61 / 66
第7章 闇と過去との決着
第61話 商業都市の大混乱
しおりを挟む
戦士と腕輪 第61話 商業都市の大混乱
商業都市の近くの村のクエストを終えた少年たちはその日のうちに商業都市への帰路についていた。日はすでに落ちており、すっかり夜になっていた。
「そろそろ、商業都市に着きそうですね。斡旋所への報告はすぐにしますか。」
「いや。今夜はもう疲れたから、報告は明日にしようぜ。」
少年の問いに、ウォーリヤーがそう答えると、斡旋所へのクエストの報告は翌日にすることになった。少年たちは、夜遅くに商業都市に到着すると宿屋に直行して、疲れを癒すためにぐっすりと眠るのであった。翌日の朝、朝食をとり終えた少年たちは、斡旋所へと向かうのであった。
「うーん。いい天気だな。今日はクエストの報告をして、報酬がたくさんもらえそうだな。」
「ふあー。眠いぜ。そうだな。今回は報酬をたんまりともらえそうだな。うん。なんだ。周りの様子がおかしいな。」
少年とウォーリヤーがクエストの報酬のことで話し合っていると、ウォーリヤーが商業都市の様子がいつもと違うことに気がつくのであった。人々が忙しくなく、行き交っているが、血相をかいて走る人や、心配そうに話し合う人がやけに多く見られた。少年もそのことに気がつくが、いつもより少しそういう人々が多いだけだろうとあまり気にかけないでいた。しかし、市場まで来るとそんな程度ではなかった。
「あれ、市場の様子がいつもと違うぞ。」
「キシャー。本当だニョロ。我の食す食べ物がほとんどないニョロ。」
少年は市場の近くを通りかかると、市場の中の店で商品の食料品がほとんど置かれていない光景を目にするのであった。少年の肩の上に乗っていた洞窟の主も共に驚くのであった。少年は市場の中の果物店の店主に声をかけるのであった。
「あの。商品が置かれていない店がたくさんありますが、どうかしたのですか。」
「参りましたよ。街道でモンスターが暴れているとかで、馬車が商業都市に来れなくなっていて、私たちの商品も届かなくなっているのですよ。どこも、いつも新鮮なものを仕入れているので、馬車が来れなくなると、この有様ですよ。」
果物店の店主の説明を聞いた少年は先ほどからの商業都市内の様子がいつもと違う理由を理解するのであった。少年たちは商業都市内の状況が芳しくないと感じながらも、とりあえず斡旋所へと向かうのであった。その途中、商業都市の入り口付近から大きな声が聞こえてくるのであった。
「こいつめ。どこから、やってきたんだ。えい。」
「ウケ。ウケケ。グフ。」
商業都市の門番の兵士が侵入しようとしてきたゴブリンと戦闘になっており、何とか槍でついて倒せたようであった。ゴブリンが商業都市の入り口までやってくるなど滅多になく、街道でモンスターが暴れているので、商業都市の方にまでその影響が来てしまっていた。少年も心配になって、門番の兵士に声をかけた。
「おはようございます。こんなところにまでゴブリンがやってくるなんて、街道の方は相当荒れているんですね。」
「ああ。こっちにゴブリンがやってくるのは、これで2匹目だよ。早く、モンスターどもを退治しないとまずい状況になりそうだよ。馬車も全く来ないしね。」
門番の兵士は少年にそう答えると警備のため、すぐに持ち場に戻って、周辺を警戒するのであった。少年たちは再び斡旋所へと向かうのであった。騒がしい商業都市内を歩いて、しばらくすると、少年たちは斡旋所へと到着するのであった。
「やっと、ついたぞ。いつもより寄り道をしていたからな。早く、報告しなきゃな。」
「これは、これは、おはようございます。クエストの完了報告ですよね。お待ちしておりました。」
