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外伝(むしろメイン)
外伝七 落ち葉と新緑の円環(1)
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メイン:セバスチャン ジャンル:恋愛
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いつもとかわらないはずだったある日のこと。若い執事が買い物から帰ったとき、世間話程度にもたらした知らせがことの発端。
「あ、噴水の近くの路地んとこ、ずっと空き家だったとこに何か店ができるみてーですよ。えらいファンキーなババ……あー、婦人、がオーナーで。すげー派手に飾り付けてあって。紫色の小さい花が」
そこまで聞いて、セバスチャンは居ても立ってもいられず、仕事を放り出し職場を飛び出した。若執事の話に、あまりに大きな心当たりがあったから。
大通りでは歩幅が広がり、噴水が見えれば踏み出す足が速度を増す。路地にはいったら駆け出して。はやく、はやく。一歩一歩がもどかしい。件の場所に近づくほど、心臓の音が大きくなって。
そうしてたどり着いた、情報通りの小さな建物。申し訳程度にせり出した看板にはまだ名前は記されておらず、飾りの花ばかりが自己主張。”また会う日まで”。そんな花言葉を持つ造花のした、「準備中。近日オープン」の掛札を無視して、セバスチャンは勢いに任せドアノブをまわした。
カランコロン。ドアベルばかりが威勢よく。オープン前の店内は、みまわす限り簡素も簡素。まだカウンターと数脚の椅子しか設置されていなかった。それでもガランと寂しい印象にならないのは、敷地自体が狭く、それだけでじゅうぶんに空間を埋めていたからだろう。
見るべきものが無さすぎて目のやり場に困る店内。はいって正面のカウンターに、しかして、その人物は居た。
「やぁ。目印の造花は役に立ったみたいだね。来てくれると思ってたよ」
「やはり……あなたでしたか。ミヤコさん」
再会は実にあっけないものだった。
目があった瞬間に熱い抱擁とドラマチックな感動の涙。そんな展開を期待したわけではないが、もう少し何かあっても良いのでは? と拍子抜けするほど。
長いブランクなんて無かった。と言うようにセバスチャンに向けられたのは、昔と変わらぬ言葉と、快活な笑顔。
「立ち話もなんだし、何か食べて行きなよ」
「えっ。いや、あの」
「いいから座って。食材はメニュー考案の残りものだけど、いいだろう?」
「あっ、はい。もちろん」
少々ガタつきが気になる椅子に座して待つと、簡単な料理が運ばれて来る。ミヤコに対して料理上手な印象はあまり無かったが、予想に反して食が進む味。調理技術は、旅慣れたひとには必須なのかもしれない。
この料理に、彼女の歌声。それにお酒が出るならば、店の幸先は良いように思われた。
そうして食事をしながらふたりはぽっかりと空いていた空白を埋める。同じ記憶と、別の記憶。態度はあのころとかわらず、けれどやはり、過ぎた時間はたしかに存在して。それぞれ歩んだ道筋を、共有し、馴染ませ、交わらせんがごとく。
供されたプレートに並ぶ品数が減っていく。反比例して増していくのは離れがたい雰囲気。冷めていく料理、熱くなる感情。食材のかたちが失われていくごとに、腹のなかでは別のなにかがうまれて燃ゆる。
セバスチャンが食後のお茶を名残惜しく飲み干したとき、
「じゃあ、次はオープン初日に来てよ」
と、彼女は言った。
次の約束の主導権を彼女が握っているのも、懐かしい日々とかわらない。今度は振り回されるばかりではないと考えていたのに、やはり逆らうことはできず。セバスチャンはそんな自分におかしさを覚え、微笑んで頷いた。
それからというもの、”やけぼっくいに火がついた”という表現そのままに、ふたりは過去の情熱を取り戻し逢瀬を重ねた。
かわったもの、かわらないもの。ひとつひとつを踏み締めながら、青い足跡が残る軌跡をもういちど。
あの頃ふたりで訪れた劇場に足を運べば、当時まだ目新しかったミュージカルはすっかり民衆に浸透し、クラシックなオペラと肩を並べ定期公演に組み込まれていた。画廊に寄れば、新鋭の画家の作品が注目を浴びていて。ふたりで眺めた珍しい花を調べてみれば、品種改良で新しい色がうまれていたりもした。もちろん公園にも足を伸ばし、ボートにも乗った。今度こそはと張り切る彼女にオールを渡すと、やはりくるくるとその場で回転してしまい、年甲斐もなくふたりで大声をあげて笑いあう。
かつての失敗は今のための予習であったというように、やり直しの日々は順調に過ぎてゆき。
本日のデートはお店デート。営業時間外にミヤコの店で食事をするというだけのささやかなもの。おおざっぱな味付けながら、どこかなつかしさを覚える他国の家庭料理に舌鼓をうち会話を楽しんでいると、ふと、彼女の表情に陰りがさした。ほんの一瞬。されどどうにも気になって、セバスチャンは食事の手をとめた。
「どうかされたのですか?」
「え? 何がだい?」
「今、一瞬、意識が遠くに飛んでいたようで」
「やだ、顔に出てた? なんでもない」
「話してみてください。何かちからになれるやも」
「うーん」
悩む素振りの彼女を促すつもりで、セバスチャンは黙って続きを待つ。静まりかえる店内、カチャリと食器を置く音を響かせ、「実はさ」と彼女は渋々といった表情ではなしはじめた。
「このお店、もう続けられないかもしれない」
「えっ」
「アンタはこの店のこと、どう思う?」
問われ、店内をぐるり見まわし。改めて考えれば、オープンしてからずいぶん経つはずなのに、準備中のときとあまりかわらず簡素なまま。カウンターと椅子の他には、少しの食器と、スタンドマイクが増えただけ。
「少々シンプルですが……でも、良い店だと思いますよ」
「優しいね」
ふっと、物悲しくさがる彼女の眉尻。
「アタシはね、ここを、みんなが楽しめる店にしたかったんだ。気軽に飲み食いしながら、良い歌を聴ける。そんな空間に。けど、いつまでたっても機材すらととのわないし、ステージも設置できてない」
「すぐに軌道にはのらないでしょう。幸いあなたはこの国に定住なさるのだし、ゆっくりとやれば良いのでは」
「アタシも最初はそう思っていたんだけどね。実は、家賃を滞納してて。来月、出ていかなきゃなんないんだってさ」
「そんな!」
驚きのあまりテーブルを揺らしたセバスチャンを、本来ならばよりショックを受けているはずの彼女がたしなめて。
「落ち着きなよ。アタシは諦めないよ。自分の店を持つのは夢だからさ。また巡業でもするか、この国で何か雇われの仕事を見つけて、お金をためて、もういっかいチャレンジしたいと思ってるんだ」
「そう……ですか……」
「なんだか湿っぽくなっちゃったね。そろそろデザートでも食べようか!」
そう言って席を立つ彼女はいつもの笑顔。
運ばれてきたデザートを味わいながら、セバスチャンは彼女の話を反芻していた。
帰宅の道すがら、セバスチャンはゆっくりと、店の周囲を散歩する。
噴水のある大通りから少し外れたこの路地は、街頭の明かりも届きにくい。通りまで出てしまえば日が沈んでからでも明るく賑やか。わざわざそこから外れてひっそりとした路地に踏み込む人は少ないのかもしれない。
「ふむ……」
誰へ向けるでもなくひとつ頷いて、セバスチャンは足ばやに帰路をいそいだ。
吾妻邸へ戻ってすぐ。書庫からひっぱりだしたのは、領内の建物の台帳。
大通りに面した物件の一覧をザッと流し、具合の良さそうな立地に目星をつけていく。そうしてリスト化した物件の所有者に総当たり的に電話をかけて数刻。無事に一件の店舗の買収に成功。
ひとつ夜を越えて。
セバスチャンは踊るように恋人の店へと身を運ぶ。手には、大通りの一等地にある建物の権利書。権利者として記されているのは、彼が愛する女性の名。
もとより吾妻の領地内のこと。土地の売買は、所有者の同意さえ得られれば、各種の手続きはセバスチャンがちょいと書類に手を加えるだけで完了する。
かつて散々に振り回してくれた彼女を、今度は自分が驚かせる番だ。大通りの一等地という最高のプレゼントに、彼女の反応はいかなるものか。セバスチャンの胸は、めくるめく想像と期待で破裂寸前。
