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【テイラー】ラオナ2
「それは心配しなくていい。ジイシーは騎士になるために忙しくしている」
「は?私を支えてくれるはずでしょう?」
「万が一のこともあっただろうが、ジイシーが騎士になろうと思っていただろう?だから、別に問題はない。子爵はお前だったのだからな」
「でも」
ジイシーまでも困らないと言われて、ラオナは焦った。そこへ執事が、手紙を持ってやって来た。
「旦那様、お手紙が届いております」
差出人を確認すると、そうだろうなと思った相手であった。
「使用人が届けに来たのか?」
「はい」
「まだいるか?」
「はい」
「少し待っていて貰ってくれ」
「承知いたしました」
ソラードはすぐさま手紙を開いて読むと、何度も頷いて、部屋を出て行った。
すると、ラオナは黙ったまま、その場にいたフアナに助けを求めることにした。
「お母様、助けてよ!私が後継者を外されてもいいの?」
「あなたの行いのせいでしょう?」
「そんなことないわ!お母様だって、自分の子どもに継いで欲しいでしょう?」
親なのだから自分の産んだ子に、継いでもらいたいだろうと情に訴え掛け、しかもテイラーはもういないのだから、ラオナしかいない。
「いいえ、あなたのような人間には継がせたいと思いません」
「は?何でよ!娘は私しかいないのよ!お姉様は死んだの!しっかりしてよ!」
その言葉にフアナはラオナを、家族どころか人間だとも思えなかった。
「今日、たった一人のあなた姉の葬儀だったのよ?それなのに、どうしてこんな騒ぎを起こしたの?滅茶苦茶にしたかったの?」
フアナはテイラーを静かに送ってやりたいと、そんな難しいことではないことを、望んでいた。
それなのに、自分が産んだもう一人が、滅茶苦茶にした。
埋葬まで見届けることもできなかった。ある意味、デリア侯爵が葬儀を仕切ってくれていて、良かったと思ったほどであった。
「別に騒ぎを起こしたわけじゃないわ!大袈裟なのよ」
「どこが?王太子殿下に近付こうとして、皇帝陛下に不敬を働いて、どうして礼儀もまともにできないの……信じられないわ」
「うるさいわね!」
「すべてあなたの自業自得よ」
フアナはデリア侯爵が事件性があると言っていたことから、いくら親でも縁を切っており、子爵家では何もできないために、発表を待つしかないと思っていた。
国王陛下からソラードが聞かされた、テイラーが皇帝陛下の番だということにも驚いた。面倒なことになると思い、ソラードと相談して、違ったと勘違いしていたラオナには言わなかった。
それなのに、葬儀の場で言い出すなんて思いもしなかった。
確かに違ったのに、どうして参列しているのかと思うことはあっただろうが、皇帝陛下に恐れ多くも話し掛けようなどと、まともな思考を持つ者は考えない。
ラオナは、まともではなかった。それが答えなのである。
そこへ、ソラードが戻って来た。
「婚約も解消になった、破棄と言われてもいいはずだがな」
「え?解消って誰の?」
「お前のに決まっているだろう」
「は?何で……」
「ジイシーも、子爵夫妻も、葬儀でお前が皇帝陛下に不敬を働くところを見ていたんだよ。そんな者と結婚などしたくもないだろう」
ソラードも婚約解消の手紙が届くだろうことは、想定内であった。
おそらく埋葬には限られた者しか立ち会わないことから、騒ぎの後で戻って、すぐに婚約解消の手紙を持って来させたのだろう。
「っえ、ジイシーもいたの?えっ、気付かなかった!先に言っておいてよ。でも、そんな勝手にジイシーは望んいないわ」
「いや、ジイシーも、夫妻も望んでいる」
「そんな!嘘よ!私は気に入られているのよ」
ラオナはマイソー子爵夫妻には、いつも良くしてもらっており、好かれている自信があった。