少年が職員のいるカウンターへ歩いていくと職員の方が先に気がついてあいさつをしてくるのであった。少年たちは商業都市の斡旋所で活躍していたので顔を完全に覚えられていたようであった。少年は斡旋所の職員にクエストの報告を始めた。
「わかりました。これで、商業都市の近くの村の防衛のクエストの完了報告は終わりました。昨日、急ぎのクエストとして、すぐに引き受けていただき、さらには強力なモンスターも退治していただき感謝しております。報酬は多めに出させていただきます。」
「本当ですか。うれしいです。がんばった甲斐がありますよ。」
「今夜はどこかのレストランでおいしい食事が取れそうですね。」
斡旋所の職員から、多くの報酬が出ると聞かされた少年は大喜びし始め、シスターも報酬で今夜はおいしい食事がとれることを期待するのであった。しかし、少年たちの歓喜はすぐに消し飛んでしまうのであった。
「た、たいへんだ。モンスターが商業都市の中に侵入してきたぞ。誰でもいいから撃退に行ってくれ。」
「どうしたんだ。何があったんだ。」
斡旋所に男性が駆け込んでくるや否や大声でモンスターが侵入してきたと騒ぐのであった。ウォーリヤーが事情を聞くために話しかけた。
「それが、商業都市の入り口に突然多くのモンスターがなだれ込んで来て、門番の兵士でも対応できなくなってしまって、あふれたモンスターたちが侵入してきたんだ。市場や他の場所でもモンスターが暴れ始めている。商業都市の自警団も応戦しているが、間に合っていないんだ。斡旋所にいる戦士たちにもすぐに戦いに参加して欲しいんだ。」
「わかりました。緊急クエストとして、斡旋所の方で今すぐ戦士の方々にはモンスターの討伐に出ていただきます。安心ください。」
商業都市内の緊迫した状況を聞いた斡旋所の職員はすぐに緊急クエストを発令する準備にとりかかり、斡旋所にいた戦士全てに参加するように要請するのであった。少年たちもクエストを終えたばかりではあったが当然のように商業都市を守るために緊急クエストに参加するのであった。
「あなたたちには市場へ急行していただき、モンスターの退治と人々の安全確保をお願いします。」
「わかりました。今からすぐに市場へ向かいます。早く、モンスターを倒して元の活気のある市場に戻さないとな。」
斡旋所の職員から担当場所を割り振られた少年は意気込みを語りながら、斡旋所をあとにした。少年たちは大急ぎでモンスターの暴れている市場へと急行するのであった。
「キシャー。街中で暴れ回るとは大した連中ニョロ。我が直々に成敗してくれるニョロ。」
「昨日の件といい、今日も、やはり様子がおかしいぜ。何かにおうな。」
「とりあえず、私たちは市場のモンスターを早く退治しましょう。原因の調査はそのあとで十分だと思います。」
「皆さん。市場が見えてきました。気を引き締めてください。」
市場が見えてくると、少年たちはモンスター退治に取りかかるのであった。
市場の中では、多くのゴブリンが暴れ回っており、その中には巨大ゴブリンも何匹かいるのであった。
「ウケ。ウケケ。バコン。バコン。」
「うわー。やめてくれ。うちの店がやられる。」
ゴブリンが果物店を襲っており、目の前で起こる惨事に店主が泣き叫ぶのであった。そんな店主のところに少年が駆けつけるのであった。
「こいつめ。許さないぞ。くらえー。とりゃー。」
「ウケ。ウケケ。グフ。」
少年は剛鉄剣でゴブリンを一刀で切り倒すと、ゴブリンを仕留めるのであった。ウォーリヤーも近くの店を襲っていたゴブリンに攻撃をするのであった。
「これ以上。好き勝手にさせるかよ。どりゃー。」
「ウケ。ガキン。ズバーン。グフ。」
ゴブリンはウォーリヤーの攻撃を棍棒で防ごうとするが、巨躯の斧で棍棒ごと真っ二つに切り裂かれてしまい、その場に倒れてしまうのであった。
「私もがんばります。ブン。ブン。ブン。ヒューン。」
「ウケ。グフ。」
