3 / 40
第1章 落第勇者の帰還
第2話 落第勇者、帰還する②
しおりを挟む
あれから俺や師匠のみならず、他の冒険者も参戦したことで、数万以上いた魔王軍も既に半分くらいまで減っている。
俺もそこそこ頑張った。
まぁ本気ではないけど。
しかしそれは他の冒険者達も一緒だ。
と言うのも、魔王軍のモンスター達は、3分の2がパトリシアさんと元剣神さんに狩り尽くされた。
お陰であの2人がモンスターに近づいたら逃げ出すほどだ。
「相変わらず凄いですね、パトリシアさん」
「……そうだな。ま、まぁ俺は1対多はあまり得意じゃないし、広範囲攻撃なんてないからそこまで倒せてないだけだ。決してパトリシアの方が強いわけじゃないからな」
俺が純粋にパトリシアさんを褒めると、師匠は言い訳を並べ出した。
こう言う所が子供っぽいんだよな。
実力は随一なのに……全く勿体無い。
「本当に勿体無い……」
「あ? なんか言ったか?」
「いえ、何も。あ、来てますよ。そりゃ」
俺は師匠に近寄ってきたデュラハンを一瞬の内に剣をざっと100回振って消し飛ばす。
でも余計だったかもしれない。
「何余計なことをしてくれてんだ弟子よ。これくらいの奴に俺がやられるわけないだろうが!」
師匠はそう言って1度腕を振ると、その風圧だけで屈強なオーガたちが吹き飛ばされていく。
そして俺に守られたのが気に入らないのか、俺の周りにいるモンスターを駆逐してゆくのだが、そのスピードが桁違いだ。
1秒の間に10体くらいは余裕で倒している。
流石に俺じゃ、8割くらい本気を出さないとああは行かない。
もう中年なのに頑張るよな。
「弟子、お前も手伝え! サボることは俺が許さないぞ!」
師匠が俺の周りのモンスターを駆逐した癖に理不尽なことを言うよな。
しかし俺もお金の為に頑張らないといけない。
「【身体強化:Ⅲ】」
俺は自身のスキルの力を解放。
その瞬間に体がミシッと言う音を立て、心臓のあたりの皮膚から赤い亀裂が浮かび上がってきて、首の辺りまで亀裂が入った。
更に髪が少し舞い、目も銀色へと変化する。
ふぅ……相変わらず痛い。
でもそろそろ俺もやらないとお金を貰え無くなってしまうからしょうがない。
俺は近くに——と言っても1km以上も先だが——いた15体程のトロールの小隊に突っ込む。
『な"、何者だ!?』
トロールの中で一際大きいトロールが声を上げるが——ごめんな? それには応えている時間はないんだ。
後ろで師匠がキレてるからさ。
「——ごめん」
俺は、相棒である魔剣——破壊剣を振り下ろす。
その瞬間にトロールの再生能力などお構いなしとばかりに真っ二つになり、消し飛んだ。
「グルぁ!? ウガウガ!?」
いきなりリーダーを失ったトロールたちは混乱状態になるが、俺は好機とばかりに剣を振るっていく。
1体、2体とどんどん数が減っていき、僅か10数秒でトロールの小隊は全滅した。
俺は剣についた血を飛ばし、鞘に剣を戻そうとするが———
「———チッ! いきなり押し寄せてくるなよな」
今まで統率の取れていた魔王軍のモンスターたちが、突然意思を失ったかの様に半狂乱になりながら特攻して来た。
それはここだけではない様で、師匠の所は勿論、パトリシアさんや元剣神さん、他の冒険者の元にも押し寄せている。
どうやら魔王がそろそろヤバいみたいだな……じゃないとこんな状態になるのはおかしいし。
このモンスター達は魔王がコントロールしているので、コントロールから外れたのだろう。
俺は剣で攻撃を受け流し、時には反撃をして対応する。
