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営業
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遠慮なしに夏子は自分の出ているAVの作品を圭太の隣に座って、携帯電話のストリーミングで見せていた。さすがに響子には見せないし、真二郎は見れば卒倒する。なので圭太にだけ見せているのだ。
「おー。これはなかなか。」
「でしょ?痴女役はまり役だって言われてさ。これ、女教師モノなんだけど。」
教室の設定で、何人モノ男優が夏子を取り囲んでいる。だが夏子は自ら服を脱ぎ、男のズボンに手をかけていた。その胸は驚くほど大きい。
「何カップ?」
「Iカップ。」
隣に座っていてもそれくらいありそうだ。それなのに太っているわけではない。それに加えて可愛らしい顔立ちだし、何より淫乱なのだ。
「その辺にしときなさいよ。」
響子はそういって夏子をみる。すると大人しく携帯電話をしまった。
「姉さんもさぁ、おっぱい小さいわけじゃないんだし、もう少し気を使ったら?そのジーパン、高校の時から履いてるでしょ?」
「気に入ってるのよ。」
「真二郎は、まだウリセンいるの?」
「うん。」
「もったいなーい。女嫌いだって言っていたけど、男相手だったらたつの?」
「……。」
女の口からそんなことを聞くのがイヤだった。真二郎は少し笑って、席を立った。トイレに行くためだ。
「夏子。あまり無神経なことを聞かないの。」
「え?何で?別に良いじゃん。」
「好きで女嫌いになったわけじゃないのよ。真二郎だって普通にもう三十なんだし、本当だったら家庭を持っていてもおかしくないんだし。」
「あーでもそれって姉さんが原因じゃん。」
まずい。同居していることを言いそうだ。目配せをしてちらっと圭太の方をみる。すると夏子も気がついたらしく、黙ってしまった。
「何?響子が原因って。」
思った以上に圭太がつっこんでくる。どうしたらいいだろうと響子が思っていると、夏子が圭太に言った。
「オーナーさん。姉さんに手を出さないでね。」
「何で俺が?」
驚いたように圭太が聞くと、夏子はトイレの方をみる。まだ真二郎が戻ってくる気配はないようだ。
「夏子。」
「真二郎ってずっと姉さんのことが好きなんだから。」
その言葉にワインを吹きそうになった。まさかそういうことだと予想もしていなかったからだ。
「それを言うなって言ってるでしょう?」
「だってさぁ、姉さんだって卑怯じゃない。」
「私が何で……。」
「気がつかない、かまととぶっちゃって。昔のことが原因かもしれないけど真二郎に頼ってんの、思わせぶりにしかあたしには見えないもん。」
夏子はそういって頬を膨らませた。すると少し離れたところから、夏子を呼ぶ声が聞こえる。
「はーい。今行くねぇ。じゃ、オーナーさん。姉さんをよろしくね。」
そういって夏子は向こうのテーブルへ行ってしまった。どうやら夏子と同じような感じの人ばかりで、男が引くくらいの下ネタで盛り上がっていた。
だがそれとは逆に、響子と圭太のテーブルは気まずい雰囲気を醸し出していた。
「ワイン。どうする?もう無くなるけど。」
圭太がそういってボトルを差し出した。すると響子は首を横に振る。
「もう少し飲みたいけど、フルは辛いわ。グラスワインを頼むから。」
「うん……。」
真二郎が響子を好きだった。イヤ、今でもきっと好きなのだろう。だから守るように、ずっと寄り添っていたのだ。
「……あのさ。真二郎から言われたことはないのか。」
「何を?」
「好きだとかってこと。」
「……言われたことはないわ。ゲイなんだろうと思ってたんだけど……まさかバイセクシャルだったとはね。」
「バイだったら一緒に働けないとか思うのか?」
「いいえ。今更。だけど……。」
