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第五章 頑張る男たち
本音
和也は一番最後に会議室を後にし、矢部から言われた言葉を廊下を歩きながら口にする。
「優柔不断、自分をディスカウント・・・学生時代も准一に言われていたっけ・・・お前はもっと出来るはずだ・・・自信を持てって・・・」
「結局俺のどっちつかない態度が、桜木さんのプライドを壊してまでも、突っ走らせてしまったのか・・・」
「内部事情は向こうの責任で、折角頑張った桜木さんの研修を無にされたにも関わらず、更に桜木さんを現状、感情論で走らせている・・・一旦退かせないと・・・次の相手の出方を見なければ・・・」和也は瞬時に判断が浮かんだ。
「あれ?!そう言えば、矢部さん・・・僕の事だってって言っていた・・・あれはどう言う意味なんだろう・・・」
かつて、和也と矢部とは凄く仲が良く、一緒につるんでいた・・・でもいつの日か、矢部の方から距離を置くようになっていた・・・
「もしかしたら矢部さんが遠くなってしまったのは俺に何か責任があるのかも・・・」和也はふと思った。
午後になり、桜木が二課のオフィスに戻ってきた。
「桜木さんお疲れ様、都乃岡病院さんはどうでしたか?」和也は桜木に声を掛けた。
「それが課長、全く予想通りで資料は山積みのままで、事務長の東神さんがこれから各職員に配って回ると言ってました・・・それでまた研修をお願いしたいと頼まれまして・・・」
「えぇ?また研修を頼まれたの?それでどうしたの?」
「さすがにこの状況では次は受けられない、今回は有料なら相談を引き受けると提案させていただきました・・・」
「良かった・・・」和也はホッとした。
「そりゃそうですよね!課長・・・また研修を引き受けて、蓋を開けてみたら前と同じって事になるかもしれないですよね・・・でも有料ならそういった場合でも大丈夫ですよね・・・!」
「それで、東神さんは研修費用の件は納得されたのかな?」
「一応、パンフレットはお渡ししたら、検討すると言っていただけています」
「検討か・・・桜木さん、交渉言ってきても値引きはしなくていいからね・・・」
「え?課長、どうしたんですか?」
「いや・・・あれだけいい研修をサービスしたのに都乃岡病院さんのあの誠意のない対応・・・少し距離おいて様子を見てもいいんじゃないかなぁって思ってね・・・」
「課長・・・あ、ありがとうございますっ!実は私も少しイライラしていました・・・課長がそう言っていただけると嬉しいですっ!」
「そうだったのか・・・ごめんね・・・」
「いや、いいんですよ・・・課長はどっかで道徳的と言うか、模範的と言うか、聖人君子と言うか、どんな場合でも人の事を絶対に悪くは言わないし・・・」
「例えば私が悪くても課長はご自分を責めるし・・・変な言い方かもしれないのですけど、たまには一緒に悪口言えたら楽だなぁと思う時があります・・・」
「そっか・・・」
「いや、課長、すみません・・・課長のことはとても信頼し、尊敬しています!」
「いや、いいんだ・・・桜木さんの言っていることは良くわかる・・・」
「課長、どうしたんですか?何かあったんですか?」
「矢部課長から言われたよ、俺は優柔不断で、それで桜木さんが突っ走っているって・・・」
「矢部課長がそんな事を・・・」桜木は静かに声を発した。
「とにかく、都乃岡病院さんが、正規の研修費用を払うならともかく、値引きを持ち掛けてきたらキッパリと断ってね!」
「は、はい課長!了解しました!」桜木は声大きく返事した。
・・・そして金曜日・・・
「今日から、准一は東京に来ているんだな・・・明日まで逢えないのか・・・早く逢いたいな・・・」和也は終業間際、時計を見てふと思った・・・
准一は高校の就職担当者として、高校生対象の合同就職説明会に来ていた。その後は長男の良一と親子水入らずで久々に再開する予定だった。
明日の動物園に参加すると、智成も准一を追いかけて東京に来ていた。和也は今夜は茂も交えて智成と食事をする予定だった。
智成は仕事を終えてから急いで特急でくる予定だが、到着は20時近くになるようだった。和也と茂は東京駅の構内で軽く飲みながら智成の到着を待つこととした。
