174 / 330
婚約1
モリーとしては、今は黙っていてくれるということなので、成り行きを見守って、タイミングを伺うつもりであったために、重く考えないようにしていた。
ゆえに気になっていたのは、ジュリエッタ第三王女殿下とシャルロット第一王女殿下の婚約のことの方であった。
ジュリエッタ王女とメイカ王国の公子との婚約は、既に解消になっていた。
EP71のことで、治癒師を婚約者だからと、派遣をお願いしたが、何人かは派遣されたのだが、足りなかった。だが、イルメザ王国よりも感染の被害が大きい国があったために、当然だがそちらが優先されることになった。
それをイルメザ王国も、ジュリエッタも責め立てることになり、大公家ではなく、王家から優先順位だと通達が行われた。
助けを求めることは理解できるが、大公家はイルメザ王国もジュリエッタ王女とも、これから歩んで行こうとは思えないと婚約は解消となった。
王家と大公家ということで命令や脅すような、やり取りがあったのかもしれないともあった。
「ジュリエッタ王女は婚約が解消になったそうよ、ペイリー知ってた?」
「いいえ、他国の情報はEP71ばかりですから聞いておりません」
「そうよね。今、そんなこと言っている場合ではないものね」
「はい……」
モリーもプレメルラ王国に戻ったことで、どこか終わったような気持ちになっていたが、そうではないことを思い直した。
そして、そう言えばと、紙に文字を書き、ペイリーに渡した。
「読んだら燃やして」
「は、はい」
不思議そうに受け取ったペイリーは、驚く声を抑えて、読み終えると、すぐさま掃除をしたばかりの暖炉で火を付けて燃やした。
「そういう、そういうことだったんですね」
紙にはパークスラ王国では治癒師として、動いており、両陛下と王太子殿下と王女殿下と、王女殿下の婚約者は治癒術を使えることをご存知であること。それはまだプレメルラ王国側には伝えていないと書いた。
「ペイリーにだけは伝えておくわ」
「はい、誰にも言いません」
「だから、残ったの。何も話していなくてごめんなさいね」
「いいえ!モリー様が謝ることなど一つもありません。ですが、納得が、最近積み重なっております」
ペイリーは魔術、それも治癒術が使えることにはただただ驚いたが、そんなことがなくとも、モリーが大好きであった。
そして、そのモリーのためにできることを何でもしようと思っていた。
その上、モリーが望んでパークスラ王国に残ったのだと知り、しかも人を助けていたのだと、やはり付いて行っていればと考えてしまった。
「繋がっていってる?」
「はい、とても」
モリーはレオーラの手紙を続きを読むことを再開すると、次はシャルロット王女のことが書かれていた。
まだなくなってはないが、なくなるだろうということで、動いている状態のようで、側妃などと言っている場合ではない上に、イルメザ王国と縁を結んでも、どちらかというと助けて欲しい立場で、助けになるような状態でもない。
そうなると、わざわざ側妃を娶ることはしないと決まったが、イルメザ王国側が拒否しているのかもしれない。
もしかしたら、以前も同じようなことが起きて、結婚しないままだったのかもしれないとも書かれており、モリーも同じように考えていた。
そして、次の一文に驚愕した。
「えっ」
ペイリーは反応はしたが、問うようなことせず、何か驚くことが書いてあるのだろうとしか思わなかった。
レオーラの手紙には、唯一、婚約が継続されている第二王女である、クリスティーンも婚約がもしかしたら、解消になっているのかもしれないということであった。
婚約をしている王子殿下のルナソール王国も、EP71の被害を受けた国の一つである。
ゆえに気になっていたのは、ジュリエッタ第三王女殿下とシャルロット第一王女殿下の婚約のことの方であった。
ジュリエッタ王女とメイカ王国の公子との婚約は、既に解消になっていた。
EP71のことで、治癒師を婚約者だからと、派遣をお願いしたが、何人かは派遣されたのだが、足りなかった。だが、イルメザ王国よりも感染の被害が大きい国があったために、当然だがそちらが優先されることになった。
それをイルメザ王国も、ジュリエッタも責め立てることになり、大公家ではなく、王家から優先順位だと通達が行われた。
助けを求めることは理解できるが、大公家はイルメザ王国もジュリエッタ王女とも、これから歩んで行こうとは思えないと婚約は解消となった。
王家と大公家ということで命令や脅すような、やり取りがあったのかもしれないともあった。
「ジュリエッタ王女は婚約が解消になったそうよ、ペイリー知ってた?」
