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最終学年6
「試験勉強をしていなかったのです」
「試験、勉強を?」
さすがのレルスも試験勉強をしないということはなかった。
もしかしたら、点数を操作していたのではないかとも思っていたが、対策をしていなかったのならば、ある意味納得であった。
「はい。悪目立ちを避けるために、授業を受け、宿題だけをしておりました。公爵令嬢としては、相応しくない行動だったと思います。嘘を付いていないとも言えません、申し訳ございませんでした」
レルスとの婚約のことも成績が悪いという理由を口にしていたこともあり、さすがにモリーも頭を下げて謝罪をした。
「いや、謝ることはない。自分を守れるのは自分だけだと思う。モリーはそれで、色んな面倒なことを回避することができていたのだろう?」
「はい、そうです」
成績が良い時は公爵令嬢なのだから当然という目と、馬鹿にしているのだろうと、目の敵にされることが多かったが、今回は起こらなかった。
「それならば、間違っているとは言えないのではないか?成績が悪くて、迷惑を掛けたわけではないだろう」
「父には最初は怒られたのですけど」
「ああ、まあ……公爵令嬢ということで、期待はするだろうからな」
モリーもそう思い、2回目は必死で成績上位者に入ろうと必死であった。
だが、入れた2回目と、入れと言われていた3回目と、入らなかった今回。何か違ったのだろうかとしか思えなかった。
「成績が悪くて、素行も悪いとなれば問題だが、おそらく勉強は苦手なのだろうと思われただけだろう」
「公爵令嬢ですから、馬鹿にすることもなかなかありませんしね」
面と向かって馬鹿にされるようなことはないが、公爵令嬢のくせに成績は良くないと、陰口は言われていただろう。ただ、モリーが聞くことはなかった。
「令嬢たちはドレスで評価したのではないか」
「良いように働いたのかもしれませんね」
「楽器もそうか?」
「はい……」
「だが、逆に目立ったとも言えるな」
「それは、そうですね……でも、色んな繋がりもできましたから、これで良かったと思います」
「ああ」
結局、芸術祭にドレスを提出する令嬢は現れていない。
ドレスは作ってもらう物と考えている者も多いだろうが、デザインだけではモリーがいる以上、霞んで見える。嘘でをついて縫製までしたと提出しても、見せろと言われたら、できずに恥をかくだけである。
下級貴族はモリーの手前、提出できない者も、もしかしたらいるかもしれない。
「成績が上がって、嫌な思いはしていないか?」
「ダンサム公爵令嬢からは睨まれております」
「ああ……」
リークレアならライバル視することは、想像に容易い。
これまでは公爵令嬢として、モリーよりも優れていると思っていただろう。
「ダンサム公爵令嬢を超えたのだな?」
「はい、私も彼女の順位までは知らなかったのですが、現在は10位台らしいです」
実はリークレアは中等部では10位前後だったが、高等部に入ると一桁台に入る方が少なくなっており、10位台が定位置になっていた。
モリーは今回は成績上位者に興味がなかったので、リークレアの結果は知らなかった。だが、これまでと変わらなかったのだと知った。
そこでようやく、レオーラが見付かって、気にしなくなっていたが、もしも何か変わった人がいたら、記憶がある人がいる手掛かりがあったかもしれないと思い至った。
全てを覚えているわけではないが、順位を見ても、現時点では記憶にない生徒はいなかった。
遅かったとも言えるが、今さらどうにかなるものではないと諦めるしかなかった。
「そうか、それは面白くないと思っているのだろうな」
10位台でも成績上位者ではあり、しかもリークレアは魔術は使える。今は成績を抜かされたとしても、まだ自分は魔術が使えるからと思っているかもしれない。
だが、モリーが治癒術を使えると知れば、負けを認めるだろう。
「試験、勉強を?」
さすがのレルスも試験勉強をしないということはなかった。
もしかしたら、点数を操作していたのではないかとも思っていたが、対策をしていなかったのならば、ある意味納得であった。
「はい。悪目立ちを避けるために、授業を受け、宿題だけをしておりました。公爵令嬢としては、相応しくない行動だったと思います。嘘を付いていないとも言えません、申し訳ございませんでした」
レルスとの婚約のことも成績が悪いという理由を口にしていたこともあり、さすがにモリーも頭を下げて謝罪をした。
「いや、謝ることはない。自分を守れるのは自分だけだと思う。モリーはそれで、色んな面倒なことを回避することができていたのだろう?」
「はい、そうです」
成績が良い時は公爵令嬢なのだから当然という目と、馬鹿にしているのだろうと、目の敵にされることが多かったが、今回は起こらなかった。
「それならば、間違っているとは言えないのではないか?成績が悪くて、迷惑を掛けたわけではないだろう」
「父には最初は怒られたのですけど」
「ああ、まあ……公爵令嬢ということで、期待はするだろうからな」
モリーもそう思い、2回目は必死で成績上位者に入ろうと必死であった。
だが、入れた2回目と、入れと言われていた3回目と、入らなかった今回。何か違ったのだろうかとしか思えなかった。
「成績が悪くて、素行も悪いとなれば問題だが、おそらく勉強は苦手なのだろうと思われただけだろう」
「公爵令嬢ですから、馬鹿にすることもなかなかありませんしね」
面と向かって馬鹿にされるようなことはないが、公爵令嬢のくせに成績は良くないと、陰口は言われていただろう。ただ、モリーが聞くことはなかった。
「令嬢たちはドレスで評価したのではないか」
「良いように働いたのかもしれませんね」
「楽器もそうか?」
「はい……」
「だが、逆に目立ったとも言えるな」
「それは、そうですね……でも、色んな繋がりもできましたから、これで良かったと思います」
「ああ」
結局、芸術祭にドレスを提出する令嬢は現れていない。
ドレスは作ってもらう物と考えている者も多いだろうが、デザインだけではモリーがいる以上、霞んで見える。嘘でをついて縫製までしたと提出しても、見せろと言われたら、できずに恥をかくだけである。
下級貴族はモリーの手前、提出できない者も、もしかしたらいるかもしれない。
「成績が上がって、嫌な思いはしていないか?」
「ダンサム公爵令嬢からは睨まれております」
「ああ……」
リークレアならライバル視することは、想像に容易い。
これまでは公爵令嬢として、モリーよりも優れていると思っていただろう。
「ダンサム公爵令嬢を超えたのだな?」
「はい、私も彼女の順位までは知らなかったのですが、現在は10位台らしいです」
実はリークレアは中等部では10位前後だったが、高等部に入ると一桁台に入る方が少なくなっており、10位台が定位置になっていた。
モリーは今回は成績上位者に興味がなかったので、リークレアの結果は知らなかった。だが、これまでと変わらなかったのだと知った。
そこでようやく、レオーラが見付かって、気にしなくなっていたが、もしも何か変わった人がいたら、記憶がある人がいる手掛かりがあったかもしれないと思い至った。
全てを覚えているわけではないが、順位を見ても、現時点では記憶にない生徒はいなかった。
遅かったとも言えるが、今さらどうにかなるものではないと諦めるしかなかった。
「そうか、それは面白くないと思っているのだろうな」
10位台でも成績上位者ではあり、しかもリークレアは魔術は使える。今は成績を抜かされたとしても、まだ自分は魔術が使えるからと思っているかもしれない。
だが、モリーが治癒術を使えると知れば、負けを認めるだろう。
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