腐男子完全計画!

葉津緒

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其の一

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「あ、ゴメン。そういうキャラ設定目指してるんだ? うん、まあそこは聞かなかったことにするからね。でもその変装はちょっとどうかと」


ぎゃあああぁッ、だから変装言うな!
つか、いきなり変装をバラす王道がどこにいる。
しししかも二人きりならまだしも生徒会含め皆が見ている前でえぇぇ。

やーめーてー。

何なの。どうして俺の計画を邪魔するのさ。そんっなに総受けになりたくないのか悠布うぅぅ!?


「ゆ……悠布……の、ば」

「ば?」


「ばかあぁぁぁぁあぁぁああ、うわぁあああーん、いじめっ子おぉーッ」



 ガターンッ ダダダダ バアーンッ
 ドテッ(ムクッ) ダダダ……



「あっ待、ちょっと、幸明くん!」


「いじめっ子……って、ガキかあいつは」

「誰が見たって変装なの丸分かりなんですけど。あの姿は彼なりに本気だったんでしょうか、冗談のつもりかと思っていたのですが」

「だってパーティー用の安い仮装グッズだよねぇ? 緑色のアフロヘアに、鷲鼻とちょび髭付きの眼鏡だし」
「ついでに劇画調の瞳イラスト入り。あはは面白かったぁ」

「しかもマジ泣きで椅子ひっくり返して出て行く途中、食堂の扉にぶつかったっしょ! 凄い音してたし。プッ、くくく……ちょっ……俺、腹筋痛いんだけど」


『ね、ねぇ。生徒会の皆様すごく楽しそうじゃない?』
『会計の園明良様はお腹抱えて笑い転げてるし』
『もしかしたらあの転入生、気に入られた?』



「うーん。幸明くん、まだ学園内のことよく分かってないのに大丈夫かな。下手に走り回って迷子にならなきゃ良いけど」


そんな周囲の声や、悠布が心配してくれていたことなど露知らず。
その後、計画が台無しになりそうな悲しみからガムシャラに走り回った俺は……案の定、迷子になりました。

どうして学園敷地内にあるのかよく分からない森、いや、樹海?
そこで疲れ果て、お腹も空いて気を失うように木の根元で寝こけていたところを、日が暮れても寮に帰らない俺を心配し、捜しに来た悠布に救出され――。


「うわあああぁん、悠布ありがとぉ! バカー、って言った俺を助けてくれるなんて、そんな君が大好きだあぁぁ! 俺は一生、悠布についてくからねッ命の恩人だもん今日から二人は心の大親友だから、死ぬまで離れないからあぁぁ!」


って泣き付いたら「大袈裟だよ」と笑われちゃったけど。

このお礼に、最初の計画とは少し違っても必ず悠布を総受けにしてあげるからねっ。
平凡な悠布が、美形に囲まれて選り取り見取りの素敵学園ライフを過ごせるよう頑張るから、待っててね。
そうと決まれば明日からまた忙しくなるぞ~さっさと寮に帰ってプランの見直しだ!
よーし、今夜は徹夜かなぁ。


「ふんふんふーん♪」

「良かった、幸明くん楽しそうで。だけど明日からはきっと大変だよね……あの人たちに気に入られちゃっただろうし、本当に大丈夫かなぁ」



そんな悠布の呟きには気が付かず、計画の練り直しに夢中な腐男子なのでした。

とりあえず、
目標を完全達成するまで俺は負けないぜ!




【其の一 終了】2010・2020修正
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感想 1

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