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香水
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仕事が終わり、清子はパソコンをシャットダウンする。ほかの人たちも同じようなものだ。それぞれに伸びをしたり、カップを洗いに言ったりしている。そのときだった。
「失礼します。」
IT部門のオフィスを訪れたのは、まるで高校生のような容姿の女性だった。小柄で、黒いスーツが幼く見える。
「あぁ……梔さん。」
カップを持って出て行こうとした朝倉が、女性に声をかけた。
「朝倉部長。あのですね……。」
女性は梔麻子と言い、朝倉の前の恋人だった。もちろん、そのときは朝倉はここの会社におらず、麻子はこの会社でずっと人事部にいた。だから再会したとき気まずいとは思ったが、今はお互い何とも思っていないらしい。
だが冷静ではいられないのは、川西だった。不機嫌そうにパソコンをシャットダウンすると、二人を横目にカップを手にして給湯室へ向かう。
清子もカップを手にすると給湯室へ向かった。そしてドアを開けると、ため息を付いている川西がいた。
「川西さん。冷静になってくださいよ。」
そう言って清子はカップを洗う。
「あたしはずっと冷静なつもりだけどね。」
「そうですか?」
すると川西はため息を付いて清子に言う。
「前の彼女の方が良いって思わないかな。あの子、可愛いし、素直だし……尊のストライクなんでしょ?」
「ロリコンですからね。」
その言葉に川西はさらに不機嫌そうに清子をみる。
「何?傷口に塩を塗るようなことを言うのね。」
「あ。すいません。」
「別に良いけどさ……。あーもう。気にしちゃったら仕方ないわ。」
給湯室に貼っているカレンダーをみる。そこには雑誌ごとの校了がメモされていた。「pink倶楽部」の校了はあと一週間ほどだろう。史も清子もこのときだけは残業が続くのだ。特に史は家が近くなっても帰られないかもしれない。
「あ、そろそろバレンタインだよね。」
「チョコレートでもあげたらどうですか?」
「ベタすぎない?」
「チョコレートはブランデーに良く合いますよ。」
「お酒はちょっとね。」
酒で失敗したようなものだ。だから抵抗があるのだろう。
「徳成さんはあげるの?」
「そういうイベントごとが重要ですかね。」
「重要よ。気にしていないように見せておいて、実はすごい気になるみたいな。」
そんなモノなのか。清子はそう思いながら、カップの水気を取る。
「どんなモノが良いのでしょう。」
「チョコレートに添えるの?」
チョコレートだけというのも味気がないと思ったのだ。それに史には色々ともらっているモノもある。
「そっちが良いかと。」
「尊って香水が好きなのよ。あたしはそれにするけど。」
香水の単語に反応してしまった。祖母の香水の正体は分かったが、結局そのメーカーに問い合わせても、はっきりした答えは出てこなかった。昔のモノだから、開発をした人もいない人がいるのだ。
「お酒でも添えます。」
「徳成さんらしい。」
そう言って給湯室を出ると、まだ梔の姿があった。朝倉と何か話しているようだった。
「あぁ、徳成さん。」
朝倉が声をかけて梔のところへ清子を呼ぶ。
「どうしました。」
「あのですね。徳成さん。冬山祥吾先生のことなんですけど。」
この女性の担当雑誌が何か知らなかったが、まさか週刊誌の関係なのだろうか。清子は思わず身構える。
「あぁ、あ……いいや、梔さんは週刊誌の担当じゃないよ。今は文芸誌だったかな。」
「えぇ。冬山先生を担当してました。」
「あ、それはお世話になりました。」
清子は素直に頭を下げる。
「四十九日法要はいつなさいますか。」
「二月の終わりですね。ちょうど一番最後の日曜日にしようかと。」
「でしたら三月に、お別れの会をしようと冬山先生の出版をしている会社同士で話をしてるんです。」
「はぁ……。」
「それで、冬山先生のご愛用品などがあればと思ってですね。」
家も家具も処分されたはずだ。何も残っていないと思う。清子は首をひねると、自分のバッグから携帯電話を取り出す。そしてメッセージを入れた。
「誰に?」
「助手の方です。私は本当に冬山さんとはここ一年くらいしかお付き合いはなかったので、助手の方は七年ほど一緒にいらしたと聞いていたし、そちらの方が何かわかるんじゃないかと。」