「早く倒してくんねぇかな、光輝っ!」
俺は魔王と対峙している光輝に届くことのない注文をする。
正直言ってこの状態はヤバい。
俺は範囲攻撃なんて持ってないからどうしても取り零しが出てくるので、そいつらが外壁を攻撃してしまうのだ。
俺は必死に剣を振るって敵を薙ぎ倒していく。
それでもまだ終わりが見えない。
俺がもう1段階奥の手を使おうかと思っていた時、突然モンスターの動きが止まり、何もしていないのに光となって消えていくではないか。
一見不思議な現象だが、俺はすぐに原因に気がついた。
「…………やっとやりやがったか……光輝……。遅かったな……」
光輝たち勇者が遂に魔王を倒したのだ。
その証拠にモンスターが消えている他に俺の足元に1度だけ見たことのある魔法陣が出現した。
———そう、何を隠そう俺たちをこの世界へと連れて来た異世界転移陣だ。
「おーい弟子! 大丈夫———って何だそれは!?」
俺の元に駆け寄って来た師匠が転移陣をみて驚くが、俺のことは予め言っていたので、直ぐに落ち着きを取り戻した。
「……遂にお前もお役御免ってか?」
「そうみたいですね。まぁ元々帰りたかったので異論はないんですけど、もう少し事前に言って欲しかったのは有りますね」
俺は肩をすくませてそう言う。
「まぁそれは俺も最初に聞いていたから何も言わんが……元気でいろよ」
師匠が恥ずかしそうに頭をガシガシ掻きながら言ってくる。
流石ツンデレおじさん。デレもちゃんと入っていて完璧です。
「師匠こそ、早くパトリシアさんに告白して下さいよ。俺は帰る前に見たかったです。2人が腕組んでるのとか」
「それはお前が俺をおちょくりたいだけだろ!」
「そんなことはありませんよ」
まぁ半分は。
そうそう、師匠はパトリシアさんに惚れているくせに、何やかんや言って告白をしていなかったのだ。
振られるのが怖いと言う意外とヘタレな理由で。
そんな何でもないことを師匠と話していると、そろそろ時間がやって来た。
「俺がいなくなったら絶対に告白して下さいよ。師匠はそろそろ幸せにならないと」
「…………わぁったよ。覚悟を決める」
その言葉通り、キリッとした表情になる師匠。
「ならよしです。——では少し軽いですが、さよなら! そして、俺を弟子にしてくれてありがどうございました!」
俺は師匠に深くお辞儀をしてから眩い光に包まれた。
☆☆☆
———意識が覚醒する。
俺は目をゆっくりと開き、辺りを確認する。
そこは転移されら時にいた教室でも、自分の部屋でもなく、病院の病室だった。
その証拠に俺の腕には点滴がされており、病衣を身に纏っていた。
「…………戻って来たのか……?」
俺はベッドから立ち上がって外の景色を見ながらそう言う。
外には10年ぶりの懐かしの景色が広がっていた。
俺がしばしこの景色に釘付けになっていると、病室のドアが開き、女性と女子2人と男性1人が入ってくる。
それは俺の両親と妹だ。
「大丈夫なの隼人!? 1ヶ月も意識がなかったのよ!?」
母さんが俺に抱きつきながらそう言ってくる。
………………1ヶ月?
「1ヶ月だと……?」
俺は戻って来れた安心感より違和感が気になった。
それに応えてくれたのは妹の遥だった。
「そうだよおにぃ! おにぃは1ヶ月もずっと寝たきりだったんだよ!」
俺はそんな妹の言葉に激しく動揺する。
そんな馬鹿な……たった1ヶ月だと……?
俺は10年間も彼方の異世界に居たんだぞ……?
分からない……残りの9年11ヶ月はどこに行ったんだ?