シスターも投石紐による投石攻撃でゴブリンを倒しており、洞窟の主以外の3人で市場で暴れ回るゴブリンたちを片っ端から倒していくのであった。しかし、巨大ゴブリンが数匹残っており、少年たちは油断することはできなかった。
「こいつらは俺に任せろ。お前はまだこれからも戦うからな。あんまり、モンスターを倒してばかりだとあれが発動して面倒だろう。」
「すいません。よろしくお願いします。」
「キシャー。我も戦いたいニョロが、我の魔法攻撃では店が炎上するかもニョロ。ここはお前に譲るニョロ。」
ウォーリヤーは少年のことを気遣って、巨大ゴブリンをまとめて相手にするとかっこよく言い放つのであった。そのどさくさに紛れて、洞窟の主は魔法攻撃を市場の中で放つのはあぶないと思い、戦闘への参加を見送るのであった。
「いくぜ。どりゃー。」
「ウゴ。ウゴゴ。ガキン。」
早速、ウォーリヤーが巨大ゴブリンに巨躯の斧で斬撃を繰り出すが、巨大ゴブリンは石製の大きな棍棒で防ぐと攻撃をさばくのであった。
「この野郎。やりやがるな。守りに入られると厄介だぜ。」
「少しどいてください。ブン。ブン。ブン。ヒューン。」
攻めあぐねていたウォーリヤーをサポートするためにシスターが投石紐による投石攻撃を巨大ゴブリンに放った。
「ガン。ウゴ。ウゴゴ。」
「隙あり。ありがとうな。どりゃー。」
「ウゴ。ウゴゴ。ズバーン。グフ。」
シスターの投石攻撃が巨大ゴブリンの頭部に当たると多少ダメージが入ったようで、巨大ゴブリンが痛たがる仕草を見せると、ウォーリヤーがそれを見逃さずにすかさず攻撃を繰り出して、巨大ゴブリンを仕留めるのであった。
「キシャー。なるほどニョロ。そういう戦い方もあるニョロね。では、我も協力するニョロ。ニョロ粘液。ペッ。」
「ウゴ。ウゴゴ。ウゴゴ。」
洞窟の主もシスターのサポート攻撃を目の当たりにして学ぶと、早速、口から粘液を巨大ゴブリンの目に吹きかけるのであった。
「助かるぜ。前が見えないなら、守りようがねぇな。どりゃー。」
「ウゴ。ウゴゴ。グフ。」
粘液をくらった巨大ゴブリンは視界を奪われてしまい、取り除こうともがくが、ウォーリヤーが巨躯の斧で強力な斬撃を当てて仕留めるのであった。こうして、少年たちは市場で暴れ回っていたモンスターたちを倒していくのであった。
「ふぅー。あらかた片付いたな。」
「ありがとうございます。市場で暴れていたモンスターは全て退治できたようです。俺もあまり戦わずに済んで助かります。」
市場のモンスターを全て退治し終わると、少年はウォーリヤーにモンスターの退治を自分の分までしてもらったことに感謝するのであった。しかし、斡旋所の職員が少年たちのところに駆けつけてくるのであった。
「市場のモンスター退治が終わったのにすいませんが、至急、鍛冶屋のある通りに向かってください。」
「あそこも襲われたのですか。」
「他の場所での掃討から討ち漏らしたモンスターが鍛冶屋のある通りに移動してしまって、今あそこには戦士が配置されていないので、至急お願いします。」
少年たちは斡旋所の職員の要請を聞くと、急いで鍛冶屋のある通りまで走っていくのであった。しばらくすると、少年たちは鍛冶屋の近くまで到着するのであった。
「ウケ。ウケケ。ブン。」
「ガキン。てめぇ。鍛冶屋を舐めるなよ。おりゃー。」
「ガキン。ウケ。ウケケ。」
到着した少年たちの目の前では、鍛冶屋の親父とゴブリンが乱打戦を演じていた。鍛冶屋の親父が大きなハンマーでゴブリンを殴りつけるが、ゴブリンも棍棒でなんとか防いでいた。幸いなことに鍛冶屋の店舗は無事であった。
「おっさん。オレに任せな。どりゃー。」
「ウケ。ウケケ。ズバーン。グフ。」
ウォーリヤーが鍛冶屋の親父と戦っていたゴブリンに強烈な斬撃を放つと一撃でゴブリンを仕留めてしまうのであった。少年は鍛冶屋の親父に状況を聞き始めた。