本当に繋がりがあったのはつい最近なのだ。姪というのは名ばかりで、助手の方が冬山祥吾のことをよくわかっているように思えた。心の中で梔は、舌打ちをする。
清子の携帯電話にすぐメッセージが届いた。春川からは万年筆があると書かれていた。
「万年筆があるそうですね。愛用のモノでしょうか。」
「先生は手書き原稿でしたから、万年筆をずっと愛用していましたね。」
「お受け取りになりますか。」
「えぇ。」
「でしたら、四十九日法要の時にでも受け取ります。」
そう言って話を終わらせようとした。だがもう一つ話があると、梔は清子に食い下がる。
「何ですか?」
「あの……ずっと、週刊誌の方々から逃げていると聞いたんですけど。」
「えぇ。うっとうしい。本当に何も知らないものですから。」
「これは私の勝手な見解ですけど、本当に知らないんだったら知らないと言ってインタビューを一度受けたらいいと思いませんか。」
「は?」
「そうすれば、他社からも何もいわれないと思いますけど。」
確かにその通りだ。清子は少し考えて、うなずいた。
「わかりました。参考にさせていただきます。」
すると梔は少し笑って、オフィスをあとにした。その後ろ姿を見て朝倉は清子に言う。
「マジでインタビューを受けるの?」
「冗談。受けても何も答えられませんから。本当に参考にするだけです。」
「だろうね。それ以上のことを何を知っているかって言う話だよ。」
ウェブ上では、死んだ冬山祥吾の噂が飛び交っている。隠し子がいるとか、莫大な財産があるとかそう言う話題だ。
「あの人、したたかですね。」
「そう?良い子だよ。」
「だったら何で別れたんですか?」
「あ、知ってた?元カノって。」
「えぇ。川西さんが不機嫌そうです。」
すると川西は奥のデスクでもうコートを着ていた。
「知美。何もないよ。」
「ナチュラルに下の名前で呼ばないでくださいよ。」
きっと喧嘩をしたり言い合ったり、それでも離れないのは好きだから。史ではそうならないだろう。史は大人で、一緒にいて安心感があり、多少のわがままを許してくれる寛容さがあるからだ。
ただその分史が相当わがままだと思うことも最近はある。
自分好みの服を着せたり、無理に部屋に呼ぼうとすることもあるのだ。清子は清子で一人でしたいこともあるのだが、わかったふりをして結局部屋に連れてこられる。
晶の方がその辺はストレートだ。
「そんなの今する意味ある?良いから来いよ。」
「嫌です。帰りたいから。」
清子がそう言う反応をするとちゃんと手を引くのが晶だ。やりたいことがあるから行かないと言って、自分の家にちゃんと帰れる。
だが史を選んだのは自分であり、その強引さも待たす気なのかもしれない。晶ではない。そう自分に言い聞かせた。
「お先に失礼します。」
清子はそう言ってコートを着ると、そのままオフィスを出て行く。そしてゲートをくぐろうとしたときだった。
「清子。今終わった?」
その晶がどうやら仕事から戻ってきたらしい。
「えぇ。」
「お前、ちょっと待ってろよ。俺、納品したらすぐここに来るから。」
「何で?」
「昨日のことを忘れてねぇのか。しばらく送ってやるって言っただろう?」
夕べ、清子が帰ろうとしたら他社の記者から詰め寄られて、思わず手が出そうになったのだ。その前に助けてくれたのが晶だった。
強引だ。だが感謝はしている。清子はそう思いながら、カフェに近づいた。
「あ、珍しいですね。こんな時間に。」
いつものきらきらした男が、清子をみる。メニューを見るとバレンタイン限定のホットショコラがあった。
「ホットショコラねぇ……。」
「コーヒーじゃなくていいんですか?」
「バレンタインだなぁと思っただけです。コーヒーを下さい。」
「人気あるんですよ。ホワイトショコラなんてモノもありますから。」
普段はあまり進めてこないが、あまり売れていないのかもしれない。
「甘いですか?」
「ホットですからね。」
「ホットミルクみたいなものですかね。」
「とはちょっと違うみたいですが……。」
男とあぁだこうだと言っていると、後ろから声をかけられた。
「徳成さん。」
振り向くとそこには、東二の奥さんがいた。
「あ、こんばんは。」
「コーヒー?」
「そうです。」
「良いなぁ。私も買おうかな。ん?ホットショコラなんてあるの?アルコール入ってる?」
