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来訪
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晶が帰ったあと、史はコップを手にしてキッチンへ行った清子の背中に声をかける。
「悪かったね。疑って。」
謝られることではない。本当だったら責められても良いことだ。本当はあのとき晶とキスをした。昨日、史の目を盗んでキスをしたこともある。それが罪悪感になった。
「いいえ。あの……何か飲みますか。インスタントで良ければコーヒーを淹れれますけど。」
「そうだね。もらおうかな。」
カップをもう一つ取り出すと、清子はまたお湯を沸かし始めた。
「清子。でもさっき言ったことは本気。」
「ここから仕事に通う話ですか?」
「そう。ここの方が近いし、寝るんだったら五分でも遅く寝ていたい。」
「寝れるんですか?」
一緒にいればセックスをしてしまうだろう。それなら体の疲れはとれるだろうか。
「それはそれで俺は満たされるけどね。ほら、新婚さんみたいじゃないか。」
史の頭の中は花畑なのだろうか。脳天気なことしか言わないな。そう思いながら、インスタントのコーヒーを入れる。
「ここへ帰ってきても、私はパソコンの前から離れないかもしれませんよ。年末は対処をきっちりしていないと、いたずらをする人が多いから。」
「それはそれで良いよ。君の姿を見ながら寝るのは良い夢が見れそうだ。」
その言葉に清子は少しため息をついて、リビングに戻るとコーヒーの入ったカップを史に手渡した。
「それか……夏に借りた社宅に住む?」
「え?」
「あそこだとバスで一本だし、君も楽だろう?」
「そうですね……。」
不本意ながらも晶にここを知られたのは良くない。やはりあの社宅に住むのも悪くないかもしれないのだ。
「どちらにしても、今日は昨日の埋め合わせをして良い?明日人事部に俺から話をしておくから。」
「わかりました。荷物をまとめないといけませんね。」
部屋の片隅にあるキャリーケースに手をのばすと、中身を開いた。
「もう準備する?」
「いいえ。何か入れてたかなと思って。」
だが中身は空だ。何も入れていなかったのだろう。
「それから……もう一つ話があるんだけど。」
「なんですか?」
「正月に実家に帰ろうと思ってる。」
清子はキャリーケースを閉じると、史の方をみる。
「どこでしたかね。」
「ここよりは南の方でね。昔はこっちの方に父が一人で住んでいたんだけど、弟が結婚をして子供が産まれたのをきっかけに職場近くのところに建て売りの家を買ったんだ。そこに父も住んでいる。」
「ご立派ですね。」
「だね。俺とは出来が違うみたいだ。」
血は半分しか繋がっていないだろう。だからそれを引け目に感じることもあった。
「君も来ないか。」
「え?」
「紹介したい。結婚をするとかではなくて、あの……恋人を父に紹介したいから。」
そうきっちりと紹介したことなど無い。高校生の時に初めて出来た恋人だって、家族に知られたくないとこそこそとつきあっていたのに。まるで結婚をする前のようだと思う。
「……そうですね……。」
これから先はどうなるのかわからない。だがこういう形ではっきりしていれば、離れても安心するのかもしれない。そうではないと、今日のように史は晶との関係を疑ってかかるのだから。
「わかりました。でも……いいんですかね。」
「何が?」
史は少し笑ってポケットから煙草を取り出す。
「こんなに女らしくないし、若いし……子供と結婚するようだとか……。」
「結婚まで考えてる?」
その言葉に清子は口を隠した。そんな事を考えていたわけではないのに。
「あの……いいえ、あの……言葉のあやで。」
「嬉しいな。」
煙草を吸おうと思っていたがやめよう。今すぐ抱きたい。史はテーブルに煙草を置いて座り込んでいる清子に近づくと、そのまましゃがみ込んで清子の目線に降りる。
「あの……史……。」
「キスしたい。さっきみたいなのはしないから、させてくれないか。」
すると清子は眼鏡を外すと、手を史の首に回した。そして自分から史に近づいていく。
史に乗りかかるように軽くキスをすると、清子の頬がかっと赤くなった。
「君からするのは初めてだね。」
「したかったんです。」
「え?」
顔を赤くして、清子は下を向いた。その表情がとても可愛い。何も知らない純粋な少女を汚しているような感覚になる。
もっと汚したい。壊したい。理性が飛ぶまでしたい。
すると史はうつむいている清子の手に触れた。
「清子。」
すると清子は思いきって史を見上げる。すると史はそのまま清子の唇にキスをする。口を開けて、その口内をなぞるように舌を這わせると、清子の口から吐息が漏れた。
「どうしたの?」
唇を離して清子に聞くと、清子は戸惑ったように言う。
「……おかしいんです。あの……口の中ですけど……感じるみたいな。」
その言葉に史は少し笑うと、清子の頬をなでる。
「俺で感じてくれてるんだね。嬉しい。」
「……。」
「清子。もっと感じさせて良い?もっと乱れたの見たい。」
史はそう言って清子を抱き抱えると、ベッドに座らせる。
「こっち見て。」
清子が前を見ると、史の優しそうな顔が見える。それになぜか晶の顔がちらついた。思わず史の体に体を寄せる。
「どうしたの?」
「甘えたいんです。」
その言葉に史は少し笑い、清子の体を抱きしめる。
「思いっきり甘えて良いよ。それから……思いっきり乱れて欲しい。」
「ここ……壁が薄くて……。」
「隣は空き部屋みたいだったよ。」
「……。」
清子の黒いセーターに手をかける。その舌は薄いシャツだ。そしてそれを脱がせると、下着一枚になる。白い下着は、清子の白い肌によく合っていた。
「寒い?エアコンの温度あける?」
「いいえ……あの……。」
