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実態3
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「フラン様以上に誘拐されかけた方はいないと思います」
「それは……想像できないが、大変だっただろう」
「はい、最初は公爵家の内部で起きたと聞いております」
「そうか、それは……家族も過敏になることだろう」
「はい……」
フランアールは生まれた時は、ただただ可愛い末っ子であった。兄も姉も注目を集めて、面白くない気持ちを持ったほどだった。
だが、公爵家の使用人がフランアールに頬ずりしたり、口づけをしようとしたり、攫おうとしたりということが起きた。
古参の使用人ではなかったが、昨日今日の使用人ではなかったのだが、それでも様子のおかしいことに気付いたのである。
すぐに魅了を疑ったが、違った。そもそも冷静になれば、血縁者だから大丈夫ということもないことに気付いた。
「だが、あれほどの力がよく洩れなかったな、いや公爵家と王家だものな」
「はい」
公爵家だけでも洩れるようなことはしないが、さらに王家が関われば洩れることはないだろう。証拠に最近、捉えられたことすら、ルジエールも知らなかった。
きっと事件にはなっているが、公にならず処理されている。
「皆様、お強いことにはお喜びになられたのです。これでフランアールが傷付けられることはないと」
「それはその通りだな」
フランアールの強さに驚くよりも、返してしまうのだから、傷一つ、付けられないこと方が重要だっただろう。
それでようやく、まだ普通とは言えないが、普通に近付いた生活ができるようになったが、それでも今でもやって来るのなら、対策をしなくてはならない。
だが、できることはせめて目立たないようにするしかない。
「だが、傷付けようとする者は何なんだ?」
「フランアール様は、虜にもしますが、同時に怒りを持つ者もいるのです」
「愛と憎しみは表裏一体を具現化した方です」
「上手いことを言うものだ」
「ありがとうございます」
リルハはいつも裏がやって来たと思っているが、フランアールの場合は表も厄介なので、毎日今日は何もなかったと思いながらそばにいる。
「ディードラス家のサオンとアリンダのような者もか」
「あれは可愛いものですから、攻撃も口だけですから」
「確かにそうだったな、出掛けないというのも辛いだろうしな」
「はい……幼い頃は出掛けなくていい、お家がみんなもいて一番楽しいからなどとおっしゃられて、涙を誘うのです」
「おいたわしいことです……」
ミハラとリルハは思い出して、薄っすら目に涙を溜めており、ルジエールは驚いたが、確かに庭にも簡単には出られない幼い子が言えば、皆が胸を痛めるだろう。
しかも、同じ年頃の子どもは外で遊んでいるだろう。それをフランアールはどんな思いで見つめていたのか。
同時に自分のせいで家族が悲しみ、困っている姿にそんなことを言ったのだろう。ルジエールも考えていると、胸が痛み始めていた。
「そうか……それは出掛けさせてやりたいと思うだろうな」
「はい」
「孤児院などは昔から行っているのか?」
「はい、一番安全なのが孤児院や母子保護施設の手伝いだったのです」
「安全?」
「はい、教会などは不特定多数の方がいらっしゃいます。ですが、孤児院や母子保護施設なら、いるのは子どもと母親です。子どもはフラン様に邪な考えは持ちませんし、これは成長した子どももです」
大きくなったらフランアールと結婚するなんていう男の子はいるが、成長すれば可愛い思い出となる。
「そういうことか」
「母親も子どもを守る気持ちが強いこともあるのか、妬む気持ちなどは起きません」
「それでも妙な職員や手伝いに来た方が現れることもあり、フラン様も来ない方がいいのかと思われたこともありましたが、施設の方もおかしな者を排除できていいと言ってくださって、続いております」
「それは……想像できないが、大変だっただろう」
「はい、最初は公爵家の内部で起きたと聞いております」
「そうか、それは……家族も過敏になることだろう」
「はい……」
フランアールは生まれた時は、ただただ可愛い末っ子であった。兄も姉も注目を集めて、面白くない気持ちを持ったほどだった。
だが、公爵家の使用人がフランアールに頬ずりしたり、口づけをしようとしたり、攫おうとしたりということが起きた。
古参の使用人ではなかったが、昨日今日の使用人ではなかったのだが、それでも様子のおかしいことに気付いたのである。
すぐに魅了を疑ったが、違った。そもそも冷静になれば、血縁者だから大丈夫ということもないことに気付いた。
「だが、あれほどの力がよく洩れなかったな、いや公爵家と王家だものな」
「はい」
公爵家だけでも洩れるようなことはしないが、さらに王家が関われば洩れることはないだろう。証拠に最近、捉えられたことすら、ルジエールも知らなかった。
きっと事件にはなっているが、公にならず処理されている。
「皆様、お強いことにはお喜びになられたのです。これでフランアールが傷付けられることはないと」
「それはその通りだな」
フランアールの強さに驚くよりも、返してしまうのだから、傷一つ、付けられないこと方が重要だっただろう。
それでようやく、まだ普通とは言えないが、普通に近付いた生活ができるようになったが、それでも今でもやって来るのなら、対策をしなくてはならない。
だが、できることはせめて目立たないようにするしかない。
「だが、傷付けようとする者は何なんだ?」
「フランアール様は、虜にもしますが、同時に怒りを持つ者もいるのです」
「愛と憎しみは表裏一体を具現化した方です」
「上手いことを言うものだ」
「ありがとうございます」
リルハはいつも裏がやって来たと思っているが、フランアールの場合は表も厄介なので、毎日今日は何もなかったと思いながらそばにいる。
「ディードラス家のサオンとアリンダのような者もか」
「あれは可愛いものですから、攻撃も口だけですから」
「確かにそうだったな、出掛けないというのも辛いだろうしな」
「はい……幼い頃は出掛けなくていい、お家がみんなもいて一番楽しいからなどとおっしゃられて、涙を誘うのです」
「おいたわしいことです……」
ミハラとリルハは思い出して、薄っすら目に涙を溜めており、ルジエールは驚いたが、確かに庭にも簡単には出られない幼い子が言えば、皆が胸を痛めるだろう。
しかも、同じ年頃の子どもは外で遊んでいるだろう。それをフランアールはどんな思いで見つめていたのか。
同時に自分のせいで家族が悲しみ、困っている姿にそんなことを言ったのだろう。ルジエールも考えていると、胸が痛み始めていた。
「そうか……それは出掛けさせてやりたいと思うだろうな」
「はい」
「孤児院などは昔から行っているのか?」
「はい、一番安全なのが孤児院や母子保護施設の手伝いだったのです」
「安全?」
「はい、教会などは不特定多数の方がいらっしゃいます。ですが、孤児院や母子保護施設なら、いるのは子どもと母親です。子どもはフラン様に邪な考えは持ちませんし、これは成長した子どももです」
大きくなったらフランアールと結婚するなんていう男の子はいるが、成長すれば可愛い思い出となる。
「そういうことか」
「母親も子どもを守る気持ちが強いこともあるのか、妬む気持ちなどは起きません」
「それでも妙な職員や手伝いに来た方が現れることもあり、フラン様も来ない方がいいのかと思われたこともありましたが、施設の方もおかしな者を排除できていいと言ってくださって、続いております」
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