「入ってないです。」
「だったらそれをもらうわ。徳成さんはコーヒー?」
「はい。」
せっかくショコラが入っているのに、やはりコーヒーなのだ。男はそう思いながら、レジに打ち込んでいく。
「失礼します。」
IT部門のオフィスを訪れたのは、まるで高校生のような容姿の女性だった。小柄で、黒いスーツが幼く見える。
「あぁ……梔さん。」
カップを持って出て行こうとした朝倉が、女性に声をかけた。
「朝倉部長。あのですね……。」
女性は梔麻子と言い、朝倉の前の恋人だった。もちろん、そのときは朝倉はここの会社におらず、麻子はこの会社でずっと人事部にいた。だから再会したとき気まずいとは思ったが、今はお互い何とも思っていないらしい。
だが冷静ではいられないのは、川西だった。不機嫌そうにパソコンをシャットダウンすると、二人を横目にカップを手にして給湯室へ向かう。
清子もカップを手にすると給湯室へ向かった。そしてドアを開けると、ため息を付いている川西がいた。
「川西さん。冷静になってくださいよ。」
そう言って清子はカップを洗う。
「あたしはずっと冷静なつもりだけどね。」
「そうですか?」
すると川西はため息を付いて清子に言う。
「前の彼女の方が良いって思わないかな。あの子、可愛いし、素直だし……尊のストライクなんでしょ?」
「ロリコンですからね。」
その言葉に川西はさらに不機嫌そうに清子をみる。
「何?傷口に塩を塗るようなことを言うのね。」
「あ。すいません。」
「別に良いけどさ……。あーもう。気にしちゃったら仕方ないわ。」
給湯室に貼っているカレンダーをみる。そこには雑誌ごとの校了がメモされていた。「pink倶楽部」の校了はあと一週間ほどだろう。史も清子もこのときだけは残業が続くのだ。特に史は家が近くなっても帰られないかもしれない。
「あ、そろそろバレンタインだよね。」
「チョコレートでもあげたらどうですか?」
「ベタすぎない?」
「チョコレートはブランデーに良く合いますよ。」
「お酒はちょっとね。」
酒で失敗したようなものだ。だから抵抗があるのだろう。
「徳成さんはあげるの?」
「そういうイベントごとが重要ですかね。」
「重要よ。気にしていないように見せておいて、実はすごい気になるみたいな。」
そんなモノなのか。清子はそう思いながら、カップの水気を取る。
「どんなモノが良いのでしょう。」
「チョコレートに添えるの?」
チョコレートだけというのも味気がないと思ったのだ。それに史には色々ともらっているモノもある。
「そっちが良いかと。」
「尊って香水が好きなのよ。あたしはそれにするけど。」
香水の単語に反応してしまった。祖母の香水の正体は分かったが、結局そのメーカーに問い合わせても、はっきりした答えは出てこなかった。昔のモノだから、開発をした人もいない人がいるのだ。
「お酒でも添えます。」
「徳成さんらしい。」
そう言って給湯室を出ると、まだ梔の姿があった。朝倉と何か話しているようだった。
「あぁ、徳成さん。」
朝倉が声をかけて梔のところへ清子を呼ぶ。
「どうしました。」
「あのですね。徳成さん。冬山祥吾先生のことなんですけど。」
この女性の担当雑誌が何か知らなかったが、まさか週刊誌の関係なのだろうか。清子は思わず身構える。
「あぁ、あ……いいや、梔さんは週刊誌の担当じゃないよ。今は文芸誌だったかな。」
「えぇ。冬山先生を担当してました。」
「あ、それはお世話になりました。」
清子は素直に頭を下げる。
「四十九日法要はいつなさいますか。」
「二月の終わりですね。ちょうど一番最後の日曜日にしようかと。」
「でしたら三月に、お別れの会をしようと冬山先生の出版をしている会社同士で話をしてるんです。」
「はぁ……。」
「それで、冬山先生のご愛用品などがあればと思ってですね。」
家も家具も処分されたはずだ。何も残っていないと思う。清子は首をひねると、自分のバッグから携帯電話を取り出す。そしてメッセージを入れた。
「誰に?」
「助手の方です。私は本当に冬山さんとはここ一年くらいしかお付き合いはなかったので、助手の方は七年ほど一緒にいらしたと聞いていたし、そちらの方が何かわかるんじゃないかと。」
本当に繋がりがあったのはつい最近なのだ。姪というのは名ばかりで、助手の方が冬山祥吾のことをよくわかっているように思えた。心の中で梔は、舌打ちをする。