「もう決まったことだ、受け入れなさい」
「は?私を支えてくれるはずでしょう?」
「万が一のこともあっただろうが、ジイシーが騎士になろうと思っていただろう?だから、別に問題はない。子爵はお前だったのだからな」
「でも」
ジイシーまでも困らないと言われて、ラオナは焦った。そこへ執事が、手紙を持ってやって来た。
「旦那様、お手紙が届いております」
差出人を確認すると、そうだろうなと思った相手であった。
「使用人が届けに来たのか?」
「はい」
「まだいるか?」
「はい」
「少し待っていて貰ってくれ」
「承知いたしました」
ソラードはすぐさま手紙を開いて読むと、何度も頷いて、部屋を出て行った。
すると、ラオナは黙ったまま、その場にいたフアナに助けを求めることにした。
「お母様、助けてよ!私が後継者を外されてもいいの?」
「あなたの行いのせいでしょう?」
「そんなことないわ!お母様だって、自分の子どもに継いで欲しいでしょう?」
親なのだから自分の産んだ子に、継いでもらいたいだろうと情に訴え掛け、しかもテイラーはもういないのだから、ラオナしかいない。
「いいえ、あなたのような人間には継がせたいと思いません」
「は?何でよ!娘は私しかいないのよ!お姉様は死んだの!しっかりしてよ!」
その言葉にフアナはラオナを、家族どころか人間だとも思えなかった。
「今日、たった一人のあなた姉の葬儀だったのよ?それなのに、どうしてこんな騒ぎを起こしたの?滅茶苦茶にしたかったの?」
フアナはテイラーを静かに送ってやりたいと、そんな難しいことではないことを、望んでいた。
それなのに、自分が産んだもう一人が、滅茶苦茶にした。
埋葬まで見届けることもできなかった。ある意味、デリア侯爵が葬儀を仕切ってくれていて、良かったと思ったほどであった。
「別に騒ぎを起こしたわけじゃないわ!大袈裟なのよ」
「どこが?王太子殿下に近付こうとして、皇帝陛下に不敬を働いて、どうして礼儀もまともにできないの……信じられないわ」
「うるさいわね!」
「すべてあなたの自業自得よ」
フアナはデリア侯爵が事件性があると言っていたことから、いくら親でも縁を切っており、子爵家では何もできないために、発表を待つしかないと思っていた。
国王陛下からソラードが聞かされた、テイラーが皇帝陛下の番だということにも驚いた。面倒なことになると思い、ソラードと相談して、違ったと勘違いしていたラオナには言わなかった。
それなのに、葬儀の場で言い出すなんて思いもしなかった。
確かに違ったのに、どうして参列しているのかと思うことはあっただろうが、皇帝陛下に恐れ多くも話し掛けようなどと、まともな思考を持つ者は考えない。
ラオナは、まともではなかった。それが答えなのである。
そこへ、ソラードが戻って来た。
「婚約も解消になった、破棄と言われてもいいはずだがな」
「え?解消って誰の?」
「お前のに決まっているだろう」
「は?何で……」
「ジイシーも、子爵夫妻も、葬儀でお前が皇帝陛下に不敬を働くところを見ていたんだよ。そんな者と結婚などしたくもないだろう」
ソラードも婚約解消の手紙が届くだろうことは、想定内であった。
おそらく埋葬には限られた者しか立ち会わないことから、騒ぎの後で戻って、すぐに婚約解消の手紙を持って来させたのだろう。
「っえ、ジイシーもいたの?えっ、気付かなかった!先に言っておいてよ。でも、そんな勝手にジイシーは望んいないわ」
「いや、ジイシーも、夫妻も望んでいる」
「そんな!嘘よ!私は気に入られているのよ」
ラオナはマイソー子爵夫妻には、いつも良くしてもらっており、好かれている自信があった。
「もう決まったことだ、受け入れなさい」
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