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訓練場にいた藍は、第四兵団の様子を見ていた。まだ育成中の彼らの中には使えるモノもいるかもしれないが、戦闘になれば腰が引けるモノばかりだ。
若い奴らばかりだ。戦争の経験もないのだろう。ここ数年平和な国だし、無ければない方がいいに決まっている。
「紅花様。」
声をかけられたのはいつか彼に自分の部下をけしかけた兵団長だった。相変わらず暑苦しい精神論の持ち主だと思って、彼は一歩引いて彼に接している。
「使えそうなヤツはいるか。」
「そうですね。どこぞの大会に出れば優勝は出来そうな奴らが多いですが、実践となればどうでしょうね。」
「……第三兵団にも声をかける。そう気負わなくてもいい。ところで、お前に話がある。」
「何でしょうか。」
緊張した面もちで彼は彼を見る。
「最近、城を出て何をしているんだ。」
「何って……。」
「花街にでているとよくお前の噂を聞く。大概にしたらどうだ。」
いい噂ではない。酒癖が悪く、女を買ったり男を買ったりして、力任せに抱くらしい。
「……それは……。」
「評判を落とすな。そうでなくともここの兵士の評判はあまり良くないのだから。」
「そんな……。」
藍はそれだけをいうと、一人の兵の方へ向かっていく。そして太刀筋をアドバイスしていた。
「なるほど。その方が読まれない。」
「相手からどう見えるか、常に考えるんだ。太刀筋は悪くない。まっすぐな太刀筋は確実に相手を倒せるが、敵は直線でしか向かってくるわけじゃないからな。」
すると彼にもう一人男が近づいてきた。
「紅花殿。私の太刀筋も見てくださいませんか。」
「あぁ。」
本来人望がないわけじゃない。口がぶっきらぼうで、近寄りがたいだけだった。気が付けば彼が直接アドバイスをしているところに、人が集まってきた。
「銃を向けられたら……。」
それを見て男はぎゅっと手を握る。こんな男に全てをとられたくなかった。
花街で酒を飲みながら、グチグチと何か言っている。それにつきあうのはこの店のマスターだけだった。あとのモノはめんどくさがって彼に近づこうともしないのだ。
「くそ。若造め。知ったような口を切きやがって。」
酒を飲もうとしてもう酒がなくなっている。それがわかり彼はマスターにグラスを差し出した。
「もう飲まない方がいいですよ。」
「酒を淹れれないって言うのか。しけた店だな。」
店の悪口を言いながら、彼は周りを見る。すると一人の女に目が止まった。それは黒髪の女性だった。娼婦なのだろうか胸の大きくあいた服を着ていて、そこからはこぼれそうな大きな胸が見える。しかしテーブルにいる男性に声をかけていたが相手にされていなかった。
「……いい女だ。」
「見たことない女ですね。」
「だとしたらそんなにすれてないな。よし。」
今夜はあの女にしよう。あの少しずらしただけで見えそうな乳首をいじり回したい。
「あぁ。今日はお茶引きね。」
うまく捕まえられなかったらしい。彼女はグラスをカウンターにおくと、バッグから財布を取り出そうとしていた。
「お嬢さん。私がおごってあげようか。」
「え?でも……見も知らない方にお酒をおごって貰うなんて。」
「いいんだよ。今日は気分がいい。」
「あら。賭事にでも勝ったのかしら。景気がいい話ねぇ。」
そう言って彼女はマスカラのたっぷり付いた睫をバサバサと瞬きさせて、彼を見上げる。
「あぁ。誰か相手がいないかと思っていてね。買ってあげてもいいよ。いくらだい?」
あっさり食いついてきたな。それだけ馬鹿なのか。店の影に寄り添うようにグラスを持っていた累は、そう思っていた。
黒い服と赤いシャツ。そして肩に掛けられたショール。それだけで違和感はないが、念のためと髪の短いウィッグを付けていたが、それも必要ないくらい、彼女の姿は存在感がなかった。
花街にある片隅のホテルは、彼の行きつけらしい。派手にセックスをするので、もうある程度のホテルでしか入ることが出来ないのだ。