———どうやら俺が思っていたよりややこしい事態が起こっている様だ。
俺は誰にも気づかれない様に大きなため息を吐いた。
俺もそこそこ頑張った。
まぁ本気ではないけど。
しかしそれは他の冒険者達も一緒だ。
と言うのも、魔王軍のモンスター達は、3分の2がパトリシアさんと元剣神さんに狩り尽くされた。
お陰であの2人がモンスターに近づいたら逃げ出すほどだ。
「相変わらず凄いですね、パトリシアさん」
「……そうだな。ま、まぁ俺は1対多はあまり得意じゃないし、広範囲攻撃なんてないからそこまで倒せてないだけだ。決してパトリシアの方が強いわけじゃないからな」
俺が純粋にパトリシアさんを褒めると、師匠は言い訳を並べ出した。
こう言う所が子供っぽいんだよな。
実力は随一なのに……全く勿体無い。
「本当に勿体無い……」
「あ? なんか言ったか?」
「いえ、何も。あ、来てますよ。そりゃ」
俺は師匠に近寄ってきたデュラハンを一瞬の内に剣をざっと100回振って消し飛ばす。
でも余計だったかもしれない。
「何余計なことをしてくれてんだ弟子よ。これくらいの奴に俺がやられるわけないだろうが!」
師匠はそう言って1度腕を振ると、その風圧だけで屈強なオーガたちが吹き飛ばされていく。
そして俺に守られたのが気に入らないのか、俺の周りにいるモンスターを駆逐してゆくのだが、そのスピードが桁違いだ。
1秒の間に10体くらいは余裕で倒している。
流石に俺じゃ、8割くらい本気を出さないとああは行かない。
もう中年なのに頑張るよな。
「弟子、お前も手伝え! サボることは俺が許さないぞ!」
師匠が俺の周りのモンスターを駆逐した癖に理不尽なことを言うよな。
しかし俺もお金の為に頑張らないといけない。
「【身体強化:Ⅲ】」
俺は自身のスキルの力を解放。
その瞬間に体がミシッと言う音を立て、心臓のあたりの皮膚から赤い亀裂が浮かび上がってきて、首の辺りまで亀裂が入った。
更に髪が少し舞い、目も銀色へと変化する。
ふぅ……相変わらず痛い。
でもそろそろ俺もやらないとお金を貰え無くなってしまうからしょうがない。
俺は近くに——と言っても1km以上も先だが——いた15体程のトロールの小隊に突っ込む。
『な"、何者だ!?』
トロールの中で一際大きいトロールが声を上げるが——ごめんな? それには応えている時間はないんだ。
後ろで師匠がキレてるからさ。
「——ごめん」
俺は、相棒である魔剣——破壊剣を振り下ろす。
その瞬間にトロールの再生能力などお構いなしとばかりに真っ二つになり、消し飛んだ。
「グルぁ!? ウガウガ!?」
いきなりリーダーを失ったトロールたちは混乱状態になるが、俺は好機とばかりに剣を振るっていく。
1体、2体とどんどん数が減っていき、僅か10数秒でトロールの小隊は全滅した。
俺は剣についた血を飛ばし、鞘に剣を戻そうとするが———
「———チッ! いきなり押し寄せてくるなよな」
今まで統率の取れていた魔王軍のモンスターたちが、突然意思を失ったかの様に半狂乱になりながら特攻して来た。
それはここだけではない様で、師匠の所は勿論、パトリシアさんや元剣神さん、他の冒険者の元にも押し寄せている。
どうやら魔王がそろそろヤバいみたいだな……じゃないとこんな状態になるのはおかしいし。
このモンスター達は魔王がコントロールしているので、コントロールから外れたのだろう。
俺は剣で攻撃を受け流し、時には反撃をして対応する。
