216 / 331
最終学年1
学園ではリークレアは明らかにモリーに敵意を向けるようになり、それでもモリーは既に味わっていたことであり、二回目や三回目のように焦りもない。
クラスも違うために、今まで通り、放っておくことにした。
次の試験が近くなると、リークレアはさらにピリピリしていた。
リークレアはモリーが上がったことによって、自分の順位が下がったと思っており、友人たちにも一緒になって、睨まれ続けた。
さすがに教室に乗り込んでくるようなことはなかったが、クラスメイトたちは、万が一の時のためにモリーを遠ざけようと、密かに一致団結していた。
そして、次の試験前になり、オブレオサジュール公爵邸でも、ブレフォスが僅かながらソワソワしていた。
「モリーは帰って来たか?」
「はい、お部屋にいらっしゃいます」
「そうか」
ケーキでも差し入れしたいが、様子を見ることにしたこともあるが、今までそんなこともしていないために何もできずにいた。
「何か必要な物などを言って来たか?」
「いえ、特には」
「そうか」
ブレフォスは何もできないまま、今回良かったら、考えればいいと思うことにして、見守ることにした。
モリーは前回の同じように、試験勉強をしっかりと行うだけである。
リークレアは友人たちにはモリーはたまたま、まぐれだったのではないかと言われ、そうよねと答えていたが、これほどまでに順位を上げたことが、たまたまやまぐれではないと分かっていた。
勉強をして、絶対にモリーに勝とうと思ったが、また3位だったら、これまでも頑張っても入れなかったのだから、難しいことも分かっているが、やるしかない。
モリーに何かしようかとも考えたが、近付けば不審がられる関係で、何をするかと言われても、薬を盛るなどくらいしか考えられないが、どう考えても難しい。
誰かにやらせるかとも考えはしたが、リークレアは自分のいないところで何かが起きていることの方が許せず、戦うなら自分でやるという質であった。
しかも、試験は厳しく管理され、監視の下で行われるために、不正など学園では起こることはない。
ゆえにカンニングなどとモリーには言ったが、実際は教師に詰め寄ったりはしていないのである。
自分の力でどうにかするしかないと、リークレアも本番に挑むことにした。
正直、モリーが今回はできずに、落ちてしまえば面白いのにと思っていたが、それに賭けるには無謀だとも分かっていた。
そして、試験が終わり、リークレアは前より出来た手応えはあったが、それでも余裕などはなかった。
一方、モリーは前回と同じで、清々しい気持ちだった。
いくら二回目や三回目の時のようなプレッシャーはなくとも、試験は疲れるために、ペイリーにハーブティーを入れてもらい、癒されていた。
「お疲れさまでした」
「何だか、最終学年でやる気になって、ずるいことをしているみたいな気持ちになるわね」
「そんなことはありません」
「でも、徐々に成績が落ちるよりも、良く見せようとするのには効果的じゃない?」
モリーも戻ってから時間が合った他のだから、中等部の最初の試験から本気で挑めば、逆のことも可能だっただろう。
だが、そうなれば落ちこぼれたと言われ、今回のようにすればその逆となる。
何もしないと誓っただけで、意図したことではなかったが、何だか周りの反応を見ると、ずるいことをしている気持ちになっていた。
「ロレインはそう考えていたのかもしれないわね、私よりずっと賢いわ」
「お二人とも賢いのではありませんか」
「ずる賢いの方になりそうですけどね」
「それでも、賢いが付くのですから」
「そうね」
レルスの手紙にはロレインのことだけは書き、ずる賢いと表現したが、今回の試験で改めて、二回目も三回目も自分は周りや俯瞰で見ることもなければ、近くすら見えていなかったと実感していた。
クラスも違うために、今まで通り、放っておくことにした。
次の試験が近くなると、リークレアはさらにピリピリしていた。
リークレアはモリーが上がったことによって、自分の順位が下がったと思っており、友人たちにも一緒になって、睨まれ続けた。
さすがに教室に乗り込んでくるようなことはなかったが、クラスメイトたちは、万が一の時のためにモリーを遠ざけようと、密かに一致団結していた。
そして、次の試験前になり、オブレオサジュール公爵邸でも、ブレフォスが僅かながらソワソワしていた。
「モリーは帰って来たか?」
「はい、お部屋にいらっしゃいます」
「そうか」
ケーキでも差し入れしたいが、様子を見ることにしたこともあるが、今までそんなこともしていないために何もできずにいた。
「何か必要な物などを言って来たか?」
「いえ、特には」
「そうか」
ブレフォスは何もできないまま、今回良かったら、考えればいいと思うことにして、見守ることにした。
モリーは前回の同じように、試験勉強をしっかりと行うだけである。
リークレアは友人たちにはモリーはたまたま、まぐれだったのではないかと言われ、そうよねと答えていたが、これほどまでに順位を上げたことが、たまたまやまぐれではないと分かっていた。
