牢獄の宝石姫

日野リア

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喪失

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 それは再び起きる。
 ナギの訃報。
 やはり、勇者を守って死んでしまった。

 彼の遺体を前にして、私は涙を流せなかった。
 悲しいのだろうということは理解できるが、涙も流さず声もあげず、ただぼーっと立ち尽くしているだけの私を、周りはどう見ているのだろう。

 それでも、彼のことを愛しいと思う。

 愛しているのだ。

 なぜ無事に返してくれなかったのだと勇者に問いただしに行きたかった。
 けれど、私は知っている。
 帰ってきた時の彼の表情が、とても暗く暗く沈んでいたから。
 一瞬だけ合った彼の瞳に浮かんだ懺悔の色。
 
 仕方ないことだったんだ。
 彼の犠牲は決まっていた。
 そう、前も。
 前―――――――――?
 ごそごそと、ポーチから青い石を取り出す。
 そういえば。
 
 ―――ブツン。






 
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