知らず知らずに感じていた。だがそれを無視したのは自分。
「お前、これまで彼氏を作ったことはないのか。」
「あるわ。二ヶ月くらい前までいたし……。」
「あぁ、何か言ってたな。「仕事と俺とどっちが大事」みたいなことを言われたとか。」
「バカな奴。そんなの決まってんじゃない。」
「お前なら仕事って言うんだろうな。それくらいずっと仕事しかしてなかった。」
「仕事しかしてないような言い方は辞めて。」
「してねぇじゃん。デートとかしたのか?その彼氏と。」
その言葉に響子はため息をついた。
「映画へ行ったわ。」
「体の相性は悪くなかったのか。」
「そんなことまで言わないといけない?」
「大事なことじゃん。気があって、趣味があって、でも体の相性は最悪ならすぐ別れるし。」
何でみんな体のことを言うのだろう。セックスなんかただの穴と棒だ。それに男が満足したいだけだろう。そう思っていた。
「……そういった意味だったら……してないわね。」
「は?」
「付き合った期間は半年くらい。だけど一度も寝てないの。」
「何で?」
「夜は眠くなるから。」
嘘をつけ。それだったら、今こうしてずっと酒を飲んでいるのは何なんだ。圭太は少し意地になった。
「だったらお前、ずっとしてねぇのか?」
「……別に良いでしょ?人それぞれなんだから。」
そのとき真二郎が戻ってきた。苦笑いをしながらやってきたところを見ると、何かあったらしい。
「長かったな。気分でも悪くなったのか?」
「夏子ちゃんの同僚の人から、誘われたんだよ。」
「あー。あなた無理よね。あぁいう人たち。」
誤魔化すように響子はそういうと、真二郎は首を横に振った。
「ぐいぐい来られるのはちょっとね。しかしAV女優ってのはあんな人たちばかりなのかな。」
「え?」
「たぶん相当仕事でしてると思うだけど、まだセックスしたいのかと思ってね。」
「夏子は典型的なタイプじゃない。」
「え?」
「これからナンパに繰り出すんでしょ?高校の時かな。夏子はつやつやしてたのに、男はげっそりして夏子の部屋から出てきたんだから。」
その言葉にぞっとした。同じ姉妹でもこんなに違うのかと、圭太は思っていた。
「おー。これはなかなか。」
「でしょ?痴女役はまり役だって言われてさ。これ、女教師モノなんだけど。」
教室の設定で、何人モノ男優が夏子を取り囲んでいる。だが夏子は自ら服を脱ぎ、男のズボンに手をかけていた。その胸は驚くほど大きい。
「何カップ?」
「Iカップ。」
隣に座っていてもそれくらいありそうだ。それなのに太っているわけではない。それに加えて可愛らしい顔立ちだし、何より淫乱なのだ。
「その辺にしときなさいよ。」
響子はそういって夏子をみる。すると大人しく携帯電話をしまった。
「姉さんもさぁ、おっぱい小さいわけじゃないんだし、もう少し気を使ったら?そのジーパン、高校の時から履いてるでしょ?」
「気に入ってるのよ。」
「真二郎は、まだウリセンいるの?」
「うん。」
「もったいなーい。女嫌いだって言っていたけど、男相手だったらたつの?」
「……。」
女の口からそんなことを聞くのがイヤだった。真二郎は少し笑って、席を立った。トイレに行くためだ。
「夏子。あまり無神経なことを聞かないの。」
「え?何で?別に良いじゃん。」
「好きで女嫌いになったわけじゃないのよ。真二郎だって普通にもう三十なんだし、本当だったら家庭を持っていてもおかしくないんだし。」
「あーでもそれって姉さんが原因じゃん。」
まずい。同居していることを言いそうだ。目配せをしてちらっと圭太の方をみる。すると夏子も気がついたらしく、黙ってしまった。
「何?響子が原因って。」
思った以上に圭太がつっこんでくる。どうしたらいいだろうと響子が思っていると、夏子が圭太に言った。
「オーナーさん。姉さんに手を出さないでね。」
「何で俺が?」