勉強をして、絶対にモリーに勝とうと思ったが、また3位だったら、これまでも頑張っても入れなかったのだから、難しいことも分かっているが、やるしかない。
モリーに何かしようかとも考えたが、近付けば不審がられる関係で、何をするかと言われても、薬を盛るなどくらいしか考えられないが、どう考えても難しい。
誰かにやらせるかとも考えはしたが、リークレアは自分のいないところで何かが起きていることの方が許せず、戦うなら自分でやるという質であった。
しかも、試験は厳しく管理され、監視の下で行われるために、不正など学園では起こることはない。
ゆえにカンニングなどとモリーには言ったが、実際は教師に詰め寄ったりはしていないのである。
自分の力でどうにかするしかないと、リークレアも本番に挑むことにした。
正直、モリーが今回はできずに、落ちてしまえば面白いのにと思っていたが、それに賭けるには無謀だとも分かっていた。
そして、試験が終わり、リークレアは前より出来た手応えはあったが、それでも余裕などはなかった。
一方、モリーは前回と同じで、清々しい気持ちだった。
いくら二回目や三回目の時のようなプレッシャーはなくとも、試験は疲れるために、ペイリーにハーブティーを入れてもらい、癒されていた。
「お疲れさまでした」
「何だか、最終学年でやる気になって、ずるいことをしているみたいな気持ちになるわね」
「そんなことはありません」
「でも、徐々に成績が落ちるよりも、良く見せようとするのには効果的じゃない?」
モリーも戻ってから時間が合った他のだから、中等部の最初の試験から本気で挑めば、逆のことも可能だっただろう。
だが、そうなれば落ちこぼれたと言われ、今回のようにすればその逆となる。
何もしないと誓っただけで、意図したことではなかったが、何だか周りの反応を見ると、ずるいことをしている気持ちになっていた。
「ロレインはそう考えていたのかもしれないわね、私よりずっと賢いわ」
「お二人とも賢いのではありませんか」
「ずる賢いの方になりそうですけどね」
「それでも、賢いが付くのですから」
「そうね」
レルスの手紙にはロレインのことだけは書き、ずる賢いと表現したが、今回の試験で改めて、二回目も三回目も自分は周りや俯瞰で見ることもなければ、近くすら見えていなかったと実感していた。
あなたにおすすめの小説
蔑ろにされた王妃と見限られた国王
奏千歌
恋愛
※最初に公開したプロット版はカクヨムで公開しています
国王陛下には愛する女性がいた。
彼女は陛下の初恋の相手で、陛下はずっと彼女を想い続けて、そして大切にしていた。
私は、そんな陛下と結婚した。
国と王家のために、私達は結婚しなければならなかったから、結婚すれば陛下も少しは変わるのではと期待していた。
でも結果は……私の理想を打ち砕くものだった。
そしてもう一つ。
私も陛下も知らないことがあった。
彼女のことを。彼女の正体を。
十六歳の妹の誕生日、私はこの世を去る。
あいみ
恋愛
碌に手入れもされていない赤毛の伯爵令嬢、スカーレット。
宝石のように澄んだ青い髪をした伯爵令嬢、ルビア。
対極のような二人は姉妹。母親の違う。
お世辞にも美しいと言えない前妻の子供であるスカーレットは誰からも愛されない。
そばかすだらけで、笑顔が苦手な醜い姉。
天使のように愛らしく、誰からも好かれる可愛い妹。
生まれつき体の弱いルビアは長くは生きられないと宣告されていた。
両親の必死に看病や、“婚約者の献身的なサポート”のおかげで、日常生活が送れるようになるまで回復した。
だが……。運命とは残酷である。
ルビアの元に死神から知らせが届く。
十六歳の誕生日、ルビアの魂は天に還る、と。
美しい愛しているルビア。
失いたくない。殺されてなるものか。
それぞれのルビアを大切に思う想いが、一つの選択をさせた。
生まれてくる価値のなかった、醜いスカーレットを代わりに殺そう、と。
これは彼女が死ぬ前と死んだ後の、少しの物語。
【完結】「心に決めた人がいる」と旦那様は言った
ゴールデンフィッシュメダル
恋愛
「俺にはずっと心に決めた人がいる。俺が貴方を愛することはない。貴女はその人を迎え入れることさえ許してくれればそれで良いのです。」
そう言われて愛のない結婚をしたスーザン。
彼女にはかつて愛した人との思い出があった・・・
産業革命後のイギリスをモデルにした架空の国が舞台です。貴族制度など独自の設定があります。
----
初めて書いた小説で初めての投稿で沢山の方に読んでいただき驚いています。
終わり方が納得できない!という方が多かったのでエピローグを追加します。
お読みいただきありがとうございます。
王女殿下のモラトリアム
あとさん♪
恋愛
「君は彼の気持ちを弄んで、どういうつもりなんだ?!この悪女が!」
突然、怒鳴られたの。
見知らぬ男子生徒から。
それが余りにも突然で反応できなかったの。
この方、まさかと思うけど、わたくしに言ってるの?