「あ、和也さん、どうも・・・」茂は待ち合わせ場所に現れた和也に声を掛けた。
「あ、茂君、お待たせ」
「いえいえ、僕も今来たばかりなんで大丈夫です」
「そんなんだね、じゃあその辺に入ろうか」和也は茂を先導し、東京駅構内の飲食店コーナーを見て回る。
東京駅構内はただ広く、土産物屋や、飲食店がひしめき合っている。様々な地方独特の土産物や駅弁なども売っていて、わざわざ現地に行かなくてもここで調達出来てしまう不思議な空間である。
「茂君、ここでいいかな?」和也は茂を連れてオープンスタイルの立ち飲み居酒屋に入った。
「和也さん、店とか良くご存知なんですね」
「いや、以前一人で一杯したいと思った時にたまたま来たことがあっただけで、ここの店は高めな料金設定の東京駅構内ではリーズナブルだったんでね!」
「さすが、和也さん、リーズナブルは助かります!だからこんなに混んでいるんですね!」
「まあ、リーズナブルだし、ここは俺が出すから!」
「いや、和也さん、それは申し訳ないです・・・」
「茂君は俺の息子みたいなもんだから、いいの!」
「お父さん・・・」茂は嬉しそうに和也のことを呼んだ。
「何だか照れるなぁ、お父さんって呼ばれるの・・・」
「そうですか?お父さん・・・」茂はいつになく甘えてくる・・・
「どうしたんだい?しっかり者の茂君らしくない・・・」
「僕だって甘えたい時くらいありますよ!」
「茂君彼氏いるじゃない!」
「お父さん・・・もう、彼氏に甘えるのと、お父さんに甘えるのではちょっと違うんですよ!」
いつになく、今日の茂は素直だった・・・茂は普段は気を張り頑張り屋だが、無理をしていないかが心配な時があった・・・
茂がゆったりとした気分で立ち飲みをしている和也に自然に体が触れて寄りかかってくる。そんな茂の体温が心地良く和也も和むのだった。
優しくお互いが寄り添ってビールを飲んでいると、茂の携帯がなった。
「もしもし、茂?俺っ!今着いたっ!和也はっ!いるっ?あ、そう・・・今行くからどうすればいい?」智成からの電話、荒々しく声が大きくて、スマホ越しにも声が聞こえてくる。
「これから賑やかになりますね・・・」茂は和也を見てニコッと微笑んだ。
「あぁ、野獣智成のお出ましだな・・・」和也も茂を見て微笑み返した。
「か、和也ぁっ!」けたたましく智成が店の前に現れ、和也に抱きつく。
「和也ぁっ!逢いたかったっす!」
「おぃっ!智成っ!みんな見てるぞっ!静かにしろっ!」
「あら、茂いたの?」智成は和也から離れた。
「いたのって・・・!さっきお前、僕の携帯に連絡してきただろっ!」
「だって~和也の顔みたらもう俺っ!」智成は息を荒げている。
「おいっ智成っ!答えになってないぞっ!それにちょっとは落ちつけっ!」茂は厳しく智成に言った。
「もぉ~相変わらず茂ちゃんは手厳しいんだから・・・」
和也は茂と智成のやり取りを眺めていた。
「同郷で同級生、やっぱり仲がいいんだなぁ・・・」和也はまるで夫婦漫才のようなやり取りをする二人を見て微笑ましく思った。
和也は智成と、茂と自分のお代わりビールを買いにカウンターに行くのだった。
一方で、合同就職説明会を終えた准一と息子の良一は焼肉屋にいた。
准一は上京し、体育大学のラグビー部の寮で暮らす良一との久々の再会に酒も進んでいた。
「良一、お前も一人前に飲むようになったんだなぁ・・・」
「当たり前じゃねぇか、父ちゃん、俺はもう21歳だぞ!酒だって女だって色々だぞっ!」
「女か・・・お前もう女とやったのか!」
「ま、まあね・・・でもちょっと面倒いかなぁ・・・」
「面倒いって・・・お前、付き合っている彼女とかいないのかぁ?」
「まぁ前はいたけど、面倒いので別れちゃったよ・・・」
「若いのに面倒いって・・・お前の年頃だったら付き合うのに面倒ってことはないだろう!」
「父ちゃんだって大学時代は付き合っている女はいなかったって母ちゃんから聞いたぞ!」
「お、俺はいいんだっ!ラグビー一筋だったからなっ!」
「父ちゃんの彼女は和也さんだったり・・・」良一はニヤッとした。
「か、和也っ?そ、そんな訳あるかっ!」