「大丈夫ですか。他のモンスターは。」
「おー。あんたか。助かったぜ。今ので最後だよ。外が騒がしいと思ったら、ゴブリンどもが暴れていやがって、驚いたぜ。このハンマーでなんとか戦ってやったぜ。」
鍛冶屋の周辺のモンスターは全て退治できたようで、鍛冶屋の親父にも怪我はなく、少年は安心するのであった。
「ふぅー。ここも安全ならとりあえずはモンスター退治は終わったな。一時はどうなるかと思いましたよ。」
「まあ。オレにかかれば、楽勝よ。はっ。はっ。はっ。」
モンスターとの戦闘で奮戦していたウォーリヤーも勝利の余韻に浸っていたが、そんな少年たちの元に大声で駆け寄ってくる人物がいた。
「ここにおられたのですか、急いで、我々の商会の建物に来てください。モンスターの大群が押し寄せて、大変なことになっております。」
「わかりました。急いで、向かいます。詳細は移動中に教えてください。」
少年に声をかけてきたのは以前にクエストを依頼してきた有力商人の商会の従業員であった。商会の建物がモンスターの大群に襲われており、大変なことになっていると伝えてきたのだ。少年たちは大急ぎで商会の建物に向かうことになった。
「商会のある通りにも、自警団や斡旋所から派遣された戦士がいるはずですが、一体どういう状況ですか。」
「最初は守っていた自警団や派遣された戦士で戦えていたのですが、突然、モンスターの数が桁違いに増えてしまって、手に負えなくなってしまいました。まるでうちの商会が狙われているようにしか思えません。」
少年たちは有力商人の商会がモンスターの襲撃でやばいことになっていると教えられるとさらにスピードを上げて、商業都市の中を駆けていくのであった。
商業都市の近くの村のクエストを終えた少年たちはその日のうちに商業都市への帰路についていた。日はすでに落ちており、すっかり夜になっていた。
「そろそろ、商業都市に着きそうですね。斡旋所への報告はすぐにしますか。」
「いや。今夜はもう疲れたから、報告は明日にしようぜ。」
少年の問いに、ウォーリヤーがそう答えると、斡旋所へのクエストの報告は翌日にすることになった。少年たちは、夜遅くに商業都市に到着すると宿屋に直行して、疲れを癒すためにぐっすりと眠るのであった。翌日の朝、朝食をとり終えた少年たちは、斡旋所へと向かうのであった。
「うーん。いい天気だな。今日はクエストの報告をして、報酬がたくさんもらえそうだな。」
「ふあー。眠いぜ。そうだな。今回は報酬をたんまりともらえそうだな。うん。なんだ。周りの様子がおかしいな。」
少年とウォーリヤーがクエストの報酬のことで話し合っていると、ウォーリヤーが商業都市の様子がいつもと違うことに気がつくのであった。人々が忙しくなく、行き交っているが、血相をかいて走る人や、心配そうに話し合う人がやけに多く見られた。少年もそのことに気がつくが、いつもより少しそういう人々が多いだけだろうとあまり気にかけないでいた。しかし、市場まで来るとそんな程度ではなかった。
「あれ、市場の様子がいつもと違うぞ。」
「キシャー。本当だニョロ。我の食す食べ物がほとんどないニョロ。」
少年は市場の近くを通りかかると、市場の中の店で商品の食料品がほとんど置かれていない光景を目にするのであった。少年の肩の上に乗っていた洞窟の主も共に驚くのであった。少年は市場の中の果物店の店主に声をかけるのであった。
「あの。商品が置かれていない店がたくさんありますが、どうかしたのですか。」
「参りましたよ。街道でモンスターが暴れているとかで、馬車が商業都市に来れなくなっていて、私たちの商品も届かなくなっているのですよ。どこも、いつも新鮮なものを仕入れているので、馬車が来れなくなると、この有様ですよ。」