「いいえ、他国の情報はEP71ばかりですから聞いておりません」
「そうよね。今、そんなこと言っている場合ではないものね」
「はい……」
モリーもプレメルラ王国に戻ったことで、どこか終わったような気持ちになっていたが、そうではないことを思い直した。
そして、そう言えばと、紙に文字を書き、ペイリーに渡した。
「読んだら燃やして」
「は、はい」
不思議そうに受け取ったペイリーは、驚く声を抑えて、読み終えると、すぐさま掃除をしたばかりの暖炉で火を付けて燃やした。
「そういう、そういうことだったんですね」
紙にはパークスラ王国では治癒師として、動いており、両陛下と王太子殿下と王女殿下と、王女殿下の婚約者は治癒術を使えることをご存知であること。それはまだプレメルラ王国側には伝えていないと書いた。
「ペイリーにだけは伝えておくわ」
「はい、誰にも言いません」
「だから、残ったの。何も話していなくてごめんなさいね」
「いいえ!モリー様が謝ることなど一つもありません。ですが、納得が、最近積み重なっております」
ペイリーは魔術、それも治癒術が使えることにはただただ驚いたが、そんなことがなくとも、モリーが大好きであった。
そして、そのモリーのためにできることを何でもしようと思っていた。
その上、モリーが望んでパークスラ王国に残ったのだと知り、しかも人を助けていたのだと、やはり付いて行っていればと考えてしまった。
「繋がっていってる?」
「はい、とても」
モリーはレオーラの手紙を続きを読むことを再開すると、次はシャルロット王女のことが書かれていた。
まだなくなってはないが、なくなるだろうということで、動いている状態のようで、側妃などと言っている場合ではない上に、イルメザ王国と縁を結んでも、どちらかというと助けて欲しい立場で、助けになるような状態でもない。
そうなると、わざわざ側妃を娶ることはしないと決まったが、イルメザ王国側が拒否しているのかもしれない。
もしかしたら、以前も同じようなことが起きて、結婚しないままだったのかもしれないとも書かれており、モリーも同じように考えていた。
そして、次の一文に驚愕した。
「えっ」
ペイリーは反応はしたが、問うようなことせず、何か驚くことが書いてあるのだろうとしか思わなかった。
レオーラの手紙には、唯一、婚約が継続されている第二王女である、クリスティーンも婚約がもしかしたら、解消になっているのかもしれないということであった。
婚約をしている王子殿下のルナソール王国も、EP71の被害を受けた国の一つである。
あなたにおすすめの小説
愛すべきマリア
志波 連
恋愛
幼い頃に婚約し、定期的な交流は続けていたものの、互いにこの結婚の意味をよく理解していたため、つかず離れずの穏やかな関係を築いていた。
学園を卒業し、第一王子妃教育も終えたマリアが留学から戻った兄と一緒に参加した夜会で、令嬢たちに囲まれた。
家柄も美貌も優秀さも全て揃っているマリアに嫉妬したレイラに指示された女たちは、彼女に嫌味の礫を投げつける。
早めに帰ろうという兄が呼んでいると知らせを受けたマリアが発見されたのは、王族の居住区に近い階段の下だった。
頭から血を流し、意識を失っている状態のマリアはすぐさま医務室に運ばれるが、意識が戻ることは無かった。
その日から十日、やっと目を覚ましたマリアは精神年齢が大幅に退行し、言葉遣いも仕草も全て三歳児と同レベルになっていたのだ。
体は16歳で心は3歳となってしまったマリアのためにと、兄が婚約の辞退を申し出た。
しかし、初めから結婚に重きを置いていなかった皇太子が「面倒だからこのまま結婚する」と言いだし、予定通りマリアは婚姻式に臨むことになった。
他サイトでも掲載しています。
表紙は写真ACより転載しました。
はじめまして、旦那様。離婚はいつになさいます?
あゆみノワ@書籍『完全別居の契約婚〜』
恋愛
「はじめてお目にかかります。……旦那様」
「……あぁ、君がアグリア、か」
「それで……、離縁はいつになさいます?」
領地の未来を守るため、同じく子爵家の次男で軍人のシオンと期間限定の契約婚をした貧乏貴族令嬢アグリア。
両家の顔合わせなし、婚礼なし、一切の付き合いもなし。それどころかシオン本人とすら一度も顔を合わせることなく結婚したアグリアだったが、長らく戦地へと行っていたシオンと初対面することになった。
帰ってきたその日、アグリアは約束通り離縁を申し出たのだが――。
形だけの結婚をしたはずのふたりは、愛で結ばれた本物の夫婦になれるのか。
★HOTランキング最高2位をいただきました! ありがとうございます!
