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【テイラー】メロディ3
「…気持ち悪い」
「自業自得だろう」
むしろ、アイルーン・デリアの血の方が、ディオエルにとっては復讐になっていいと思っているが、血だけで考えれば、恐ろしい物であるはずである。
だが、ロウスもメロディも事実を一生知ることはない。
「ロウス妃の方が悪質ではありませんか!」
同じだろうと冷ややかな皆の視線にも気付かないメロディは、ロウスのことを高らかに非難した。
「どう考えても同じだ。自分だけが賢いと愚かにも考えていただけだろう。だが、一つ違うこととすれば、どの程度か分からないが、おかげでお前には影響が少ない可能性もある」
「……え」
「すり替えられていなかったら、お前も老婆になっていた可能性もある」
メロディは祖母に言われた適量を輸血していたが、それもローズミーに比べれば少ないが、まだ血を残していたことからも、結構な量を輸血していたことがカルテから分かっている。
だが、全てがアイルーン・デリアの血ではなかったこと。皮肉にも奪われてはいたが、おかげで影響を減らしていたことになる。
「ロウス妃は老婆になっていないはずです」
降嫁したので、最近は会うことはないが、時折見掛ける限り、当時も今もロウスにそのような変化は見られなかった。
「種の違いだろうな、お前はローズミーと同じだ」
メロディはハッとした、ロウスは竜種の血が流れていることを思い出した。だが、メロディもローズミーも流れてはいない。
「ロウスが奪ったことで、お前も子どもも少しは良かったと言うことだ」
「…えっ、何、それ」
メロディはちゃんと番の血だったら妊娠が出来たかもしれなかったこと、今となっては影響が少なくなっていたことで、複雑な気持ちになっていた。
「感謝することではないが、娘のことを考えるなら、良かったと言える」
「…夫は竜種の血が流れているはずです」
マーゼット・イリッタオ侯爵は、竜種の血が流れている。その血がレティシアをどれだけ抗えるかに、なって来るだろう。
「ああ、だからどの程度かはまだ分からない。影響が出ないことを祈るしかない」
「そう…ですか」
ようやくレティシアに、影響がないと思えば良かったと思えた。
「なぜ自白剤を受け入れたんだ?侯爵と娘のためか?」
ディオエルはテイラーが、メロディはもっと抗ってもいいはずなのに、どうして自白剤を受け入れたのかと気にしていたことを思い出した。
「…それは」
「お前は輸血したことを認め、証明もされている。事実を話せ」
「……事件に対することしか聞くことはないと、言われたからです」
「殺害には関与していないからと思っていたのか?」
「私は関係ないと思っていました」
メロディは妃である頃から、あまり賢くなく、礼儀もままならないことが多かったが、自分は大丈夫だと思っていただけだったとはと呆れたが、事実が分かって良かったのは確かである。
「ベースレイ伯爵家は廃家となる」
「そ、そんな…」
「当然だろう」
自白剤を使われても認めなければ、大丈夫だと頑なに認めなかった。
ローズミー、ペジリー、ラオイが処刑されたと聞いて、殺したのは自分ではないのだから、処刑にはきっとならないと思うようにしていた。
やはり処刑にはならなかったが、刑期には驚いた。
さらにベースレイ伯爵家が廃家になるとは、考えていなかった。
きっと大丈夫だと信じながら、抗って来たのは何だったのか。
マーゼットにも離縁されて、30年後にどうにかなるとは思えない。レティシアにも会えない。それよりも疑似番の影響を及ぼすなど、考えたこともなかった。
祖母の研究に、そんなこと書いていなかった。嘘だと言いたいが、ローズミーの症状がそうだとするならば、事実なのかもしれない。
脅しかもしれないが、今の私を脅しても意味がないように思った。
「自業自得だろう」
むしろ、アイルーン・デリアの血の方が、ディオエルにとっては復讐になっていいと思っているが、血だけで考えれば、恐ろしい物であるはずである。
だが、ロウスもメロディも事実を一生知ることはない。
「ロウス妃の方が悪質ではありませんか!」
同じだろうと冷ややかな皆の視線にも気付かないメロディは、ロウスのことを高らかに非難した。
「どう考えても同じだ。自分だけが賢いと愚かにも考えていただけだろう。だが、一つ違うこととすれば、どの程度か分からないが、おかげでお前には影響が少ない可能性もある」
「……え」
「すり替えられていなかったら、お前も老婆になっていた可能性もある」
メロディは祖母に言われた適量を輸血していたが、それもローズミーに比べれば少ないが、まだ血を残していたことからも、結構な量を輸血していたことがカルテから分かっている。
だが、全てがアイルーン・デリアの血ではなかったこと。皮肉にも奪われてはいたが、おかげで影響を減らしていたことになる。
「ロウス妃は老婆になっていないはずです」
降嫁したので、最近は会うことはないが、時折見掛ける限り、当時も今もロウスにそのような変化は見られなかった。
「種の違いだろうな、お前はローズミーと同じだ」
メロディはハッとした、ロウスは竜種の血が流れていることを思い出した。だが、メロディもローズミーも流れてはいない。
「ロウスが奪ったことで、お前も子どもも少しは良かったと言うことだ」
「…えっ、何、それ」
メロディはちゃんと番の血だったら妊娠が出来たかもしれなかったこと、今となっては影響が少なくなっていたことで、複雑な気持ちになっていた。
「感謝することではないが、娘のことを考えるなら、良かったと言える」
「…夫は竜種の血が流れているはずです」
マーゼット・イリッタオ侯爵は、竜種の血が流れている。その血がレティシアをどれだけ抗えるかに、なって来るだろう。
「ああ、だからどの程度かはまだ分からない。影響が出ないことを祈るしかない」
「そう…ですか」
ようやくレティシアに、影響がないと思えば良かったと思えた。
「なぜ自白剤を受け入れたんだ?侯爵と娘のためか?」
ディオエルはテイラーが、メロディはもっと抗ってもいいはずなのに、どうして自白剤を受け入れたのかと気にしていたことを思い出した。
「…それは」
「お前は輸血したことを認め、証明もされている。事実を話せ」
「……事件に対することしか聞くことはないと、言われたからです」
「殺害には関与していないからと思っていたのか?」
「私は関係ないと思っていました」
メロディは妃である頃から、あまり賢くなく、礼儀もままならないことが多かったが、自分は大丈夫だと思っていただけだったとはと呆れたが、事実が分かって良かったのは確かである。
「ベースレイ伯爵家は廃家となる」
「そ、そんな…」
「当然だろう」
自白剤を使われても認めなければ、大丈夫だと頑なに認めなかった。
ローズミー、ペジリー、ラオイが処刑されたと聞いて、殺したのは自分ではないのだから、処刑にはきっとならないと思うようにしていた。
やはり処刑にはならなかったが、刑期には驚いた。
さらにベースレイ伯爵家が廃家になるとは、考えていなかった。
きっと大丈夫だと信じながら、抗って来たのは何だったのか。
マーゼットにも離縁されて、30年後にどうにかなるとは思えない。レティシアにも会えない。それよりも疑似番の影響を及ぼすなど、考えたこともなかった。
祖母の研究に、そんなこと書いていなかった。嘘だと言いたいが、ローズミーの症状がそうだとするならば、事実なのかもしれない。
脅しかもしれないが、今の私を脅しても意味がないように思った。
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