病める時も、健やかではない時も

野村にれ

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変化1

「排除ではなく、手を貸していた可能性もあるということか?」
「考えられると思うのです。コアナとは今回も含めてあまり関わっていませんが、マキュレアリリージュは二回目はもう少し賢い行動をしていたのです」

 三回目は教会にいたために関わりは少なかったが、二回目は男女ともに友人もおり、周りはマキュレアリリージュの言葉を信じているように見えた。

 だが、今回は遠巻きに誰かいたのかもしれないが、一人だった。

「モリーのしたことを自分が行ったと言っていたのだもな」
「はい……私の立ちまわり方が悪かったこともありますが、今回は全くそのような姿が見えず、周りが見えていないと言いますか、私でも大丈夫かと思うほどでした。オルト殿下にも絡んだようです」
「そうだったのか」

 レルスはマキュレアリリージュのことは聞いておらず、下手に関わって面倒事にもなりたくなかったのもあるが、関わることのない存在に変わりなかった。

「思ったことを口にしていた印象でしたから、コアナの影響かもしれません。それを二回目はこうした方がいいと言われていたのかもと思ったのです」
「それをエルソンがということか?」
「でもオブレオサジュール公爵家のためというのならば、執事が養子にもなっていない相手に肩入れするのはおかしいですわよね?」

 レオーラは執事ならばモリーを軽んじて、コアナとマキュレアリリージュを優先しても意味がないことは明らかではないかと感じていた。

「そこが深く考えない部分なのではないかと思うのです。オブレオサジュール公爵家にいるからと同じではなくとも、何か言ったのかもしれません」
「言葉は悪いですが、愛人でもですか?」
「ええ、私は頼ることはありませんでしたが、もしかしたら頼りにされていたのかもしれません」

 モリーもエルソンをよく知らないが、甘えられたりしたら頼りにされていると感じる類の質だったのかもしれないと考えていた。

「そんな方に頼りたくありませんわ」
「その通りです。それか何らかの理由で私を貶めたかったかですね」
「貶め……?」
「二回目であれば、魔術が使えないが考えられます」
「っ……なるほど。公爵は使えるのにということだな?」
「使える方の方が少ないのに!」

 レオーラにとっては魔術が使えないことが当たり前であったが、レルスは親が魔術が使える場合は期待はされるが、公爵家なら余計にだろうと思った。

 ただ親や親族が口にするようなことはあっても、執事が何か思うことではないが、エルソンはモリーをガッカリという扱いをしたのだろう。

「そもそもエルソンは使えるのか?」
「使えません。ロレインは二回目も三回目も使えましたけど」

 ロレインは使えるのにモリーは使えないとも思っていたことが想像できた。

「許し難いが可能性はあるな。だが、三回目は?」
「教会です」
「教会に行ったことが不服だったと?」
「ええ、彼の考えるオブレオサジュール公爵令嬢とは違ったのではないでしょうか」

 レルスは思わず頭を抱えたが、モリーが違いが大きいのではないかというのが理解できた。

「コアナはともかく、マキュレアリリージュはどうして上手くいったのだろうかと思っていたのですが、二回目と今回の変化は執事だと辿り着いたのです」

 今回、マキュレアリリージュは何もかも失敗しており、さらに二回目がどうしてなのかと混乱した。

「執事に相談して、それを実行していたということか」
「おかげでうまくいったのかもしれませんね」
「一貫して公爵令嬢になれるとは思っていたと思うので、お父様ではないとして、同じ人が手助けしているような様子は私が知る限りないんです」

 誰かいるのかもしれないが、そばにいた人で二回目と今回で同じ人はいない。

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