※書き上げ済みなので完結保証。他サイトでも掲載中です。
公爵令嬢の辿る道
ヤマナ
恋愛
公爵令嬢エリーナ・ラナ・ユースクリフは、迎えた5度目の生に絶望した。
家族にも、付き合いのあるお友達にも、慕っていた使用人にも、思い人にも、誰からも愛されなかったエリーナは罪を犯して投獄されて凍死した。
それから生を繰り返して、その度に自業自得で凄惨な末路を迎え続けたエリーナは、やがて自分を取り巻いていたもの全てからの愛を諦めた。
これは、愛されず、しかし愛を求めて果てた少女の、その先の話。
※暇な時にちょこちょこ書いている程度なので、内容はともかく出来についてはご了承ください。
追記
六十五話以降、タイトルの頭に『※』が付いているお話は、流血表現やグロ表現がございますので、閲覧の際はお気を付けください。
麗しの王子殿下は今日も私を睨みつける。
スズキアカネ
恋愛
「王子殿下の運命の相手を占いで決めるそうだから、レオーネ、あなたが選ばれるかもしれないわよ」
伯母の一声で連れて行かれた王宮広場にはたくさんの若い女の子たちで溢れかえっていた。
そしてバルコニーに立つのは麗しい王子様。
──あの、王子様……何故睨むんですか?
人違いに決まってるからそんなに怒らないでよぉ!
◇◆◇
無断転載・転用禁止。
Do not repost.
君といるのは疲れると言われたので、婚約者を追いかけるのはやめてみました
水谷繭
恋愛
メイベル・ホワイトは目立たない平凡な少女で、美人な姉といつも比べられてきた。
求婚者の殺到する姉とは反対に、全く縁談のなかったメイベル。
そんなある日、ブラッドという美少年が婚約を持ちかけてくる。姉より自分を選んでくれたブラッドに感謝したメイベルは、彼のために何でもしようとひたすら努力する。
しかしそんな態度を重いと告げられ、君といると疲れると言われてしまう。
ショックを受けたメイベルは、ブラッドばかりの生活を改め、好きだった魔法に打ち込むために魔術院に入ることを決意するが……
◆なろうにも掲載しています
【完結】虐げられて自己肯定感を失った令嬢は、周囲からの愛を受け取れない
春風由実
恋愛
事情があって伯爵家で長く虐げられてきたオリヴィアは、公爵家に嫁ぐも、同じく虐げられる日々が続くものだと信じていた。
願わくば、公爵家では邪魔にならず、ひっそりと生かして貰えたら。
そんなオリヴィアの小さな願いを、夫となった公爵レオンは容赦なく打ち砕く。
※完結まで毎日1話更新します。最終話は2/15の投稿です。
※「カクヨム」「小説家になろう」にも投稿しています。
兄を溺愛する母に捨てられたので私は家族を捨てる事にします!
ユウ
恋愛
幼い頃から兄を溺愛する母。
自由奔放で独身貴族を貫いていた兄がようやく結婚を決めた。
しかし、兄の結婚で全てが崩壊する事になった。
「今すぐこの邸から出て行ってくれる?遺産相続も放棄して」
「は?」
母の我儘に振り回され同居し世話をして来たのに理不尽な理由で邸から追い出されることになったマリーは自分勝手な母に愛想が尽きた。
「もう縁を切ろう」
「マリー」
家族は夫だけだと思い領地を離れることにしたそんな中。
義母から同居を願い出られることになり、マリー達は義母の元に身を寄せることになった。
対するマリーの母は念願の新生活と思いきや、思ったように進まず新たな嫁はびっくり箱のような人物で生活にも支障が起きた事でマリーを呼び戻そうとするも。
「無理ですわ。王都から領地まで遠すぎます」
都合の良い時だけ利用する母に愛情はない。
「お兄様にお任せします」
実母よりも大事にしてくれる義母と夫を優先しすることにしたのだった。
『恋心を凍らせる薬を飲みました』 - 残りの学園生活、どうぞご自由にお遊びください、婚約者様
恋せよ恋
恋愛
愛されることを諦めた。だから、私は心を凍らせた。
不誠実な婚約者・ユリアンの冷遇に耐えかねたヤスミンは、
伝説の魔女の元を訪れ、恋心を消し去る「氷の薬」を飲む。
感情を捨て、完璧な「人形」となった彼女を前に、
ユリアンは初めて己の罪と執着に狂い始める。
「お願いだ、前のように僕を愛して泣いてくれ!」
足元に跪き、涙を流して乞う男に、ヤスミンは冷酷に微笑む。
「愛?……あいにく、そのような無駄な感情は捨てましたわ」
一度凍りついた心は、二度と溶けない。
後悔にのたうち回る男と、心を凍らせた冷徹な公爵夫人の、
終わりのない贖罪の記録。
🔶登場人物・設定は筆者の創作によるものです。
🔶不快に感じられる表現がありましたらお詫び申し上げます。
🔶誤字脱字・文の調整は、投稿後にも随時行います。
🔶今後もこの世界観で物語を続けてまいります。
🔶 『エール📣』『いいね❤️』励みになります!