「早く倒してくんねぇかな、光輝っ!」
俺は魔王と対峙している光輝に届くことのない注文をする。
正直言ってこの状態はヤバい。
俺は範囲攻撃なんて持ってないからどうしても取り零しが出てくるので、そいつらが外壁を攻撃してしまうのだ。
俺は必死に剣を振るって敵を薙ぎ倒していく。
それでもまだ終わりが見えない。
俺がもう1段階奥の手を使おうかと思っていた時、突然モンスターの動きが止まり、何もしていないのに光となって消えていくではないか。
一見不思議な現象だが、俺はすぐに原因に気がついた。
「…………やっとやりやがったか……光輝……。遅かったな……」
光輝たち勇者が遂に魔王を倒したのだ。
その証拠にモンスターが消えている他に俺の足元に1度だけ見たことのある魔法陣が出現した。
———そう、何を隠そう俺たちをこの世界へと連れて来た異世界転移陣だ。
「おーい弟子! 大丈夫———って何だそれは!?」
俺の元に駆け寄って来た師匠が転移陣をみて驚くが、俺のことは予め言っていたので、直ぐに落ち着きを取り戻した。
「……遂にお前もお役御免ってか?」
「そうみたいですね。まぁ元々帰りたかったので異論はないんですけど、もう少し事前に言って欲しかったのは有りますね」
俺は肩をすくませてそう言う。
「まぁそれは俺も最初に聞いていたから何も言わんが……元気でいろよ」
師匠が恥ずかしそうに頭をガシガシ掻きながら言ってくる。
流石ツンデレおじさん。デレもちゃんと入っていて完璧です。
「師匠こそ、早くパトリシアさんに告白して下さいよ。俺は帰る前に見たかったです。2人が腕組んでるのとか」
「それはお前が俺をおちょくりたいだけだろ!」
「そんなことはありませんよ」
まぁ半分は。
そうそう、師匠はパトリシアさんに惚れているくせに、何やかんや言って告白をしていなかったのだ。
振られるのが怖いと言う意外とヘタレな理由で。
そんな何でもないことを師匠と話していると、そろそろ時間がやって来た。
「俺がいなくなったら絶対に告白して下さいよ。師匠はそろそろ幸せにならないと」
「…………わぁったよ。覚悟を決める」
その言葉通り、キリッとした表情になる師匠。
「ならよしです。——では少し軽いですが、さよなら! そして、俺を弟子にしてくれてありがどうございました!」
俺は師匠に深くお辞儀をしてから眩い光に包まれた。
☆☆☆
———意識が覚醒する。
俺は目をゆっくりと開き、辺りを確認する。
そこは転移されら時にいた教室でも、自分の部屋でもなく、病院の病室だった。
その証拠に俺の腕には点滴がされており、病衣を身に纏っていた。
「…………戻って来たのか……?」
俺はベッドから立ち上がって外の景色を見ながらそう言う。
外には10年ぶりの懐かしの景色が広がっていた。
俺がしばしこの景色に釘付けになっていると、病室のドアが開き、女性と女子2人と男性1人が入ってくる。
それは俺の両親と妹だ。
「大丈夫なの隼人!? 1ヶ月も意識がなかったのよ!?」
母さんが俺に抱きつきながらそう言ってくる。
………………1ヶ月?
「1ヶ月だと……?」
俺は戻って来れた安心感より違和感が気になった。
それに応えてくれたのは妹の遥だった。
「そうだよおにぃ! おにぃは1ヶ月もずっと寝たきりだったんだよ!」
俺はそんな妹の言葉に激しく動揺する。
そんな馬鹿な……たった1ヶ月だと……?
俺は10年間も彼方の異世界に居たんだぞ……?
分からない……残りの9年11ヶ月はどこに行ったんだ?
