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マドール辺境伯領4
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ルジエールは魔獣が崩れ落ちる様と、砂埃と衝撃波を茫然と見ていたが、ミハラに注意された。
「ルジエール様、認識阻害を」
「ああ!」
ルジエールは慌てて離れた場所に立つフランアールに、遠隔で認識阻害を掛け直した。
「本当にフランアール様でしたね」
エバンファストは分かっていながらも、砂埃の中に僅かに見えた姿は美しいフランアールであった。
「上手くいきました」
四人の元へ駆け寄ったフランアールは、汗びっしょりであった。
すぐさま、ミハラが砂埃と飛び散った血で汚れた身に洗浄魔法を掛け、リルハが風魔法で冷やしていた。
フランアールも驚くことはなく、おそらくいつも通りなのだろう。
「ああ、ありがとう。完璧だった」
「フランアール様、ありがとうございます。本当に助かりました」
エバンファストは深く頭を下げて、お礼を伝えた。
「いいえ、やるべきことをしたまでです。魔獣は運べますか?」
「ああ、大丈夫だ」
「しっかり弔ってあげてください……ん?」
自身が掛けた認識阻害であるために、ルジエールにだけはフランアールの表情がよく分かり、顔を顰めて難しい顔をしていた。
「どうした?」
「子猫の鳴き声がします……どこでしょう?ちょっと探して来ます。ルジエール様は後処理を……」
フランアールは身を低くしながら、辺りを観察しながら歩いて行き、ミハラとリルハも当たり前のように続いた。
「迷い込んだのでしょうか」
「親猫が置いて逃げたのかもしれませんね」
「まあ、そうだったら申し訳ないわ」
そんな三人を見ながら、ルジエールはエバンファストに問い掛けた。
「聞こえたか?」
「いえ?」
「耳がいいのか?まあいい」
ルジエールは非難させた魔術師と騎士に、魔獣二匹を落としたことを伝えて、後処理をするように指示を出した。
「あの方はどなたなのですか?是非、魔術師に」
「え?魔術師ですよね?」
「詮索するな」
皆のところまで、フランアールの姿は見えておらず、魔術師たちは口々に誰なのかと問い掛けた。認識阻害が掛けられているのも気付いている。
だが、ルジエールに言われたことと、団長のことも聞いていることから、それ以上は詮索することはできなかった。
後処理が行われている中、フランアールは二匹の子猫を抱きかかえて戻って来た。
子猫は生まれたばかりではないようだが、まだ小さい。フランアールにすりすりと頬を寄せており、また好かれているのだなとすぐに分かった。
「エバンファスト様、親猫も見付からず、連れ帰ってもよろしいでしょうか」
「ええ、はい。本当にいたのですね」
「リルハが親猫が魔獣の出現に置いて逃げてしまったのかもしれないって。ルジエール様もよろしいですか?」
「ああ、母が喜ぶだろう」
「ありがとうございます」
フランアールは嬉しそうに微笑み、マーガレットが喜んで世話をしてくれることだろう。
「今回の説明はどうしますか?おじ様にしておいた方がいいかしら?」
「いや、今日は疲れただろう?後日でいい。団長に報告するから、国王陛下にも上手く言伝えてくれるだろう」
「そう、動物病院に行きたいから良かったわ」
「そうか」
「あら、ルジエール様、腕に火傷が」
フランアールは頬を掻いたルジエールの左腕に火傷を見付けた。
「ああ、たいしたことない。重症な者も多いからな」
治癒には魔術師や騎士たちで込み合っており、この程度と思っていた。
「見せてください。リルハ、ちょっと抱いていて」
フランアールは子猫をリルハに渡すと、ミーミーとフランアールに向かって鳴いていた。フランアールはルジエールの左腕を持ち、じっくり見つめた。
「ミハラ、洗浄を」