わたくし、アンネローゼ・フォン・ローリンゲン。花も恥じらう16歳。この国の王女よ。
先日、学園内で突然無礼者に絡まれたの。
お義姉様が仰るに、学園には色んな人が来るから、何が起こるか分からないんですって!
婚約者も居ない、この先どうなるのか未定の王女などつまらないと思っていたけれど、それ以来、俄然楽しみが増したわ♪
お義姉様が仰るにはピンクブロンドのライバルが現れるそうなのだけど。
え? 違うの?
ライバルって縦ロールなの?
世間というものは、なかなか複雑で一筋縄ではいかない物なのですね。
わたくしの婚約者も学園で捕まえる事が出来るかしら?
この話は、自分は平凡な人間だと思っている王女が、自分のしたい事や好きな人を見つける迄のお話。
※設定はゆるんゆるん
※ざまぁは無いけど、水戸○門的なモノはある。
※明るいラブコメが書きたくて。
※シャティエル王国シリーズ3作目!
※過去拙作『相互理解は難しい(略)』の12年後、
『王宮勤めにも色々ありまして』の10年後の話になります。
上記未読でも話は分かるとは思いますが、お読みいただくともっと面白いかも。
※ちょいちょい修正が入ると思います。誤字撲滅!
※小説家になろうにも投稿しました。
【完結】身代わり皇妃は処刑を逃れたい
マロン株式
恋愛
「おまえは前提条件が悪すぎる。皇妃になる前に、離縁してくれ。」
新婚初夜に皇太子に告げられた言葉。
1度目の人生で聖女を害した罪により皇妃となった妹が処刑された。
2度目の人生は妹の代わりに私が皇妃候補として王宮へ行く事になった。
そんな中での離縁の申し出に喜ぶテリアだったがー…
別サイトにて、コミックアラカルト漫画原作大賞最終候補28作品ノミネート
今更ですか?結構です。
みん
恋愛
完結後に、“置き場”に後日談を投稿しています。
エルダイン辺境伯の長女フェリシティは、自国であるコルネリア王国の第一王子メルヴィルの5人居る婚約者候補の1人である。その婚約者候補5人の中でも幼い頃から仲が良かった為、フェリシティが婚約者になると思われていたが──。
え?今更ですか?誰もがそれを望んでいるとは思わないで下さい──と、フェリシティはニッコリ微笑んだ。
相変わらずのゆるふわ設定なので、優しく見てもらえると助かります。
玉の輿を狙う妹から「邪魔しないで!」と言われているので学業に没頭していたら、王子から求婚されました
歌龍吟伶
恋愛
王立学園四年生のリーリャには、一学年下の妹アーシャがいる。
昔から王子様との結婚を夢見ていたアーシャは自分磨きに余念がない可愛いらしい娘で、六年生である第一王子リュカリウスを狙っているらしい。
入学当時から、「私が王子と結婚するんだからね!お姉ちゃんは邪魔しないで!」と言われていたリーリャは学業に専念していた。
その甲斐あってか学年首位となったある日。
「君のことが好きだから」…まさかの告白!
公爵令嬢の辿る道
ヤマナ
恋愛
公爵令嬢エリーナ・ラナ・ユースクリフは、迎えた5度目の生に絶望した。
家族にも、付き合いのあるお友達にも、慕っていた使用人にも、思い人にも、誰からも愛されなかったエリーナは罪を犯して投獄されて凍死した。
それから生を繰り返して、その度に自業自得で凄惨な末路を迎え続けたエリーナは、やがて自分を取り巻いていたもの全てからの愛を諦めた。
これは、愛されず、しかし愛を求めて果てた少女の、その先の話。
※暇な時にちょこちょこ書いている程度なので、内容はともかく出来についてはご了承ください。
追記
六十五話以降、タイトルの頭に『※』が付いているお話は、流血表現やグロ表現がございますので、閲覧の際はお気を付けください。