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発表1
リチア公爵がドゥエンス公爵からサインをもらっている頃、セイント王国では発表が行われていた。
罰はまだ発表ができないために、まずは文書で王家から発表を行うことにした。
正直、まだ国王夫妻も、宰相も、調査員も時間がいくらあっても足りないために、エバンジーが見付かるまでにまとめられていた記録を、発表することになっていた。
内容はリリカがマリアール侯爵家から逃げる前より不貞行為を行い、娘・ホーリーをシールド・マリアールの子どもだと托卵を企てたこと。
父親についても判明しており、追ってまた名前を公表すること。
シールドとリリカは既に離縁を受理したこと。ホーリーは何も知らず、罪はないが、マリアール侯爵家の養子は白紙とすること。
そして、リリカ・コロゾは既に拘束していること。
罰はすべてが分かってから、また発表を行うと締め括られた。
ホーリーには可哀想だが、事実は公表しなくてはならない。学園には通っていないことから、すぐに好奇な目で見られることはないが、険しい人生が始まった。
マリアール侯爵家も、発表されたことで、様々な憶測を産むことになる。
発表が行われると、国中に動揺が広がった。
やっぱりという者もいれば、信じられないという者もおり、リリカのことで再び、騒ぎとなった。
だが、王家としてはようやく動きやすくなり、コロゾ子爵家も、どうして代理が来ているのか理解し、姉と兄も知ることになるだろう。
「ようやくだな」
「ええ」
まだまだ山積みだが、ギルクとクリーナは隠さなくて良くなるだけでも、気が楽になった。
「リチア公爵は上手くいっただろうか」
「大丈夫よ」
ドゥエンス公爵の返事を聞いて、発表した時間になってしまうと、あちらから何を言われるか分からないために、返事に関係なくという形にした方がいいだろうと、強気に発表を行った。
「これが最善だと信じよう」
「そうね」
リチア公爵の帰りを待っていると、ジールと名乗っていたエバンジー・ジッソワードについて、報告書が上がって来た。
「可愛がっていた子がいたと、幸せに暮らしてくれているといい」
「私はどこで間違ってしまったのだろう」
「酔っぱらった際に、話していたそうで、それでも詳しいことは話さなかったそうです。それで周りも詮索することはしなくなったそうで」
「体を壊したのも罰だと……」
「罰……」
ギルクとクリーナには、天罰の文字が浮かんでいたが、口には出せなかった。
「はい、お金がなかったこともありますが、治療は拒否していたそうです」
「そうか……」
「遺体は埋葬されたのね」
「はい、知り合い方がそうしたいと申し出たそうです。偽名を使っておりますから、エバンジー・ジッソワードの名前が出ても、一致することはないでしょう」
「そうね、それでいいのかもしれないわね」
エバンジーが生きて戻ったとしたら、処刑になっていただろうが、表向きには罰を受けたとは言えないが、数日掛かるデリイ王国からわざわざ遺体を運ぼうとは思えなかった。
墓があるのならホーリーがもしも、行きたいというのなら行けばいい。
「十年以上前からデリイ王国にいたのだな」
「はい、詳しい年までは覚えていないそうですが、住んでいた家も十二年は住んでいたようです。その間も何度も体を壊しており、ここ二年で悪化したそうです」
「そうか、では既に体調が悪かったのだな」
「そのようです」
リリカからも話は聞けており、不貞行為は明らかである。
新しい情報が得られても、不貞行為に、ホーリーの父親であることだけで十分だろうと、これ以上を調べることは必要ないだろうと判断することにした。
リチア公爵が戻り次第、リリカをマリアール侯爵家、ホーリー、コロゾ伯爵家に会わせて、その後で罰を与えることに決まった。
罰はまだ発表ができないために、まずは文書で王家から発表を行うことにした。
正直、まだ国王夫妻も、宰相も、調査員も時間がいくらあっても足りないために、エバンジーが見付かるまでにまとめられていた記録を、発表することになっていた。
内容はリリカがマリアール侯爵家から逃げる前より不貞行為を行い、娘・ホーリーをシールド・マリアールの子どもだと托卵を企てたこと。
父親についても判明しており、追ってまた名前を公表すること。
シールドとリリカは既に離縁を受理したこと。ホーリーは何も知らず、罪はないが、マリアール侯爵家の養子は白紙とすること。
そして、リリカ・コロゾは既に拘束していること。
罰はすべてが分かってから、また発表を行うと締め括られた。
ホーリーには可哀想だが、事実は公表しなくてはならない。学園には通っていないことから、すぐに好奇な目で見られることはないが、険しい人生が始まった。
マリアール侯爵家も、発表されたことで、様々な憶測を産むことになる。
発表が行われると、国中に動揺が広がった。
やっぱりという者もいれば、信じられないという者もおり、リリカのことで再び、騒ぎとなった。
だが、王家としてはようやく動きやすくなり、コロゾ子爵家も、どうして代理が来ているのか理解し、姉と兄も知ることになるだろう。
「ようやくだな」
「ええ」
まだまだ山積みだが、ギルクとクリーナは隠さなくて良くなるだけでも、気が楽になった。
「リチア公爵は上手くいっただろうか」
「大丈夫よ」
ドゥエンス公爵の返事を聞いて、発表した時間になってしまうと、あちらから何を言われるか分からないために、返事に関係なくという形にした方がいいだろうと、強気に発表を行った。
「これが最善だと信じよう」
「そうね」
リチア公爵の帰りを待っていると、ジールと名乗っていたエバンジー・ジッソワードについて、報告書が上がって来た。
「可愛がっていた子がいたと、幸せに暮らしてくれているといい」
「私はどこで間違ってしまったのだろう」
「酔っぱらった際に、話していたそうで、それでも詳しいことは話さなかったそうです。それで周りも詮索することはしなくなったそうで」
「体を壊したのも罰だと……」
「罰……」
ギルクとクリーナには、天罰の文字が浮かんでいたが、口には出せなかった。
「はい、お金がなかったこともありますが、治療は拒否していたそうです」
「そうか……」
「遺体は埋葬されたのね」
「はい、知り合い方がそうしたいと申し出たそうです。偽名を使っておりますから、エバンジー・ジッソワードの名前が出ても、一致することはないでしょう」
「そうね、それでいいのかもしれないわね」
エバンジーが生きて戻ったとしたら、処刑になっていただろうが、表向きには罰を受けたとは言えないが、数日掛かるデリイ王国からわざわざ遺体を運ぼうとは思えなかった。
墓があるのならホーリーがもしも、行きたいというのなら行けばいい。
「十年以上前からデリイ王国にいたのだな」
「はい、詳しい年までは覚えていないそうですが、住んでいた家も十二年は住んでいたようです。その間も何度も体を壊しており、ここ二年で悪化したそうです」
「そうか、では既に体調が悪かったのだな」
「そのようです」
リリカからも話は聞けており、不貞行為は明らかである。
新しい情報が得られても、不貞行為に、ホーリーの父親であることだけで十分だろうと、これ以上を調べることは必要ないだろうと判断することにした。
リチア公爵が戻り次第、リリカをマリアール侯爵家、ホーリー、コロゾ伯爵家に会わせて、その後で罰を与えることに決まった。
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