———どうやら俺が思っていたよりややこしい事態が起こっている様だ。
俺は誰にも気づかれない様に大きなため息を吐いた。
12
あなたにおすすめの小説
美醜逆転世界の学園に戻ったおっさんは気付かない
仙道
ファンタジー
柴田宏(しばたひろし)は学生時代から不細工といじめられ、ニートになった。
トラックにはねられ転移した先は美醜が逆転した現実世界。
しかも体は学生に戻っていたため、仕方なく学校に行くことに。
先輩、同級生、後輩でハーレムを作ってしまう。
異世界帰りの少年は現実世界で冒険者になる
家高菜
ファンタジー
ある日突然、異世界に勇者として召喚された平凡な中学生の小鳥遊優人。
召喚者は優人を含めた5人の勇者に魔王討伐を依頼してきて、優人たちは魔王討伐を引き受ける。
多くの人々の助けを借り4年の月日を経て魔王討伐を成し遂げた優人たちは、なんとか元の世界に帰還を果たした。
しかし優人が帰還した世界には元々は無かったはずのダンジョンと、ダンジョンを探索するのを生業とする冒険者という職業が存在していた。
何故かダンジョンを探索する冒険者を育成する『冒険者育成学園』に入学することになった優人は、新たな仲間と共に冒険に身を投じるのであった。
【完結】兄の事を皆が期待していたので僕は離れます
まりぃべる
ファンタジー
一つ年上の兄は、国の為にと言われて意気揚々と村を離れた。お伽話にある、奇跡の聖人だと幼き頃より誰からも言われていた為、それは必然だと。
貧しい村で育った弟は、小さな頃より家の事を兄の分までせねばならず、兄は素晴らしい人物で対して自分は凡人であると思い込まされ、自分は必要ないのだからと弟は村を離れる事にした。
そんな弟が、自分を必要としてくれる人に会い、幸せを掴むお話。
☆まりぃべるの世界観です。緩い設定で、現実世界とは違う部分も多々ありますがそこをあえて楽しんでいただけると幸いです。
☆現実世界にも同じような名前、地名、言葉などがありますが、関係ありません。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
学生学園長の悪役貴族に転生したので破滅フラグ回避がてらに好き勝手に学校を魔改造にしまくったら生徒たちから好かれまくった
竜頭蛇
ファンタジー
俺はある日、何の予兆もなくゲームの悪役貴族──マウント・ボンボンに転生した。
やがて主人公に成敗されて死ぬ破滅エンドになることを思い出した俺は破滅を避けるために自分の学園長兼学生という立場をフル活用することを決意する。
それからやりたい放題しつつ、主人公のヘイトを避けているといつ間にかヒロインと学生たちからの好感度が上がり、グレートティーチャーと化していた。
世界最強の賢者、勇者パーティーを追放される~いまさら帰ってこいと言われてももう遅い俺は拾ってくれた最強のお姫様と幸せに過ごす~
aoi
ファンタジー
「なぁ、マギそろそろこのパーティーを抜けてくれないか?」
勇者パーティーに勤めて数年、いきなりパーティーを戦闘ができずに女に守られてばかりだからと追放された賢者マギ。王都で新しい仕事を探すにも勇者パーティーが邪魔をして見つからない。そんな時、とある国のお姫様がマギに声をかけてきて......?
お姫様の為に全力を尽くす賢者マギが無双する!?
戦場帰りの俺が隠居しようとしたら、最強の美少女たちに囲まれて逃げ場がなくなった件
さん
ファンタジー
戦場で命を削り、帝国最強部隊を率いた男――ラル。
数々の激戦を生き抜き、任務を終えた彼は、
今は辺境の地に建てられた静かな屋敷で、
わずかな安寧を求めて暮らしている……はずだった。
彼のそばには、かつて命を懸けて彼を支えた、最強の少女たち。
それぞれの立場で戦い、支え、尽くしてきた――ただ、すべてはラルのために。
今では彼の屋敷に集い、仕え、そして溺愛している。
「ラルさまさえいれば、わたくしは他に何もいりませんわ!」
「ラル様…私だけを見ていてください。誰よりも、ずっとずっと……」
「ねぇラル君、その人の名前……まだ覚えてるの?」
「ラル、そんなに気にしなくていいよ!ミアがいるから大丈夫だよねっ!」
命がけの戦場より、ヒロインたちの“甘くて圧が強い愛情”のほうが数倍キケン!?
順番待ちの寝床争奪戦、過去の恋の追及、圧バトル修羅場――
ラルの平穏な日常は、最強で一途な彼女たちに包囲されて崩壊寸前。
これは――
【過去の傷を背負い静かに生きようとする男】と
【彼を神のように慕う最強少女たち】が織りなす、
“甘くて逃げ場のない生活”の物語。
――戦場よりも生き延びるのが難しいのは、愛されすぎる日常だった。
※表紙のキャラはエリスのイメージ画です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる