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12話
しおりを挟むエマを連れて車に向かうとぬいぐるみを抱くエマに違和感を覚えよく見ると、エマに買ってあげてバックを持っていない。
「エマ、バックどおした」
「有るよ、ほら」
「お前今バックどこから出した」
「空間収納からだよ、人が多くて邪魔だったから」
「な、エマ良いから車に乗れ」
急いでエマを車に乗せ、俺はしょうがなくエマに日本では人前で魔法を使ってはイケない事を説明した。
「エマ、日本では魔法が使える人は居無いいんだ、もしバレたら日本で生活できなくなってしまうんだよ」
「なんで?便利だよ」
「うんーなんて説明すれば良いかな、予約の時間もあるから走りながら話そう」
「うん」
「例えばな、エマの世界でこの車は無いよな、そんな世界に車を持っている奴が居たら皆欲しがらないか、そして悪い考えの人が居たら盗んでやろうと思うかも知れないよな」
「そおだね、高く売れるし自分で使って便利だし」
「だろ、でもこの世界に無い魔法が使えるエマが居たら、悪い人に捕まって無理やり魔法を使わせるかも知れない、だから魔法はできるだけ秘密にしておかなければ成らないんだ」
「そっか、この世界はエルフと言う事を隠すだけじゃ無くて魔法も隠して擱かなければならないのか」
「そおだよ、人前で魔法を使っちゃだめだよ」
「解った、ありがとう右京さん」
なんか不安が残るけど解ってくれたなら良いか、その時は簡単に感が予約したレストランに急いだ。
これがのちに一生悩まされるとは露知らず。
「そお言えば地球では魔法の力が無くて使えないって言ってなかった」
「うん、マナが少ないから大きな魔法は使えないけど簡単な魔法なら問題無く使えるよ、まだまだ魔力が少ないけどまったく無い訳じゃないから」
「そおか、あ、あそこだパンケーキの美味しいお店」
「すごい並んでるよ」
「大丈夫だ予約してるから」
並んでる人を横目に予約の名前を告げると眺めの良い二人並んで座るテラス席に案内してくれた。
「エマ、パンケーキの前にお昼なんにする」
「ご飯はあそこのベーリーが乗ったパンケーキでデザートはあっちの茶色いのが掛かったパンケーキ」
「パンケーキのみ?」
「お腹いっぱいに成ったらパンケーキ食べられないもん」
「解ったよ、朝我慢させたからな」
俺は無難にミックスグリルを頼み、エマはイチゴパンケーキとバナナチョコパンケーキ、飲み物はエマのお気に入りのミルクティーと俺はアイスコーヒーを頼んだ、しかしあんなクリーム山盛りのパンケーキ2つも食べられるのか。
それから水族館の話をして来るのを待っていたが、店員が近くを通るたびにエマの一喜一憂が面白くて、黙っていれば一見クールビューティーに見えるのに違う席にパンケーキが運ばれるたびにとても悲しい顔をする、店員にもしっかり見られていて学生のバイトに微笑ましく「もうすぐお持ちします」声を掛けられていた。
「もうすぐだって、パンケーキ♪パンケーキ♪」
「落ち着け、あんな子供だって大人しく待ってるぞ」
恥ずかしいのか真っ赤な顔をして俯いてしまった。そこへ店員が大きなお皿に乗った山盛りクリームのパンケーキを2つ持ってきた。
「お待たせしました、スペシャルストロベリーパーンケーキとバナナチョコ生クリームパンケーキに成ります」
置かれた皿と俺を交互に見て最高の笑顔を見せた。
「先に食べて良いよ」
「でもまだ右京さんの来てない」
「大丈夫だよ、俺食べるの速いから」
「じゃー頂くね、いただきます」
「おお食べな食べな、しかしいただきますが自然に言えるように成ったな」
口いっぱいのパンケーキに笑顔で美味しそうに食べていて話なんか聞いてやしない。
「すっごく美味しい、右京さんも食べる」
「大丈夫だよ食べな」
「美味しいよ、あーん」
「いいよ」
「いいから一口」
俺の口に無理やりパンケーキを放り込まれたと同時に店員が。
「ミックスグリルお待たせしました、ご注文は以上でよろしかったですか?」
「はい」
すっげー恥ずかしい、黙って食べ始めると。
「いただきますは?」
「いただきます」
「右京さんが教えてくれたんだよーちゃんと言わないと」
「はいはい」
「もーう」
ちょっと隣の席の家族連れが見てるから止めて、子供がお母さんにいただきます言えるもんって話してるよ、俺の精神ががりがり削られていく。
「右京さん、口直しに一口ちょうだい」
「良いぞ」
口を開けて鯉が餌を待ってるように構えてる。
「いやいや、自分で食べろよ」
「良いじゃんケチ」
「恥ずかしいから自分で取って」
「なんで?あそこの人してるよ」
「いいから自分で食べろ」
「じゃーこれ貰うね」
俺には周りの目が気に成ってもう味が解らないよ、なんとか食事を終えレストランを後にすると。
「すっごい美味しかったね」
「ああー」
「今はお金無いけど必ず返すからね」
「いいよー気にしなくて」
「でも・・・」
「俺も楽しいからいいの、次は江ノ島に行くぞ」
「うん」
車に乗り込み江ノ島に向かった。
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