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婚約者の変更
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「君とは合わない。だからマリージュと婚約を結び直す。両親も兄上も、君の父親も了承していることだ」
婚約者であるエルゲリータ王国のスルト王子殿下に呼び出されたブルーベルはその瞬間、目の前が真っ白になった。
今まで、王子妃教育でできないと脛を木の棒で叩かれたこと、それでも一生懸命覚えたこと、それをすべて合わないという理由で妹に奪われるのかと思ったら、すべてが否定されたと感じた。
「合わない……」
「そうだ、ブルーベルと共に生きていこうとは思わない」
「生きて……いこうと思わない……」
「そうだ、マリージュを恨むなよ。悪いのはお前であって、マリージュは尻拭いをするに過ぎない」
そのまま、邸に帰されたが、ブルーベルはぼんやりしていた。
夕食時に父親から何か話し掛けられていたが、頭に残らなかった。
「王子殿下からは聞いたな?お前には別の相手を紹介してくださるそうだ。有難いと思いなさい」
「…」
「聞いているのか」
「…」
「あなた、拗ねているのでしょう」
ブルーベルは器用な方ではなかった。そして、運もあまり良くなかった。
肝心な時に上手くいかないことはもちろん、声が出ない、風邪を引くなど、管理不足だと怒られることも多かった。
ブルーベルの新しい相手は、隣国・オペリーク王国の王太子であるコレドールだった。だが、彼には既に正妃・ララスがいる。
それでも、側妃を求めるのは子どもであった。ララスは優秀だったが、子どもを産むことが難しいことが分かった。側妃は子どもを産むこと求められるが、子どもが産めれば誰でもいいというわけではない。
顔合わせにやって来たが、両親は最初は同席していたが、後はブルーベルとお話くださいと席を外しており、ブルーベルは一切口を開くことはなかった。
「側妃という形になるが、正妃を立ててくれればそれでいい」
「…」
ブルーベルの目は虚ろで、どこにも焦点が合っていない。
「おい!聞いているのか?」
「合わないと思います」
「どういう意味だ?」
「合わないと思います」
前と同じ口振りで、答えたために眉間に皺を寄せた。
「何が合わない?」
「合わないのです……人として、合わないのです」
「断ると言うのか?」
「断る……はい、そうすれば、合わなくてもいいですよね。そうです、それがよろしいかと存じます」
ようやくコレドールと目が合ったが、生気が宿っていると思えなかった。
「分かった」
コーレイドは王太子であるエースト、スルトからブルーベルが側妃に丁度いいのではないかと勧められ、不器用なところも多いが、王子妃教育を受けていた女性ならいいだろうと思い、やって来たのである。
ララスを立て、大人しい令嬢なら考えてもいいかと思っていたが、大人しそうではあるが、様子がおかしかった。
コレドールが廊下を歩いていると、セイジー・エズリラ侯爵が慌てた様子でやって来た。
「もうお帰りですか、食事も用意しておりますので」
「いえ、彼女も断りたい様子ですので、このまま帰ります」
「断った?いえ、そのような権利はございません」
ブルーベルには愛想良くして、気に入られるようにと話してあったが、ブルーベルには届いていないことに気付いていなかった。
「どこかおかしいのではないか?誰も見えていないような顔をしている」
「そんなことは」
「分からないのか?」
「それは、少なからず、ショックを受けておりまして……拗ねているところがございまして。私としても、王家としてもこの縁談を望んでおります」
この縁談は断るなどの話ではなく、決まったことであると聞かされていたために、ブルーベルにはいつものように受け入れさせればいいとしか考えていなかった。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
お読みいただきありがとうございます。
他の作品の合間に思い付き、書き始めた作品です。
いつも言っておりますが、
長くならずに終わる予定で書いております。
どうぞよろしくお願いいたします。
婚約者であるエルゲリータ王国のスルト王子殿下に呼び出されたブルーベルはその瞬間、目の前が真っ白になった。
今まで、王子妃教育でできないと脛を木の棒で叩かれたこと、それでも一生懸命覚えたこと、それをすべて合わないという理由で妹に奪われるのかと思ったら、すべてが否定されたと感じた。
「合わない……」
「そうだ、ブルーベルと共に生きていこうとは思わない」
「生きて……いこうと思わない……」
「そうだ、マリージュを恨むなよ。悪いのはお前であって、マリージュは尻拭いをするに過ぎない」
そのまま、邸に帰されたが、ブルーベルはぼんやりしていた。
夕食時に父親から何か話し掛けられていたが、頭に残らなかった。
「王子殿下からは聞いたな?お前には別の相手を紹介してくださるそうだ。有難いと思いなさい」
「…」
「聞いているのか」
「…」
「あなた、拗ねているのでしょう」
ブルーベルは器用な方ではなかった。そして、運もあまり良くなかった。
肝心な時に上手くいかないことはもちろん、声が出ない、風邪を引くなど、管理不足だと怒られることも多かった。
ブルーベルの新しい相手は、隣国・オペリーク王国の王太子であるコレドールだった。だが、彼には既に正妃・ララスがいる。
それでも、側妃を求めるのは子どもであった。ララスは優秀だったが、子どもを産むことが難しいことが分かった。側妃は子どもを産むこと求められるが、子どもが産めれば誰でもいいというわけではない。
顔合わせにやって来たが、両親は最初は同席していたが、後はブルーベルとお話くださいと席を外しており、ブルーベルは一切口を開くことはなかった。
「側妃という形になるが、正妃を立ててくれればそれでいい」
「…」
ブルーベルの目は虚ろで、どこにも焦点が合っていない。
「おい!聞いているのか?」
「合わないと思います」
「どういう意味だ?」
「合わないと思います」
前と同じ口振りで、答えたために眉間に皺を寄せた。
「何が合わない?」
「合わないのです……人として、合わないのです」
「断ると言うのか?」
「断る……はい、そうすれば、合わなくてもいいですよね。そうです、それがよろしいかと存じます」
ようやくコレドールと目が合ったが、生気が宿っていると思えなかった。
「分かった」
コーレイドは王太子であるエースト、スルトからブルーベルが側妃に丁度いいのではないかと勧められ、不器用なところも多いが、王子妃教育を受けていた女性ならいいだろうと思い、やって来たのである。
ララスを立て、大人しい令嬢なら考えてもいいかと思っていたが、大人しそうではあるが、様子がおかしかった。
コレドールが廊下を歩いていると、セイジー・エズリラ侯爵が慌てた様子でやって来た。
「もうお帰りですか、食事も用意しておりますので」
「いえ、彼女も断りたい様子ですので、このまま帰ります」
「断った?いえ、そのような権利はございません」
ブルーベルには愛想良くして、気に入られるようにと話してあったが、ブルーベルには届いていないことに気付いていなかった。
「どこかおかしいのではないか?誰も見えていないような顔をしている」
「そんなことは」
「分からないのか?」
「それは、少なからず、ショックを受けておりまして……拗ねているところがございまして。私としても、王家としてもこの縁談を望んでおります」
この縁談は断るなどの話ではなく、決まったことであると聞かされていたために、ブルーベルにはいつものように受け入れさせればいいとしか考えていなかった。
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お読みいただきありがとうございます。
他の作品の合間に思い付き、書き始めた作品です。
いつも言っておりますが、
長くならずに終わる予定で書いております。
どうぞよろしくお願いいたします。
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