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第二章 負け組スタート!
初見殺し
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目の前の大きな生物を目の前にして、やまとの心身はもうボロボロだった。既に恐怖という感情すらも消えかかっており、廃人のように呆然と立ち尽くす目の前の食べ物に対して捕食者は喋りかけてくる。
『あの~…すみません。この近くのポルセン王国ってどう行けばいいんですか?』
………?
『聞こえてますか…?この地図に載っているポルセン王国ってどう行けばいいんですか?』
あまりの驚きから聴覚情報がやまとの耳に遅れて届く。
ようやくその言葉を理解した途端彼は濾しまくったニガリのような、そんな喉の奥から絞りに絞りまくって出た1滴の声で彼に王国の場所を伝える。
『…ぁクゥ、ウ、ぅしろォ…まっ、まっすぐイケバつつ、着きます…』
『ありがとうございます!私、方向音痴でよく迷っちゃうんですよね!これで王国に行けます!重ね重ねありがとうございました!』
丁寧且つ元気な声で恐怖の権化は去っていく…
彼女?がいなくなった後でようやくやまとに安堵が訪れる。
『今のなんだったんだ…』状況を整理できないやまと。だがここに来て当たり前のことに気づく。
『王国でたばっかなんだからモンスターにあうわけがないじゃん…そうじゃん!そうだ!そうだよな!アハ、アハハハ!俺ってばどうにかしてたぜ…………エヘ』
数分間のうち行われた感情の急激な落差と王国に居た時から蓄積された精神ダメージが彼を追い詰める。
目を擦ると少し敏感になっていて痛かった。いつの間にか少しだけ泣いていたようだ…行き場のない感情を捨てるかのように彼は木によたれつつ森の奥へと足を運んで行った…
『あの~…すみません。この近くのポルセン王国ってどう行けばいいんですか?』
………?
『聞こえてますか…?この地図に載っているポルセン王国ってどう行けばいいんですか?』
あまりの驚きから聴覚情報がやまとの耳に遅れて届く。
ようやくその言葉を理解した途端彼は濾しまくったニガリのような、そんな喉の奥から絞りに絞りまくって出た1滴の声で彼に王国の場所を伝える。
『…ぁクゥ、ウ、ぅしろォ…まっ、まっすぐイケバつつ、着きます…』
『ありがとうございます!私、方向音痴でよく迷っちゃうんですよね!これで王国に行けます!重ね重ねありがとうございました!』
丁寧且つ元気な声で恐怖の権化は去っていく…
彼女?がいなくなった後でようやくやまとに安堵が訪れる。
『今のなんだったんだ…』状況を整理できないやまと。だがここに来て当たり前のことに気づく。
『王国でたばっかなんだからモンスターにあうわけがないじゃん…そうじゃん!そうだ!そうだよな!アハ、アハハハ!俺ってばどうにかしてたぜ…………エヘ』
数分間のうち行われた感情の急激な落差と王国に居た時から蓄積された精神ダメージが彼を追い詰める。
目を擦ると少し敏感になっていて痛かった。いつの間にか少しだけ泣いていたようだ…行き場のない感情を捨てるかのように彼は木によたれつつ森の奥へと足を運んで行った…
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