「そうだよねぇ~父ちゃん冗談だよ!」良一はビールを飲みながら笑っている・・・
准一はビールを一気に飲み干した。唐突に言われた良一の言葉にドキッとするのだった・・・
「優柔不断、自分をディスカウント・・・学生時代も准一に言われていたっけ・・・お前はもっと出来るはずだ・・・自信を持てって・・・」
「結局俺のどっちつかない態度が、桜木さんのプライドを壊してまでも、突っ走らせてしまったのか・・・」
「内部事情は向こうの責任で、折角頑張った桜木さんの研修を無にされたにも関わらず、更に桜木さんを現状、感情論で走らせている・・・一旦退かせないと・・・次の相手の出方を見なければ・・・」和也は瞬時に判断が浮かんだ。
「あれ?!そう言えば、矢部さん・・・僕の事だってって言っていた・・・あれはどう言う意味なんだろう・・・」
かつて、和也と矢部とは凄く仲が良く、一緒につるんでいた・・・でもいつの日か、矢部の方から距離を置くようになっていた・・・
「もしかしたら矢部さんが遠くなってしまったのは俺に何か責任があるのかも・・・」和也はふと思った。
午後になり、桜木が二課のオフィスに戻ってきた。
「桜木さんお疲れ様、都乃岡病院さんはどうでしたか?」和也は桜木に声を掛けた。
「それが課長、全く予想通りで資料は山積みのままで、事務長の東神さんがこれから各職員に配って回ると言ってました・・・それでまた研修をお願いしたいと頼まれまして・・・」
「えぇ?また研修を頼まれたの?それでどうしたの?」
「さすがにこの状況では次は受けられない、今回は有料なら相談を引き受けると提案させていただきました・・・」
「良かった・・・」和也はホッとした。
「そりゃそうですよね!課長・・・また研修を引き受けて、蓋を開けてみたら前と同じって事になるかもしれないですよね・・・でも有料ならそういった場合でも大丈夫ですよね・・・!」
「それで、東神さんは研修費用の件は納得されたのかな?」
「一応、パンフレットはお渡ししたら、検討すると言っていただけています」
「検討か・・・桜木さん、交渉言ってきても値引きはしなくていいからね・・・」
「え?課長、どうしたんですか?」
「いや・・・あれだけいい研修をサービスしたのに都乃岡病院さんのあの誠意のない対応・・・少し距離おいて様子を見てもいいんじゃないかなぁって思ってね・・・」
「課長・・・あ、ありがとうございますっ!実は私も少しイライラしていました・・・課長がそう言っていただけると嬉しいですっ!」
「そうだったのか・・・ごめんね・・・」
「いや、いいんですよ・・・課長はどっかで道徳的と言うか、模範的と言うか、聖人君子と言うか、どんな場合でも人の事を絶対に悪くは言わないし・・・」
「例えば私が悪くても課長はご自分を責めるし・・・変な言い方かもしれないのですけど、たまには一緒に悪口言えたら楽だなぁと思う時があります・・・」
「そっか・・・」
「いや、課長、すみません・・・課長のことはとても信頼し、尊敬しています!」
「いや、いいんだ・・・桜木さんの言っていることは良くわかる・・・」
「課長、どうしたんですか?何かあったんですか?」
「矢部課長から言われたよ、俺は優柔不断で、それで桜木さんが突っ走っているって・・・」
「矢部課長がそんな事を・・・」桜木は静かに声を発した。
「とにかく、都乃岡病院さんが、正規の研修費用を払うならともかく、値引きを持ち掛けてきたらキッパリと断ってね!」
「は、はい課長!了解しました!」桜木は声大きく返事した。
・・・そして金曜日・・・
「今日から、准一は東京に来ているんだな・・・明日まで逢えないのか・・・早く逢いたいな・・・」和也は終業間際、時計を見てふと思った・・・
准一は高校の就職担当者として、高校生対象の合同就職説明会に来ていた。その後は長男の良一と親子水入らずで久々に再開する予定だった。
明日の動物園に参加すると、智成も准一を追いかけて東京に来ていた。和也は今夜は茂も交えて智成と食事をする予定だった。
智成は仕事を終えてから急いで特急でくる予定だが、到着は20時近くになるようだった。和也と茂は東京駅の構内で軽く飲みながら智成の到着を待つこととした。