「何?」
「あまり見ないでください。恥ずかしい。」
その言葉に史は理性を押さえきれなかった。
「悪かったね。疑って。」
謝られることではない。本当だったら責められても良いことだ。本当はあのとき晶とキスをした。昨日、史の目を盗んでキスをしたこともある。それが罪悪感になった。
「いいえ。あの……何か飲みますか。インスタントで良ければコーヒーを淹れれますけど。」
「そうだね。もらおうかな。」
カップをもう一つ取り出すと、清子はまたお湯を沸かし始めた。
「清子。でもさっき言ったことは本気。」
「ここから仕事に通う話ですか?」
「そう。ここの方が近いし、寝るんだったら五分でも遅く寝ていたい。」
「寝れるんですか?」
一緒にいればセックスをしてしまうだろう。それなら体の疲れはとれるだろうか。
「それはそれで俺は満たされるけどね。ほら、新婚さんみたいじゃないか。」
史の頭の中は花畑なのだろうか。脳天気なことしか言わないな。そう思いながら、インスタントのコーヒーを入れる。
「ここへ帰ってきても、私はパソコンの前から離れないかもしれませんよ。年末は対処をきっちりしていないと、いたずらをする人が多いから。」
「それはそれで良いよ。君の姿を見ながら寝るのは良い夢が見れそうだ。」
その言葉に清子は少しため息をついて、リビングに戻るとコーヒーの入ったカップを史に手渡した。
「それか……夏に借りた社宅に住む?」
「え?」
「あそこだとバスで一本だし、君も楽だろう?」
「そうですね……。」
不本意ながらも晶にここを知られたのは良くない。やはりあの社宅に住むのも悪くないかもしれないのだ。
「どちらにしても、今日は昨日の埋め合わせをして良い?明日人事部に俺から話をしておくから。」
「わかりました。荷物をまとめないといけませんね。」
部屋の片隅にあるキャリーケースに手をのばすと、中身を開いた。
「もう準備する?」
「いいえ。何か入れてたかなと思って。」
だが中身は空だ。何も入れていなかったのだろう。
「それから……もう一つ話があるんだけど。」
「なんですか?」
「正月に実家に帰ろうと思ってる。」
清子はキャリーケースを閉じると、史の方をみる。
「どこでしたかね。」
「ここよりは南の方でね。昔はこっちの方に父が一人で住んでいたんだけど、弟が結婚をして子供が産まれたのをきっかけに職場近くのところに建て売りの家を買ったんだ。そこに父も住んでいる。」
「ご立派ですね。」
「だね。俺とは出来が違うみたいだ。」
血は半分しか繋がっていないだろう。だからそれを引け目に感じることもあった。
「君も来ないか。」
「え?」
「紹介したい。結婚をするとかではなくて、あの……恋人を父に紹介したいから。」
そうきっちりと紹介したことなど無い。高校生の時に初めて出来た恋人だって、家族に知られたくないとこそこそとつきあっていたのに。まるで結婚をする前のようだと思う。
「……そうですね……。」
これから先はどうなるのかわからない。だがこういう形ではっきりしていれば、離れても安心するのかもしれない。そうではないと、今日のように史は晶との関係を疑ってかかるのだから。
「わかりました。でも……いいんですかね。」
「何が?」
史は少し笑ってポケットから煙草を取り出す。
「こんなに女らしくないし、若いし……子供と結婚するようだとか……。」
「結婚まで考えてる?」
その言葉に清子は口を隠した。そんな事を考えていたわけではないのに。
「あの……いいえ、あの……言葉のあやで。」
「嬉しいな。」
煙草を吸おうと思っていたがやめよう。今すぐ抱きたい。史はテーブルに煙草を置いて座り込んでいる清子に近づくと、そのまましゃがみ込んで清子の目線に降りる。
「あの……史……。」
「キスしたい。さっきみたいなのはしないから、させてくれないか。」
すると清子は眼鏡を外すと、手を史の首に回した。そして自分から史に近づいていく。
史に乗りかかるように軽くキスをすると、清子の頬がかっと赤くなった。
「君からするのは初めてだね。」
「したかったんです。」
「え?」
顔を赤くして、清子は下を向いた。その表情がとても可愛い。何も知らない純粋な少女を汚しているような感覚になる。
もっと汚したい。壊したい。理性が飛ぶまでしたい。
すると史はうつむいている清子の手に触れた。
「清子。」
すると清子は思いきって史を見上げる。すると史はそのまま清子の唇にキスをする。口を開けて、その口内をなぞるように舌を這わせると、清子の口から吐息が漏れた。
「どうしたの?」
唇を離して清子に聞くと、清子は戸惑ったように言う。
「……おかしいんです。あの……口の中ですけど……感じるみたいな。」
その言葉に史は少し笑うと、清子の頬をなでる。
「俺で感じてくれてるんだね。嬉しい。」
「……。」
「清子。もっと感じさせて良い?もっと乱れたの見たい。」
史はそう言って清子を抱き抱えると、ベッドに座らせる。
「こっち見て。」
清子が前を見ると、史の優しそうな顔が見える。それになぜか晶の顔がちらついた。思わず史の体に体を寄せる。
「どうしたの?」
「甘えたいんです。」
その言葉に史は少し笑い、清子の体を抱きしめる。
「思いっきり甘えて良いよ。それから……思いっきり乱れて欲しい。」
「ここ……壁が薄くて……。」
「隣は空き部屋みたいだったよ。」
「……。」
清子の黒いセーターに手をかける。その舌は薄いシャツだ。そしてそれを脱がせると、下着一枚になる。白い下着は、清子の白い肌によく合っていた。
「寒い?エアコンの温度あける?」
「いいえ……あの……。」
「何?」
「あまり見ないでください。恥ずかしい。」
その言葉に史は理性を押さえきれなかった。
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