きっと彼女も目を丸くして喜んでくれるはず。
――だったのだが。
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いつもとかわらないはずだったある日のこと。若い執事が買い物から帰ったとき、世間話程度にもたらした知らせがことの発端。
「あ、噴水の近くの路地んとこ、ずっと空き家だったとこに何か店ができるみてーですよ。えらいファンキーなババ……あー、婦人、がオーナーで。すげー派手に飾り付けてあって。紫色の小さい花が」
そこまで聞いて、セバスチャンは居ても立ってもいられず、仕事を放り出し職場を飛び出した。若執事の話に、あまりに大きな心当たりがあったから。
大通りでは歩幅が広がり、噴水が見えれば踏み出す足が速度を増す。路地にはいったら駆け出して。はやく、はやく。一歩一歩がもどかしい。件の場所に近づくほど、心臓の音が大きくなって。
そうしてたどり着いた、情報通りの小さな建物。申し訳程度にせり出した看板にはまだ名前は記されておらず、飾りの花ばかりが自己主張。”また会う日まで”。そんな花言葉を持つ造花のした、「準備中。近日オープン」の掛札を無視して、セバスチャンは勢いに任せドアノブをまわした。
カランコロン。ドアベルばかりが威勢よく。オープン前の店内は、みまわす限り簡素も簡素。まだカウンターと数脚の椅子しか設置されていなかった。それでもガランと寂しい印象にならないのは、敷地自体が狭く、それだけでじゅうぶんに空間を埋めていたからだろう。
見るべきものが無さすぎて目のやり場に困る店内。はいって正面のカウンターに、しかして、その人物は居た。
「やぁ。目印の造花は役に立ったみたいだね。来てくれると思ってたよ」
「やはり……あなたでしたか。ミヤコさん」
再会は実にあっけないものだった。
目があった瞬間に熱い抱擁とドラマチックな感動の涙。そんな展開を期待したわけではないが、もう少し何かあっても良いのでは? と拍子抜けするほど。
長いブランクなんて無かった。と言うようにセバスチャンに向けられたのは、昔と変わらぬ言葉と、快活な笑顔。
「立ち話もなんだし、何か食べて行きなよ」
「えっ。いや、あの」
「いいから座って。食材はメニュー考案の残りものだけど、いいだろう?」
「あっ、はい。もちろん」
少々ガタつきが気になる椅子に座して待つと、簡単な料理が運ばれて来る。ミヤコに対して料理上手な印象はあまり無かったが、予想に反して食が進む味。調理技術は、旅慣れたひとには必須なのかもしれない。
この料理に、彼女の歌声。それにお酒が出るならば、店の幸先は良いように思われた。
そうして食事をしながらふたりはぽっかりと空いていた空白を埋める。同じ記憶と、別の記憶。態度はあのころとかわらず、けれどやはり、過ぎた時間はたしかに存在して。それぞれ歩んだ道筋を、共有し、馴染ませ、交わらせんがごとく。
供されたプレートに並ぶ品数が減っていく。反比例して増していくのは離れがたい雰囲気。冷めていく料理、熱くなる感情。食材のかたちが失われていくごとに、腹のなかでは別のなにかがうまれて燃ゆる。
セバスチャンが食後のお茶を名残惜しく飲み干したとき、
「じゃあ、次はオープン初日に来てよ」
と、彼女は言った。
次の約束の主導権を彼女が握っているのも、懐かしい日々とかわらない。今度は振り回されるばかりではないと考えていたのに、やはり逆らうことはできず。セバスチャンはそんな自分におかしさを覚え、微笑んで頷いた。
それからというもの、”やけぼっくいに火がついた”という表現そのままに、ふたりは過去の情熱を取り戻し逢瀬を重ねた。
かわったもの、かわらないもの。ひとつひとつを踏み締めながら、青い足跡が残る軌跡をもういちど。
あの頃ふたりで訪れた劇場に足を運べば、当時まだ目新しかったミュージカルはすっかり民衆に浸透し、クラシックなオペラと肩を並べ定期公演に組み込まれていた。画廊に寄れば、新鋭の画家の作品が注目を浴びていて。ふたりで眺めた珍しい花を調べてみれば、品種改良で新しい色がうまれていたりもした。もちろん公園にも足を伸ばし、ボートにも乗った。今度こそはと張り切る彼女にオールを渡すと、やはりくるくるとその場で回転してしまい、年甲斐もなくふたりで大声をあげて笑いあう。