「時間は二時間でいいかしら。」
女はそう言ってジャケットを脱いだ。透き通るような白い肌だ。そして肝心の大きな胸の先はまだ見えない。生唾を飲む音がする。
「あぁ。」
「シャワー浴びたい。これは時間外だから。一緒にはいるなら、時間内だけど。」
「そのままがいい。」
「あら。そう?」
すると彼は体を近づけて、その着ているチューブトップの背中にあるチャックを下ろす。するとその上着は力なく足下に落ちていく。するとはちきれそうな胸がはじけ出た。
想像通りだ。胸は大きく、そして先っぽは大きくも小さくもない乳輪。そしてその先はつんと尖っている。それに手を這わせると、彼の大きな手でもわずかに余ってしまうようだった。
「乱暴ねっ。」
力任せに責めれば、女は感じると思っているのだろうか。馬鹿な男。だから窓から誰かはいってきてもわからないのだ。
「ぐっ!」
背中に焼けるような痛みが走る。その相手をみようと彼は振り返った。しかし相手は見れない。
喉元に突きつけられたナイフは首をとらえた。鮮血を飛び散らせて、ゆっくりと女の方に倒れていく。
それを邪魔そうに女はよけると、ベッドの上に男を横にさせる。
「……。」
「死んだ。」
「累。」
女は不服そうに頬を膨らませた。そしてその黒髪のウィッグをとる。金色の髪が飛び出てきた。それは銘だったのだ。
「もう少し早く来れなかったの?胸揉まれたじゃん。」
「……一応、赤の兵です。念には念をいれたかったので、他のことをしている時を狙いたかった。」
彼女はそう言ってナイフをしまう。
「けどさぁ。変な男に胸揉まれて嬉しいわけないじゃん。力任せに揉みやがって。このへたくそが。」
そう言ってヒールのついた足で、銘はその男をけっ飛ばした。
「銘。」
彼女はそう言って手袋の付いた手で、その露わになっている胸を鷲掴みした。柔らかくて、弾力が気持ちいい。だが銘は唖然としている。
「何?」
「さっさと着替えてください。」
そう言って彼女は銘から離れた。
何だろう。さっきの行動は。銘は驚きながらも、そのチューブトップの上着をまた身につけた。
若い奴らばかりだ。戦争の経験もないのだろう。ここ数年平和な国だし、無ければない方がいいに決まっている。
「紅花様。」
声をかけられたのはいつか彼に自分の部下をけしかけた兵団長だった。相変わらず暑苦しい精神論の持ち主だと思って、彼は一歩引いて彼に接している。
「使えそうなヤツはいるか。」
「そうですね。どこぞの大会に出れば優勝は出来そうな奴らが多いですが、実践となればどうでしょうね。」
「……第三兵団にも声をかける。そう気負わなくてもいい。ところで、お前に話がある。」
「何でしょうか。」
緊張した面もちで彼は彼を見る。
「最近、城を出て何をしているんだ。」
「何って……。」
「花街にでているとよくお前の噂を聞く。大概にしたらどうだ。」
いい噂ではない。酒癖が悪く、女を買ったり男を買ったりして、力任せに抱くらしい。
「……それは……。」
「評判を落とすな。そうでなくともここの兵士の評判はあまり良くないのだから。」
「そんな……。」
藍はそれだけをいうと、一人の兵の方へ向かっていく。そして太刀筋をアドバイスしていた。
「なるほど。その方が読まれない。」
「相手からどう見えるか、常に考えるんだ。太刀筋は悪くない。まっすぐな太刀筋は確実に相手を倒せるが、敵は直線でしか向かってくるわけじゃないからな。」
すると彼にもう一人男が近づいてきた。
「紅花殿。私の太刀筋も見てくださいませんか。」
「あぁ。」
本来人望がないわけじゃない。口がぶっきらぼうで、近寄りがたいだけだった。気が付けば彼が直接アドバイスをしているところに、人が集まってきた。
「銃を向けられたら……。」
それを見て男はぎゅっと手を握る。こんな男に全てをとられたくなかった。