驚いたように圭太が聞くと、夏子はトイレの方をみる。まだ真二郎が戻ってくる気配はないようだ。
「夏子。」
「真二郎ってずっと姉さんのことが好きなんだから。」
その言葉にワインを吹きそうになった。まさかそういうことだと予想もしていなかったからだ。
「それを言うなって言ってるでしょう?」
「だってさぁ、姉さんだって卑怯じゃない。」
「私が何で……。」
「気がつかない、かまととぶっちゃって。昔のことが原因かもしれないけど真二郎に頼ってんの、思わせぶりにしかあたしには見えないもん。」
夏子はそういって頬を膨らませた。すると少し離れたところから、夏子を呼ぶ声が聞こえる。
「はーい。今行くねぇ。じゃ、オーナーさん。姉さんをよろしくね。」
そういって夏子は向こうのテーブルへ行ってしまった。どうやら夏子と同じような感じの人ばかりで、男が引くくらいの下ネタで盛り上がっていた。
だがそれとは逆に、響子と圭太のテーブルは気まずい雰囲気を醸し出していた。
「ワイン。どうする?もう無くなるけど。」
圭太がそういってボトルを差し出した。すると響子は首を横に振る。
「もう少し飲みたいけど、フルは辛いわ。グラスワインを頼むから。」
「うん……。」
真二郎が響子を好きだった。イヤ、今でもきっと好きなのだろう。だから守るように、ずっと寄り添っていたのだ。
「……あのさ。真二郎から言われたことはないのか。」
「何を?」
「好きだとかってこと。」
「……言われたことはないわ。ゲイなんだろうと思ってたんだけど……まさかバイセクシャルだったとはね。」
「バイだったら一緒に働けないとか思うのか?」
「いいえ。今更。だけど……。」
知らず知らずに感じていた。だがそれを無視したのは自分。
「お前、これまで彼氏を作ったことはないのか。」
「あるわ。二ヶ月くらい前までいたし……。」
「あぁ、何か言ってたな。「仕事と俺とどっちが大事」みたいなことを言われたとか。」
「バカな奴。そんなの決まってんじゃない。」
「お前なら仕事って言うんだろうな。それくらいずっと仕事しかしてなかった。」
「仕事しかしてないような言い方は辞めて。」
「してねぇじゃん。デートとかしたのか?その彼氏と。」
その言葉に響子はため息をついた。
「映画へ行ったわ。」
「体の相性は悪くなかったのか。」
「そんなことまで言わないといけない?」
「大事なことじゃん。気があって、趣味があって、でも体の相性は最悪ならすぐ別れるし。」
何でみんな体のことを言うのだろう。セックスなんかただの穴と棒だ。それに男が満足したいだけだろう。そう思っていた。
「……そういった意味だったら……してないわね。」
「は?」
「付き合った期間は半年くらい。だけど一度も寝てないの。」
「何で?」
「夜は眠くなるから。」
嘘をつけ。それだったら、今こうしてずっと酒を飲んでいるのは何なんだ。圭太は少し意地になった。
「だったらお前、ずっとしてねぇのか?」
「……別に良いでしょ?人それぞれなんだから。」
そのとき真二郎が戻ってきた。苦笑いをしながらやってきたところを見ると、何かあったらしい。
「長かったな。気分でも悪くなったのか?」
「夏子ちゃんの同僚の人から、誘われたんだよ。」
「あー。あなた無理よね。あぁいう人たち。」
誤魔化すように響子はそういうと、真二郎は首を横に振った。
「ぐいぐい来られるのはちょっとね。しかしAV女優ってのはあんな人たちばかりなのかな。」
「え?」
「たぶん相当仕事でしてると思うだけど、まだセックスしたいのかと思ってね。」
「夏子は典型的なタイプじゃない。」
「え?」
「これからナンパに繰り出すんでしょ?高校の時かな。夏子はつやつやしてたのに、男はげっそりして夏子の部屋から出てきたんだから。」
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