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【テイラー】エイク子爵家1
ラオナはどうすればいいのかと騒ぎ、後継者を外されても、私の家なんだから出て行かないと言い張ったが、それならば学園には行かずに、このまま退学して出て行くかと言われると、渋々寮に向かった。
ある意味、退学という弱みがあって良かった。
ラオナの学園生活は今まで通りに行くはずがないことを、分かっていないのだろうと両親は思っていた。
今まで自慢だったジイシーとの婚約の白紙に、子爵家の後継者のこともいずれ分かるだろう。葬儀のことも噂になるかもしれない。
だが、既に子爵家に入れないように指示している。
それでも、卒業までに自分の身の振り方を考えるいい機会だろうと思った。もしも、嫁に欲しいという者がいれば、嫁げばいい。
それ以前に、竜帝国から罰が下されれば、それも叶わなくなるだろう。
ラオナは狭い寮に入れられて不満を洩らしたが、食事も出してもらい、洗濯もしてもらえ、頼めば掃除までしてもらえる恵まれた環境である。
自由に買い物などはできなくなったが、元より自由に使えるお金もなかったラオナには、急に取り上げられたわけではない。
ラオナは、翌日から学園に行くことにした。
テイラーのことは公になっておらず、亡くなって葬儀があったことも、限られた者しか知らない。
ゆえに、後継者を外された事も含めて、周りは知らない状態であったが、入寮したことは同じ寮の女子から、知られることになった。
「寮に入ったの?」
「そうなの」
「なんで?」
「真面目にしないからって」
後継者を外されたとはまだ言いたくないために、怒られたという体にした。
「そうなの?ちゃんとしないからじゃない」
「反省しているわよ」
始めはそれで誤魔化されていたが、徐々に親から聞いたのか、テイラーのことは誰も口にはしないが、貴族社会は噂はすぐに回り始める。
そして、当然のようにジイシーにも話し掛けようとした。
「ジイシー!」
「はあ……接触して来たら、慰謝料を払うことになってもいいのだな?借金になるんだろう?払えるのか?」
「そんなこと言わないでよ」
「今回だけは見逃す、次は報告をさせてもらう」
「本気なの?」
「本気に決まっているだろう。こんなことをしていないで、自分のことを考えた方がいいんじゃないか」
「馬鹿にしないでよ!」
ラオナは苛立ったが、ジイシーは一度は見逃そうと思っていた。
ジイシーはラオナと同い年で、卒業までは一年半はあるが、その後は会うこともなくなるだろうと思っていた。
それでも、二度目からはエイク子爵家に報告するつもりであった。
だが、その後、ラオナは話し掛けて来ることはなかった。
その理由は、友人から知ることになった。
「ジイシー、もしかして婚約解消したのか?」
「ああ」
わざわざジイシーから白紙になったと触れ回る気はなかったが、聞かれたら事実を話すつもりだった。
ジイシーはそろそろ、話が出始めたのだろうと冷静だった。
「正確には白紙になったから、婚約自体がなくなっている」
「そうだったのか」
「誰から聞いたんだ?」
「エイク子爵家の後継者が変わると、話が流れて来たんだ。その人も他の人に聞いたそうだ。だから、誰が言い出したのかまでは分からない」
「なるほどな」
「彼女は、後継者から外されたということか?」
「ああ」
ジイシーも認めたことで、二人の婚約が白紙になったことが公になった。
ラオナも後継者のこと、婚約のことを聞かれるようになり、寮に入れられたこともあって、皆は外されたのだろうと思われていたが、変わることになった、だから婚約も白紙になったのだと話した。
だが、知っている者は後継者が姉から変わったことを知っており、後継者になる前から婚約をしていたのだから、おかしいのではないかと疑われていた。
ある意味、退学という弱みがあって良かった。
ラオナの学園生活は今まで通りに行くはずがないことを、分かっていないのだろうと両親は思っていた。
今まで自慢だったジイシーとの婚約の白紙に、子爵家の後継者のこともいずれ分かるだろう。葬儀のことも噂になるかもしれない。
だが、既に子爵家に入れないように指示している。
それでも、卒業までに自分の身の振り方を考えるいい機会だろうと思った。もしも、嫁に欲しいという者がいれば、嫁げばいい。
それ以前に、竜帝国から罰が下されれば、それも叶わなくなるだろう。
ラオナは狭い寮に入れられて不満を洩らしたが、食事も出してもらい、洗濯もしてもらえ、頼めば掃除までしてもらえる恵まれた環境である。
自由に買い物などはできなくなったが、元より自由に使えるお金もなかったラオナには、急に取り上げられたわけではない。
ラオナは、翌日から学園に行くことにした。
テイラーのことは公になっておらず、亡くなって葬儀があったことも、限られた者しか知らない。
ゆえに、後継者を外された事も含めて、周りは知らない状態であったが、入寮したことは同じ寮の女子から、知られることになった。
「寮に入ったの?」
「そうなの」
「なんで?」
「真面目にしないからって」
後継者を外されたとはまだ言いたくないために、怒られたという体にした。
「そうなの?ちゃんとしないからじゃない」
「反省しているわよ」
始めはそれで誤魔化されていたが、徐々に親から聞いたのか、テイラーのことは誰も口にはしないが、貴族社会は噂はすぐに回り始める。
そして、当然のようにジイシーにも話し掛けようとした。
「ジイシー!」
「はあ……接触して来たら、慰謝料を払うことになってもいいのだな?借金になるんだろう?払えるのか?」
「そんなこと言わないでよ」
「今回だけは見逃す、次は報告をさせてもらう」
「本気なの?」
「本気に決まっているだろう。こんなことをしていないで、自分のことを考えた方がいいんじゃないか」
「馬鹿にしないでよ!」
ラオナは苛立ったが、ジイシーは一度は見逃そうと思っていた。
ジイシーはラオナと同い年で、卒業までは一年半はあるが、その後は会うこともなくなるだろうと思っていた。
それでも、二度目からはエイク子爵家に報告するつもりであった。
だが、その後、ラオナは話し掛けて来ることはなかった。
その理由は、友人から知ることになった。
「ジイシー、もしかして婚約解消したのか?」
「ああ」
わざわざジイシーから白紙になったと触れ回る気はなかったが、聞かれたら事実を話すつもりだった。
ジイシーはそろそろ、話が出始めたのだろうと冷静だった。
「正確には白紙になったから、婚約自体がなくなっている」
「そうだったのか」
「誰から聞いたんだ?」
「エイク子爵家の後継者が変わると、話が流れて来たんだ。その人も他の人に聞いたそうだ。だから、誰が言い出したのかまでは分からない」
「なるほどな」
「彼女は、後継者から外されたということか?」
「ああ」
ジイシーも認めたことで、二人の婚約が白紙になったことが公になった。
ラオナも後継者のこと、婚約のことを聞かれるようになり、寮に入れられたこともあって、皆は外されたのだろうと思われていたが、変わることになった、だから婚約も白紙になったのだと話した。
だが、知っている者は後継者が姉から変わったことを知っており、後継者になる前から婚約をしていたのだから、おかしいのではないかと疑われていた。
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