花街で酒を飲みながら、グチグチと何か言っている。それにつきあうのはこの店のマスターだけだった。あとのモノはめんどくさがって彼に近づこうともしないのだ。
「くそ。若造め。知ったような口を切きやがって。」
酒を飲もうとしてもう酒がなくなっている。それがわかり彼はマスターにグラスを差し出した。
「もう飲まない方がいいですよ。」
「酒を淹れれないって言うのか。しけた店だな。」
店の悪口を言いながら、彼は周りを見る。すると一人の女に目が止まった。それは黒髪の女性だった。娼婦なのだろうか胸の大きくあいた服を着ていて、そこからはこぼれそうな大きな胸が見える。しかしテーブルにいる男性に声をかけていたが相手にされていなかった。
「……いい女だ。」
「見たことない女ですね。」
「だとしたらそんなにすれてないな。よし。」
今夜はあの女にしよう。あの少しずらしただけで見えそうな乳首をいじり回したい。
「あぁ。今日はお茶引きね。」
うまく捕まえられなかったらしい。彼女はグラスをカウンターにおくと、バッグから財布を取り出そうとしていた。
「お嬢さん。私がおごってあげようか。」
「え?でも……見も知らない方にお酒をおごって貰うなんて。」
「いいんだよ。今日は気分がいい。」
「あら。賭事にでも勝ったのかしら。景気がいい話ねぇ。」
そう言って彼女はマスカラのたっぷり付いた睫をバサバサと瞬きさせて、彼を見上げる。
「あぁ。誰か相手がいないかと思っていてね。買ってあげてもいいよ。いくらだい?」
あっさり食いついてきたな。それだけ馬鹿なのか。店の影に寄り添うようにグラスを持っていた累は、そう思っていた。
黒い服と赤いシャツ。そして肩に掛けられたショール。それだけで違和感はないが、念のためと髪の短いウィッグを付けていたが、それも必要ないくらい、彼女の姿は存在感がなかった。
花街にある片隅のホテルは、彼の行きつけらしい。派手にセックスをするので、もうある程度のホテルでしか入ることが出来ないのだ。
「時間は二時間でいいかしら。」
女はそう言ってジャケットを脱いだ。透き通るような白い肌だ。そして肝心の大きな胸の先はまだ見えない。生唾を飲む音がする。
「あぁ。」
「シャワー浴びたい。これは時間外だから。一緒にはいるなら、時間内だけど。」
「そのままがいい。」
「あら。そう?」
すると彼は体を近づけて、その着ているチューブトップの背中にあるチャックを下ろす。するとその上着は力なく足下に落ちていく。するとはちきれそうな胸がはじけ出た。
想像通りだ。胸は大きく、そして先っぽは大きくも小さくもない乳輪。そしてその先はつんと尖っている。それに手を這わせると、彼の大きな手でもわずかに余ってしまうようだった。
「乱暴ねっ。」
力任せに責めれば、女は感じると思っているのだろうか。馬鹿な男。だから窓から誰かはいってきてもわからないのだ。
「ぐっ!」
背中に焼けるような痛みが走る。その相手をみようと彼は振り返った。しかし相手は見れない。
喉元に突きつけられたナイフは首をとらえた。鮮血を飛び散らせて、ゆっくりと女の方に倒れていく。
それを邪魔そうに女はよけると、ベッドの上に男を横にさせる。
「……。」
「死んだ。」
「累。」
女は不服そうに頬を膨らませた。そしてその黒髪のウィッグをとる。金色の髪が飛び出てきた。それは銘だったのだ。
「もう少し早く来れなかったの?胸揉まれたじゃん。」
「……一応、赤の兵です。念には念をいれたかったので、他のことをしている時を狙いたかった。」
彼女はそう言ってナイフをしまう。
「けどさぁ。変な男に胸揉まれて嬉しいわけないじゃん。力任せに揉みやがって。このへたくそが。」
そう言ってヒールのついた足で、銘はその男をけっ飛ばした。
「銘。」
彼女はそう言って手袋の付いた手で、その露わになっている胸を鷲掴みした。柔らかくて、弾力が気持ちいい。だが銘は唖然としている。
「何?」
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