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番外編1
カリー・カイサック5
「籍は抜いておくから、明日、出て行きなさい」
「待ってよ、そんな急に言われても」
呆然とするカリーに父は淡々と告げた。怒りの沸点が高い質であるせいか、もう怒る労力もないという素振りとも取れる。
「元々、出て行くように言ってあっただろう。また慰謝料も払ってやった、これ以上はない。それとも残って、慰謝料を返してくれるのか?」
「それは…でも話を聞いてくれても」
「もう聞く気もないよ、知りたくもない」
「そうやって、私のことなんて興味ないものね」
「放って置いて、私は自由に生きると言ったのはお前だろう」
「それは本気じゃないことくらい分かるでしょう!」
都合よく、親なら分かれという部分を使おうとしたが、親なら責任を取れという部分は何度も取って貰っている。
「そうか、私たちは親にあれこれ口出しされた子どもだったものでね。放って置いてと言っても、放って置いてくれなかった。それが憎くて堪らなかったんだ、だからお前の言葉はそのままの意味で受け取った」
「何よそれ」
確かに両親が怒ったのは慰謝料請求をされた時だけだ、私にではなく相手に申し訳が立たないからだと、謝罪もしてくれた。
「前に言っただろう、自分のしたことは自分に返って来ると、そういう風に人生は出来ているんだ。部屋はそのままにしてある、明日、必要なものを持って出て来なさい。もう自分で責任を取る年齢だろう」
使用人が起こしに来て、朝食を食べると、準備は出来たかと声を掛けられた。
「本気なの?」
「当たり前じゃないか、この家もどうなるか分からないが、もうお前の責任は十分とったと思う。好きに生きなさい」
母と弟は姿すら見せなかった。門で振り返ると既に父の姿はなく、カリーは薄情な家族だ、そう思いながら出て行った。
まだ噂などにはなっていないだろうが、貴族は危険だろうと思い、以前関係を持っていた商人、正確には商家の息子カックス・チセに会いに行った。
「結婚したんだろう?まさか離縁されたのか?」
「実はそうなの」
「君ならそうなるとは思っていたけどね。親にもさすがに追い出されたか?」
「うん、それでしばらく置いて貰えないかと思って」
「俺は平民だぞ?お貴族様でなくていいのか?」
カックスとカイサックがどこか似ていると盛り上がり、お互いに遊び相手という関係であったため、彼も彼で色んな女性と関係を持ち、貴族もいたようだが、問題になるような貴族には手を出していないらしい。
「もう貴族はこりごりよ」
「なら、俺の屋敷にいるといい。貴族のように常時、手伝ってくれるような使用人はいないけど、いいか?」
「もちろんよ、ありがとう」
カックスのいう屋敷は貴族の邸には敵わないが、裕福な平民としては上等なものだった。使用人もいるが、通いで、自身の仕事だけを行うため、言われたように身支度を手伝ってくれたり、お茶を用意してくれたりといったことはない。
だが、あれこれ詮索されるよりも、居心地が良かった。
もちろん、身体の関係は求められたが、遊び相手なのだから、当たり前の行動だ。結局、また同じような生活に戻ってしまったとは思いながらも、行為は嫌いではないため、楽しむことにした。
二ヶ月が経つ頃、カックスが慌てた様子で屋敷に帰った来た。
「すぐ出て行ってくれ」
「何?どうしたの?」
「親父にバレたみたいなんだ、早く、もうここには来ないでくれよ」
「えっ、でもあなた婚約者もいないんでしょう?」
さすがに厄介になる前に、婚約者がいないことは確認していた。
「親父に見付かったら大変なんだって、しばらくは置いてやっただろう。他にも相手はいるんだから、次に行けって」
「えっ、でも」
「早くしてくれよ、殴られちまうよ」
「少し隠れていれば大丈夫じゃない?」
「使用人に聞かれたらどうするんだよ!もうここにはいないって納得させないと、不味いんだって」
カリーは急かされるように達者でなと裏口から追い出されてしまった。確かにしばらくは置いては貰ったので、文句は言えない。
「待ってよ、そんな急に言われても」
呆然とするカリーに父は淡々と告げた。怒りの沸点が高い質であるせいか、もう怒る労力もないという素振りとも取れる。
「元々、出て行くように言ってあっただろう。また慰謝料も払ってやった、これ以上はない。それとも残って、慰謝料を返してくれるのか?」
「それは…でも話を聞いてくれても」
「もう聞く気もないよ、知りたくもない」
「そうやって、私のことなんて興味ないものね」
「放って置いて、私は自由に生きると言ったのはお前だろう」
「それは本気じゃないことくらい分かるでしょう!」
都合よく、親なら分かれという部分を使おうとしたが、親なら責任を取れという部分は何度も取って貰っている。
「そうか、私たちは親にあれこれ口出しされた子どもだったものでね。放って置いてと言っても、放って置いてくれなかった。それが憎くて堪らなかったんだ、だからお前の言葉はそのままの意味で受け取った」
「何よそれ」
確かに両親が怒ったのは慰謝料請求をされた時だけだ、私にではなく相手に申し訳が立たないからだと、謝罪もしてくれた。
「前に言っただろう、自分のしたことは自分に返って来ると、そういう風に人生は出来ているんだ。部屋はそのままにしてある、明日、必要なものを持って出て来なさい。もう自分で責任を取る年齢だろう」
使用人が起こしに来て、朝食を食べると、準備は出来たかと声を掛けられた。
「本気なの?」
「当たり前じゃないか、この家もどうなるか分からないが、もうお前の責任は十分とったと思う。好きに生きなさい」
母と弟は姿すら見せなかった。門で振り返ると既に父の姿はなく、カリーは薄情な家族だ、そう思いながら出て行った。
まだ噂などにはなっていないだろうが、貴族は危険だろうと思い、以前関係を持っていた商人、正確には商家の息子カックス・チセに会いに行った。
「結婚したんだろう?まさか離縁されたのか?」
「実はそうなの」
「君ならそうなるとは思っていたけどね。親にもさすがに追い出されたか?」
「うん、それでしばらく置いて貰えないかと思って」
「俺は平民だぞ?お貴族様でなくていいのか?」
カックスとカイサックがどこか似ていると盛り上がり、お互いに遊び相手という関係であったため、彼も彼で色んな女性と関係を持ち、貴族もいたようだが、問題になるような貴族には手を出していないらしい。
「もう貴族はこりごりよ」
「なら、俺の屋敷にいるといい。貴族のように常時、手伝ってくれるような使用人はいないけど、いいか?」
「もちろんよ、ありがとう」
カックスのいう屋敷は貴族の邸には敵わないが、裕福な平民としては上等なものだった。使用人もいるが、通いで、自身の仕事だけを行うため、言われたように身支度を手伝ってくれたり、お茶を用意してくれたりといったことはない。
だが、あれこれ詮索されるよりも、居心地が良かった。
もちろん、身体の関係は求められたが、遊び相手なのだから、当たり前の行動だ。結局、また同じような生活に戻ってしまったとは思いながらも、行為は嫌いではないため、楽しむことにした。
二ヶ月が経つ頃、カックスが慌てた様子で屋敷に帰った来た。
「すぐ出て行ってくれ」
「何?どうしたの?」
「親父にバレたみたいなんだ、早く、もうここには来ないでくれよ」
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「えっ、でも」
「早くしてくれよ、殴られちまうよ」
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「使用人に聞かれたらどうするんだよ!もうここにはいないって納得させないと、不味いんだって」
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