かつての失敗は今のための予習であったというように、やり直しの日々は順調に過ぎてゆき。
本日のデートはお店デート。営業時間外にミヤコの店で食事をするというだけのささやかなもの。おおざっぱな味付けながら、どこかなつかしさを覚える他国の家庭料理に舌鼓をうち会話を楽しんでいると、ふと、彼女の表情に陰りがさした。ほんの一瞬。されどどうにも気になって、セバスチャンは食事の手をとめた。
「どうかされたのですか?」
「え? 何がだい?」
「今、一瞬、意識が遠くに飛んでいたようで」
「やだ、顔に出てた? なんでもない」
「話してみてください。何かちからになれるやも」
「うーん」
悩む素振りの彼女を促すつもりで、セバスチャンは黙って続きを待つ。静まりかえる店内、カチャリと食器を置く音を響かせ、「実はさ」と彼女は渋々といった表情ではなしはじめた。
「このお店、もう続けられないかもしれない」
「えっ」
「アンタはこの店のこと、どう思う?」
問われ、店内をぐるり見まわし。改めて考えれば、オープンしてからずいぶん経つはずなのに、準備中のときとあまりかわらず簡素なまま。カウンターと椅子の他には、少しの食器と、スタンドマイクが増えただけ。
「少々シンプルですが……でも、良い店だと思いますよ」
「優しいね」
ふっと、物悲しくさがる彼女の眉尻。
「アタシはね、ここを、みんなが楽しめる店にしたかったんだ。気軽に飲み食いしながら、良い歌を聴ける。そんな空間に。けど、いつまでたっても機材すらととのわないし、ステージも設置できてない」
「すぐに軌道にはのらないでしょう。幸いあなたはこの国に定住なさるのだし、ゆっくりとやれば良いのでは」
「アタシも最初はそう思っていたんだけどね。実は、家賃を滞納してて。来月、出ていかなきゃなんないんだってさ」
「そんな!」
驚きのあまりテーブルを揺らしたセバスチャンを、本来ならばよりショックを受けているはずの彼女がたしなめて。
「落ち着きなよ。アタシは諦めないよ。自分の店を持つのは夢だからさ。また巡業でもするか、この国で何か雇われの仕事を見つけて、お金をためて、もういっかいチャレンジしたいと思ってるんだ」
「そう……ですか……」
「なんだか湿っぽくなっちゃったね。そろそろデザートでも食べようか!」
そう言って席を立つ彼女はいつもの笑顔。
運ばれてきたデザートを味わいながら、セバスチャンは彼女の話を反芻していた。
帰宅の道すがら、セバスチャンはゆっくりと、店の周囲を散歩する。
噴水のある大通りから少し外れたこの路地は、街頭の明かりも届きにくい。通りまで出てしまえば日が沈んでからでも明るく賑やか。わざわざそこから外れてひっそりとした路地に踏み込む人は少ないのかもしれない。
「ふむ……」
誰へ向けるでもなくひとつ頷いて、セバスチャンは足ばやに帰路をいそいだ。
吾妻邸へ戻ってすぐ。書庫からひっぱりだしたのは、領内の建物の台帳。
大通りに面した物件の一覧をザッと流し、具合の良さそうな立地に目星をつけていく。そうしてリスト化した物件の所有者に総当たり的に電話をかけて数刻。無事に一件の店舗の買収に成功。
ひとつ夜を越えて。
セバスチャンは踊るように恋人の店へと身を運ぶ。手には、大通りの一等地にある建物の権利書。権利者として記されているのは、彼が愛する女性の名。
もとより吾妻の領地内のこと。土地の売買は、所有者の同意さえ得られれば、各種の手続きはセバスチャンがちょいと書類に手を加えるだけで完了する。
かつて散々に振り回してくれた彼女を、今度は自分が驚かせる番だ。大通りの一等地という最高のプレゼントに、彼女の反応はいかなるものか。セバスチャンの胸は、めくるめく想像と期待で破裂寸前。
きっと彼女も目を丸くして喜んでくれるはず。
――だったのだが。
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