「あ、和也さん、どうも・・・」茂は待ち合わせ場所に現れた和也に声を掛けた。
「あ、茂君、お待たせ」
「いえいえ、僕も今来たばかりなんで大丈夫です」
「そんなんだね、じゃあその辺に入ろうか」和也は茂を先導し、東京駅構内の飲食店コーナーを見て回る。
東京駅構内はただ広く、土産物屋や、飲食店がひしめき合っている。様々な地方独特の土産物や駅弁なども売っていて、わざわざ現地に行かなくてもここで調達出来てしまう不思議な空間である。
「茂君、ここでいいかな?」和也は茂を連れてオープンスタイルの立ち飲み居酒屋に入った。
「和也さん、店とか良くご存知なんですね」
「いや、以前一人で一杯したいと思った時にたまたま来たことがあっただけで、ここの店は高めな料金設定の東京駅構内ではリーズナブルだったんでね!」
「さすが、和也さん、リーズナブルは助かります!だからこんなに混んでいるんですね!」
「まあ、リーズナブルだし、ここは俺が出すから!」
「いや、和也さん、それは申し訳ないです・・・」
「茂君は俺の息子みたいなもんだから、いいの!」
「お父さん・・・」茂は嬉しそうに和也のことを呼んだ。
「何だか照れるなぁ、お父さんって呼ばれるの・・・」
「そうですか?お父さん・・・」茂はいつになく甘えてくる・・・
「どうしたんだい?しっかり者の茂君らしくない・・・」
「僕だって甘えたい時くらいありますよ!」
「茂君彼氏いるじゃない!」
「お父さん・・・もう、彼氏に甘えるのと、お父さんに甘えるのではちょっと違うんですよ!」
いつになく、今日の茂は素直だった・・・茂は普段は気を張り頑張り屋だが、無理をしていないかが心配な時があった・・・
茂がゆったりとした気分で立ち飲みをしている和也に自然に体が触れて寄りかかってくる。そんな茂の体温が心地良く和也も和むのだった。
優しくお互いが寄り添ってビールを飲んでいると、茂の携帯がなった。
「もしもし、茂?俺っ!今着いたっ!和也はっ!いるっ?あ、そう・・・今行くからどうすればいい?」智成からの電話、荒々しく声が大きくて、スマホ越しにも声が聞こえてくる。
「これから賑やかになりますね・・・」茂は和也を見てニコッと微笑んだ。
「あぁ、野獣智成のお出ましだな・・・」和也も茂を見て微笑み返した。
「か、和也ぁっ!」けたたましく智成が店の前に現れ、和也に抱きつく。
「和也ぁっ!逢いたかったっす!」
「おぃっ!智成っ!みんな見てるぞっ!静かにしろっ!」
「あら、茂いたの?」智成は和也から離れた。
「いたのって・・・!さっきお前、僕の携帯に連絡してきただろっ!」
「だって~和也の顔みたらもう俺っ!」智成は息を荒げている。
「おいっ智成っ!答えになってないぞっ!それにちょっとは落ちつけっ!」茂は厳しく智成に言った。
「もぉ~相変わらず茂ちゃんは手厳しいんだから・・・」
和也は茂と智成のやり取りを眺めていた。
「同郷で同級生、やっぱり仲がいいんだなぁ・・・」和也はまるで夫婦漫才のようなやり取りをする二人を見て微笑ましく思った。
和也は智成と、茂と自分のお代わりビールを買いにカウンターに行くのだった。
一方で、合同就職説明会を終えた准一と息子の良一は焼肉屋にいた。
准一は上京し、体育大学のラグビー部の寮で暮らす良一との久々の再会に酒も進んでいた。
「良一、お前も一人前に飲むようになったんだなぁ・・・」
「当たり前じゃねぇか、父ちゃん、俺はもう21歳だぞ!酒だって女だって色々だぞっ!」
「女か・・・お前もう女とやったのか!」
「ま、まあね・・・でもちょっと面倒いかなぁ・・・」
「面倒いって・・・お前、付き合っている彼女とかいないのかぁ?」
「まぁ前はいたけど、面倒いので別れちゃったよ・・・」
「若いのに面倒いって・・・お前の年頃だったら付き合うのに面倒ってことはないだろう!」
「父ちゃんだって大学時代は付き合っている女はいなかったって母ちゃんから聞いたぞ!」
「お、俺はいいんだっ!ラグビー一筋だったからなっ!」
「父ちゃんの彼女は和也さんだったり・・・」良一はニヤッとした。
「か、和也っ?そ、そんな訳あるかっ!」
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