果物店の店主の説明を聞いた少年は先ほどからの商業都市内の様子がいつもと違う理由を理解するのであった。少年たちは商業都市内の状況が芳しくないと感じながらも、とりあえず斡旋所へと向かうのであった。その途中、商業都市の入り口付近から大きな声が聞こえてくるのであった。
「こいつめ。どこから、やってきたんだ。えい。」
「ウケ。ウケケ。グフ。」
商業都市の門番の兵士が侵入しようとしてきたゴブリンと戦闘になっており、何とか槍でついて倒せたようであった。ゴブリンが商業都市の入り口までやってくるなど滅多になく、街道でモンスターが暴れているので、商業都市の方にまでその影響が来てしまっていた。少年も心配になって、門番の兵士に声をかけた。
「おはようございます。こんなところにまでゴブリンがやってくるなんて、街道の方は相当荒れているんですね。」
「ああ。こっちにゴブリンがやってくるのは、これで2匹目だよ。早く、モンスターどもを退治しないとまずい状況になりそうだよ。馬車も全く来ないしね。」
門番の兵士は少年にそう答えると警備のため、すぐに持ち場に戻って、周辺を警戒するのであった。少年たちは再び斡旋所へと向かうのであった。騒がしい商業都市内を歩いて、しばらくすると、少年たちは斡旋所へと到着するのであった。
「やっと、ついたぞ。いつもより寄り道をしていたからな。早く、報告しなきゃな。」
「これは、これは、おはようございます。クエストの完了報告ですよね。お待ちしておりました。」
少年が職員のいるカウンターへ歩いていくと職員の方が先に気がついてあいさつをしてくるのであった。少年たちは商業都市の斡旋所で活躍していたので顔を完全に覚えられていたようであった。少年は斡旋所の職員にクエストの報告を始めた。
「わかりました。これで、商業都市の近くの村の防衛のクエストの完了報告は終わりました。昨日、急ぎのクエストとして、すぐに引き受けていただき、さらには強力なモンスターも退治していただき感謝しております。報酬は多めに出させていただきます。」
「本当ですか。うれしいです。がんばった甲斐がありますよ。」
「今夜はどこかのレストランでおいしい食事が取れそうですね。」
斡旋所の職員から、多くの報酬が出ると聞かされた少年は大喜びし始め、シスターも報酬で今夜はおいしい食事がとれることを期待するのであった。しかし、少年たちの歓喜はすぐに消し飛んでしまうのであった。
「た、たいへんだ。モンスターが商業都市の中に侵入してきたぞ。誰でもいいから撃退に行ってくれ。」
「どうしたんだ。何があったんだ。」
斡旋所に男性が駆け込んでくるや否や大声でモンスターが侵入してきたと騒ぐのであった。ウォーリヤーが事情を聞くために話しかけた。
「それが、商業都市の入り口に突然多くのモンスターがなだれ込んで来て、門番の兵士でも対応できなくなってしまって、あふれたモンスターたちが侵入してきたんだ。市場や他の場所でもモンスターが暴れ始めている。商業都市の自警団も応戦しているが、間に合っていないんだ。斡旋所にいる戦士たちにもすぐに戦いに参加して欲しいんだ。」
「わかりました。緊急クエストとして、斡旋所の方で今すぐ戦士の方々にはモンスターの討伐に出ていただきます。安心ください。」
商業都市内の緊迫した状況を聞いた斡旋所の職員はすぐに緊急クエストを発令する準備にとりかかり、斡旋所にいた戦士全てに参加するように要請するのであった。少年たちもクエストを終えたばかりではあったが当然のように商業都市を守るために緊急クエストに参加するのであった。
「あなたたちには市場へ急行していただき、モンスターの退治と人々の安全確保をお願いします。」
「わかりました。今からすぐに市場へ向かいます。早く、モンスターを倒して元の活気のある市場に戻さないとな。」
