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ジュリエッタ王女殿下4
おかげで父親である国王からジュリエッタが頼みだと言われて、レルスかオルトの正妃の席がまだ空いている。すぐに婚約といかなくとも、顔を売っておくのだと、プレメルラ王国へ謝罪という名目でやって来たのである。
自分はシャルロットとクリスティーンは違うと訴えること、そしてこれからも親しくしたいという気持ちを伝えるように言われていた。
メイカ王国のことは知られていることは想定内だったが、民のためを思って、誤解を招いてしまったと伝えればいいことだった。
オルトは同情的に見えたが、レルスにまるで見て来たように言われて、焦った。
メイカ王国に加えて、魔術師のいるプレメルラ王国にも嫌われることはできない。
助けたい相手のことも言われて、今となっては家族だと嘘を付けば良かったが、とっさには思いつかなかった。
ジュリエッタはシャルロットとクリスティーンのように、不貞行為は行っていなかったが、淡い気持ちを抱く相手がおり、その人が感染してしまったと聞き、助けて恩を売りたかった。
結局、彼は治ったが、それでも優先してくれなかったことが我慢ならなかった。
婚約者にどうして優先してくれなかったのかと、彼に当たった。結果は婚約の解消、さらには王家にも公子が話をしたことで、今後の関係は考えさせてもらうと窮地に立たされた。
上手くいくとは思っていなかったが、シャルロットとクリスティーンの二の舞のような形になってしまった。苦情が来ないことを願うしかないまま帰国するしかない。
淡い気持ちを抱いていた相手は、既に婚約をしており、結婚を控えている。それでなくとも王女の価値は下がっている。
「オルトは王女に同情したのか?」
王宮ではレルスが、オルトの女性への危うさを感じて、問い掛けた。
「いえ、でも姉たちとは違うのではないかと……」
「正直、姉たちの不貞行為も問題ではあるが、メイカ王国を怒らせた彼女の方が、問題なのだぞ?」
「ですが、家族を助けたいとかだったかもしれないではありませんか」
そうでないことは見て分からなかったのかと思い、両親に目を向けると、ケリーの眉間にくっきりと皺が刻み込まれていた。
「確かにプレメルラ王国も同じ状況だったら、願っただろう。だが、困っているのは自分の国だけではない。しかも、メイカ王国自体も少なからず流行っていたんだ」
メイカ王国は派遣する側だったが、治癒師のおかげで被害は少なかったが、感染があったことが後から分かった。それでも、他国のために治癒師の派遣をしてくれていたのである。
「それはそうですが、助け合うことは大事ではありませんか」
「本当にそう思うか?」
「思います」
「利があるとは考えずに、助けられるか?」
「当然です」
「メイカ王国は他国に対して、それをしていたのだ」
「っ、それって」
オルトもメイカ王国には一目置いている。年の合う王族はいないが、縁談があれば喜んでいただろう。
「自国を優先しろと言われることもあっただろう。そのような国に、ジュリエッタ王女は優先しろと何度も何度も言ったんだ。他国との縁談は難しいだろう。今日もあわよくばと思っていたのではないか?」
その言葉にオルトも、そうではないとは言い切れない気持ちになっていた。
「私には姉たちがどうにもならないから、謝罪という名目でやって来たようにしか見えなかった。公子も望んで婚約したわけでもないそうだ」
「望んでいない?」
「懇願されて仕方なく結んだそうだ。だが相性が悪かったら婚約は解消するとなっていた。だから自業自得で解消されたんだよ」
「そんな……」
大公家と王家いうこともあったために、様子を見ていたが、さすがに王家も婚約は解消した方がいいと言われて、婚約は解消することに至った。
自分はシャルロットとクリスティーンは違うと訴えること、そしてこれからも親しくしたいという気持ちを伝えるように言われていた。
メイカ王国のことは知られていることは想定内だったが、民のためを思って、誤解を招いてしまったと伝えればいいことだった。
オルトは同情的に見えたが、レルスにまるで見て来たように言われて、焦った。
メイカ王国に加えて、魔術師のいるプレメルラ王国にも嫌われることはできない。
助けたい相手のことも言われて、今となっては家族だと嘘を付けば良かったが、とっさには思いつかなかった。
ジュリエッタはシャルロットとクリスティーンのように、不貞行為は行っていなかったが、淡い気持ちを抱く相手がおり、その人が感染してしまったと聞き、助けて恩を売りたかった。
結局、彼は治ったが、それでも優先してくれなかったことが我慢ならなかった。
婚約者にどうして優先してくれなかったのかと、彼に当たった。結果は婚約の解消、さらには王家にも公子が話をしたことで、今後の関係は考えさせてもらうと窮地に立たされた。
上手くいくとは思っていなかったが、シャルロットとクリスティーンの二の舞のような形になってしまった。苦情が来ないことを願うしかないまま帰国するしかない。
淡い気持ちを抱いていた相手は、既に婚約をしており、結婚を控えている。それでなくとも王女の価値は下がっている。
「オルトは王女に同情したのか?」
王宮ではレルスが、オルトの女性への危うさを感じて、問い掛けた。
「いえ、でも姉たちとは違うのではないかと……」
「正直、姉たちの不貞行為も問題ではあるが、メイカ王国を怒らせた彼女の方が、問題なのだぞ?」
「ですが、家族を助けたいとかだったかもしれないではありませんか」
そうでないことは見て分からなかったのかと思い、両親に目を向けると、ケリーの眉間にくっきりと皺が刻み込まれていた。
「確かにプレメルラ王国も同じ状況だったら、願っただろう。だが、困っているのは自分の国だけではない。しかも、メイカ王国自体も少なからず流行っていたんだ」
メイカ王国は派遣する側だったが、治癒師のおかげで被害は少なかったが、感染があったことが後から分かった。それでも、他国のために治癒師の派遣をしてくれていたのである。
「それはそうですが、助け合うことは大事ではありませんか」
「本当にそう思うか?」
「思います」
「利があるとは考えずに、助けられるか?」
「当然です」
「メイカ王国は他国に対して、それをしていたのだ」
「っ、それって」
オルトもメイカ王国には一目置いている。年の合う王族はいないが、縁談があれば喜んでいただろう。
「自国を優先しろと言われることもあっただろう。そのような国に、ジュリエッタ王女は優先しろと何度も何度も言ったんだ。他国との縁談は難しいだろう。今日もあわよくばと思っていたのではないか?」
その言葉にオルトも、そうではないとは言い切れない気持ちになっていた。
「私には姉たちがどうにもならないから、謝罪という名目でやって来たようにしか見えなかった。公子も望んで婚約したわけでもないそうだ」
「望んでいない?」
「懇願されて仕方なく結んだそうだ。だが相性が悪かったら婚約は解消するとなっていた。だから自業自得で解消されたんだよ」
「そんな……」
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