「はい」
ミハラが洗浄を行い、ルジエールは消毒でもしてくれるのかと身を任せた。
「火傷に触れますね」
「え?」
「ルジエール様、認識阻害を」
「ああ!」
ルジエールは慌てて離れた場所に立つフランアールに、遠隔で認識阻害を掛け直した。
「本当にフランアール様でしたね」
エバンファストは分かっていながらも、砂埃の中に僅かに見えた姿は美しいフランアールであった。
「上手くいきました」
四人の元へ駆け寄ったフランアールは、汗びっしょりであった。
すぐさま、ミハラが砂埃と飛び散った血で汚れた身に洗浄魔法を掛け、リルハが風魔法で冷やしていた。
フランアールも驚くことはなく、おそらくいつも通りなのだろう。
「ああ、ありがとう。完璧だった」
「フランアール様、ありがとうございます。本当に助かりました」
エバンファストは深く頭を下げて、お礼を伝えた。
「いいえ、やるべきことをしたまでです。魔獣は運べますか?」
「ああ、大丈夫だ」
「しっかり弔ってあげてください……ん?」
自身が掛けた認識阻害であるために、ルジエールにだけはフランアールの表情がよく分かり、顔を顰めて難しい顔をしていた。
「どうした?」
「子猫の鳴き声がします……どこでしょう?ちょっと探して来ます。ルジエール様は後処理を……」
フランアールは身を低くしながら、辺りを観察しながら歩いて行き、ミハラとリルハも当たり前のように続いた。
「迷い込んだのでしょうか」
「親猫が置いて逃げたのかもしれませんね」
「まあ、そうだったら申し訳ないわ」
そんな三人を見ながら、ルジエールはエバンファストに問い掛けた。
「聞こえたか?」
「いえ?」
「耳がいいのか?まあいい」
ルジエールは非難させた魔術師と騎士に、魔獣二匹を落としたことを伝えて、後処理をするように指示を出した。
「あの方はどなたなのですか?是非、魔術師に」
「え?魔術師ですよね?」
「詮索するな」
皆のところまで、フランアールの姿は見えておらず、魔術師たちは口々に誰なのかと問い掛けた。認識阻害が掛けられているのも気付いている。
だが、ルジエールに言われたことと、団長のことも聞いていることから、それ以上は詮索することはできなかった。
後処理が行われている中、フランアールは二匹の子猫を抱きかかえて戻って来た。
子猫は生まれたばかりではないようだが、まだ小さい。フランアールにすりすりと頬を寄せており、また好かれているのだなとすぐに分かった。
「エバンファスト様、親猫も見付からず、連れ帰ってもよろしいでしょうか」
「ええ、はい。本当にいたのですね」
「リルハが親猫が魔獣の出現に置いて逃げてしまったのかもしれないって。ルジエール様もよろしいですか?」
「ああ、母が喜ぶだろう」
「ありがとうございます」
フランアールは嬉しそうに微笑み、マーガレットが喜んで世話をしてくれることだろう。
「今回の説明はどうしますか?おじ様にしておいた方がいいかしら?」
「いや、今日は疲れただろう?後日でいい。団長に報告するから、国王陛下にも上手く言伝えてくれるだろう」
「そう、動物病院に行きたいから良かったわ」
「そうか」
「あら、ルジエール様、腕に火傷が」
フランアールは頬を掻いたルジエールの左腕に火傷を見付けた。
「ああ、たいしたことない。重症な者も多いからな」
治癒には魔術師や騎士たちで込み合っており、この程度と思っていた。
「見せてください。リルハ、ちょっと抱いていて」
フランアールは子猫をリルハに渡すと、ミーミーとフランアールに向かって鳴いていた。フランアールはルジエールの左腕を持ち、じっくり見つめた。
「ミハラ、洗浄を」
「はい」
ミハラが洗浄を行い、ルジエールは消毒でもしてくれるのかと身を任せた。
「火傷に触れますね」
「え?」
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