遠くて近い 近くて遠い 番外編

神崎

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番外編

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 私のアパートの部屋に息吹をつれてきたのは何度目だろう。
 雨の日、ふらりとやってきてシャワーを浴びて、そして食事をして帰って行った。健全なもので、まるで弟のように私は接していた。
 しかし今、目の前の彼は「弟」ではなく「男」だった。
 シャツを脱がされて、下着を取られると、必要以上に育った胸が露わになる。それを彼は弄ぶように触れてきた。
「あんまり慣れてない?」
 確かにその経験は数えるほどしかない。それも経験した男は決まって同じことをいう。
「お前、マグロだな。ちょっとは声くらい聞かせろよ。」
 ただの穴とただの肉じゃない。心の中ではそう叫んでいたけど、私の外見から、みんなそう思っていたのかもしれない。「慣れてそう」だとか、「すぐ着いてきそう」だとか。
 だからなるべく地味に過ごしていたのに。
 その事情を感づいたのか、息吹は丁寧に胸に触れてきた。
「んっ……。」
 その手が温かくて、少しごつごつしていて、そしてぬめっとした感触が先に伝わってきた。やばい。それ、やばい……。
「息吹……。待って……。ちょっとそれ……。」
「舐めただけだ。これだけで感じるのか。敏感なやつ。」
 指先でその先をこねくり回され、もう片方では、しつこいようにそこを舐めたり、軽く噛んだりしている。
「んっ……あっ……。」
 すると彼はその手を離すと、徐々に下腹部に手を伸ばした。
「うわ。すごい。」
「イヤだ。言わないで。」
「すごいな。パンツぐちょぐちょ。履いている意味ないな。」
 そう言って彼はスウェットのズボンを脱がせて、パンツまで脱がせた。
「綺麗だな。」
「そんな感想いらないから。」
「あんまり使われてない感じ。ほら。俺が見てるだけでまた濡れてきた。」
 彼はそこに指を伸ばす。
「あっ……。」
 指の先が入り口に擦れて、気持ちいい。擦る度にみだらな声がでる。
「あっ……いいっ。息吹……。」
「まだ指すら入れてもないのに。この奥。どうなってるのか。」
 彼はそう言って指を突き立てた。
「あんっ!」
 指が入った感じがした。そしてそこから淫らな音が聞こえる。

 ぐじゅ……。ぬぷっ。

 そのたびに声が押さえきれなかった。
「息吹……だめ。もう……。」
 ゆらゆらと頭が揺れる。その様子を見て、息吹は私の唇にキスをした。口内をじっくり愛撫するように、舌を絡ませる。
「イケよ。六花。」
 二本目の指が入れられ、その感じる場所をずっと責められ、頭が真っ白になる。
「あああぁぁぁ。」
 体がびくびくと痙攣する。初めて「イッタ」と言う経験をしたからかもしれない。私はぐったりと枕に顔を埋めた。
「イキやすいんだな。お前。」
「……わからない。いつも……はこんなんじゃ……。」
 すると彼は急に唇にキスをした。そして彼も服を脱ぎだした。そこに現れたのは、よく鍛えられた体とその下にあるそそり立ったそのモノだった。
「入れたい。入れていい?」
 入り口で擦ってくる。私はそれに手を伸ばした。
「六花……。」
 彼はきっと私の中に入れたいと思っていたのかもしれない。だけど、私はその手を上下に動かし出した。
「うっ。六花……。」
 その衝動に、彼はあきらめたのか彼は仰向けになる。
「私がしたい。」
 私は仰向けになった彼にまたがり、そのモノを手でこする。そして唇を付け、口内で愛撫する。舌で刺激をし、手でこすりあったりする度に、彼から吐息が聞こえた。
「六花……いい……。でも……出そうだ。なぁ。ちょっと離して。」
 口からそれを取り出すと、彼は力ずくで私を仰向けにした。そして、私のそこにまた手を伸ばした。
「俺のモノをくわえて、また濡れてる。興奮したんだな。」
「そんなこと……。」
「でももう限界。」
 足を持ち上げて、彼は私の中に入ってきた。
「ずいぶんきついな。ちょっと力抜け。」
「うんっ。あぁっ!息吹。」
「力抜けって。そんなに締め付けたらすぐ出る。」
 私も入れられた瞬間、少しイッテしまったらしい。
「お前の中をじっくり味わいたいから……。なぁ。六花。」
 パンパンという音と、水の音が響いていた。それは私の愛液と、彼の体液が混ざった音だった。
「いっ……。息吹。あぁ……。」
「お前の中、最高だな。」
 体勢を変えて、彼が今度は仰向けになると、私が上になった。そして腰を振って、彼のモノを味わった。
「あぁっ……息吹……。」
「また締まった。いいところがあるんだな。」
 下から突き上げると、胸がぷるんぷるんとはじけるように踊り出す。それを彼がまた掴んだ。
「やばい。イキそうだ。」
「私も……イク……。」
 そのまま体勢を起こして、彼は私の背中に手を伸ばした。そして私も彼にしがみつくように腰を動かす。
「うっ……。六花……。」
「あぁっ!息吹……。」
 彼のモノからどくどくとそそぎ込まれている。私もそれを逃さないと彼にしがみついた。
 彼も落ち着いて、私の唇に軽くキスをした。そして何もいわずに、そのまままた腰を動かした。
「えっ?息吹?」
「俺はまだ若いからな。何度でもやれるから。」
 体勢を変え、私たちはまるで獣のようにお互いの体を重ね合った。
 彼がもう何者でもかまわない。
 私が何者でもかまわない。
 彼が私を好きでなかろうとかまわない。でも……この時間は、幸せだと感じられた。
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