斡旋所の職員から担当場所を割り振られた少年は意気込みを語りながら、斡旋所をあとにした。少年たちは大急ぎでモンスターの暴れている市場へと急行するのであった。
「キシャー。街中で暴れ回るとは大した連中ニョロ。我が直々に成敗してくれるニョロ。」
「昨日の件といい、今日も、やはり様子がおかしいぜ。何かにおうな。」
「とりあえず、私たちは市場のモンスターを早く退治しましょう。原因の調査はそのあとで十分だと思います。」
「皆さん。市場が見えてきました。気を引き締めてください。」
市場が見えてくると、少年たちはモンスター退治に取りかかるのであった。
市場の中では、多くのゴブリンが暴れ回っており、その中には巨大ゴブリンも何匹かいるのであった。
「ウケ。ウケケ。バコン。バコン。」
「うわー。やめてくれ。うちの店がやられる。」
ゴブリンが果物店を襲っており、目の前で起こる惨事に店主が泣き叫ぶのであった。そんな店主のところに少年が駆けつけるのであった。
「こいつめ。許さないぞ。くらえー。とりゃー。」
「ウケ。ウケケ。グフ。」
少年は剛鉄剣でゴブリンを一刀で切り倒すと、ゴブリンを仕留めるのであった。ウォーリヤーも近くの店を襲っていたゴブリンに攻撃をするのであった。
「これ以上。好き勝手にさせるかよ。どりゃー。」
「ウケ。ガキン。ズバーン。グフ。」
ゴブリンはウォーリヤーの攻撃を棍棒で防ごうとするが、巨躯の斧で棍棒ごと真っ二つに切り裂かれてしまい、その場に倒れてしまうのであった。
「私もがんばります。ブン。ブン。ブン。ヒューン。」
「ウケ。グフ。」
シスターも投石紐による投石攻撃でゴブリンを倒しており、洞窟の主以外の3人で市場で暴れ回るゴブリンたちを片っ端から倒していくのであった。しかし、巨大ゴブリンが数匹残っており、少年たちは油断することはできなかった。
「こいつらは俺に任せろ。お前はまだこれからも戦うからな。あんまり、モンスターを倒してばかりだとあれが発動して面倒だろう。」
「すいません。よろしくお願いします。」
「キシャー。我も戦いたいニョロが、我の魔法攻撃では店が炎上するかもニョロ。ここはお前に譲るニョロ。」
ウォーリヤーは少年のことを気遣って、巨大ゴブリンをまとめて相手にするとかっこよく言い放つのであった。そのどさくさに紛れて、洞窟の主は魔法攻撃を市場の中で放つのはあぶないと思い、戦闘への参加を見送るのであった。
「いくぜ。どりゃー。」
「ウゴ。ウゴゴ。ガキン。」
早速、ウォーリヤーが巨大ゴブリンに巨躯の斧で斬撃を繰り出すが、巨大ゴブリンは石製の大きな棍棒で防ぐと攻撃をさばくのであった。
「この野郎。やりやがるな。守りに入られると厄介だぜ。」
「少しどいてください。ブン。ブン。ブン。ヒューン。」
攻めあぐねていたウォーリヤーをサポートするためにシスターが投石紐による投石攻撃を巨大ゴブリンに放った。
「ガン。ウゴ。ウゴゴ。」
「隙あり。ありがとうな。どりゃー。」
「ウゴ。ウゴゴ。ズバーン。グフ。」
シスターの投石攻撃が巨大ゴブリンの頭部に当たると多少ダメージが入ったようで、巨大ゴブリンが痛たがる仕草を見せると、ウォーリヤーがそれを見逃さずにすかさず攻撃を繰り出して、巨大ゴブリンを仕留めるのであった。
「キシャー。なるほどニョロ。そういう戦い方もあるニョロね。では、我も協力するニョロ。ニョロ粘液。ペッ。」
「ウゴ。ウゴゴ。ウゴゴ。」
洞窟の主もシスターのサポート攻撃を目の当たりにして学ぶと、早速、口から粘液を巨大ゴブリンの目に吹きかけるのであった。
「助かるぜ。前が見えないなら、守りようがねぇな。どりゃー。」
「ウゴ。ウゴゴ。グフ。」
粘液をくらった巨大ゴブリンは視界を奪われてしまい、取り除こうともがくが、ウォーリヤーが巨躯の斧で強力な斬撃を当てて仕留めるのであった。こうして、少年たちは市場で暴れ回っていたモンスターたちを倒していくのであった。
