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番外編2
レベッカ・ウィンダム1
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クオン・パトラーが帰り、目の前に残された小説と文をじっと見つめていた。
本当に素晴らしい人だった、意地が悪いと言っていたけど、報復は相応だと思ったし、サリー様が意地が悪かったら、私は極悪人になってしまう。
正妃と側妃という立場で出会ってしまったけど、そうでなかったら近づくことも本来は恐れ多い存在だった。いえ、恐れ多いことだと気付かされた。
私は驕っていた、本当に情けないほどに。
華やかな見た目と、伯爵家であるが、母親が公爵家の出であることをまるで、公爵家の令嬢のように振舞っていた。
本当に恥ずかしい。
サリー様に言った言葉を過去に戻れるのならば、一つ残らず回収したい。
殿下にも散々馬鹿なことを言ったとは思うが、正直今となってはどうでもいい。コイツは駄目だと思われたままで問題ない。だって、サリー様に酷いことをした男に、何と思われていてもいい。むしろ、会いたくない。
殿下は私を含めて、女を見る目が本当にないことは確かである。報復を行ったという女性は、全く知らない人もいたが、評判が良くない人も多かった。
ミアローズ・エモンド、カリー・カイサック、ミサモエス・ラーダなんて、私だって聞いてことがある。エマ・ネイリーなんて、頭がおかしすぎて論外だった。
一番許せなかったのは、ルアンナ・アズラー。まさか王太子妃教育の担当であるティファナ・アズラーの娘が、いじめのようなことを行っていたなんて信じられなかった。社交界からはいなくなったそうだが、自業自得だ。
側妃になった時とは考えが丸っきり変わってしまったが、一切の曇りはない。
サリー様は、減ったとは言ってもあれだけの公務をして、頼まれた翻訳をして、子育てもして、小説まで書いていたなんて。二十四ヶ国語って…本当に信じられない。
私が側妃だったら手伝えたが、もはや側妃になりたいわけではなかったせいか、ノワンナ語は取得できたが、アペラ語で躓き、カベリ語に挑戦したが、書くことは出来るようになったが、会話が難しく、挨拶程度が限界だった。
そして、翻訳が生き甲斐だとまで言っていた。無理をしたんじゃないかなんて、つい言ってしまったが、努力をしている人に言っていい言葉ではなかった。
でも、あまりに早すぎる死だった、あっという間だった。それなのに本人はそんなことはないと笑っていた。私が怒れば怒る分、笑っていた。
私の方が要らない存在なのに、どうしてサリー様を選んだのかと、恨み言で呪ってしまいたくなった。その代わりに、礼拝堂で祈り続けた。
亡くなった部屋は、まだあのままにしてあるそうだ。
私は葬儀が終わるとすぐさま陛下に願い出て、側妃見習いを辞め、サリー財団の理事に就任した。
サリー様の残した道筋をなくしてはならない。私にこれから生きる希望を与えてもくださった。どこまで見据えられる人なのかと感心するしかない。
完全にレベッカ・ウィンダムに戻り、伯父様からクリンピア公爵家の使われていなかった邸を財団にして、使わせてもらっている。
大きく息を吐いて、文を開けた。
―――――――――――――――――――――
レベッカへ
驚いた?
しっかり財団はやってくれているかしら?
やっていると文句を言ってそうね。
マリーヌは元気かしら?
