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慰労会3
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「嘘でしょう?これだけで、そんなに意味があるの?」
それまで黙ってヨルレアンの説明を、うっとりと大事に聞いていたサリージュが、思わず声を出していた。
「ポエムだから」
「ポエム…」
これの何がポエムなのか、サリージュもだが、皆も一欠けらも分からなかった。
「ええ、この方物凄く、この手の言葉を書いているの」
「どうやって読み解いたの?」
「この方、日記も書いていて、そこから紐付けて解読したの。だから、このように解読は出来ないのだけど、他にも意味があって、θが愛、ζが乞う、νηが飢え、§が想い、Ёτが消える、σДЙが苦しいと」
ヨルレアンはすらりと長い指先で、それぞれの文字を指差したが、皆はそれを目で追うだけで精一杯である。
「そのまま、解読すれば一番、解き易かったはずなの。クデリュース語とガジール語が混ざっている感じかしら?」
「せめてこちらが分かっていれば、評価しようと思っていたのですがね」
皆、思わず仰け反ってしまうほど、絶対に無理だと思った。
デュランズも、ヨルレアンも当たり前のように受け入れて、行っているのかと思うと、ますます信じられない思いであった。
「それで、お義姉様はあの令嬢が、記憶しているだけと、いつから分かっておりましたの?」
気を取り直して、質問したのはメイランであった。
「仮定したのは試験結果を見てからですわね。ですのでオックスおじ様にも、お話して置きましたの」
「ああ、どんな風に記憶をしているかなんて、頭の中までは分からないからね」
デュランズには予め、ヨルレアンの仮説を話してあった。
「ええ、本人も自覚がないようでしたしね」
「やはりそういうことか。これまでは記憶して答えが合っていることから、自分は出来ると思ったということだな?」
ローレルは出来ないと分かったのに、どうして認めないのかと疑問であった。
「そういうことです。ですから、聖女と呼ばれることも、受け入れたのでしょう。自覚があれば、いくら男爵令嬢でも、強く否定し続けるとは思いませんか?」
「その通りだな」
「何か、使い道はありそうですがね?」
学園長が教育者らしく、発言をした。
「ええ、私も考えてはみたのですけど、一番最適そうな翻訳は先ほどの通り難しいでしょう?他の試験結果も、覚えていることで、正解となる問題しか出来ないので、応用が利かない」
「そうですね…」
話せない上に、柔軟性がないために、同じ文ではないと翻訳も難しい。
「短期間の間違い探しのような仕事があればいいのですけどね?」
「でも覚えるのも曖昧なんでしょう?」
「そこもなのよね、精度を上げることは可能ならば、使い道は広がると思うわ」
「どちらにしろ、自国に戻るのだから、私たちには考えることではないな」
ローレルの言葉に皆は頷き、考えるとすれば、本人か家族か、利用するつもりならば王家かになるだろうが、これまで良い待遇を受け、持ち上げられていたのだとしたら、帰国後は変わるだろう。
そして、しばらくすると、両陛下が話し合いは終わったとやって来た。
「このまま、帰ることになった。学園長、荷物はグルダイヤ侯爵が引き受けるから、纏めて渡して貰えるか」
「はい、承知いたしました」
「どうなったのですか?」
「きちんと調べると約束をさせた」
ダズベルトはしっかりと頷き、オーバンも頷いている。
「大丈夫なのですか?」
「ああ、王太子妃と王子妃の言ったことは事実だろうということらしい。言っていないと、葬り去られて、あの娘だけが処罰されることはないだろう」
「そうですか」
「ルエルフ王国からも、抗議文が届くはずです」
サリージュがダズベルトに告げ、そうかと、しっかりと頷いた。
「あと、両陛下に母から伝言です」
「女王陛下から?」
「はい。近い内に話をするためにコーランド王国にお伺いいたしますので、よろしくお願いいたします、とのことです」
「な?」
それまで黙ってヨルレアンの説明を、うっとりと大事に聞いていたサリージュが、思わず声を出していた。
「ポエムだから」
「ポエム…」
これの何がポエムなのか、サリージュもだが、皆も一欠けらも分からなかった。
「ええ、この方物凄く、この手の言葉を書いているの」
「どうやって読み解いたの?」
「この方、日記も書いていて、そこから紐付けて解読したの。だから、このように解読は出来ないのだけど、他にも意味があって、θが愛、ζが乞う、νηが飢え、§が想い、Ёτが消える、σДЙが苦しいと」
ヨルレアンはすらりと長い指先で、それぞれの文字を指差したが、皆はそれを目で追うだけで精一杯である。
「そのまま、解読すれば一番、解き易かったはずなの。クデリュース語とガジール語が混ざっている感じかしら?」
「せめてこちらが分かっていれば、評価しようと思っていたのですがね」
皆、思わず仰け反ってしまうほど、絶対に無理だと思った。
デュランズも、ヨルレアンも当たり前のように受け入れて、行っているのかと思うと、ますます信じられない思いであった。
「それで、お義姉様はあの令嬢が、記憶しているだけと、いつから分かっておりましたの?」
気を取り直して、質問したのはメイランであった。
「仮定したのは試験結果を見てからですわね。ですのでオックスおじ様にも、お話して置きましたの」
「ああ、どんな風に記憶をしているかなんて、頭の中までは分からないからね」
デュランズには予め、ヨルレアンの仮説を話してあった。
「ええ、本人も自覚がないようでしたしね」
「やはりそういうことか。これまでは記憶して答えが合っていることから、自分は出来ると思ったということだな?」
ローレルは出来ないと分かったのに、どうして認めないのかと疑問であった。
「そういうことです。ですから、聖女と呼ばれることも、受け入れたのでしょう。自覚があれば、いくら男爵令嬢でも、強く否定し続けるとは思いませんか?」
「その通りだな」
「何か、使い道はありそうですがね?」
学園長が教育者らしく、発言をした。
「ええ、私も考えてはみたのですけど、一番最適そうな翻訳は先ほどの通り難しいでしょう?他の試験結果も、覚えていることで、正解となる問題しか出来ないので、応用が利かない」
「そうですね…」
話せない上に、柔軟性がないために、同じ文ではないと翻訳も難しい。
「短期間の間違い探しのような仕事があればいいのですけどね?」
「でも覚えるのも曖昧なんでしょう?」
「そこもなのよね、精度を上げることは可能ならば、使い道は広がると思うわ」
「どちらにしろ、自国に戻るのだから、私たちには考えることではないな」
ローレルの言葉に皆は頷き、考えるとすれば、本人か家族か、利用するつもりならば王家かになるだろうが、これまで良い待遇を受け、持ち上げられていたのだとしたら、帰国後は変わるだろう。
そして、しばらくすると、両陛下が話し合いは終わったとやって来た。
「このまま、帰ることになった。学園長、荷物はグルダイヤ侯爵が引き受けるから、纏めて渡して貰えるか」
「はい、承知いたしました」
「どうなったのですか?」
「きちんと調べると約束をさせた」
ダズベルトはしっかりと頷き、オーバンも頷いている。
「大丈夫なのですか?」
「ああ、王太子妃と王子妃の言ったことは事実だろうということらしい。言っていないと、葬り去られて、あの娘だけが処罰されることはないだろう」
「そうですか」
「ルエルフ王国からも、抗議文が届くはずです」
サリージュがダズベルトに告げ、そうかと、しっかりと頷いた。
「あと、両陛下に母から伝言です」
「女王陛下から?」
「はい。近い内に話をするためにコーランド王国にお伺いいたしますので、よろしくお願いいたします、とのことです」
「な?」
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