清子の携帯電話にすぐメッセージが届いた。春川からは万年筆があると書かれていた。
「万年筆があるそうですね。愛用のモノでしょうか。」
「先生は手書き原稿でしたから、万年筆をずっと愛用していましたね。」
「お受け取りになりますか。」
「えぇ。」
「でしたら、四十九日法要の時にでも受け取ります。」
そう言って話を終わらせようとした。だがもう一つ話があると、梔は清子に食い下がる。
「何ですか?」
「あの……ずっと、週刊誌の方々から逃げていると聞いたんですけど。」
「えぇ。うっとうしい。本当に何も知らないものですから。」
「これは私の勝手な見解ですけど、本当に知らないんだったら知らないと言ってインタビューを一度受けたらいいと思いませんか。」
「は?」
「そうすれば、他社からも何もいわれないと思いますけど。」
確かにその通りだ。清子は少し考えて、うなずいた。
「わかりました。参考にさせていただきます。」
すると梔は少し笑って、オフィスをあとにした。その後ろ姿を見て朝倉は清子に言う。
「マジでインタビューを受けるの?」
「冗談。受けても何も答えられませんから。本当に参考にするだけです。」
「だろうね。それ以上のことを何を知っているかって言う話だよ。」
ウェブ上では、死んだ冬山祥吾の噂が飛び交っている。隠し子がいるとか、莫大な財産があるとかそう言う話題だ。
「あの人、したたかですね。」
「そう?良い子だよ。」
「だったら何で別れたんですか?」
「あ、知ってた?元カノって。」
「えぇ。川西さんが不機嫌そうです。」
すると川西は奥のデスクでもうコートを着ていた。
「知美。何もないよ。」
「ナチュラルに下の名前で呼ばないでくださいよ。」
きっと喧嘩をしたり言い合ったり、それでも離れないのは好きだから。史ではそうならないだろう。史は大人で、一緒にいて安心感があり、多少のわがままを許してくれる寛容さがあるからだ。
ただその分史が相当わがままだと思うことも最近はある。
自分好みの服を着せたり、無理に部屋に呼ぼうとすることもあるのだ。清子は清子で一人でしたいこともあるのだが、わかったふりをして結局部屋に連れてこられる。
晶の方がその辺はストレートだ。
「そんなの今する意味ある?良いから来いよ。」
「嫌です。帰りたいから。」
清子がそう言う反応をするとちゃんと手を引くのが晶だ。やりたいことがあるから行かないと言って、自分の家にちゃんと帰れる。
だが史を選んだのは自分であり、その強引さも待たす気なのかもしれない。晶ではない。そう自分に言い聞かせた。
「お先に失礼します。」
清子はそう言ってコートを着ると、そのままオフィスを出て行く。そしてゲートをくぐろうとしたときだった。
「清子。今終わった?」
その晶がどうやら仕事から戻ってきたらしい。
「えぇ。」
「お前、ちょっと待ってろよ。俺、納品したらすぐここに来るから。」
「何で?」
「昨日のことを忘れてねぇのか。しばらく送ってやるって言っただろう?」
夕べ、清子が帰ろうとしたら他社の記者から詰め寄られて、思わず手が出そうになったのだ。その前に助けてくれたのが晶だった。
強引だ。だが感謝はしている。清子はそう思いながら、カフェに近づいた。
「あ、珍しいですね。こんな時間に。」
いつものきらきらした男が、清子をみる。メニューを見るとバレンタイン限定のホットショコラがあった。
「ホットショコラねぇ……。」
「コーヒーじゃなくていいんですか?」
「バレンタインだなぁと思っただけです。コーヒーを下さい。」
「人気あるんですよ。ホワイトショコラなんてモノもありますから。」
普段はあまり進めてこないが、あまり売れていないのかもしれない。
「甘いですか?」
「ホットですからね。」
「ホットミルクみたいなものですかね。」
「とはちょっと違うみたいですが……。」
男とあぁだこうだと言っていると、後ろから声をかけられた。
「徳成さん。」
振り向くとそこには、東二の奥さんがいた。
「あ、こんばんは。」
「コーヒー?」
「そうです。」
「良いなぁ。私も買おうかな。ん?ホットショコラなんてあるの?アルコール入ってる?」
「入ってないです。」
「だったらそれをもらうわ。徳成さんはコーヒー?」
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