あなたは本なんて読まないでしょうけど、
眠れない時にでも読んで頂戴ね。
私の分までよろしくね、元気に生きるのよ。
サリー
―――――――――――――――――――――
最期の手紙とは思えないほど明るい。まるで旅先からの手紙のようだ、きっと私に合わせてくれたのでしょうね、そういう人だから。
私になんて優しくする必要もないのに、サリー様は許し、優しくしてくれた。
私にもマリーヌにも語学を教えてくれて、私は無理だったけど、マリーヌは先生が良かったのか、リール殿下の遺伝子のおかげなのか、中途半端でも王族として恥ずかしくない様に、三ヶ国語もちゃんと覚えることが出来た。
そして学んだ上で嫁がせることが出来た。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
お読みいただきありがとうございます。
元側妃見習い、レベッカの回となります。
レベッカも本編に描いてますので、全3回の予定です。
よろしくお願いいたします。
本当に素晴らしい人だった、意地が悪いと言っていたけど、報復は相応だと思ったし、サリー様が意地が悪かったら、私は極悪人になってしまう。
正妃と側妃という立場で出会ってしまったけど、そうでなかったら近づくことも本来は恐れ多い存在だった。いえ、恐れ多いことだと気付かされた。
私は驕っていた、本当に情けないほどに。
華やかな見た目と、伯爵家であるが、母親が公爵家の出であることをまるで、公爵家の令嬢のように振舞っていた。
本当に恥ずかしい。
サリー様に言った言葉を過去に戻れるのならば、一つ残らず回収したい。
殿下にも散々馬鹿なことを言ったとは思うが、正直今となってはどうでもいい。コイツは駄目だと思われたままで問題ない。だって、サリー様に酷いことをした男に、何と思われていてもいい。むしろ、会いたくない。
殿下は私を含めて、女を見る目が本当にないことは確かである。報復を行ったという女性は、全く知らない人もいたが、評判が良くない人も多かった。
ミアローズ・エモンド、カリー・カイサック、ミサモエス・ラーダなんて、私だって聞いてことがある。エマ・ネイリーなんて、頭がおかしすぎて論外だった。
一番許せなかったのは、ルアンナ・アズラー。まさか王太子妃教育の担当であるティファナ・アズラーの娘が、いじめのようなことを行っていたなんて信じられなかった。社交界からはいなくなったそうだが、自業自得だ。
側妃になった時とは考えが丸っきり変わってしまったが、一切の曇りはない。
サリー様は、減ったとは言ってもあれだけの公務をして、頼まれた翻訳をして、子育てもして、小説まで書いていたなんて。二十四ヶ国語って…本当に信じられない。
私が側妃だったら手伝えたが、もはや側妃になりたいわけではなかったせいか、ノワンナ語は取得できたが、アペラ語で躓き、カベリ語に挑戦したが、書くことは出来るようになったが、会話が難しく、挨拶程度が限界だった。
そして、翻訳が生き甲斐だとまで言っていた。無理をしたんじゃないかなんて、つい言ってしまったが、努力をしている人に言っていい言葉ではなかった。
でも、あまりに早すぎる死だった、あっという間だった。それなのに本人はそんなことはないと笑っていた。私が怒れば怒る分、笑っていた。
私の方が要らない存在なのに、どうしてサリー様を選んだのかと、恨み言で呪ってしまいたくなった。その代わりに、礼拝堂で祈り続けた。
亡くなった部屋は、まだあのままにしてあるそうだ。
私は葬儀が終わるとすぐさま陛下に願い出て、側妃見習いを辞め、サリー財団の理事に就任した。
サリー様の残した道筋をなくしてはならない。私にこれから生きる希望を与えてもくださった。どこまで見据えられる人なのかと感心するしかない。
完全にレベッカ・ウィンダムに戻り、伯父様からクリンピア公爵家の使われていなかった邸を財団にして、使わせてもらっている。
大きく息を吐いて、文を開けた。
―――――――――――――――――――――
レベッカへ
驚いた?
しっかり財団はやってくれているかしら?
やっていると文句を言ってそうね。
マリーヌは元気かしら?
あなたは本なんて読まないでしょうけど、
眠れない時にでも読んで頂戴ね。
私の分までよろしくね、元気に生きるのよ。
サリー
―――――――――――――――――――――
最期の手紙とは思えないほど明るい。まるで旅先からの手紙のようだ、きっと私に合わせてくれたのでしょうね、そういう人だから。
私になんて優しくする必要もないのに、サリー様は許し、優しくしてくれた。
私にもマリーヌにも語学を教えてくれて、私は無理だったけど、マリーヌは先生が良かったのか、リール殿下の遺伝子のおかげなのか、中途半端でも王族として恥ずかしくない様に、三ヶ国語もちゃんと覚えることが出来た。
そして学んだ上で嫁がせることが出来た。
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お読みいただきありがとうございます。
元側妃見習い、レベッカの回となります。
レベッカも本編に描いてますので、全3回の予定です。
よろしくお願いいたします。
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