜木とはレスリング繋がりで話しが合うようだ。
桜木が和也と矢部を事務長に紹介し、互いにその場で名刺交換となった。
東神は研修場所までの廊下を歩きながら、病院の内情を話し始めた。
「うちの病院は職員研修は全て外部にお願いしているんですよ・・・昨年は取引がある製薬会社にお願いして、研修をやっていただいたのですが、今年は引き受けていただけなくて・・・」
「病院は職員の質の向上の為に、必ず研修が義務付けられていますから、研修を実施していないとなると外部監査でえらいことになってしまうんで・・・困っていた時に桜木さんに話したら研修を引き受けていただけることになり、本当に助かりました」
「ここは、普段は職員食堂なのですが、うちで一番大きなホールはここしかないので、研修をする時はここを使っているんです・・・すみません、ちゃんとした会場がなくて・・・」東神は申し訳なさそうに言う。
「いえいえ、とんでもない、用意していただきありがとうございます。資料は50部と伺っていましたが、念のため70部を用意させていただきました!では準備に移らせていただきます」桜木は深々と頭を下げた。
「70部も!お気遣いありがとうございます!」東神も笑顔で答えてくれた。
和也と矢部は会場作りを始めた。テーブルをスクリーンの方に向けて椅子を並べた。資料は50部の用意を頼まれていたので、50席の用意を考えていたが、テーブルは少なく椅子も20脚のみである・・・
「桜木君、数は合ってるの?」矢部は桜木に聞いた。
「はい、矢部課長、資料50部は間違えないですが、今確認しますのでちょっと待っていてください・・・」
矢部と和也は桜木の帰りを待った。
「相模課長、昔はこうやって二人で営業したり、会場作ったりよくやりましたよね・・・何だか今日は懐かしくて・・・」
「矢部課長、本当、お互いが昇進し、それぞれ営業課が違うようになると、何だか話す機会が減ってしまった感じがしていますよ・・・」
「お互いが昇進して、営業課が違ったからですか・・・」矢部はボソッと呟いた。
そうこうしているうちに、桜木が戻ってきた。
「東神さんに確認したら、あるだけの椅子で良い、どうせそんなに来ないから・・・と言われてしまいました・・・そんなに来ないって・・・どう言うことなのでしょうか・・・?!」桜木は困惑をしていた。
「桜木さん、とりあえずあるだけの椅子と机で会場を作ろう!」和也が困惑する桜木に声を掛けた。
会場設営が終わり、プロジェクターとノートパソコンを繋ぎ、画面に資料を写すしだした。全て良好、準備万端・・・そして、研修開始の15時を迎えた・・・
桜木はノートパソコンの前に座り、和也と矢部ほ入り口付近に両手を前に組み立った。
「準備万端・・・しかし、15時過ぎたのに誰も来ない・・・何でだろう・・・」和也は思った.。
桜木や矢部も互いに腕時計を見合わせている・・・
「ちょっと確認をしてきます!」桜木が席を立ち、研修会場の食堂を出ようとした時に、丁度、東神と白衣を着た年配の膨よかな女性、40代前半くらいのがっちりとした男性がやってきた・・・
「すみません、遅くなりまして・・・今日の参加はこの3人になります・・・少なくて申し訳ありません・・・」東神とその女性、男性が頭を下げた。
既に15分が経過していた・・・
「どうかなさったんですか?」3人に一番側にいた和也が東神に声をかけた・・・
「私から話しをさせてください・・・私は副理事長の上白と申します、ご挨拶が遅くなってすみませんでした」上白は名刺を差し出してきた。
和也を筆頭に矢部、桜木の順に名刺を交換した。桜木も副理事長に会うのは初めてであった。
「この病院は祖父が作った病院で、2代目が父で、3年前までは父が理事長兼院長だったんですが、父は理事長だけとなり私が副理事長になりました。姉は院長です」
「ちょっと古い体質が根強くて、研修会などもやった事にして外部監査で報告してたりと、とにかく酷い体質でした」
「今回の研修会も看護部長が頑張って看護師たちに声を掛けてくれたのですが、業務が忙しいと皆が出られなくて・・・」副理事長の上白が話をした。
「いや、そうじゃないんですよ、副理事長先生、研修会に参加したいと言う若い看護師はいたんですけと、古株の看護師の手前参加出来なかったんです・・・」看護部長は口を開らいた。
「とにかくお恥ずかしい話しなんですが、今日集まれたのはここにいる3人だけなんです・・・」副理事長の上白は頭を下げた。
「お話内容はわかりました・・・それで今日の研修はどういたしましょうか?」和也は上白に聞いた。
「こんな状況で恐縮ですが、研修を実施していただけないでしょうか。厚かましいと思われるかともお思いでしょうが、資料も頂戴したく思います・・・」
「ただ、私たちは本気でこの病院を変えたいと思っています・・・研修を受けて、スタッフたちに伝えていきます!」更に上白は頭を下げてくる。
「桜木さん、準備してきたし、研修をやらせてもらいましょう!」和也は声を掛けた。
「はい!相模課長!もちろんそのつもりです!」
病院側関係者、3人の前で桜木は研修を実施した・・・研修は全行程で90分、予定通り終了した。
病院側の3人の関係者は真剣に聞いていて、質問なども飛び交った。
「今日はありがとうございました。また今後ともよろしくお願いします」上白と東神は深々と頭を下げてきた。
「はい、こちらこそ今後ともよろしくお願いします」桜木は丁寧に応対し、その横で和也も頭を下げた。
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