「ふぅー。あらかた片付いたな。」
「ありがとうございます。市場で暴れていたモンスターは全て退治できたようです。俺もあまり戦わずに済んで助かります。」
市場のモンスターを全て退治し終わると、少年はウォーリヤーにモンスターの退治を自分の分までしてもらったことに感謝するのであった。しかし、斡旋所の職員が少年たちのところに駆けつけてくるのであった。
「市場のモンスター退治が終わったのにすいませんが、至急、鍛冶屋のある通りに向かってください。」
「あそこも襲われたのですか。」
「他の場所での掃討から討ち漏らしたモンスターが鍛冶屋のある通りに移動してしまって、今あそこには戦士が配置されていないので、至急お願いします。」
少年たちは斡旋所の職員の要請を聞くと、急いで鍛冶屋のある通りまで走っていくのであった。しばらくすると、少年たちは鍛冶屋の近くまで到着するのであった。
「ウケ。ウケケ。ブン。」
「ガキン。てめぇ。鍛冶屋を舐めるなよ。おりゃー。」
「ガキン。ウケ。ウケケ。」
到着した少年たちの目の前では、鍛冶屋の親父とゴブリンが乱打戦を演じていた。鍛冶屋の親父が大きなハンマーでゴブリンを殴りつけるが、ゴブリンも棍棒でなんとか防いでいた。幸いなことに鍛冶屋の店舗は無事であった。
「おっさん。オレに任せな。どりゃー。」
「ウケ。ウケケ。ズバーン。グフ。」
ウォーリヤーが鍛冶屋の親父と戦っていたゴブリンに強烈な斬撃を放つと一撃でゴブリンを仕留めてしまうのであった。少年は鍛冶屋の親父に状況を聞き始めた。
「大丈夫ですか。他のモンスターは。」
「おー。あんたか。助かったぜ。今ので最後だよ。外が騒がしいと思ったら、ゴブリンどもが暴れていやがって、驚いたぜ。このハンマーでなんとか戦ってやったぜ。」
鍛冶屋の周辺のモンスターは全て退治できたようで、鍛冶屋の親父にも怪我はなく、少年は安心するのであった。
「ふぅー。ここも安全ならとりあえずはモンスター退治は終わったな。一時はどうなるかと思いましたよ。」
「まあ。オレにかかれば、楽勝よ。はっ。はっ。はっ。」
モンスターとの戦闘で奮戦していたウォーリヤーも勝利の余韻に浸っていたが、そんな少年たちの元に大声で駆け寄ってくる人物がいた。
「ここにおられたのですか、急いで、我々の商会の建物に来てください。モンスターの大群が押し寄せて、大変なことになっております。」
「わかりました。急いで、向かいます。詳細は移動中に教えてください。」
少年に声をかけてきたのは以前にクエストを依頼してきた有力商人の商会の従業員であった。商会の建物がモンスターの大群に襲われており、大変なことになっていると伝えてきたのだ。少年たちは大急ぎで商会の建物に向かうことになった。
「商会のある通りにも、自警団や斡旋所から派遣された戦士がいるはずですが、一体どういう状況ですか。」
「最初は守っていた自警団や派遣された戦士で戦えていたのですが、突然、モンスターの数が桁違いに増えてしまって、手に負えなくなってしまいました。まるでうちの商会が狙われているようにしか思えません。」
少年たちは有力商人の商会がモンスターの襲撃でやばいことになっていると教えられるとさらにスピードを上げて、商業都市の中を駆けていくのであった。
1
あなたにおすすめの小説
わたしの下着 母の私をBBA~と呼ぶことのある息子がまさか...
MisakiNonagase
青春
39才の母・真知子は息子が私の下着を持ち出していることに気づいた。
ネットで同様の事象がないか調べると、案外多いようだ。
さて、真知子は息子を問い詰める? それとも気づかないふりを続けてあげるか?
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる