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素直
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パスタではなくリゾットを頼んだのは、米が好きな伊織のためだろう。リゾットはミルク粥に似ているが、作り方は全く違うのだ。かにが入っていて、その味ががつんと効いている。
「蟹ってあまり食べないね。」
「高いじゃないか。カニかまで我慢して。」
冗談のように伊織が言うと、倫子は少し笑う。
「旅館とかでも出てくることはあるわね。でも剥くの面倒だわ。」
旅館という言葉に、伊織は泉の方を見る。ずっと前に二人では話していた。だが春樹と倫子が二人でいるのが不安になっていたので、躊躇していたことだ。だがもう倫子たちのことだけではなく、自分たちのことも考えたい。
「十二月のはじめにね。」
急に伊織が話を切りだした。その言葉に泉の手が止まる。
「十二月?来月ね。」
不思議そうに倫子が効くと、伊織は少し笑った。
「温泉へ行きたいと思ってる。」
「泉と?」
「うん。」
日帰りではないのだろう。男と女が温泉へ行くのは、ただ単に湯治に行くだけではない。その意味がわかって春樹も少しほほえんだ。
「どこの温泉?」
「ここから南にある温泉場。」
「地元だわ。」
その言葉に泉は少し驚いたように倫子を見る。
「あそこだったの?」
「えぇ。」
あまりいい思い出はない。だが行きたいというのだから、諸手をあげて送り出そう。
「良いじゃない。行ってくれば?」
健全な仲だけでは進歩はない。伊織だって二十九になる。その歳で恋人というのはもう遊ぶ歳でもないのだから。
「一泊?」
「それくらいしか時間がとれないんだ。」
「十二月によく休みを取らせてもらえたね。」
出版業界に限らずどこの企業も十二月に休みを取るというのは難しいだろうに、そこはすんなりとらせてもらえたのだ。礼二だって有休を取って欲しいと前から言っていたので、すんなりと休みを取らせてもらえた。
「有給溜まっててさ。」
「そう。うちもとって欲しいと言われてた。だからちょうど良いと思って。」
「倫子。食事とかどこが美味しいとかある?」
伊織の言葉に倫子は少し言葉を詰まらせた。あまり思い出したくなかったが、ここでわからないと言うのも不自然だ。
「同級生がしている蕎麦屋が美味しいわ。」
「蕎麦か。いいね。」
倫子の様子に泉は少し不安になる。あまり地元の話はしたがらないのは、それなりの理由があるから。春樹にも伊織にもそのことをまだ告げていないのだろう。
「お待たせしました。」
ウェイターがピンク色でわずかに発泡しているグラスを持ってきた。それを泉の前に置く。
「スパークリングロゼね。」
見た目は発泡がきらきらしていて、とても綺麗だった。ジュースのようにも見えるし、匂いもアルコールよりも甘い匂いがするようだ。
「気分が悪くなったりしたら言うのよ。」
それがとても子供扱いされているようで、意地になりそうだ。確かに同じ歳なのに、倫子は大人びていて続かないが恋人もいたこともあるし泉の中でまだ影絵くらいの行為も経験している。それが悔しかった。
このお酒が少し倫子に近づけるような気がする。そう思ってまたグラスに手を伸ばす。そしてその液体を少し口に入れた。
「甘い。ジュースみたいね。」
こういうジュースがあるように思えた。そしてまたそれを口に入れる。
「ガブガブ飲むものじゃないよ。」
春樹はそう言ってワインを口に入れる。あまり飲んでいない割には、春樹もまた顔が赤い。アルコールが弱いわけではないが、すぐに顔が赤くなるらしい。
「平気?」
「何だろう。昔、おばあさんの家で果実酒を飲んだことがあるの。それに似てる。」
その言葉に倫子と春樹が顔を見合わせた。
「飲んで何もなかったの?」
「すぐに寝ちゃって起きたら吐いたり頭が痛くなったりして、お母さんが相当怒ってた。」
母が宗教にはまる前だった。そのときから、泉の束縛は激しかったらしい。
「果実酒は、度数が二十五度か二十度のアルコールに漬けるんだ。」
「うちでも作っていたわ。梅酒の梅を食べて、ずいぶん怒られたもの。」
「倫子さんは平気だったの?」
「美味しかったけれど、お菓子みたいに食べるものじゃないって怒られた。」
「倫子さんらしいね。」
おそらくそんなことがあっても倫子は平気だったのだ。だがその泉の反応からすると、やはり注意をしておいた方がいいだろう。そう思って伊織の方を見るが、伊織は相変わらず食事に手を伸ばしていた。
泉の恋人だと言っている割には、あまり泉に興味がないのだろうか。
食事を終えて、倫子は携帯電話の時計を見る。まだ電車がある時間だ。そのまま電車で帰っても良いが、泉のことが心配だと思う。
店内から外に出るだけで、足取りがふらふらしていたのだ。これでは電車の中で嘔吐するかもしれない。
「タクシーで帰りましょう。」
「まだ電車の時間があるよ。」
伊織はそう言って、腕にはめられていた時計を見る。わかっていないと、倫子は心の中でため息をついた。すると春樹もそれがわかり、携帯電話を取り出した。
するとそこに一人の女性が春樹の元へ近寄ってくる。
「藤枝編集長。」
その女性を見て、倫子は一瞬戸惑った。それは何度か会ったことのある加藤絵里子だったのだ。
「加藤さん。君も飲みに?」
「えぇ。たまにはそうしたいと思って。明日、私公休ですし。」
「そうだったね。」
後ろにいるのは、小泉倫子だ。そして隣にも見覚えのある男。誰だったか忘れてしまったが。
「小泉先生と食事を?」
「あぁ。例の、漫画雑誌の件の打ち合わせを聞きたいと思ってね。」
「それだけで食事を?」
怪訝そうな顔だった。明らかに疑っている。それがわかり、倫子はそれを口にする。
「たまたまですよ。連絡をいただいたら私も外にいたし、せっかくだから食事でもしながらって。」
「……仲が良いですよね。私、作家先生とそこまでしないから。」
少しの嫌みに聞こえた。その言葉に倫子が口を挟む。
「加藤さんもそうなさったらどうですか。」
「え?嫌ですよ。そんなことまで作家の先生とするの。」
「だから村西先生は、他の出版社に移籍されたんじゃないんですか。」
この間絵里子が担当していた作家の連載が終わったのをきっかけに、その作家は他の出版社に移籍をした。そこではミステリーを書いていた作風とは違って、恋愛小説を書いているらしい。それがじわじわと人気がでている。
それに気づかないまま、絵里子はミステリーを書いて欲しいと依頼していたのだ。作家が書きたいものをくみ取ることもしないまま。
「……村西先生のことは仕方ないよ。こちらも書きたいものを聞けなかったんだから。」
そう言って春樹はフォローしたつもりだった。だが絵里子にとってそれは今は言われたくないことだった。つくづく倫子の無神経な態度に腹が立つ。
「藤枝さん。俺ら、そろそろ帰ります。」
伊織はそう言って泉を促す。
「あぁ。そうだね。小泉先生はどうしますか。」
「……私も帰ります。大通りにでましょう。」
四人はそう言って絵里子に少し挨拶をすると、大通りの方へ向かっていった。
「別々に帰らないと、不信に思われるわ。」
倫子はぼそっとそう言うと、春樹は少し苦笑いをした。絵里子はまだ倫子と春樹の間柄を疑っているのだから。
「蟹ってあまり食べないね。」
「高いじゃないか。カニかまで我慢して。」
冗談のように伊織が言うと、倫子は少し笑う。
「旅館とかでも出てくることはあるわね。でも剥くの面倒だわ。」
旅館という言葉に、伊織は泉の方を見る。ずっと前に二人では話していた。だが春樹と倫子が二人でいるのが不安になっていたので、躊躇していたことだ。だがもう倫子たちのことだけではなく、自分たちのことも考えたい。
「十二月のはじめにね。」
急に伊織が話を切りだした。その言葉に泉の手が止まる。
「十二月?来月ね。」
不思議そうに倫子が効くと、伊織は少し笑った。
「温泉へ行きたいと思ってる。」
「泉と?」
「うん。」
日帰りではないのだろう。男と女が温泉へ行くのは、ただ単に湯治に行くだけではない。その意味がわかって春樹も少しほほえんだ。
「どこの温泉?」
「ここから南にある温泉場。」
「地元だわ。」
その言葉に泉は少し驚いたように倫子を見る。
「あそこだったの?」
「えぇ。」
あまりいい思い出はない。だが行きたいというのだから、諸手をあげて送り出そう。
「良いじゃない。行ってくれば?」
健全な仲だけでは進歩はない。伊織だって二十九になる。その歳で恋人というのはもう遊ぶ歳でもないのだから。
「一泊?」
「それくらいしか時間がとれないんだ。」
「十二月によく休みを取らせてもらえたね。」
出版業界に限らずどこの企業も十二月に休みを取るというのは難しいだろうに、そこはすんなりとらせてもらえたのだ。礼二だって有休を取って欲しいと前から言っていたので、すんなりと休みを取らせてもらえた。
「有給溜まっててさ。」
「そう。うちもとって欲しいと言われてた。だからちょうど良いと思って。」
「倫子。食事とかどこが美味しいとかある?」
伊織の言葉に倫子は少し言葉を詰まらせた。あまり思い出したくなかったが、ここでわからないと言うのも不自然だ。
「同級生がしている蕎麦屋が美味しいわ。」
「蕎麦か。いいね。」
倫子の様子に泉は少し不安になる。あまり地元の話はしたがらないのは、それなりの理由があるから。春樹にも伊織にもそのことをまだ告げていないのだろう。
「お待たせしました。」
ウェイターがピンク色でわずかに発泡しているグラスを持ってきた。それを泉の前に置く。
「スパークリングロゼね。」
見た目は発泡がきらきらしていて、とても綺麗だった。ジュースのようにも見えるし、匂いもアルコールよりも甘い匂いがするようだ。
「気分が悪くなったりしたら言うのよ。」
それがとても子供扱いされているようで、意地になりそうだ。確かに同じ歳なのに、倫子は大人びていて続かないが恋人もいたこともあるし泉の中でまだ影絵くらいの行為も経験している。それが悔しかった。
このお酒が少し倫子に近づけるような気がする。そう思ってまたグラスに手を伸ばす。そしてその液体を少し口に入れた。
「甘い。ジュースみたいね。」
こういうジュースがあるように思えた。そしてまたそれを口に入れる。
「ガブガブ飲むものじゃないよ。」
春樹はそう言ってワインを口に入れる。あまり飲んでいない割には、春樹もまた顔が赤い。アルコールが弱いわけではないが、すぐに顔が赤くなるらしい。
「平気?」
「何だろう。昔、おばあさんの家で果実酒を飲んだことがあるの。それに似てる。」
その言葉に倫子と春樹が顔を見合わせた。
「飲んで何もなかったの?」
「すぐに寝ちゃって起きたら吐いたり頭が痛くなったりして、お母さんが相当怒ってた。」
母が宗教にはまる前だった。そのときから、泉の束縛は激しかったらしい。
「果実酒は、度数が二十五度か二十度のアルコールに漬けるんだ。」
「うちでも作っていたわ。梅酒の梅を食べて、ずいぶん怒られたもの。」
「倫子さんは平気だったの?」
「美味しかったけれど、お菓子みたいに食べるものじゃないって怒られた。」
「倫子さんらしいね。」
おそらくそんなことがあっても倫子は平気だったのだ。だがその泉の反応からすると、やはり注意をしておいた方がいいだろう。そう思って伊織の方を見るが、伊織は相変わらず食事に手を伸ばしていた。
泉の恋人だと言っている割には、あまり泉に興味がないのだろうか。
食事を終えて、倫子は携帯電話の時計を見る。まだ電車がある時間だ。そのまま電車で帰っても良いが、泉のことが心配だと思う。
店内から外に出るだけで、足取りがふらふらしていたのだ。これでは電車の中で嘔吐するかもしれない。
「タクシーで帰りましょう。」
「まだ電車の時間があるよ。」
伊織はそう言って、腕にはめられていた時計を見る。わかっていないと、倫子は心の中でため息をついた。すると春樹もそれがわかり、携帯電話を取り出した。
するとそこに一人の女性が春樹の元へ近寄ってくる。
「藤枝編集長。」
その女性を見て、倫子は一瞬戸惑った。それは何度か会ったことのある加藤絵里子だったのだ。
「加藤さん。君も飲みに?」
「えぇ。たまにはそうしたいと思って。明日、私公休ですし。」
「そうだったね。」
後ろにいるのは、小泉倫子だ。そして隣にも見覚えのある男。誰だったか忘れてしまったが。
「小泉先生と食事を?」
「あぁ。例の、漫画雑誌の件の打ち合わせを聞きたいと思ってね。」
「それだけで食事を?」
怪訝そうな顔だった。明らかに疑っている。それがわかり、倫子はそれを口にする。
「たまたまですよ。連絡をいただいたら私も外にいたし、せっかくだから食事でもしながらって。」
「……仲が良いですよね。私、作家先生とそこまでしないから。」
少しの嫌みに聞こえた。その言葉に倫子が口を挟む。
「加藤さんもそうなさったらどうですか。」
「え?嫌ですよ。そんなことまで作家の先生とするの。」
「だから村西先生は、他の出版社に移籍されたんじゃないんですか。」
この間絵里子が担当していた作家の連載が終わったのをきっかけに、その作家は他の出版社に移籍をした。そこではミステリーを書いていた作風とは違って、恋愛小説を書いているらしい。それがじわじわと人気がでている。
それに気づかないまま、絵里子はミステリーを書いて欲しいと依頼していたのだ。作家が書きたいものをくみ取ることもしないまま。
「……村西先生のことは仕方ないよ。こちらも書きたいものを聞けなかったんだから。」
そう言って春樹はフォローしたつもりだった。だが絵里子にとってそれは今は言われたくないことだった。つくづく倫子の無神経な態度に腹が立つ。
「藤枝さん。俺ら、そろそろ帰ります。」
伊織はそう言って泉を促す。
「あぁ。そうだね。小泉先生はどうしますか。」
「……私も帰ります。大通りにでましょう。」
四人はそう言って絵里子に少し挨拶をすると、大通りの方へ向かっていった。
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